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殿様の試写室

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タグ:シュエ・シャオルー ( 1 ) タグの人気記事

                   海洋天堂 -2-
                      Ocean Heaven

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                 ©2010,Nice Select Limited.All Rights Reserved.

       「海洋天堂」の舞台は青い海が印象的な、その名もそのまま、青海(チンタオ)という都市。
                   中国山東省南部にある人口760万人の都市です。
    1898年から99年間、ドイツの租借地だったことから、今もドイツ風の街並みが随所に残っています。
  そんなエキゾチックな静かな街でひっそりと生きる父と自閉症の息子との物語が本作「海洋天堂」です。

自閉症
自閉症は生まれつきの障害で、完全に治ることはありません。
自閉症の人は見たり聞いたりすることや感じることを普通の人と同じように理解することが出来ません。

このため、人と交わることや、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをくみとることが、とても苦手です。行動も自分勝手に見えることがあります。
普通の喋り方やコミュニケーションのもち方、人や物事への適切な関わり方を習得することは容易ではありません。
http://www.3yym7.net/ 「自閉症の娘たちと共に歩んで」より)

自閉症の人は急な生活の変化に対応できず、一つのやり方を学ぶとワンパターンで
そのやり方にこだわって修正がきかなかったり、気に入ったものだけに没頭する等の特徴があります。

行動の仕方のバリエーションが少ないため、パターンを崩されると混乱し、パニックになることもあります。しかし、通勤や掃除など一度覚えたことは確実にやるため、安定した生活の中で自分の役割を・仕事がみつかると活躍できることが多いものです。
辻井正次:中京大学現代社会学部教授、浜松医科大学客員教授、NPO法人アスペ・エルデの会CEO


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ストーリー
青海(チンタオ)の海に浮かぶ一艘の小舟。
その小舟からお互いの足を結わえた父と子が海中に身を投げました。
しばしの間をおき、縄をほどいた息子は嬉しそうに泳ぎ、楽々と海面へ。
その後を追って、父も浮き上がりました。


息子・大福(ターフー)が幼い頃、妻は死に、父・王心誠(ワン・シンチョン)は
男手ひとつで大福を育ててきました。
しかし、末期癌の宣告を受けた彼は21歳の自閉症の息子の行く末を悩み、
心中を図ったのが先ほどのできごとでした。
そんなことは知らない近所の女性・柴(チャイ)はいつも通り温かく2人の世話を焼きます。

父が勤務する水族館の館長は、水泳が好きな大福のために水槽で泳がせてくれます。
館長は2人の良き理解者です。
父は仕事の合間を縫って、自分がいなくなった後、息子を預かってくれる施設を
必死に探しながら、息子が一人で生きていくための生活のあれこれをひとつひとつ教えていきます。

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かつて、息子がお世話になった養護施設の劉先生が訪ねてきました。
息子を受け入れてくれる民間の施設を紹介してくれたのです。
その施設は父のおめがねにもかなったものでした。父は最期の日まで息子と、その施設で共に過ごすことを決め、自活に必要なさまざまなことを教えていきます。
水族館ではモップの使い方や掃除の仕方を教え、
自分がいなくなった後も息子が水族館で働けるように道を整えていきます。



一方、大福は水族館に巡業で来ていたサーカス団のピエロ鈴鈴(リンリン)に
小さな恋心を抱いていました。
彼女も大福に優しく接し、「水族館の公衆電話が鳴ったら、それは私があなたにかけているのよ」
と教えるのでした。

サーカス団が水族館での巡業を終えて、他の町へ去る日が来ました。
いなくなった鈴鈴を追って、大福は行方不明になってしまいます。
そんな彼がみつかったのはマックのキャラクターであるピエロ人形の横でした。

母も鈴鈴もいなくなり、父である自分も間もなく死んでしまう―――
父は最後にあることを息子に教えようと決意しました……

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      自閉症を扱った映画と聞くと、文部省推奨映画みたいな真面目すぎる映画じゃないかなという
            印象を持ってしまいがちですよね。でもね、「海洋天堂」は違いました。
               大福くんは自閉症ですし、それは治ることもない病気ですが、
       おとうさんと大福くんの暮らしは我々のそれと同じく、日常生活として定着しています。
             2人のなにげない日常をカメラは優しい視線で追いかけていきます。
          自閉症に伴うさまざまな特徴もそれを個性としてきちんとフォローしていれば、
               穏やかに、平和に暮らしていけることを映画は語っています。

                  国が自閉症に対する態勢をきちんと整えるべきだ
     と大上段ふりかざして言うことは簡単ですが(中国では簡単じゃないかもしれませんね)、
      基本は親の愛とそれを支えてくれる人々の存在です。親を追い詰めないことかも。

       青島の街並みと青い海が父子2人の日々を優しく包むほのぼのとした映画でした。
             中国映画はこうしたwarm@heart系の映画で魅せてくれますよね。

   この映画で見せてくれたジェット・リーの新しい顔も素敵でした(さえないおじさんなんて言ってごめんなさい)。
                そして、大福を演じたウェン・ジャン(文章)もすばらしかったです。
                        皆さんもきっと拍手したくなるはず。

         

                               

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☆6月23日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

海洋天堂
脚本・監督/シュエ・シャオルー(薛暁路)、プロデューサー/ビル・コン(江志強)、ハオ・リー(郝礪)、トーマス・チョウ(周惠坤)、撮影/クリストファー・ドイル(杜可風)、音楽/久石譲
出演
ジェット・リー(李連杰)/ワン・シンチョン(王心誠)、ウェン・ジャン(文章)/ワン・タイフー(王大福)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)/リンリン(鈴鈴)、ジュー・ユアンユアン(朱楥楥)/チャイ(柴)、ドン・ヨン(董勇)/水族館館長、イェン・ミンチュー(厳敏求)、
カオ・ユアンユアン(高圓圓)/ターフーの母、ヨン・メイ(泳梅)/施設の館長、チェン・ルイ(陳瑞)/施設職員
7月9日(土)シネスイッチ銀座他全国順次公開
2010年、98分、中国、中国語、配給/クレストインターナショナル
www/kaiyoutendou.com

by mtonosama | 2011-06-23 06:30 | 映画 | Comments(10)