ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:クリスティン・スコット・トーマス ( 1 ) タグの人気記事

                  サラの鍵 -2-
                      Sarah’s Key

f0165567_6145051.jpg

       ©2010-Hugo Productions-Studio37-TF1 Droits Audiovisuel-France2 Cinema

                 まったく人間って、ひどいことをするものです。
     でも、同時に、なかったことにされていた事件を小説化したり、映画化したりすることによって、
          忘れられかけていた過去の人々を私たちの前へ連れ戻して来てもくれます。

f0165567_6482148.jpg

        タチアナ・ド・ロネの小説「サラの鍵」に出会ったジル・パケ=プレネール監督は
     この小説が彼の家族の歴史とも関係があることを知り、絶対に自分が映画化したいと考えました。
   そして、運の良いことに、以前、共同脚本を手掛けたことのある脚本家がタチアナと親しかったのです。

                ジル・パケ=プレネール監督は彼を通じて映画化を依頼。
          タチアナ・ド・ロネは快諾して、監督は映画化権を手にすることができました。
      その後、小説はベストセラーとなり、タチアナのもとへは映画化へのオファーが殺到しましたが、
                 彼女はプレネール監督との約束を守りました。

                      忘れ去ってしまうことによって、
           ある時代の人々をいなかったものにしてしまうほど残酷なことはありません。
              そこには多分に政治というものも関わってくるのでしょう。
      実際、シラク大統領が1995年に謝罪するまで、この悲惨な事実は忘れ去られようとしていました。
           「黄色い星の子供たち」や「サラの鍵」が私たちの前に姿を現したのは、
        “忘れないで”という無数のジョーやサラたちの叫びなのかもしれないと思うとのです。

ストーリー
1942年 7月16日の朝。パリ・マレ地区。
サラとミシェルの幼い姉弟はいつもの朝を迎えていました。
と、突然、荒々しい音と共に警官たちが部屋の中に
サラは怯えるミシェルを秘密の納戸に隠し、鍵をかけます。
「静かにね。すぐに帰ってくるから」と約束して。
ユダヤ人一斉検挙の朝、サラは両親と共に連行されていきました。

2009年
アメリカ人のジュリアは、フランス人の夫と一人娘と一緒に
夫の祖母から譲り受けたパリ・マレ地区のアパートを見にきました。
ジャーナリストのジュリアは特集記事でヴェルディヴ事件を担当することになります。
「ヴェルディヴ事件って?」
同僚の若いスタッフは、ナチス占領下のパリでフランス警察が1万3千人のユダヤ人を
一斉検挙したこの事件のことを知りませんでした。


1942年 屋内競輪場(ヴェルディヴ)
水もトイレもない屋内競輪場(ヴェルディヴ)に詰め込まれたパリ中から集められたユダヤ人。
絶望した女性がサラの目の前で、階下に飛び降りました。
蒸し暑さと悪臭と異常な混乱の中、
サラの頭は納戸に隠してきた弟ミシェルのことでいっぱいでした。
「ああ、早く帰らないと…」

2009年 屋内競輪場跡地
ジュリアは屋内競輪場跡地を訪ねます。
近くに住む老婦人はジュリアの取材に「悪臭で窓も開けられなかった」と当時を振り返り、
「中で何が起こっているのか知ろうとしなかったのですか?」と問うジュリアに
答えました。
「どうすれば良かったの…?」
取材後、入院中の夫の祖母を見舞に行き、アパートの入手が1942年8月と知ったジュリアは、
なぜ戦争中に引越しなどしたのかと疑問を抱きます。


1942年 父との別れ
サラは怯えながら、トラックに乗せられボーヌ臨時収容所に到着。
そこで、父親と引き離されました。母と抱き合うサラ…

2009年 夫との衝突
過去にニ度の流産を経験したジュリアは45歳でようやく待望の第ニ子を妊娠。
ところが、夫はその歳で父親になることを断固として拒むのでした。


1942年 母との別れ
母親とも引き離されるサラ。何度も何度も抱き合い、口づける母と子でした。
抱き合ったままの母子に容赦なく放水する警官。
サラは弟が待つ納戸の鍵を握りしめ、そのまま気を失ってしまいます。

2009年 ホロコースト記念館
取材のため、ホロコースト記念館を訪れたジュリアは、
そこに検挙されたユダヤ人たちの資料が保存されていると聞き、
館長に自分のアパートの住所を告げました。


1942年 逃亡
脱走を決意するサラ。
気を失っていた彼女を介抱してくれていた少女と鉄条網をくぐり抜けます。
黄金色に実った麦畑を走り抜け、黄色い星を服からむしりとり、全力で走ります。
しかし、ようやく辿り着いた村の人から追い払われるサラたち…

2009年
ジュリアは真実をつきとめました。
彼女のアパートにはやはりユダヤ人一家が暮らしていたのです。


村の老夫婦にかくまわれたサラは、とうとうパリ・マレ地区のアパートに帰ってきます。
その時の様子を当時まだ幼かったジュリアの舅は覚えていました。
そして……


f0165567_6262235.jpg

                       「私はサラ・スタジンスキー」
          脱走時、鉄条網のところでサラたちを捕まえた警官の目をまっすぐに見て、
                聞き覚えていた彼の名を呼びかけ、名を名乗るサラ。
                   名前を名乗る時の彼女の堂々とした態度。
          警官は幼いサラの威厳に満ちた様子に気圧され、サラたちを見逃がします。

               ユダヤ人とかフランス人ではなく、子どもとか大人でもなく、
         人間と人間との関係が成り立った瞬間です。もっとも感動的な瞬間でした。

          ああ、でも、何百回「感動した!」と書いても、この素晴らしいシーンを
                  とのの力ではお伝えすることはできません。
     やはり、この映画は皆さんがご自身の目でご覧になって、心をうちふるわせてほしい、です。

                  映画はサラのその後も描き出しています。
      全力で逞しく生き抜いた10歳の少女の内にずっと渦巻いていたものはなんだったのか…

  何十年経っても、少女の心を刺し続ける戦争の残虐さにあらためて深いため息をつくしかありません。

  

                             

ブログランキングに参加しています。今日もポチッとお願いできればうれしゅーございます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆11月23日に更新しました。いつも応援ありがとうございます。

こちらもポチッとお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!

サラの鍵
監督/ジル・パケ=プレネール、脚本/セルジュ・ジョンクール、ジル・パケ=プレネール、原作/タチアナ・ド・ロネ、製作/ステファーヌ・マルシル/ヒューゴ・プロダクションズ、撮影/パスカル・リダオ、音楽/マックス・リヒター
出演
クリスティン・スコット・トーマス/ジュリア、メリュジーヌ・マヤンス/サラ、ニエル・アレストリュプ/ジュール・デュフォール、フレデリック・ピエロ/ベルトラン(ジュリアの夫)、エイダン・クイン/ウィリアム・レインズファード、ミシェル・デュシューソワ/エドゥアール・テザック、ドミニク・フロ/ジェヌヴィエーヴ・デュフォール、ジゼル・カサドシュ/マメ、ナターシャ・マシュケヴィッチ/ミセス・スタルジンスキ、アルベン・バジュラクタラジ/ミスター・スタルジンスキ、サラ・パー/レイチェル、カリーナ・ヒン/ゾイ(ジュリアの長女)、ジョージ・バート/リチャード・レインズファード、シャーロット・ポートレル/成長したサラ
12月17日(土)銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、111分、後援/フランス大使館、協力/ユニフランス・フィルムズ/東京日仏学院、配給/ギャガGAGA★
http://www.sara.gaga.ne.jp/

by mtonosama | 2011-11-23 06:54 | 映画 | Comments(6)