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タグ:グザヴィエ・ドラン監督 ( 6 ) タグの人気記事


たかが世界の終わり
-2-

Juste la fin du monde

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(C)Shayne Laverdiere, Sons of Manual


グザヴィエ・ドラン監督の監督の背景にはいつも
ゲイと母があったのですが、本作では家族も登場します。
はい。ゲイも母も家族も全部出るということです。

若い監督さんの場合、とがってて
触るとケガをしちゃいそうな部分ってありますよね。

自分のことを思い返してみても
親や家庭、家族なんて「なんぼのもんや」ってとんがらかっておりましたしね。
あ、いまは年の功できわめて温厚ですが。

それにしても、
グザヴィエは28歳にして既に老大家の視点を持っているような。
そんなグザヴィエの最新作とはどんなお話でしょうか。

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ストーリー
空港からタクシーに乗り込み、実家に向かう人気作家のルイ。
12年ぶりに会う兄を待ちわびていたシュザンヌが抱きついてくる。
幼い頃の彼女しか記憶にないルイは戸惑う。
兄の妻カトリーヌに「初めまして」と挨拶すると
「一度も会っていないの?」と大げさに驚いてみせる母。
重い気持ちを抱えて戻ってきたルイを
母、妹、兄嫁は明るく優し気に迎える。

会話を続けようと子供の話をするカトリーヌに
「ルイが退屈してるだろ」と決めつけ、
それを咎めるシュザンヌを「化粧が濃いぞ」とけなす兄アントワーヌ。
言い合いを始める兄妹の傍らで、
カトリーヌはルイのもの言いたげな視線に気づく。

不機嫌な兄を避け、シュザンヌはルイを自分の部屋に連れてゆく。
都会で成功した兄に憧れ、雑誌や新聞に載った彼の記事を集めていたシュザンヌ。
だが、気が付けば絵葉書しか送ってくれないルイを責めていた。
「どうして急に帰ってきたの?」
真相に迫る問いかけをしながら自らはぐらかしてしまう妹。
答えない兄。

一方、物置部屋で母はルイと向き合う。
引っ越し先の住所を教えない息子に嘆きながら、それでも抱きしめる母。
「なぜ帰ってきたの?」
と訊ねた母にやはり答えられないルイ。
母は息子の深刻そうな表情を見ると
「元気そうでよかった」と話を変えてしまう。
「今日は泣いたり、告白したりする日じゃないわ」

昼食の席で兄アントワーヌの憎々しい物言いはさらに激しく、
シュザンヌとの激しい口げんかになる。
怒りのあまり席を立つシュザンヌ。
兄を叱責する母。
ルイもかつての自分の部屋に逃げ込み、
若き日の甘い思い出に耽る。

兄とタバコを買いに出かけるルイ。
車内でも怒るアントワーヌ。
「なんで帰ってきたんだ」とキレ、荒々しく車を走らせる。

帰宅し、母自慢のデザートを囲む家族を前にルイは……

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朝、実家に帰り、夕暮れには戻っていく――その一日を描いているのですが、
ルイの懊悩が昏いまなざしとなって深部を流れているような印象の映画です。

ルイは言おうとしているのに母も妹も兄もそれを聞こうとしません。
まるで耳をふさいでいるみたいに。

「アントワーヌ、なんなの?あんたは怒鳴ってばっかりいて」
とのが親だったら一喝しちゃいます。
「ルイも、ルイよ。話があって帰ってきたんなら、さっさと言っちゃいなさい」とも。

でも、それだったら面白くもなんともないですわね。

もう子供じゃなくなった自分が久々に帰郷しても
居場所もなければ、立ち位置もわからなくなっている。
家族も何かを察していながらそれを聞かないことで家族であり続けようとする―――

そんなの家族じゃない?

それでも、死期が迫ったら帰っていきたいところは家族の許なのかもしれませんね。

それにしても、ヴァンサン・カッセル演じる不機嫌な兄。
すごかったです。
『トム・アット・ザ・ファーム』にも出てきた
怖ろしいおにいさんを思い出してしまいました。

どうぞ、また一回り大きくなったグザヴィエ・ドランの新作をご覧になってください。





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たかが世界の終わり
監督・脚本/グザヴィエ・ドラン、原作/ジャン=リュック・ラガルス、撮影/アンドレ・テュルパン、音楽/ガブリエル・ヤレド、美術/コロンブ・ラビ、編集/グザヴィエ・ドラン
出演
ギャスパー・ウリエル/ルイ、レア・セドゥ/スザンヌ、マリオン・コティヤール/キャサリン、ヴァンサン・カッセル/アントワーヌ、ナタリー・バイ/母
2017年2月11日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAロードショー
カナダ・フランス合作映画、99分、カラー、字幕翻訳/原田りえ、
http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/

by Mtonosama | 2017-02-10 06:58 | 映画 | Comments(8)

たかが世界の終わり
-1-

Juste la fin du monde

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(C)Shayne Laverdiere, Sons of Manual


グザヴィエ・ドランの第6作目にして最新作。
『たかが世界の終わり』です。


グザヴィエ・ドラン監督
『マイ・マザー』(’09)で監督デビューした時はなんと19歳。
2010年『胸騒ぎの恋人』では
弱冠20歳でその後の創作スタイルを固めます。
2012年『私はロランス』
性にまつわる様々な障害や偏見が以前ほどではなくなった90年代が舞台。
LGBTをめぐる問題を前面に打ち出した映画で、
日本で初めて紹介されたドラン作品となりました。
2013年『トム・アット・ザ・ファーム』
主人公トムが交通事故で死んだ恋人ギョームの葬儀に出席するため、
彼の実家を訪ねたことから始まるちょっと怖い映画でした。
http://mtonosama.exblog.jp/23216811/ http://mtonosama.exblog.jp/23232949/
2014年『Mommy/マミー』
奔放なシングルマザーと矯正施設から退所してきたばかりの
多動性障害を持ち、情緒の不安定な15歳の少年。
そんな母子の生活に休職中の高校教諭も巻き込んで展開する
心と心のぶつかり合いを描いた作品。
いやあ、ドランって年を経るごとに映画も成長していくようです。
http://mtonosama.exblog.jp/23915924/ http://mtonosama.exblog.jp/23926931/
そして
2016年『たかが世界の終わり』

新作発表の度にカンヌやベネチアの国際映画祭に出品され、
『Mommy/マミー』など、あのジャン=リュック・ゴダール監督と並んで
カンヌ国際映画祭審査員特別賞に輝いています。
授賞式で「夢を捨てなければ、世界は変えられます」と
熱く語ったのは記憶に新しいところです。


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実は、心のどこかで一過性の美男子監督だと思っていました。
いやいや、とんでもない間違いでした。
一体どこまで進化するのか。グザヴィエ・ドラン。

本作の原作はジャン=リュック・ラガルスの同名戯曲で、
監督デビュー作『マイ・マザー』の母親役を演じた
アンヌ・ドルヴァルから渡されていたものでした。
でも、その時は作品に反感を覚え、しまい込んだまま忘れていたそうです。

それから4年経って、ふと読み返してみると
登場人物の言葉や感情、不安などがよく理解できたんですって。
本作の理解には自分自身が大人になることが必要だったんでしょう。
といっても、その時点でもまだ23歳ですが。

その戯曲に登場するのは
12年ぶりに帰郷する人気作家のルイ。
母マルティーヌは息子の好物料理を用意し、
兄が出て行った時はまだ幼かった妹のシュザンヌも
おしゃれをして兄を待ちわびます。
そっけなく迎える兄のアントワーヌ。
その妻カトリーヌとは初対面です。

登場人物はこの5人のみ。
舞台も飛行場と故郷の家と庭だけ。
そして繰り広げられる歓迎とおしゃべり――
そんな戯曲をもらったら
19歳のグザヴィエならずとも、書棚にしまいこんでしまうことでしょう。

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が、しかし、
そうはさせないのが大きく成長したグザヴィエ・ドラン監督の力量であり、
俳優たちの名演技。

12年ぶりに自分に死が迫っていることを告げるため、
帰郷したルイを演ずるのは
『サンローラン』(’14)のギャスパー・ウリエル。
妹シュザンヌには
女優として初めてカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたレア・セドゥ。
弟ルイにコンプレックスを抱く兄アントワーヌは
『美女と野獣』のヴァンサン・カッセル。
その妻カトリーヌには『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』で
アカデミー賞を受賞したマリオン・コティヤール。
母マルティーヌを演じるのは『私はロランス』についで
再びドランと組むナタリー・バイ。

この5人の丁々発止のやりとりと
触れ合えそうで触れ合えないもどかしさ、
家族でありながら、いえ、家族だからこそ傷つけあう人々―――

これはもうこの5人でなければ生まれえないものだったでしょう。

怖いほどに進化するグザヴィエ・ドラン監督。
さあ一体どんなお話なのでしょう。

続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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たかが世界の終わり
監督・脚本/グザヴィエ・ドラン、原作/ジャン=リュック・ラガルス、撮影/アンドレ・テュルパン、音楽/ガブリエル・ヤレド、美術/コロンブ・ラビ、編集/グザヴィエ・ドラン
出演
ギャスパー・ウリエル/ルイ、レア・セドゥ/スザンヌ、マリオン・コティヤール/キャサリン、ヴァンサン・カッセル/アントワーヌ、ナタリー・バイ/母
2017年2月11日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAロードショー
カナダ・フランス合作映画、99分、カラー、字幕翻訳/原田りえ、
http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/

by Mtonosama | 2017-02-07 06:02 | 映画 | Comments(7)

マミー
-2-
Mommy

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Photo credit : Shayne Laverdiere
(C)2014 une filiale de Metafilms inc.



『トム・アット・ザ・ファーム』でグザヴィエの美しさに呆然とした皆さまにとっては
残念なことかもしれませんが、今回、彼は監督のみ。

しかし、それはそれで
「映画には未来がある」ことを確実に教えてくれる一作になっていると思います。

若くして天才といわれる人の作品は
周囲からの過度な期待と本人の大き過ぎる自信から
「はだかの王様」的な展開に陥ることになりがちです。
その結果、「もう30年遅く現れていればよかったね」などということを言われたりします。

先のことは誰にもわからないけれど、
『Mommy/マミー』で見せてくれたグザヴィエの老成には息をのみました。

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ストーリー

カナダ(という仮想の国)。
2015年の連邦議会で新政権が成立。
2ヶ月後、内閣は公共医療制度の改正を目的としたS18法案を可決。
その中でも議論を呼んだのがS-14法案だった。
それは、発達障がい児の親が身体的、精神的危機に陥ったり、経済的に困窮した場合、
法的手続きを経ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を有した法律である。

母ダイアン・デュプレの運命はこの法律により大きく左右されることになった。

ダイアンは掃除婦をして生計を立てるシングルマザー。
夫は3年前に亡くなった。
気が強く、おしゃべりで、ティーンエイジャーのようなファッションに身を包み、
15歳の息子スティーヴと2人で暮らしている。
スティーヴはADHD(多動性障害)。
情緒不安定で他人を罵ったり、喧嘩をふっかけたりする。
また女性とみれば親密にタッチする幼児性が抜けきらないまま、
青年期を迎えようとしている。他人との距離をうまく測ることができないのだ。
しかし、平静な時は知的で素直で純朴な少年である。

スティーヴは矯正施設から退所してきたばかり。
自宅で彼の面倒を見るにあたり、喜びもあるが不安もある。
彼はコントロールが効かなくなると相当厄介だから。

そんな母子の前に、奇跡的ともいえる出会いが訪れた。
お向かいに住むカイラという女性と母子ともに親しくなったのだ。
カイラは神経衰弱気味の休職中の高校教師。
家に引きこもり、夫とも娘ともきちんとした関係が結べていない。
精神的なストレスから吃音もある。

彼女は次第にスティーヴとも意気投合し、彼の家庭教師をすることに。
純粋な心を持ったスティーヴに勉強を教え、ダイアン母子と友情を育み、
カイラ自身も快方に向かっていくよう見えた。

だが……

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光が降り注ぎ、青空はまぶしい。
スティーヴの金髪も、その容姿も明るく美しい好青年。
ダイアンも若干ヤンキーっぽいとはいえ、陽気で息子を愛する母親。
カイラだって最初こそ吃音で暗い印象だけど、
母子とつき合う中でとても楽しい素顔を見せてくれます。

なのに、なぜなの?
観終わった後も、え?え?え?と疑問符が連なります。

あの~、この人はこんなに明るいから、何を言っても応えないだろうと思って
大失敗したことってありません?
いえ、そんな印象の作品なんです。
人間って奥深いんです・・・

すいません。単純で。

観終わった後の複雑な感動とこの監督の底知れなさを改めて知りました。
恐るべし。グザヴィエ・ドラン。





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マミー
監督/グザヴィエ・ドラン
出演
アンヌ・ドルヴァル/ダイアン、スザンヌ・クレマン/カイラ、アントワン=オリヴィエ・ピロン/スティーヴ
4月25日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
2014年、138分、カナダ、フランス語、配給/ピクチャーズデプト、提供/鈍牛倶楽部、巖本金属、後援/カナダ大使館、特別協力/ケベック州政府在日事務所 
http://mommy-xdolan.jp/

by Mtonosama | 2015-04-22 05:21 | 映画 | Comments(8)

マミー
-1-
Mommy

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Photo credit : Shayne Laverdiere
(C)2014 une filiale de Metafilms inc.



グザヴィエ・ドラン。
この人ただものじゃありません。
昨年11月に当試写室でご紹介した『トム・アット・ザ・ファーム』
http://mtonosama.exblog.jp/23216811/ http://mtonosama.exblog.jp/23232949/
で主演・監督を果たした弱冠26歳の超ハンサムな人物です。
今回またまた登場しました。

前回はゲイあり、閉鎖的な田舎社会の不気味さあり、ミステリーあり。
人間の心の奥底に潜む薄暗がりや
若さと表裏一体になった抑えがたい欲情や
北緯の高い国土にはつきもののうら寂しい荒寥感。
これらが一体となったうすら寒い空気感に包まれた作品でした。
「う~ん」と唸らされました。
しかし、どこかに26歳のハンサムな青年が作ったんだもんね――
みたいなバイアスがかかっていました。

ごめんなさい。
若くてきれいな男子が好きなんです。

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ところがです。
なんということでしょう。
本作ではそういった150歳の下心も何もかもすっとんで
「いったいどんな巨匠の作品なの?」と感じ入ってしまいました。

テーマは母と子。
ま、永久不滅のテーマではあります。
『トム・アット・ザ・ファーム』に較べても、
しっかりとテーマが絞り込まれていてわかりやすいです。
シンプルに、そして、ダイレクトに感動が伝わってきます。

とはいえ、随所にこの若い天才のこだわりが散りばめられてもいます。
例えば、映像画面の比率が1:1であること。
要するに正方形の画面ですね。
なんか新奇。
でも、映画中半で普通の長方形の画面が出てきたとき、
「あ、これは現実部分じゃないんだな」と構えるので、
映画理解の助けになりました。

正方形の画面に人物が映っていると、
その人物がきっちり描かれているように感じられるという効果もあります。
そう。レコード・ジャケットやCDジャケットと同じ。
そして、その人のポートレートを観ているような気持になれます。

グザヴィエも言っています。
「1:1という比率からは一種独特なエモーションが生まれる。誠実に感じるんだ。
正方形のフレーム内に顔をおさめると、とてもシンプルに映る。
キャラクターが主役になり、観客の視線は否応なしにそこに集まる」

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グザヴィエ・ドラン。
1989年3月20日生まれ。26歳になったばかりですね。
日本風に言えば平成元年生まれです。テニスの錦織圭と同い年です。

17歳で自ら書いた脚本を19歳の時監督として完成させた作品
『マイ・マザー』(‘09 I Killed My Mother)が
いきなり第62回カンヌ国際映画祭・監督週間部門に選ばれ、鮮烈なデビューを飾りました。
20歳で「若者の視点賞」を始め、C.I.C.A.E.Award、SACD Prizeを受賞。

翌年、21歳で脚本・監督・主演『胸騒ぎの恋人』(‘10 Heartbeats)が
第63回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」に正式招待され、再び「若者の視点賞」を受賞。
映画祭ディレクターから「非常にエキサイティングな新世代の一人」と称され、
カンヌの常連監督へとスターダムを駆け上りました。

続く『私はロランス』(‘12 Laurence Anyways)では
第65回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門への招待にとどまったものの、
主演女優のスザンヌ・クレマンが「ある視点」部門で最優秀女優賞を受賞。

そして第4作目『トム・アット・ザ・ファーム』(‘13 Tom at the Farm)。
第5作目が本作『Mommy/マミー』。
本作でとうとう第67回カンヌ国際映画祭のメインコンペティション部門に出品され、
初コンペで「審査員特別賞」を受賞。
なんとジャン=リュック・ゴダール監督の『さらば、愛の言葉よ』とのW受賞という
映画史上における大きな転換点を記しました。

前回『トム・アット・ザ・ファーム』を当試写室で上映した時は
まだまだ彼を過小評価していました。ごめんなさい。

さあ、一体どんなお話でしょうか。
続きは次回まで乞うご期待くださいませ。



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マミー
監督/グザヴィエ・ドラン
出演
アンヌ・ドルヴァル/ダイアン、スザンヌ・クレマン/カイラ、アントワン=オリヴィエ・ピロン/スティーヴ
4月25日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
2014年、138分、カナダ、フランス語、配給/ピクチャーズデプト、提供/鈍牛倶楽部、巖本金属、後援/カナダ大使館、特別協力/ケベック州政府在日事務所 
http://mommy-xdolan.jp/

by Mtonosama | 2015-04-19 05:45 | 映画 | Comments(2)
トム・アット・ザ・ファーム
-2-
Tom à la ferme

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(C)2013 –8290849 Canada INC. (une filiale de MIFILIFIMS Inc.) MK2 FILMS / ARTE France Cinema (C)Clara Palardy


主人公のトムはモントリオールにある広告代理店でコピーライターとして働いています。
映画は、職場の同僚であり、恋人でもあるギョームの葬儀に出席するため、
トムがギョームの実家のある田舎町に向うシーンから始まります。

初冬の田舎道をひた走るトム。
葉が落ちた木々、冬枯れの畑。薄暗くうら寂しい光景が続きます。
恋人の葬儀に向う道ではありますが、ものめずらしい田園風景に心が癒されもします・・・

映画の舞台でもあるカナダ・ケベック州。
英語とフランス語と2つの公用語を持つ国カナダですが、ケベック州はフランス語圏です。

お話に入る前にケベック州のことをちょっとだけ。
今日までフランス語が公用語のケベック州の経済基盤は農業。
16世紀にフランスに植民地化された頃からカトリックの強い地域でした。
それは20世紀まで続きましたが、1960年から始まる「静かな革命」によって、
イギリス系市民と同等な権利の実現、カトリック教会からの解放、
教育の近代化や電力会社の州有化などがもたらされたということです。
まだたった50年前のことなんですね。

ということは、トムの向った田舎町にはまだまだ偏見も残っていそうです。

さあ、どんなお話でしょうか。


ストーリー
恋人ギョームの実家に到着したトム。
そこにはギョームの母アガットと兄フランシスが2人で暮らしている。
到着後、トムは生前ギョームが恋人である自分の存在を隠していたこと、
また、サラというガールフレンドがいると母に告げていたことを知り、傷つく。

弟の秘密を知る兄フランシスはトムにその嘘をつき続けることを要求し、
葬儀では母が喜ぶような弔辞を述べるように申し渡した。
だが、トムは用意した弔辞を読むことができない。
腹を立てたフランシスはその埋め合わせとして母親にサラの話をするよう強要。
トムはフランシスに脅されるまま、同僚でもあるサラの作り話をする。
母は「恋人であるサラがどうしてギョームの葬儀に来ないのか」と憤る。

親切な母、異常なまでに暴力的な兄フランシス。
フランシスの横暴に耐えきれなくなったトムは「母親に全てを告げて、出ていく」と宣言するが、
猛り狂ったフランシスからひどい暴行を受ける。

それ以後、トムはギョームの服を着て、農作業をするようになり、
ある時はフランシスに誘われるまま、かつてギョームに教えられたタンゴを踊る……

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えーーーっ!
フランシスってめちゃめちゃじゃない!逃げ出したらどうなの。トム。

冒頭、ケベック州の片田舎の田園風景をトムと一緒に楽しんでいたとのですが、
納得のいかない展開、
イケメンマッチョなフランシスの極道無比な暴力に不愉快になってきました。
それにトムもまた逃げる機会がありながら、
偏見と無知の渦巻くギョームの実家を出ようともしない――

ストックホルム症候群
《誘拐事件や監禁事件などの被害者が犯人と長時間を共に過ごすことによって、
犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象》
というのがあるということですが、それを描いているのでしょうか。

人間の心理は一筋縄ではいかないものとはいえ、
納得のいかない人間行動をこれでもか、と見せつけられるのはあまり愉快ではありません。

ケベック州の片田舎。ホラーの世界として見ればぴったり。
初冬の寒々しい閉鎖された田舎町は『シャイニング』を思い出させます。
そういえば、狂気に満ちたフランシスはまさにジャック・ニコルソンですわ。
『シャイニング』の時もなんでこんな怖いホテルにいつまでもいるのさ、と思ったものです。

登場人物のひとりひとりが少しづつ狂っている?と感じさせられた映画でありました。

閉ざされた田舎町でおかしくなっていく・・・
これは洋の東西を問わず怪奇なお話の定番なのかもしれません。
ホラーの顔をしていないホラーなのでお気をつけくださいね。





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トム・アット・ザ・ファーム
監督・脚本・編集・衣装/グザヴィエ・ドラン、原作・脚本/ミシェル・マルク・ブシャール、撮影/アンドレ・テュルパン、製作/グザヴィエ・ドラン、ナタナエル・カルミッツ、シャルル・ジリベール
出演
グザヴィエ・ドラン/トム、ピエール・イブ・カルディナル/フランシス、リズ・ロワ/アガット、エヴリーヌ・ブロシェ/サラ、マニュエル・タドロス/バーテンダー、ジャック・ラヴァレー/司祭、アン・キャロン/医者、オリヴィエ・モラン/ポール
10月25日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク他全国順次公開
2013年、カナダ=フランス、102分、フランス語、カラー、配給/アップリンク、特別協力/ケベック州政府在日事務所、後援/カナダ大使館、http://www.uplink.co.jp/tom/

by Mtonosama | 2014-11-05 06:53 | 映画 | Comments(9)
トム・アット・ザ・ファーム
-1-
Tom à la ferme

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(C)2013 –8290849 Canada INC. (une filiale de MIFILIFIMS Inc.) MK2 FILMS / ARTE France Cinema (C)Clara Palardy


『トム・アット・ザ・ファーム』。
なかなか話題になっている映画なので観にいってきました。

まだ25歳のグザヴィエ・ドランが監督・脚本・製作・主演を担当していること。
彼が『私はロランス』の監督であること。
そして、とても美しい人であるということ。
ま、その美しさにひかれてフラフラとでかけたのではありますが。

グザヴィエ・ドラン。25歳でありながら、本作は既に4作目の監督作品です。
俳優歴は19年。6歳でデビューし、数多くのテレビドラマや映画に出演。
またハリウッド映画のフランス語吹き替え版の声優としても
『ハリー・ポッター』シリーズのロン・ウィーズリー役、
『トワイライト・サーガ』シリーズのジェイコブ・ブラック役などを務めたお方です。

お若いのにしっかりしていらっしゃいますよね。


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グザヴィエ・ドラン監督
1989年モントリオール生まれ。19歳の時、主演も兼ねて撮った初監督作品『マイ・マザー』が2009年の第62回カンヌ国際映画祭監督週間部門で3つの賞を受賞。この作品は30ヶ国以上で劇場公開され、第82回アカデミー賞外国語映画賞にカナダの公式出品作品としてエントリー。他、ロッテルダム国際映画祭、ザグレブ映画祭、ナミュール国際フランス語圏映画祭、イスタンブール交際映画祭、レイキャビック国際映画祭、バンクーバー国際映画祭などで数々の賞に輝いた。
監督第2作『胸騒ぎの恋人』は2010年の第63回カンヌ国際映画祭<ある視点>部門で、プレミア上映され、シドニー映画祭の公式コンペティション部門で大賞受賞。
第3作『わたしはロランス』は2012年第65回カンヌ国際映画祭<ある視点>部門に選ばれ、メルヴィル・プポー演じる主人公の恋人役を演じたスザンヌ・クレマンが優秀女優賞を獲得。
4作目となる本作『トム・アット・ザ・ファーム』で2013年第70回ベネチア国際映画祭において国際批評家連盟賞を受賞。
そして5作目となる『Mommy(原題)』は2014年第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門において、ジャン=リュック・ゴダール監督『Adieu au langage』と共に審査員特別賞を受賞した。

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なんか弱冠25歳でこんなすごいことになっちゃっていいんでしょうか。
その上、美しいお顔立ちですし。
人生にはしっぺ返しがありますからね。
今後もさらに精進なさることを少しばかりのひがみもこめてお祈り申し上げます。
って、おばさんは余計なことをいいますなぁ。

本作は『Tom à la ferme』というミシェル・マルク・ブシャール作の演劇を映画化したもの。
この劇作家、本作でもグザヴィエ監督と共に脚本を担当しています。

そもそもお芝居の方はコミカルな調子だったということですが、
グザヴィエ監督はずいぶんシヴィアな感じに映画化していますよ。

さあ、いったいどんなお話になったのでしょうか。
次回まで乞うご期待でございます。



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トム・アット・ザ・ファーム
監督・脚本・編集・衣装/グザヴィエ・ドラン、原作・脚本/ミシェル・マルク・ブシャール、撮影/アンドレ・テュルパン、製作/グザヴィエ・ドラン、ナタナエル・カルミッツ、シャルル・ジリベール
出演
グザヴィエ・ドラン/トム、ピエール・イブ・カルディナル/フランシス、リズ・ロワ/アガット、エヴリーヌ・ブロシェ/サラ、マニュエル・タドロス/バーテンダー、ジャック・ラヴァレー/司祭、アン・キャロン/医者、オリヴィエ・モラン/ポール
10月25日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク他全国順次公開
2013年、カナダ=フランス、102分、フランス語、カラー、配給/アップリンク、特別協力/ケベック州政府在日事務所、後援/カナダ大使館、http://www.uplink.co.jp/tom/

by Mtonosama | 2014-11-02 05:51 | 映画 | Comments(10)