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殿様の試写室

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           2011 BEST 10 OF
             殿様の試写室 -5-

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                           1位と2位の発表です。
           この1年、内外に問題が山積し、あまり映画を観ることができなかったのですが、
                それでも、ベスト10選出に悩むほどの作品を鑑賞できました。
                     活弁士の孫としては嬉しい限りです。

                             いきます!


                            第2位
                          サラの鍵
                        Sarah‘s Key

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                      http://mtonosama.exblog.jp/16847182/
                      http://mtonosama.exblog.jp/16859987/

                 子どもと動物にはどんな名優もかなわないといいますが、
                     その子どもが名優であったなら、天下無敵。
             それほどまでにサラを演じたメリュジーヌ・マヤンスは素晴らしかったです。
          この映画は第2次世界大戦中、フランスがドイツ占領下にあったヴィシー政権時代に
                フランス政府が国内で暮らすユダヤ人を一斉検挙した事件と
                 その事件を生き抜いた少女のその後を描いた作品でした。
                      当試写室では11月に上映しました。


                             第1位
                     黄色い星の子供たち
                            La Rafle

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                       http://mtonosama.exblog.jp/16213471/            http://mtonosama.exblog.jp/16227904/

                          「黄色い星の子供たち」です。
                      実は、この映画は2位の「サラの鍵」と同じく、
                     フランスにおけるユダヤ人一斉検挙がテーマです。
                同じテーマの作品を1位と2位に並べるなど、まったくもって芸のない話。
                   果たしてこれで良いのかと、夜も眠れないほど悩みました。

           この2作、今まで公にされていなかった歴史的な事件を映画化したということだけでなく、
              その映画がきわめて感動的だった点でトップ2に選ばざるを得ませんでした。
               両作品とも2010年製作ですが、「黄色い星の子供たち」の日本公開が
                   一足早かったということで、1位になりました。

           またまた、とのの独断に満ち満ちた2011年ベスト10でしたが、いかがでしたでしょうか。
              ユダヤ人がテーマの作品が3本も入っていましたが、知らなかった事実や
                   まったく切り口の違う描写で、特筆に値すると思いました。

                    さあ、来年はどんな映画を観られるでしょうか。
               そして、新しい年が良い年であることを心から祈りたいと思います。
              今年1年、当試写室にお寄りいただき、誠にありがとうございました。
               来年も本年同様、お立ち寄りくださることをお願い申し上げます。
                    どうぞ、皆さま、良いお年をお迎えくださいませ。

                             2011年12月30日

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by mtonosama | 2011-12-30 07:02 | 映画 | Comments(12)
                  サラの鍵 -2-
                      Sarah’s Key

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       ©2010-Hugo Productions-Studio37-TF1 Droits Audiovisuel-France2 Cinema

                 まったく人間って、ひどいことをするものです。
     でも、同時に、なかったことにされていた事件を小説化したり、映画化したりすることによって、
          忘れられかけていた過去の人々を私たちの前へ連れ戻して来てもくれます。

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        タチアナ・ド・ロネの小説「サラの鍵」に出会ったジル・パケ=プレネール監督は
     この小説が彼の家族の歴史とも関係があることを知り、絶対に自分が映画化したいと考えました。
   そして、運の良いことに、以前、共同脚本を手掛けたことのある脚本家がタチアナと親しかったのです。

                ジル・パケ=プレネール監督は彼を通じて映画化を依頼。
          タチアナ・ド・ロネは快諾して、監督は映画化権を手にすることができました。
      その後、小説はベストセラーとなり、タチアナのもとへは映画化へのオファーが殺到しましたが、
                 彼女はプレネール監督との約束を守りました。

                      忘れ去ってしまうことによって、
           ある時代の人々をいなかったものにしてしまうほど残酷なことはありません。
              そこには多分に政治というものも関わってくるのでしょう。
      実際、シラク大統領が1995年に謝罪するまで、この悲惨な事実は忘れ去られようとしていました。
           「黄色い星の子供たち」や「サラの鍵」が私たちの前に姿を現したのは、
        “忘れないで”という無数のジョーやサラたちの叫びなのかもしれないと思うとのです。

ストーリー
1942年 7月16日の朝。パリ・マレ地区。
サラとミシェルの幼い姉弟はいつもの朝を迎えていました。
と、突然、荒々しい音と共に警官たちが部屋の中に
サラは怯えるミシェルを秘密の納戸に隠し、鍵をかけます。
「静かにね。すぐに帰ってくるから」と約束して。
ユダヤ人一斉検挙の朝、サラは両親と共に連行されていきました。

2009年
アメリカ人のジュリアは、フランス人の夫と一人娘と一緒に
夫の祖母から譲り受けたパリ・マレ地区のアパートを見にきました。
ジャーナリストのジュリアは特集記事でヴェルディヴ事件を担当することになります。
「ヴェルディヴ事件って?」
同僚の若いスタッフは、ナチス占領下のパリでフランス警察が1万3千人のユダヤ人を
一斉検挙したこの事件のことを知りませんでした。


1942年 屋内競輪場(ヴェルディヴ)
水もトイレもない屋内競輪場(ヴェルディヴ)に詰め込まれたパリ中から集められたユダヤ人。
絶望した女性がサラの目の前で、階下に飛び降りました。
蒸し暑さと悪臭と異常な混乱の中、
サラの頭は納戸に隠してきた弟ミシェルのことでいっぱいでした。
「ああ、早く帰らないと…」

2009年 屋内競輪場跡地
ジュリアは屋内競輪場跡地を訪ねます。
近くに住む老婦人はジュリアの取材に「悪臭で窓も開けられなかった」と当時を振り返り、
「中で何が起こっているのか知ろうとしなかったのですか?」と問うジュリアに
答えました。
「どうすれば良かったの…?」
取材後、入院中の夫の祖母を見舞に行き、アパートの入手が1942年8月と知ったジュリアは、
なぜ戦争中に引越しなどしたのかと疑問を抱きます。


1942年 父との別れ
サラは怯えながら、トラックに乗せられボーヌ臨時収容所に到着。
そこで、父親と引き離されました。母と抱き合うサラ…

2009年 夫との衝突
過去にニ度の流産を経験したジュリアは45歳でようやく待望の第ニ子を妊娠。
ところが、夫はその歳で父親になることを断固として拒むのでした。


1942年 母との別れ
母親とも引き離されるサラ。何度も何度も抱き合い、口づける母と子でした。
抱き合ったままの母子に容赦なく放水する警官。
サラは弟が待つ納戸の鍵を握りしめ、そのまま気を失ってしまいます。

2009年 ホロコースト記念館
取材のため、ホロコースト記念館を訪れたジュリアは、
そこに検挙されたユダヤ人たちの資料が保存されていると聞き、
館長に自分のアパートの住所を告げました。


1942年 逃亡
脱走を決意するサラ。
気を失っていた彼女を介抱してくれていた少女と鉄条網をくぐり抜けます。
黄金色に実った麦畑を走り抜け、黄色い星を服からむしりとり、全力で走ります。
しかし、ようやく辿り着いた村の人から追い払われるサラたち…

2009年
ジュリアは真実をつきとめました。
彼女のアパートにはやはりユダヤ人一家が暮らしていたのです。


村の老夫婦にかくまわれたサラは、とうとうパリ・マレ地区のアパートに帰ってきます。
その時の様子を当時まだ幼かったジュリアの舅は覚えていました。
そして……


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                       「私はサラ・スタジンスキー」
          脱走時、鉄条網のところでサラたちを捕まえた警官の目をまっすぐに見て、
                聞き覚えていた彼の名を呼びかけ、名を名乗るサラ。
                   名前を名乗る時の彼女の堂々とした態度。
          警官は幼いサラの威厳に満ちた様子に気圧され、サラたちを見逃がします。

               ユダヤ人とかフランス人ではなく、子どもとか大人でもなく、
         人間と人間との関係が成り立った瞬間です。もっとも感動的な瞬間でした。

          ああ、でも、何百回「感動した!」と書いても、この素晴らしいシーンを
                  とのの力ではお伝えすることはできません。
     やはり、この映画は皆さんがご自身の目でご覧になって、心をうちふるわせてほしい、です。

                  映画はサラのその後も描き出しています。
      全力で逞しく生き抜いた10歳の少女の内にずっと渦巻いていたものはなんだったのか…

  何十年経っても、少女の心を刺し続ける戦争の残虐さにあらためて深いため息をつくしかありません。

  

                             

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サラの鍵
監督/ジル・パケ=プレネール、脚本/セルジュ・ジョンクール、ジル・パケ=プレネール、原作/タチアナ・ド・ロネ、製作/ステファーヌ・マルシル/ヒューゴ・プロダクションズ、撮影/パスカル・リダオ、音楽/マックス・リヒター
出演
クリスティン・スコット・トーマス/ジュリア、メリュジーヌ・マヤンス/サラ、ニエル・アレストリュプ/ジュール・デュフォール、フレデリック・ピエロ/ベルトラン(ジュリアの夫)、エイダン・クイン/ウィリアム・レインズファード、ミシェル・デュシューソワ/エドゥアール・テザック、ドミニク・フロ/ジェヌヴィエーヴ・デュフォール、ジゼル・カサドシュ/マメ、ナターシャ・マシュケヴィッチ/ミセス・スタルジンスキ、アルベン・バジュラクタラジ/ミスター・スタルジンスキ、サラ・パー/レイチェル、カリーナ・ヒン/ゾイ(ジュリアの長女)、ジョージ・バート/リチャード・レインズファード、シャーロット・ポートレル/成長したサラ
12月17日(土)銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、111分、後援/フランス大使館、協力/ユニフランス・フィルムズ/東京日仏学院、配給/ギャガGAGA★
http://www.sara.gaga.ne.jp/

by mtonosama | 2011-11-23 06:54 | 映画 | Comments(6)
                   サラの鍵 -1-
                       Sarah’s Key

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        ©2010-Hugo Productions-Studio37-TF1 Droits Audiovisuel-France2 Cinema

              これまで生きてきた150年間に、大泣きした映画があります。
                 「禁じられた遊び」(‘52 ルネ・クレマン監督)
                 「ひまわり」(‘70 ヴィットリオ・デ・シーカ監督)
                 「火垂るの墓」アニメ版(‘88 監督/脚本 高畑勲)
                           が、それです。

            「禁じられた遊び」は中学の時、学校の映画鑑賞会で観たのですが、
           泣いて、泣いて、泣いて、泣き過ぎて、頭が痛くなってしまったほどでした。
            「ひまわり」は初めて観た劇場で泣き、再放送で泣き、何度観ても泣き、
               あのヘンリー・マンシーニの曲を思い浮かべるだけで泣き、
                 今では自分がどこで泣くか、完全に把握しています。
       「火垂るの墓」はアニメだけに人前で泣くのはさすがに恥ずかしいのでコソコソ泣きますが、
                  一人で観ているときには安心して号泣します。

                    この3作に共通する主題は戦争でした。

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                今回、当試写室で上映する「サラの鍵」も戦争がテーマです。
        それもフランスにおけるユダヤ人の一斉検挙(La Rafle)を物語の根幹に据えたお話。
       今年7月当試写室で上映した「黄色い星の子供たち」http://mtonosama.exblog.jp/16213471/
                と同じくフランスにおけるユダヤ人迫害を描いた映画です。

              「黄色い星の子供たち」は、脚本も担当したローズ・ボッシュ監督が、
                          当時の資料を読みこみ、
               戦後に製作されたラジオやテレビのインタビューを探し出し、
               わずかに生き残った事件の関係者たちからその内容を聴き取り、
              フランス人として初めて、この事件の全貌を形にしようとしたものなら、
              「サラの鍵」はタチアナ・ド・ロネという作家の小説を映画化したもの。

              戦時中、フランス政府が行った暴挙を、初めてフランス人のみならず、
                私たちの前にはっきりと示したのが「黄色い星の子供たち」。
                そして、「サラの鍵」は、小説という更に一歩踏み込んだ形で、
              ユダヤ人一斉検挙と、それを体験したサラのその後を描いています。

                「サラの鍵」の中で、1人のジャーナリストがこの事件を取材し、
              最初は事件とは一定の距離をおきつつ、客観的に関わっていたのに、
         歴史の闇を手探りしつつ、やがて自分の全存在を賭けて、サラを追いかけていく━━━

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                       10歳の少女サラのその後の人生と、
         人は過去とのつながりを断って生きる存在であってはいけないことを知ってしまった
                 ジャーナリストの目が、この映画に深さを与えています。

                 「黄色い星の子供たち」がユダヤ人一斉検挙という事件を
                   まずは全体で捉えて提示してくれた映画だとしたら、
                「サラの鍵」はサラという女性にレンズを固定し、定点観測のように、
                 戦時中フランスで起こったこの悲惨な事件を描いた映画です。

          実は、「黄色い星の子供たち」でもラストシーンでしゃくりあげて泣いてしまいました。
             試写室の隣席におすぎさんがいらしたので「なによ。うっとおしいわね」と
                 思われたのではないかと、余計な心配をしていたとのです。

                   でも、本作「サラの鍵」では涙が出ませんでした。
                              なぜでしょう。
                 サラとジュリアの人生がパラレルワールドのように描かれつつ、
              ミステリアスに観客を導いていくので、泣いているヒマがありませんでした。
       それと、思いもかけないサラの人生にまばたきすることすら忘れてスクリーンをみつめていたので
               湧き出した涙も瞳の上で乾いてしまったのが、その理由でしょうか。
                          深く重く感動的な映画でした。

      ジャーナリストを演じたクリスティン・スコット・トーマス(「イングリッシュ・ペイシェント」)が良かったぁ。
                     アメリカ出身のジャーナリストという設定なので、
           ほんとだったら、正義感をふりかざした大げさな演技になってしまうと思うんです。
                     もう「わかった、わかった」って言いたくなる感じで。
           でも、彼女、ほとばしる感情を抑え、静かに、深い悲しみと怒りを示していました。

            そして、さらにすごいのがサラの少女時代を演じたメリュジーヌ・マヤンス。
                       鬼才フランソワーズ・オゾン監督をして
                     「メリュジーヌは幼い少女ではなく、女優なのだ」
              と言わしめた名女優。すごい!としか言いようのない演技でした。

            さあ、どんなお話なのでしょうか。続きは次回までお待ちくださいませ。

                                

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サラの鍵
監督/ジル・パケ=プレネール、脚本/セルジュ・ジョンクール、ジル・パケ=プレネール、原作/タチアナ・ド・ロネ、製作/ステファーヌ・マルシル/ヒューゴ・プロダクションズ、撮影/パスカル・リダオ、音楽/マックス・リヒター
出演
クリスティン・スコット・トーマス/ジュリア、メリュジーヌ・マヤンス/サラ、ニエル・アレストリュプ/ジュール・デュフォール、フレデリック・ピエロ/ベルトラン(ジュリアの夫)、エイダン・クイン/ウィリアム・レインズファード、ミシェル・デュシューソワ/エドゥアール・テザック、ドミニク・フロ/ジェヌヴィエーヴ・デュフォール、ジゼル・カサドシュ/マメ、ナターシャ・マシュケヴィッチ/ミセス・スタルジンスキ、アルベン・バジュラクタラジ/ミスター・スタルジンスキ、サラ・パー/レイチェル、カリーナ・ヒン/ゾイ(ジュリアの長女)、ジョージ・バート/リチャード・レインズファード、シャーロット・ポートレル/成長したサラ
12月17日(土)銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、111分、後援/フランス大使館、協力/ユニフランス・フィルムズ/東京日仏学院、配給/ギャガGAGA★
http://www.sara.gaga.ne.jp/

by mtonosama | 2011-11-20 06:33 | 映画 | Comments(8)