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タグ:クレアモントホテル ( 2 ) タグの人気記事

      クレアモントホテル -2-
           Mrs. Palfrey at The Claremont
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                 (C)2005 Claremont Films,LLC

                    クレアモントホテル。
             なんとなく優しげで想像力をかきたてる名前です。

「愛する夫を亡くしたパルフリー夫人が
一人で暮らす場所を求めて選んだ長期滞在型のクレアモントホテル」
という予備知識だけを持って、この映画を観にでかけたとき、
さすが”from the cradle to the grave”「ゆりかごから墓場まで」のお国柄、
老後の暮らし方にはいろいろな選択肢があるものだ、と思っていました。

でも、
あれ?
ちょっと雰囲気違いますよ。このホテル。

と、とのが思った以上に、パルフリー夫人もそう思ったようです。

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さて、さて、このホテルでどんなストーリーが繰り広げられるのでしょう。

ストーリー
ロンドンの街角に建つクレアモントホテルの前に1台のタクシーが停まりました。
サラ・パルフリー夫人が身の周りの品々を詰めたスーツケースとともに、
車から降り立ちます。
最愛の夫アーサーに先立たれ、娘エリザベスから自立して暮らすため、
新聞広告でみつけたこのホテルに一人でやってきたのです。

想い描いていたホテルとの違いにがっかりしつつも、
ディナーのためにドレスアップしてダイニングルームへ入るパルフリー夫人。
すると、普段着を着た滞在客たちが全身を目と耳にして、彼女を注目します。
居心地の悪いパルフリー夫人。
すると、アーバスノット夫人が声をかけてくれました。
「ここでの食事はそういう格好はしないの」――

翌朝、朝食の席で孫息子デズモンドのことを話すパルフリー夫人。
皆一斉に興味を示します。
というのも、このホテルの住人の関心事はかかってくる電話と訪問客のことだけ。
早速、デズモンドに電話をかける夫人でしたが、孫息子は留守。

デズモンドからの連絡もないまま、数日過ぎたある日、
外出先でパルフリー夫人は転んでしまいます。
そこにいあわせた青年ルードヴィック・メイヤーが自分の部屋で彼女を休ませ、
傷の手当てをしてくれました。
ルードヴィックは小説家志望の26歳。孫と同い年です。
夫人は親切にしてもらったお礼に彼をクレアモントホテルの夕食に招待。

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ホテルに戻り、近く来客があると告げると、
皆「デズモンドが来てくれるのね」と勘違い。
困った夫人はそのことをルードヴィックに相談します。
「では、僕が彼のふりをしましょう」と提案してくれるのでした。

いよいよ、ルードヴィックの訪問の日。皆、興味津々で待ち構えています。
そこへ現れたルードヴィックを見て、あまりのハンサムぶりにびっくり……

その後、本当の孫が現れるといったドタバタもありますが。

「私の可愛い人――シェリ」でミシェル・ファイファーの恋人を演じたルバート・フレンド、
今回はパルフリー夫人の年若い友人を演じます。
年の差はミシェル・ファイファー以上。

小説家を志すルードヴィックにとって、
パルフリー夫人の語る味わい深い話は宝の山みたいなもの。
そして、パルフリー夫人にとって、彼は若い友人であり、
一緒にいれば気持ちも華やぐ存在。
この2人の関係、男女や年齢差を超えて本当に良い関係です。

これはもうおばあちゃんのメルヒェンでしょう。
おばあちゃん映画はうけない、などと言われますが、なぜ?
why not?であります。

昨今まれにみるしみじみする映画です。

おばあちゃんのメルヒェンと言いましたが、
それは人生の終わり近くに訪れた選択のとき、
毅然として自分自身であることを選んだパルフリー夫人だからこそ、
手にいれることのできた関係。
だからこそのメルヒェンでしょう。

彼女の人生の終末期を照らす夕焼けのような時間を
ワーズワースの詩とスタンダードジャズの調べで彩りながら、
シンプルに温かく描いた作品です。

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凛々しく、かつ、エレガントに生きる老夫人を
ジョーン・プロウライトが最高の演技と存在感で見せてくれました。
彼女の存在だけで、良い映画を観たという満足感が得られます。
これぞ、真の役者。
それに加えてルバート・フレンドですし、
脇を固めるホテルの従業員や住人たちも良い味出してました。

こんな老後を迎えるために、エレガンスと凛々しさを身につけねばならない、
と真剣に考えたとのです。

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11月15日に更新しました。いつも応援ありがとうございます


クレアモントホテル
監督/ダン・アイアランド、脚本/ルース・サックス、原作/エリザベス・テイラー、プロデューサー/リー・カプリン、カール・コルバート、ザカリー・マッツ、製作総指揮/グスタヴス・プリンツ、撮影監督/クラウディオ・ローシャ
出演
ジョーン・プロウライト/パルフリー夫人、ルパート・フレンド/ルードヴィック・メイヤー、アンナ・マッセイ/アーバスノット夫人、ゾーイ・タッパー/グウェンドリン、ロバート・ラング/オズボーン氏、マルシア・ウォーレン/ポスト夫人、ジョージア.・ヘイル/バートン夫人、ミリセント・マーティン/サリス夫人、エマ・パイク/ヴァイオレット、アンナ・カートレット/エリザベス、ティモシー・ベイトソン/サマーズ(ドアマン)、マイケル・カルキン/ウィリー、ローカン・オトゥール/デズモンド、カール・プロクター/支配人、ソフィー・リンフィールド/ロージー、クレア・ヒギンズ/ルードヴィックの母
12月4日(土)より、岩波ホール他全国順次ロードショー
2005年、108分、イギリス・アメリカ、英語、配給/クレストインターナショナル
http://www.cl-hotel.com/

by mtonosama | 2010-11-15 06:29 | 映画 | Comments(8)
      クレアモントホテル -1-
          Mrs. Palfrey at The Claremont

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                 (C)2005 Claremont Films,LLC

初めからお手数をかけて恐縮ですが、
末尾にある原作者の名前をご覧いただけますでしょうか?

そうなんです。
びっくりなさったでしょう?エリザベス・テイラーです。

でも、あの「クレオパトラ」や「いそしぎ」のエリザベス・テイラーとは違います。

本作「クレアモントホテル」の原作者エリザベス・テイラー
「クレオパトラ」のエリザベス・テイラーと同姓同名の上、
活躍の時代もかぶっていたのが不運でした。

1944年、12歳の美少女エリザベス・テイラー主演の「緑園の天使」が公開され、
成功をおさめた翌年、
英国出身32歳のエリザベス・テイラーは作家デビューしました。

エリザベス・テイラー(旧姓コールズ)は、1912年7月3日にイングランド、バークシャーの
レディングで生まれた。
高校卒業後ガヴァネス(昔の通例住み込みの女性家庭教師)として働き、
その後、図書館司書となる。24歳で結婚。
結婚後はずっとバッキンガムのPennで暮らした。
第二次世界大戦時、英国国軍で働いた。1975年11月19日、63歳で逝去。
(http://www.geocities.jp/british_women_novelists/writers/Elizabeth_Taylor.html)

美少女(やがては美女)のエリザベスにくわれてしまって、
「もう一人のエリザベス・テイラー」と呼ばれたまま、世を去ってしまった彼女。
エリザベス・テイラーは長編11作を残し、10作目にあたる「クレアモントホテル」は、
1960年代のロンドンを舞台に書かれ、1971年に発表された作品です。
この後、彼女はガンに侵され、闘病生活を続けながら遺作”Blaming”(咎め)を書き上げ、
発表後、亡くなりました。
死後30年以上を経た今日になって、20世紀のジェイン・オースティンと称されています。

でも、亡くなってからももう一人の誰かとなぞらえられるのは気の毒ですよね。

ジェーン・オースティン(Jane Austen、1775年12月16日 - 1817年7月18日)は、
イギリスの小説家。ハンプシャーのスティーブントン生れ。
18世紀から19世紀イングランドにおける田舎の中流社会を舞台として、女性の私生活を結婚を中心として皮肉と愛情を込めて描き、イギリス小説の頂点とされる。また英語における自由間接話法(描出話法、w:Free indirect speech)の発達に大きく貢献したことでも知られる。主要作品は『分別と多感』『高慢と偏見』『エマ』『マンスフィールド・パーク』『ノーサンガー僧院』『説得』の6つの長編小説。(Wikipediaより)

本作「クレアモントホテル」の監督ダン・アイアランドは
歳をとることはめそめそすることではない」(「八月の鯨」‘87)という言葉を引用し、
主人公パルフリー夫人のエレガントで、凛として、威厳を持った生き方を描いています。

これまでの人生、私はずっと誰かの娘で、誰かの妻で、誰かの母親だった。
だから、残りの人生は私として生きたいの

と語るパルフリー夫人。

もう、かっこいいんだから。

上品でありながら、凛として、なおかつ知的でユーモア溢れる会話を楽しませてくれる
パルフリー夫人。
彼女を彼女たらしめているのはなんといっても女優ジョーン・ブロウライトの功績でありましょう。
ジョーン・ブロウライトは、かのサー・ローレンス・オリヴィエ夫人なのだそう。
でも、映画の中でのセリフ通り、誰かの妻であることなんて関係ありません。

自分をしっかり持っている人は年齢を超越してかっこいいものです。

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そして、そして、
この映画には今とのが夢中なルバート・フレンドが出ています。
http://mtonosama.exblog.jp/12431157、http://mtonosama.exblog.jp/14516305/
彼、「クレアモントホテル」の制作時はまだ無名で、
65人の応募者の中から選ばれたのだそうです。
応募者が65人いようが、300人いようが彼なら選ばれるに決まっていますけどね。

名女優ジョーン・ブロウライトと今最高の英国俳優ルバート・フレンド。
はたして、どんなお話なのでしょうか。

乞うご期待!



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♪11月12日に更新しました。いつも応援ありがとうございます♪

クレアモントホテル
監督/ダン・アイアランド、脚本/ルース・サックス、原作/エリザベス・テイラー、プロデューサー/リー・カプリン、カール・コルバート、ザカリー・マッツ、製作総指揮/グスタヴス・プリンツ、撮影監督/クラウディオ・ローシャ
出演
ジョーン・プロウライト/パルフリー夫人、ルパート・フレンド/ルードヴィック・メイヤー、アンナ・マッセイ/アーバスノット夫人、ゾーイ・タッパー/グウェンドリン、ロバート・ラング/オズボーン氏、マルシア・ウォーレン/ポスト夫人、ジョージア.・ヘイル/バートン夫人、ミリセント・マーティン/サリス夫人、エマ・パイク/ヴァイオレット、アンナ・カートレット/エリザベス、ティモシー・ベイトソン/サマーズ(ドアマン)、マイケル・カルキン/ウィリー、ローカン・オトゥール/デズモンド、カール・プロクター/支配人、ソフィー・リンフィールド/ロージー、クレア・ヒギンズ/ルードヴィックの母
12月4日(土)より、岩波ホール他全国順次ロードショー
2005年、108分、イギリス・アメリカ、英語、配給/クレストインターナショナル
http://www.cl-hotel.com/

by mtonosama | 2010-11-12 05:52 | 映画 | Comments(6)