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           ベンダ・ビリリ!
           ~もう一つのキンシャサの奇跡 -2-
                     BENDA BILILI!

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映画の舞台はコンゴ。
映画を撮ったのは2人のフランス人。ルノー・バレとフローラン・ドラテュライ。
ルノーとフローランはコンゴを愛する映像作家です。
2004年、首都キンシャサの路上で彼らがベンダ・ビリリの演奏を偶然耳にしたことから、
この映画の撮影は始まりました。

首都とはいえ、埃にまみれた交差点や目抜き通り
(はたして目抜き通りという呼び名が当たっているのか疑問ですが)
を一歩離れれば、車いすの車輪が泥に埋まってしまうようなキンシャサの町。
平均寿命が45歳といわれる過酷な生存状況を強いられるこの国で、
スタッフ・ベンダ・ビリリの面々は楽しげに演奏していました。

リーダーでボーカル担当のリッキーと、ギターとボーカルのココは
元々コンゴの人気グループのサポートメンバー。
ところが、車いすのため、移動がままならず、他メンバーとの待ち合わせにも遅刻しがち。
そんな事情から、障害者だけでバンドを結成することを思いつき、
”スタッフ・ベンダ・ビリリ”の誕生となりました。

ビリリは不自由な体で生き抜いていくために、
シェゲ(ストリート・チルドレン)達は生活と命を守ってもらうために、
お互いに助け合わねばなりません。
子どもたちはビリリに手を貸し、親の手伝いをする子どものように、
そして、ビリリは子どもたちを守り、父親の代わりになったのです。

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シェゲの中からは才能のあるミュージシャンが生まれたりもします。
ロジェという13歳の子どもなどはシェゲの中から生まれた大天才。
空き缶に木の棒を1本のワイヤーで留めた1弦ギター(サトンゲというそうです)を自分で作り、
よくこんな深い音が出せるな、というような音色と神業的なアドリブを奏でます。

ストーリー
2004年12月、キンシャサの路上で2人のフランス人映像作家が出会った音楽グループ、
スタッフ・ベンダ・ビリリのリーダー・リッキーはシェゲたちの親代わり。
ひったくりで稼ぐシェゲたちが音楽に出会い、ビリリに出会うことで、
悪事を働かなくてもよくなるのです。
ベンダ・ビリリは歌います。

    ♪俺は丈夫に生まれたがポリオになっちまった
     親たちよ 頼むから予防接種に行ってくれ
     赤ん坊にワクチンを与えてやるんだ
     親たちよ 頼むから子どもを見捨てないでくれ
     障害のある子どもも他の子どもたちとちっとも変らない♪ 「ポリオ」

路上の現実を歌うビリリ。
感動した2人のフランス人は彼らのアルバムを作ろうと資金集めを決意し、
彼らのドキュメンタリーフィルムの撮影も開始しました。

2005年7月、ある日、シェゲの中に奇妙な楽器を演奏する少年がいました。
少年の名はロジェ。
彼は病気の母親と小さな弟たちを田舎に残し、生活のために路上でシェゲをしていました。
彼の奏でる不思議なサウンドをすっかり気に入ったリーダーのリッキーは
ロジェをメンバーに加えます。
9月、いよいよスタジオ録音に臨むベンダ・ビリリ。
ところが、録音中に1本の電話が。
リッキーをはじめとするメンバーが生活していた身体障害者のためのシェルターが
火事で燃えてしまったのです。
録音は中止。
メンバーは四散。
フランス人映像作家ルノーとフローランも資金が枯渇し、一時帰国することに。
ロジェも村に帰っていくしかありませんでした。

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2006年7月、ビッグニュースです!
ルノーとフローランが撮影したビリリの映像を見たレコード会社が
アルバム制作を支援してくれることになったのです。
10月、録音が始まります。
録音はいつもビリリが練習しているキンシャサ動物園で行われました。
「アフリカで一番のバンドになる」と言い続けてきたビリリの夢がいよいよ動き始めました。

2009年3月、キンシャサのフランス文化センターで
アルバム発売記念のオープニング・コンサートが開催。
7月、スタッフ・ベンダ・ビリリ生まれて初めてのヨーロッパツアーに出発。
天才少年ロジェの母親は息子の稼いだ金で病気も治り、旅立つ息子に言います。
「あんたが頼りなんだから。頑張って家族を養わないとね」

     ♪段ボール(トンカラ)で寝てた俺がマットレスを買った
      同じことが起こりうる お前にも 彼らにも
      人間に再起不能はない 幸運は突然訪れる
      人生に遅すぎることは 絶対ない♪  「トンカラ」

フランス・ベルフォールへ、雪のオセロへ。ビリリの世界への飛躍が始まります…

「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」
「アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち」http://mtonosama.exblog.jp/13683706/
につながる音楽映画です。
しかし、この映画が違うのは常に前を見ているところでしょうか。
身体に麻痺があろうが、平均寿命が45歳だろうが、国が機能していなかろうが、
スタッフ・ベンダ・ビリリは歌い、踊り続けます。
日本公演が楽しみです♪

スタッフ・ベンダ・ビリリ来日決定!9月下旬から10月にかけて全国公演
http://bendabilili.jp/concert.html ←スタッフ・ベンダ・ビリリの日本コンサート情報のお知らせはこちらで。
 
 
                           

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ベンダ・ビリリ! ~もう一つのキンシャサの奇跡
監督/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、記録/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、撮影/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、編集/ジャンクリストフ・イム、録音/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、音楽/スタッフ・ベンダ・ビリリ、音楽監督/キューバン・カベヤ、音楽レーベル/バスキュール・エディション、ストリクトリイ・コンフィデンシャル、ベル・キノワーズ、クラムド・ディスク
出演スタッフ・ベンダ・ビリリ
リッキー/リーダー、ボーカル、ココ/ボーカル、ギター、ジュナナ/ボーカル、ダンス、テオ/ボーカル、ギター、ロジェ/サトンゲ、ボーカル、ランディ/パーカッション、カボセ/ボーカル、カバリエ/ベース、モンタナ/ドラム、ボーカル
9月11日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
2010年、フランス、87分、提供/プランクトン、配給/ムヴィオラ、プランクトンwww.bendabilili.jp/movie/

by mtonosama | 2010-08-24 06:28 | 映画 | Comments(4)
          ベンダ・ビリリ!
           ~もう一つのキンシャサの奇跡 -1-

                    BENDA BILILI!

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ベンダ・ビリリ!
「外側を剥ぎ取れ=内面を見よ」という意味のリンガラ語です。

リンガラ語?
コンゴ民主共和国の正式言語だそうです。

コンゴ民主共和国?
そうですよね。アフリカにコンゴという国があると知っていても、
どこにあるのかもよく知らないし、その同じ国が一時ザイール共和国と呼ばれていたことなども
知りません。

知らないことだらけのコンゴです。

コンゴ民主共和国
アフリカ中央にあり、1960年にベルギーから独立した国。
直後に内乱が起こり、ベルギー軍が介入。「コンゴ動乱」が始まりました。
65年のクーデター以来97年までモブツ独裁政権が続き、
71年、国名はザイール共和国となりました。
この独裁政権下で汚職や内政の混乱、周辺国を巻き込んだ地域紛争に見舞われたコンゴ。
97年モブツ独裁政権が崩壊、ザイール共和国からコンゴ民主共和国となりました。
しかし、2002年の和平合意に至るまで長期にわたり、この国では不安定な状態が続きました。その結果、経済は疲弊し、現在も国民生活は劣悪です。
国民の平均寿命は45歳だそうです。
このドキュメンタリー映画の主役であるストリート・チルドレンやポリオによる身体障害者は
内乱や戦争、政治的な混乱から生み出された人たちといえるでしょう。

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その昔、日本でもポリオ(小児麻痺と言われてました)が流行したことがありましたが、
2000年8月に日本国内のポリオは根絶されたことが、WHOに対して正式に提示されています。
WHOによれば、近年ポリオ患者数は減少していますが、
アフリカ、東地中海地域ではまだまだ根絶には至っていません。
予防にはワクチン接種が効果的なのですが、
貧困や政治的混乱がワクチン供給の障害になっているわけですね。

世界保健機関(せかいほけんきかん、英: World Health Organization、仏: Organisation Mondiale de la Santé)は、人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関(国連機関)である。
略称は英語: WHO、フランス語: OMSとされる。
1948年設立。本部はスイス・ジュネーヴ。
設立日である4月7日は世界保健デーになっている。
WHOにおける健康の定義は、「完全な肉体的、精神的及び社会福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」(WHO憲章前文より)とされていて、かなり広い目標を掲げている。
そのために、病気の撲滅のための研究、適正な医療・医薬品の普及だけでなく、
ベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN)の達成や健康的なライフスタイルの推進にも力を入れている。(Wikipediaより)

なんか、理屈っぽくなってしまいました。すいません。
この映画に出てくる楽しそうなおじさんたちやかっこいい少年がどういう背景を背負っているのか、
ということをお知らせしようと思っただけなんですが。
正直言って、彼らの背負ってる荷物はかなり重たいです。
しかし、これは音楽の映画。
好きか、嫌いか、
楽しいか、楽しくないか。
音楽として聴くなら、まず理屈は抜きにして楽しみたい♪
路上や動物園で神出鬼没にパフォーマンスをしているおじさんたち。
なんとも楽しいサウンドを奏でてくれるおじさんたちは
街のそこここにいるシェゲ(ストリート・チルドレン)たちの
世話を焼いていますが、実はおじさんたちも障害を抱え、車いすや松葉杖の厄介になっています。

「それがなにか問題でも?」って言いたいくらい溌剌としているんですけどね。

シェゲ
コンゴ民主共和国の首都キンシャサには数万人のシェゲと呼ばれるストリート・チルドレンが暮らしています。シェゲの語源は1997年モブツ独裁政権を打倒した兵士達の中にいたチェ・ゲバラのような子ども兵士を指した言葉。
現在のシェゲは貧困や家庭内暴力から逃げてきた子どもたち。
靴磨きをしたり、駐車場で車の警備をしたり、して生活する身寄りのない子どもが多いが、
中には家族がいながら、生活のためにシェゲをしている子どもも。

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車いす4名、松葉杖1名、健常者3名から成るスタッフ・ベンダ・ビリリ。
彼らが欧州ツアーを成功させるまでの5年間の軌跡を記録した
「ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡」。 
上から目線の同情や偏見などふっとんでしまう映画です。

だけど、”ベンダ・ビリリ”(外面を剥ぎ取れ)。
ビリリと外側を破って、コンゴが内に抱える問題にも目を向けたいものです。
どんな音楽?そして、どんなお話?
続きは次回でのお楽しみです。

スタッフ・ベンダ・ビリリ来日決定!9月下旬から10月にかけて全国公演
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ベンダ・ビリリ! ~もう一つのキンシャサの奇跡
監督/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、記録/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、撮影/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、編集/ジャンクリストフ・イム、録音/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、音楽/スタッフ・ベンダ・ビリリ、音楽監督/キューバン・カベヤ、音楽レーベル/バスキュール・エディション、ストリクトリイ・コンフィデンシャル、ベル・キノワーズ、クラムド・ディスク
出演スタッフ・ベンダ・ビリリ
リッキー/リーダー、ボーカル、ココ/ボーカル、ギター、ジュナナ/ボーカル、ダンス、テオ/ボーカル、ギター、ロジェ/サトンゲ、ボーカル、ランディ/パーカッション、カボセ/ボーカル、カバリエ/ベース、モンタナ/ドラム、ボーカル
9月11日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
2010年、フランス、87分、提供/プランクトン、配給/ムヴィオラ、プランクトンwww.bendabilili.jp/movie/

by mtonosama | 2010-08-21 06:01 | 映画 | Comments(8)