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魔女と呼ばれた少女 -1-
REBELLE(WAR WITCH)

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(C)2012 Productions KOMONA inc.

「魔女と呼ばれた少女」は子ども兵士を描いた映画です。

以前、「イノセント・ボイス―12歳の戦場―」(‘04)という中米エルサルバドルの少年兵士
を主人公にした映画を観たことがあります。
その折、その脚本を書いたオスカー・トレスさんにお会いする機会がありました。
まだ30代の明るく陽気な青年。
彼の脚本は、80年代にエルサルバドル政府軍に強制徴兵され、
12歳で従軍させられたという実体験が盛り込まれたものです。
彼の明るさと、内に抱える重さの齟齬に厳粛な気持になった記憶があります。

「魔女と呼ばれた少女」はアフリカ・コンゴ民主共和国を舞台にした映画です。
監督・脚本はキム・グエン。
お話は、コモナという少女が、
12歳で兵士にされ、13歳で恋をし、14歳で赤ちゃんを産み、
新しい生活に向うまでの2年間を独白するという形で進行します。

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このコモナのような子供兵士が世界19ヶ国で25万人以上いるといわれています。
そして、その19ヶ国中の9ヶ国がアフリカ諸国なのだそうです。

本作の舞台となるコンゴ民主共和国はレアメタルはじめ天然資源の豊かな国。
植民地支配を経て、独立した後も、
そうした資源をめぐる権益争いや大国の利害に翻弄され、未だに情勢不安が絶えません。

そんなコンゴの首都キンシャサで2011年6月オールロケを敢行したのがキム・グエン監督。
父はベトナム人、母はカナダ人で、2002年に”Le Marais”でデビューしました。
ベルリン国際映画祭で銀熊賞を獲得し、
本年度アカデミー賞にもノミネートされた本作は彼の4本目の作品となります。

深刻なテーマではありますが、明るさと呪術めいた不思議さも漂う映画です。
そもそも監督が本作を描くきっかけがちょっと変わっていました。
10年前に自らを神の生まれ変わりと称して反政府軍を率いるビルマの双子少年兵を
ニュースで観たというのです。
戦争という血なまぐさい場にありながら、なぜか神話的なその話にひきつけられたのが
本作を誕生させるきっかけでした。

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コンゴの人々の持つ陽気さや優しさ、アフリカの大地に潜む精霊の力を、
外国人が形にするとこうなるよ、ということなのかもしれません。

演技を越えた人々の明るさや優しさは
主役のコモナやマジシャンや子ども兵士たち、
陽気な農民のおじさんやおばさん、警察官、看護婦さんたちといったキャストが皆
オーディションで選ばれた現地の人たちだからかもしれません。

あ、そうそう、オーディションで選ばれたコモナ役のラシェル・ムワンザですが、
彼女はなんとストリートチルドレンでした。
ストリートで発見された彼女、
本作でトライベッカ映画祭やベルリン映画祭で主演女優賞を受賞したのです。
まさにシンデレラです。
現在は監督たちが組んだ養育プログラムのもと、現地の学校で教育を受けています。
人生には何が起こるかわからないということを地で示してくれているようです。
彼女のためにも一日も早くコンゴの政情が安定することを祈ります。

さあ、どんなお話なのでしょうか。続きは次回までお待ちくださいませ。



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☆3月5日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

魔女と呼ばれた少女
監督・脚本/キム・グエン、撮影/ニコラ・ボルデュク、美術/エマニュエル・フレシェット、衣装/エリック・ポワリエ、製作/ピエール・イヴァン、共同製作/キム・グエン
出演
ラシェル・ムワンザ/コモナ、アラン・バスティアン/反乱軍リーダー、セルジュ・カニング/マジシャン、ラルフ・プロスピエール/肉屋のおじさん、ミジンガ・ムウィンガ/グレート・タイガー、スターレット・マサタ/コモナの母親、アレックス・ヘラボ/コモナの父親、ドール・マラルー/コルタン商人、カリム・バマラキ/バイクの男、セフォラ・フランソワ/肉屋のおばあさん、ジョナサン・コンペ/親切な警官、マリー・ディルー/呪術師、ガウナ・ガウ/アルビノ村の“師匠”、レナーテ・ウェンボ/診療所の看護婦、アレクシ・サブウェ/診療所の男、ニコラ・フランソレ/NGOの男、カザディ・ザディオ/強面の男、ボナヴェントゥーラ・カバンバ、アンジェル・オキト/陽気な農民の妻、アニエス・ムジンガ/トラックの女性、モーゼ・イルンガ/霊柩車の運転手
3月9日(土)シネマート新宿他にて全国順次公開
2012年、カナダ映画、フランス語・リンガラ語、90分、提供・配給/彩プロ、後援/ケベック州政府在日事務所、http://majo.ayapro.ne.jp/

by Mtonosama | 2013-03-05 07:27 | 映画 | Comments(6)