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殿様の試写室

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タグ:ケン・ローチ監督 ( 5 ) タグの人気記事


わたしは、ダニエル・ブレイク
-2-

I,Daniel Blake


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(C)Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2016


59年間、真面目に生きてきたダニエル・ブレイク。
大工の仕事に誇りを持ち、仲間たちからの信頼もあつく、
病気の妻を介護の末に亡くしてからも規則正しく暮らしてきました。
アパートの隣室のちゃらんぽらんなアフリカ移民のおにいちゃんに
ごみの出し方を教え、留守がちの彼のために荷物の受取人になったりしながら、
日々を送っています。

そんな彼が心臓発作を起こし、医者から仕事を止められました。

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ストーリー
ドクターストップをかけられたダニエルは国から雇用支援手当を受けることに。
今日はその継続審査の日。
事務的に職員が訊ねるのは
「腕が上がりますか?」「指は曲がりますか?」
といった心臓病とは関係ないことばかり。
思わず「カルテを読めよな」と答えるダニエル。
数日後「就労可能、雇用支援手当は中止」という通知書が届く。
憤慨したダニエルは窓口に電話をするが、延々と待たされ、
返ってきた言葉は「認定人からの電話を待て」の一言のみ。

結局、病身でも就労活動をせざるを得ず、職業安定所を訪れたダニエル。
求職者手当の申請をするように指示されるが、申し込みはオンラインのみ。
だが、彼はPCなど触れたこともない。
途方に暮れていると、若い女性の叫び声が――

その女性は約束の時間に遅れたために
給付金を受け取れず、さらに違反審査にかけると言い渡されたケイティ。

彼女が遅刻したのは引っ越してきたばかりで道に迷ったため。
ところが担当者は一切聞き入れようとしない。
幼い子供を2人連れた彼女に同情し、ダニエルも加勢するが、
一緒に追い出されてしまう。

買い物に付き合い、荷物も持ってくれたダニエルに身の上話をするケイティ。
ロンドンに住んでいた時、大家に雨漏りがすると言ったら、
追い出され、ホームレスの施設で2年間過ごすことになった。
母子3人での1部屋暮らしも限界となり、役所から紹介されたのが
ここニューキャッスルの古い住まい。
ケイティは通信制大学への復学を希望しているが、
電気代さえ払えない日々だ。

大工のダニエルは家を修理し、トイレを直し、何かとケイティを助け、
子どもたちもすっかり彼に懐くようになった。
一方、仕事もなくいよいよ困ったケイティは
食料と日用品が支給されるフードバンクへ行く。
ダニエルに付き添われ、長い行列に並ぶ彼女。
だが、自分の順番が回ってきた時、
あまりの空腹に我を失い、
手にした缶詰をその場で貪るように食べてしまった――
惨めさに泣き出すケイティ。

ダニエルの雇用支援手当支給の再審査の結果が出た。
またもや判定は就労可能。
心臓病で働くことはできないのにも関わらず、
現在のダニエルの唯一の収入源となる求職手当を受け取るには
求職活動を続けるしかない。
この矛盾、欺瞞……

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その後、スーパーで生理用品を万引きし、警備員にみつかってしまうケイティでしたが、
同情した警備員からいかがわしい場所を紹介されたり、
事態は悪い方へ悪い方へと向かうかに見えます。

心臓に爆弾を抱え、役所の理不尽な扱い故に、窮地に追い込まれているダニエル。
しかし、ケイティ同様困り果てている筈のダニエルが
ケイティ母子に向ける暖かい視線と友情。

まさに英国人魂!と精神論に帰するのはシンプル過ぎるかもしれません。
でも、魂はダニエルの中に居場所を見つけたのでしょう。
もうラストの展開は涙なくして観ることはできません。

ケン・ローチ監督、まさに名匠であり、映画の職人です。
しみじみと涙し、ほんの少し笑い、そして、大きな感動をくれた作品でした。

ああ、ケン・ローチ監督、いつまでも映画を撮り続けてほしい。







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わたしは、ダニエル・ブレイク
監督/ケン・ローチ、脚本/ポール・ラヴァティ、撮影/ロビー・ライアン
出演
デイヴ・ジョーンズ/ダニエル・ブレイク、ヘイリー・スクワイアーズ/ケイティ、ディラン・フィリップ・マキアナン/ディラン、ブリアナ・シャン/デイジー、ケイト・ラッター/アン、シャロン・パーシー/シェイラ、
ケマ・シカズウェ/チャイナ
3月18日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
2016年、イギリス、フランス、ベルギー、英語、100分、日本語字幕/石田泰子、
提供/バップ、ロングライド、配給/ロングライド、http://danielblake.jp/

by Mtonosama | 2017-03-15 05:19 | 映画 | Comments(4)

わたしは、ダニエル・ブレイク
-1-

I,Daniel Blake

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(C)Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2016


もう隠居生活に入る筈だった名匠ケン・ローチが
怒りのあまり再び映画を制作しました。

怒りは創作のエネルギーだっ!

というわけで、
当試写室では『わたしは、ダニエル・ブレイク』を上映します。

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前作『ジミー、野を駆ける伝説』('14)で
http://mtonosama.exblog.jp/23414571/ http://mtonosama.exblog.jp/23425830/
映画監督を辞めるつもりでいたケン・ローチ監督でしたが、
どうしても撮らなくてはいけない作品があると
引退宣言を取り下げました。
それが本作『わたしは、ダニエル・ブレイク』です。

そして、
それが2016年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。

いえ、賞を取ったか取らないかは関係ありません。
本作に漲る彼の枯れることのない反骨精神に
心の底から拍手大喝采です。

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ケン・ローチ監督
1936年6月17日、イングランド中部・ウォリックシャー州生まれ。
父は電気工、母は仕立屋。高校卒業後、2年間の兵役につき、
オックスフォード大学に進学し、法律を学ぶ。
卒業後、劇団の演出補佐を経て、
1963年、BBCテレビの演出訓練生になり、
1966年、「キャシー・カム・ホーム」で初めてTVドラマを監督。
1967年、『夜空に星のあるように』で長編監督映画デビュー。
1969年、2作目『ケス』でカルロヴィヴァリ映画祭グランプリ受賞。
その後、ほとんどの作品が世界三大映画祭などで高い評価を受けている。
カンヌ国際映画祭では『ブラック・ジャック』(’79)、『リフ・ラフ』(’91)、
『大地と自由』(’95)が国際批評家連盟賞を、
『ブラック・アジェンダ/隠された真相』(‘90)、『レイニング・ストーンズ』(’93)、
『天使の分け前』(’12)が審査員賞を受賞。
http://mtonosama.exblog.jp/19187590/ http://mtonosama.exblog.jp/19205432/
労働者や社会的弱者に寄り添った人間ドラマを描いた作品で知られる。
『ジミー、野を駆ける伝説』('14)を最後に引退すると宣言していたが、
現在のイギリスや世界中で拡大し続ける格差や貧困の現実を目の当たりにし、
どうしても伝えたい物語として本作を制作。
『麦の穂を揺らす風』(’06)に続く2度目のパルムドールを受賞。
同賞の2度受賞はミヒャエル・ハネケらと並ぶ最多受賞記録。
2017年、長編監督映画デビュー50周年を迎えた。

「生きるためにもがき苦しむ人々の普遍的な話を作りたいと思った」という監督。
死に物狂いで助けを求めている人に対して、
国はわざわざ煩雑な手続きを用意して、事態を非能率的にしています。
そうやって「働かないとこうなるぞ。仕事をみつけないなら苦しめ」
と言わんばかりのことをしているのをその目で見た怒りが
本作を作る原動力になったといいます。

主人公ダニエル・ブレイクとシングルマザーのケイティが出会った職業安定所。
ここはもうダニエルやケイティのような人に
仕事を紹介し、力を貸す場所ではありません。
それどころか、彼らの行く手を阻む関門でした。

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職業安定所やフードバンクにやって来るダニエルやケイティ。

本作の主人公は
今ぎりぎりのところで生きている多くのダニエルであり、ケイティなんです。

さあ、監督の怒りがいかなる名作を生み出しているのでしょう。
続きは映画館でお楽しみください。

あ、その前に後編もご覧くださいね。



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わたしは、ダニエル・ブレイク
監督/ケン・ローチ、脚本/ポール・ラヴァティ、撮影/ロビー・ライアン
出演
デイヴ・ジョーンズ/ダニエル・ブレイク、ヘイリー・スクワイアーズ/ケイティ、ディラン・フィリップ・マキアナン/ディラン、ブリアナ・シャン/デイジー、ケイト・ラッター/アン、シャロン・パーシー/シェイラ、
ケマ・シカズウェ/チャイナ
3月18日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
2016年、イギリス、フランス、ベルギー、英語、100分、日本語字幕/石田泰子、提供/バップ、ロングライド、配給/ロングライド、http://danielblake.jp/

by Mtonosama | 2017-03-12 05:07 | 映画 | Comments(10)
ジミー、野を駆ける伝説
-2-
Jimmy’s Hall


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(C)Sixteen Jimmy Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Element Pictures, France 2 Cinema,Channel Four Television Corporation, the British Film Institute and Bord Scannan na hEireann/the Irish Film Board 2014


本作の主人公ジミー・グラルトンはアイルランド・リートリム州出身の実在の人物。
内戦後の混迷した時代、庶民の絶大な支持を得た活動家でした。
が、しかし、有名な歴史上の偉人というわけではなく、
そのプロフィールなどはほとんど知られてはいません。

原題”Jimmy’s Hall”はダンスやアートや娯楽を愛したジミーが仲間たちと作った
コミュニティ・ホールから来ています。

なんでホールが問題に?
そこが当時の時代性を現わしているんでしょうねぇ。
庶民の息抜きの場であり、自己啓発の場であったホールは
カトリック教会や地主層らにとって目の敵だったのであります。

いったい何時の時代をいっているのか?中世か?などと思いますが、
これが20世紀のことなのです。

そんなホールを建て、アメリカ仕込みのダンスも披露し、
弱者救済の政治闘争にも身を投じたジミー・グラルトン。
さあ、いったい彼はどんな人物だったのでしょうか。


ストーリー
1932年、アイルランドを分断した内戦が終結してから10年。
祖国アイルランドを追放され、アメリカにいたジミー・グラルトンが10年ぶりに
故郷リートリム州に帰ってきた。
かつては地域のリーダーとして住民の信頼を集めていたジミーは仲間たちの歓迎を受け、
昔の恋人ウーナとも再会を果たす。だが、10年という時の流れは無情だ。
彼女は既に結婚し、2児の母となっている。
久々に故郷へ戻ったジミーの望みは年老いた母の面倒を見ながら、穏やかに生活すること。
しかし、そんな彼を周囲は放ってはおかなかった。
畑仕事からの帰り道、ジミーは若者たちから閉鎖されているホールの再開を訴えられる。

f0165567_5463640.jpg10年前ジミー達が建設したホールは、地元の老若男女が集まって芸術を学び、詩を詠み、人生や政治について語り合うコミュニティセンターであった。教会の監視を気にせず、歌やダンスに熱中できるそこは地域住民の学びの場であり、心のよりどころでもあった。

ジミーはホールの再建を決意。そこではジミーの持ちこんだアメリカ製の蓄音機が
ジャズを奏で、住民たちは再びホールに集まる。
一方これを快く思わないのが教会のシェリダン神父。
ダンスパーティの来場者をチェックし、ホールに近づかないよう警告を発するのだった。

ある日、ジミーが以前所属していたIRAのメンバーがやってきた。
地主によって自宅から追い出され、妻と5人の子どもと共に路頭に迷っている労働者を
救うために力を貸してほしいというのだ。

だが、それはとても大きな政治的な決断だった……

「我々は人生をみつめ直す必要がある。
欲を捨て、誠実に働こう。
ただ生存するためではなく、喜びのために生きよう。
自由な人間として!」

80年前、一度ならずニ度までも国を追われながら
「ただ生存するためではなく喜びのために生きよう!」と声をあげ、行動した一人の男。

立派だ!かっこいい!
でも、それだけだったら文部省推薦映画です。

150歳になったら自分で映画を選ぶことはできます。

この映画の素晴らしさ。
それは――
俳優であります。

ジミー・グラルトンを演じたバリー・ウォード。
とてもセクシーでした。
きっとジミー・グラルトンという人もその政治力や指導力で人々の支持を勝ち得たのではなく、
人間的な魅力ゆえに支持者も協力者も集まってきたのではないでしょうか。

蒼い月明かりの射し込むホールでかつての恋人ウーナとダンスをする場面は素敵でした。
抑えに抑えた恋心が溢れ出てくるような美しいシーン。
バリー・ウォードの魅力に150歳のとのもロマンティックな気持になりました。





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ジミー、野を駆ける伝説
監督/ケン・ローチ、製作/レベッカ・オブライエン、脚本/ポール・ラヴァティ、製作総指揮/パスカル・コシュトゥー、グレゴワール・ソーラ、ヴァンサン・マラヴァル、アンドリュー・ロウ、エド・ギニー、撮影監督/ロビー・ライアン
出演
バリー・ウォード/ジミー、フランシス・マギー/モシー、アイリーン・ヘンリー/アリス、シモーヌ・カービー/ウーナ、ステラ・マクガール/ステラ、ソーチャ・フォックス/モリー、マーティン・ルーシー/デジー、マイケル・マーフィー/トミー、シェーン・オブライエン/フィン、デニース・ガフ/テス、ジム・ノートン/シェリダン神父、アシュリン・フランシオーシ/マリー・オキーフ、ショーン・T・オーマリー/ジャーナリスト、カール・ギアリー/ショーン、ブライアン・F・オバーン/デニス・オキーフ、コナー・マクダーモットロー/ドハティ、シーマス・ヒューズ/ルアリ、アンドリュー・スコット/シーマス神父、マイケル・シェリダン、レベッカ・オマラ/オキーフ夫人、ダイアン・パークス/モシーの妻
2015年1月17日(土)新宿ピカデリー&ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
2014年、イギリス=アイルランド=フランス、109分、日本語字幕/太田直子、配給/ロングライド
http://www.jimmy-densetsu.jp/

by Mtonosama | 2014-12-13 06:08 | 映画 | Comments(6)
ジミー、野を駆ける伝説
-1-
Jimmy’s Hall


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(C)Sixteen Jimmy Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Element Pictures, France 2 Cinema,Channel Four Television Corporation, the British Film Institute and Bord Scannan na hEireann/the Irish Film Board 2014


ケン・ローチ監督作品です。
『天使の分け前』(‘12)でホンワカニンマリさせてくれてから2年。
新作『ジミー、野を駆ける伝説』が堂々の登場です。
2006年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『麦の穂を揺らす風』に続き、
またもやアイルランドをテーマにした作品。

『麦の穂をゆらす風』を観たときも「どうして今アイルランド?」と思いましたが、
今回もまた何故?

ケン・ローチ監督ってアイルランド出身?
そういうわけでもないんですよねぇ。
社会派監督でもあるし、
時代の動きをリアルタイムにしっかりキャッチなさる方という印象があるので、
以前ほど北アイルランドの問題を耳にしない昨今またどうしてアイルランドなの?
という疑問がつきまといます。

あらためてケン・ローチ監督の経歴を見てみますと、


ケン・ローチ
1936年6月17日、イングランド中部・ウォリックシャー州生まれ。電気工の父と仕立て屋の母を両親に持つ。高校卒業後に2年間の兵役についた後、オックスフォード大学に進学。法律を学ぶ。卒業後、劇団の演出補佐を経て、63年にBBCテレビの演出訓練生となり、翌年演出デビュー。67年『夜空に星のあるように』で長編映画監督デビュー。2作目『ケス』でカルロヴィヴァリ映画祭グランプリを受賞。その後、ほとんどの作品が世界三大映画祭などで高い評価を受けている。
カンヌ国際映画祭では『麦の穂をゆらす風』がパルムドールを獲得。『Black Jack』『リフ・ラフ』『大地と自由』が国際批評家連盟賞を受賞。審査員賞を『ブラック・アジェンダ/隠された真相』『レイニングストーン』『天使の分け前』が受賞している。

なぜアイルランドか、と問う前に、
アイルランドのことを詳しく知らないということに気づきました。

アイルランドというと、
レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットのあまりにも有名な『タイタニック』。
レオさまはアイルランドからNYへ仕事を求めて乗船したという役回りでしたものね。

そうそう。『アルバート氏の人生』という秀作もあります。
http://mtonosama.exblog.jp/18316465/ http://mtonosama.exblog.jp/18325322/
19世紀のアイルランド・ダブリンでホテルマンとして一生を送った貧しい女性の物語。
1840年代のジャガイモ飢饉のため100万人もの人が生活の糧を求めて海外へ出ていった時代が背景です。

f0165567_741733.png

本作は1932年に国を分断した内戦が終結してから10年後のアイルランドの田舎町が舞台です。
え?内戦とか、ようわからんのですが。

国際法上はイギリス統治下にとどまることに不満を持つナショナリストは1919年から1921年までアイルランド独立戦争(英愛戦争)を起こし、アイルランド駐留英軍に対してゲリラ攻撃を行った。1921年にアイルランド側代表、イギリス政府は休戦に同意し、12月には英愛条約が調印された。これらの交渉にあたったのは独立戦争の英雄であるアーサー・グリフィスとマイケル・コリンズなど。条約により南アイルランドにイギリス連邦下のアイルランド自由国が成立したが、アルスター地方の内6州は北アイルランドとしてイギリスの直接統治下にとどまることになった。現在も続く北アイルランドの帰属問題はこの条約に始まっている。

アイルランドを分断することになった条約が批准されると、アイルランド国内のナショナリストたちは条約賛成派と条約反対派に二分された。1922年から1923年にかけて両者の間にはアイルランド内戦が発生し多くの犠牲者を出した。この民族主義者間の分断は現在のアイルランドの政治にも影響を与えており、保守派はフィアナ・フォイル(共和党)とフィナ・ゲール(統一アイルランド党)に分裂している。しかし経済恐慌によりヨーロッパの多くの国で政治的な混乱が発生した際にもアイルランド自由国では民主主義が揺らぐことはなかった。内戦で多くの同胞を失ったエイモン・デ・ヴァレラの率いるフィオナ・フォイルは1932年の総選挙に勝利し政権を握った。このころのアイルランドは国家破産こそ免れたものの失業率と移民数は高い水準を維持していた。一方カトリック教会は政府、社会に対し影響力を保持し続けた。
(Wikipediaより)

とまあアイルランドの当時の状況をざっと頭に入れて(って、あまりにもザツで恐縮ですが)、
ケン・ローチ監督渾身の本作、
素朴で、且、偉大な農民そして自由人であるジミー・グラルトンの生涯に目を向けてみましょう。



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ジミー、野を駆ける伝説
監督/ケン・ローチ、製作/レベッカ・オブライエン、脚本/ポール・ラヴァティ、製作総指揮/パスカル・コシュトゥー、グレゴワール・ソーラ、ヴァンサン・マラヴァル、アンドリュー・ロウ、エド・ギニー、撮影監督/ロビー・ライアン
出演
バリー・ウォード/ジミー、フランシス・マギー/モシー、アイリーン・ヘンリー/アリス、シモーヌ・カービー/ウーナ、ステラ・マクガール/ステラ、ソーチャ・フォックス/モリー、マーティン・ルーシー/デジー、マイケル・マーフィー/トミー、シェーン・オブライエン/フィン、デニース・ガフ/テス、ジム・ノートン/シェリダン神父、アシュリン・フランシオーシ/マリー・オキーフ、ショーン・T・オーマリー/ジャーナリスト、カール・ギアリー/ショーン、ブライアン・F・オバーン/デニス・オキーフ、コナー・マクダーモットロー/ドハティ、シーマス・ヒューズ/ルアリ、アンドリュー・スコット/シーマス神父、マイケル・シェリダン、レベッカ・オマラ/オキーフ夫人、ダイアン・パークス/モシーの妻
2015年1月17日(土)新宿ピカデリー&ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
2014年、イギリス=アイルランド=フランス、109分、日本語字幕/太田直子、配給/ロングライド
http://www.jimmy-densetsu.jp/

by Mtonosama | 2014-12-10 07:12 | 映画 | Comments(8)
天使の分け前 -2-
THE ANGELS’ SHARE

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(C)Sixteen Films, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve, Urania Pictures, France 2 Cinema, British Film Institute MMXII

「天使の分け前」とはまた素敵なタイトルをつけたものです。
そして、良いお話を作ってくれたものです。
ケン・ローチ監督、そして脚本のポール・ラヴァティさん、ありがとうございます。

なにが良いったって、
スコットランドが舞台と言うのが嬉しい。
スコッチウィスキーが準主役ってことも気にいりました。
そして、社会派ケン・ローチ監督らしく英国の若年者層の失業問題を主旋律として奏でながら、
深刻にならず、軽やかに、希望に満ちた作品に仕上げてくれているところが良いです。

さあ、どんなお話なのでしょうか。


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ストーリー
スコッチウィスキーの故郷スコットランド。
グラスゴーに住む若者ロビーは劣悪な環境に育ち、10ヶ月前に少年院から出てきたばかり。
恋人レオニーともうすぐ生まれる赤ん坊のために人生をやり直したいが、仕事も家もない。
おまけに親の代からの宿敵クランシー一味にしつこくつきまとわれているときている。

やつらから売られたケンカを買ったばかりに、
ロビーは300時間の社会奉仕活動を裁判所から命じられた。そこでハリーという現場指導者と会う。
でっぷりとしたオヤジだが、今まで見てきた大人とは全然違っていた。
その現場でアルバート、ライノ、モーという作業仲間とも知り合う。
皆ロビーと同じく失業中の身の上。

恋人のレオニーが出産した日、ハリーに送ってもらって病院に駆け付けたロビー。
息子と感動の対面を果たしたのも束の間、彼女の父親マットに殴られ追い出される。
クラブ経営者で金持ちのマットは娘とロビーの交際にはかねがね大反対だったのだ。

そんなロビーに同情し、ハリーは彼を自宅に連れて行きケガの手当てをしてくれた。
その上、とっておきのウィスキーの封を切って息子の誕生を祝ってくれたのだった。
初めてウィスキーを口にしたロビー。
自分を大人として扱ってくれたハリーの前で、彼は改めて父親としての責任を自覚。
後日、自分がかつて傷つけた被害者とその家族と面談したロビーは罪の重さを痛感し、
ニ度と暴力は振るわないことを心に誓う。

ある日、ハリーは「課外活動」と称してロビー達を蒸留所見学に連れ出した。
ウィスキーを飲んだこともなければ、グラスゴーから出たこともない彼らにとっては
見るもの全てが物珍しく、大はしゃぎ。
蒸留所見学で体験したテイスティングでウィスキーに目覚めたロビーは
モーが失敬してきたミニボトルを飲み比べ、ハリーに教わって勉強しながら
思わぬ才能を開花させる。

だが、出直しを図るロビーに対して、クランシー一味の襲撃はしつこく続く。
その上、レオニーの父親は「手切金5000ポンドと引き換えに娘と別れろ」と迫ってくる。
絶体絶命。レオニーと息子との新生活のためには起死回生の作戦が必要だ。
そんなものがあるのか?
あった!
100万ポンド以上で落札されるという樽入りの最高級ウィスキーのオークション。
熟成中のウィスキーの樽から1年に2%程失われるという「天使の分け前」。
そこにヒントを得た大胆不敵な計画だ。
さあ、ロビー達は人生の大逆転を成功させることができるのだろうか……

負け犬なんて言わせない。
人生一発大逆転。
未来を信じ、これから家庭を築いていこうという若い人たちにはもちろん
元気な若い人を見ていると楽しくなる中高年にも希望が見えてくる映画でした。

ロビーの息子が生まれた日にとっておきのウィスキーを開けてお祝いするという
ハリーの粋なはからいには左党ならずともお相伴にあずかりたくなります。

飲んだくれたり、
ウィスキーに高過ぎる値段をつけて投機やコレクションの対象にするのって
お洒落じゃないですよね。

ああ、良い映画を観ました。





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天使の分け前
監督/ケン・ローチ、製作/レベッカ・オブライエン、脚本/ポール・ラヴァティ、製作総指揮/パスカル・コシュトゥ、ヴァンサン・マラヴァル、撮影監督/ロビー・ライアン
出演
ポール・ブラニガン/ロビー、シヴォーン・ライリー/レオニー、ジョン・ヘンショー/ハリー、ガリー・メイトランド/アルバート、ウィリアム・ルアン/ライノ、ジャスミン・リギンズ/モー、スコット・ダイモンド/ウィリー、スコット・カイル/クランシー、ニール・リーバー/スナイパー、ジェイムズ・ケイシー/ドーギー、キャズ・ダンロップ/キャズ、ギルバート・マーティン/マット、スチュアート・プレストン/州長官、ヴィンセント・フリール/検察官、カースティン・マーレイ、ニック・ファー、チャールズ・ジャミーソン/弁護士、フォード・キアナン/駅長、ロジャー・アラム/タデウス、チャーリー・マクリーン/ロリー・マカリスター、ディヴィッド・グッドール/ドビー、ブルース・アディソン/競売人
4月13日(土)より銀座テアトルシネマ他全国順次公開 ―銀座テアトルシネマ クロージング作品―
2012年、イギリス=フランス=ベルギー=イタリア、1時間41分、英語、日本語版字幕/太田直子、提供/角川書店、ロングライド、配給/ロングライド、後援/ブリティッシュ・カウンシル、http://tenshi-wakemae.jp/

by Mtonosama | 2013-04-13 06:27 | 映画 | Comments(6)