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タグ:ジミー、野を駆ける伝説 ( 2 ) タグの人気記事

ジミー、野を駆ける伝説
-2-
Jimmy’s Hall


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(C)Sixteen Jimmy Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Element Pictures, France 2 Cinema,Channel Four Television Corporation, the British Film Institute and Bord Scannan na hEireann/the Irish Film Board 2014


本作の主人公ジミー・グラルトンはアイルランド・リートリム州出身の実在の人物。
内戦後の混迷した時代、庶民の絶大な支持を得た活動家でした。
が、しかし、有名な歴史上の偉人というわけではなく、
そのプロフィールなどはほとんど知られてはいません。

原題”Jimmy’s Hall”はダンスやアートや娯楽を愛したジミーが仲間たちと作った
コミュニティ・ホールから来ています。

なんでホールが問題に?
そこが当時の時代性を現わしているんでしょうねぇ。
庶民の息抜きの場であり、自己啓発の場であったホールは
カトリック教会や地主層らにとって目の敵だったのであります。

いったい何時の時代をいっているのか?中世か?などと思いますが、
これが20世紀のことなのです。

そんなホールを建て、アメリカ仕込みのダンスも披露し、
弱者救済の政治闘争にも身を投じたジミー・グラルトン。
さあ、いったい彼はどんな人物だったのでしょうか。


ストーリー
1932年、アイルランドを分断した内戦が終結してから10年。
祖国アイルランドを追放され、アメリカにいたジミー・グラルトンが10年ぶりに
故郷リートリム州に帰ってきた。
かつては地域のリーダーとして住民の信頼を集めていたジミーは仲間たちの歓迎を受け、
昔の恋人ウーナとも再会を果たす。だが、10年という時の流れは無情だ。
彼女は既に結婚し、2児の母となっている。
久々に故郷へ戻ったジミーの望みは年老いた母の面倒を見ながら、穏やかに生活すること。
しかし、そんな彼を周囲は放ってはおかなかった。
畑仕事からの帰り道、ジミーは若者たちから閉鎖されているホールの再開を訴えられる。

f0165567_5463640.jpg10年前ジミー達が建設したホールは、地元の老若男女が集まって芸術を学び、詩を詠み、人生や政治について語り合うコミュニティセンターであった。教会の監視を気にせず、歌やダンスに熱中できるそこは地域住民の学びの場であり、心のよりどころでもあった。

ジミーはホールの再建を決意。そこではジミーの持ちこんだアメリカ製の蓄音機が
ジャズを奏で、住民たちは再びホールに集まる。
一方これを快く思わないのが教会のシェリダン神父。
ダンスパーティの来場者をチェックし、ホールに近づかないよう警告を発するのだった。

ある日、ジミーが以前所属していたIRAのメンバーがやってきた。
地主によって自宅から追い出され、妻と5人の子どもと共に路頭に迷っている労働者を
救うために力を貸してほしいというのだ。

だが、それはとても大きな政治的な決断だった……

「我々は人生をみつめ直す必要がある。
欲を捨て、誠実に働こう。
ただ生存するためではなく、喜びのために生きよう。
自由な人間として!」

80年前、一度ならずニ度までも国を追われながら
「ただ生存するためではなく喜びのために生きよう!」と声をあげ、行動した一人の男。

立派だ!かっこいい!
でも、それだけだったら文部省推薦映画です。

150歳になったら自分で映画を選ぶことはできます。

この映画の素晴らしさ。
それは――
俳優であります。

ジミー・グラルトンを演じたバリー・ウォード。
とてもセクシーでした。
きっとジミー・グラルトンという人もその政治力や指導力で人々の支持を勝ち得たのではなく、
人間的な魅力ゆえに支持者も協力者も集まってきたのではないでしょうか。

蒼い月明かりの射し込むホールでかつての恋人ウーナとダンスをする場面は素敵でした。
抑えに抑えた恋心が溢れ出てくるような美しいシーン。
バリー・ウォードの魅力に150歳のとのもロマンティックな気持になりました。





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ジミー、野を駆ける伝説
監督/ケン・ローチ、製作/レベッカ・オブライエン、脚本/ポール・ラヴァティ、製作総指揮/パスカル・コシュトゥー、グレゴワール・ソーラ、ヴァンサン・マラヴァル、アンドリュー・ロウ、エド・ギニー、撮影監督/ロビー・ライアン
出演
バリー・ウォード/ジミー、フランシス・マギー/モシー、アイリーン・ヘンリー/アリス、シモーヌ・カービー/ウーナ、ステラ・マクガール/ステラ、ソーチャ・フォックス/モリー、マーティン・ルーシー/デジー、マイケル・マーフィー/トミー、シェーン・オブライエン/フィン、デニース・ガフ/テス、ジム・ノートン/シェリダン神父、アシュリン・フランシオーシ/マリー・オキーフ、ショーン・T・オーマリー/ジャーナリスト、カール・ギアリー/ショーン、ブライアン・F・オバーン/デニス・オキーフ、コナー・マクダーモットロー/ドハティ、シーマス・ヒューズ/ルアリ、アンドリュー・スコット/シーマス神父、マイケル・シェリダン、レベッカ・オマラ/オキーフ夫人、ダイアン・パークス/モシーの妻
2015年1月17日(土)新宿ピカデリー&ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
2014年、イギリス=アイルランド=フランス、109分、日本語字幕/太田直子、配給/ロングライド
http://www.jimmy-densetsu.jp/

by Mtonosama | 2014-12-13 06:08 | 映画 | Comments(6)
ジミー、野を駆ける伝説
-1-
Jimmy’s Hall


f0165567_725977.jpg

(C)Sixteen Jimmy Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Element Pictures, France 2 Cinema,Channel Four Television Corporation, the British Film Institute and Bord Scannan na hEireann/the Irish Film Board 2014


ケン・ローチ監督作品です。
『天使の分け前』(‘12)でホンワカニンマリさせてくれてから2年。
新作『ジミー、野を駆ける伝説』が堂々の登場です。
2006年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『麦の穂を揺らす風』に続き、
またもやアイルランドをテーマにした作品。

『麦の穂をゆらす風』を観たときも「どうして今アイルランド?」と思いましたが、
今回もまた何故?

ケン・ローチ監督ってアイルランド出身?
そういうわけでもないんですよねぇ。
社会派監督でもあるし、
時代の動きをリアルタイムにしっかりキャッチなさる方という印象があるので、
以前ほど北アイルランドの問題を耳にしない昨今またどうしてアイルランドなの?
という疑問がつきまといます。

あらためてケン・ローチ監督の経歴を見てみますと、


ケン・ローチ
1936年6月17日、イングランド中部・ウォリックシャー州生まれ。電気工の父と仕立て屋の母を両親に持つ。高校卒業後に2年間の兵役についた後、オックスフォード大学に進学。法律を学ぶ。卒業後、劇団の演出補佐を経て、63年にBBCテレビの演出訓練生となり、翌年演出デビュー。67年『夜空に星のあるように』で長編映画監督デビュー。2作目『ケス』でカルロヴィヴァリ映画祭グランプリを受賞。その後、ほとんどの作品が世界三大映画祭などで高い評価を受けている。
カンヌ国際映画祭では『麦の穂をゆらす風』がパルムドールを獲得。『Black Jack』『リフ・ラフ』『大地と自由』が国際批評家連盟賞を受賞。審査員賞を『ブラック・アジェンダ/隠された真相』『レイニングストーン』『天使の分け前』が受賞している。

なぜアイルランドか、と問う前に、
アイルランドのことを詳しく知らないということに気づきました。

アイルランドというと、
レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットのあまりにも有名な『タイタニック』。
レオさまはアイルランドからNYへ仕事を求めて乗船したという役回りでしたものね。

そうそう。『アルバート氏の人生』という秀作もあります。
http://mtonosama.exblog.jp/18316465/ http://mtonosama.exblog.jp/18325322/
19世紀のアイルランド・ダブリンでホテルマンとして一生を送った貧しい女性の物語。
1840年代のジャガイモ飢饉のため100万人もの人が生活の糧を求めて海外へ出ていった時代が背景です。

f0165567_741733.png

本作は1932年に国を分断した内戦が終結してから10年後のアイルランドの田舎町が舞台です。
え?内戦とか、ようわからんのですが。

国際法上はイギリス統治下にとどまることに不満を持つナショナリストは1919年から1921年までアイルランド独立戦争(英愛戦争)を起こし、アイルランド駐留英軍に対してゲリラ攻撃を行った。1921年にアイルランド側代表、イギリス政府は休戦に同意し、12月には英愛条約が調印された。これらの交渉にあたったのは独立戦争の英雄であるアーサー・グリフィスとマイケル・コリンズなど。条約により南アイルランドにイギリス連邦下のアイルランド自由国が成立したが、アルスター地方の内6州は北アイルランドとしてイギリスの直接統治下にとどまることになった。現在も続く北アイルランドの帰属問題はこの条約に始まっている。

アイルランドを分断することになった条約が批准されると、アイルランド国内のナショナリストたちは条約賛成派と条約反対派に二分された。1922年から1923年にかけて両者の間にはアイルランド内戦が発生し多くの犠牲者を出した。この民族主義者間の分断は現在のアイルランドの政治にも影響を与えており、保守派はフィアナ・フォイル(共和党)とフィナ・ゲール(統一アイルランド党)に分裂している。しかし経済恐慌によりヨーロッパの多くの国で政治的な混乱が発生した際にもアイルランド自由国では民主主義が揺らぐことはなかった。内戦で多くの同胞を失ったエイモン・デ・ヴァレラの率いるフィオナ・フォイルは1932年の総選挙に勝利し政権を握った。このころのアイルランドは国家破産こそ免れたものの失業率と移民数は高い水準を維持していた。一方カトリック教会は政府、社会に対し影響力を保持し続けた。
(Wikipediaより)

とまあアイルランドの当時の状況をざっと頭に入れて(って、あまりにもザツで恐縮ですが)、
ケン・ローチ監督渾身の本作、
素朴で、且、偉大な農民そして自由人であるジミー・グラルトンの生涯に目を向けてみましょう。



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☆12月10日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

ジミー、野を駆ける伝説
監督/ケン・ローチ、製作/レベッカ・オブライエン、脚本/ポール・ラヴァティ、製作総指揮/パスカル・コシュトゥー、グレゴワール・ソーラ、ヴァンサン・マラヴァル、アンドリュー・ロウ、エド・ギニー、撮影監督/ロビー・ライアン
出演
バリー・ウォード/ジミー、フランシス・マギー/モシー、アイリーン・ヘンリー/アリス、シモーヌ・カービー/ウーナ、ステラ・マクガール/ステラ、ソーチャ・フォックス/モリー、マーティン・ルーシー/デジー、マイケル・マーフィー/トミー、シェーン・オブライエン/フィン、デニース・ガフ/テス、ジム・ノートン/シェリダン神父、アシュリン・フランシオーシ/マリー・オキーフ、ショーン・T・オーマリー/ジャーナリスト、カール・ギアリー/ショーン、ブライアン・F・オバーン/デニス・オキーフ、コナー・マクダーモットロー/ドハティ、シーマス・ヒューズ/ルアリ、アンドリュー・スコット/シーマス神父、マイケル・シェリダン、レベッカ・オマラ/オキーフ夫人、ダイアン・パークス/モシーの妻
2015年1月17日(土)新宿ピカデリー&ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
2014年、イギリス=アイルランド=フランス、109分、日本語字幕/太田直子、配給/ロングライド
http://www.jimmy-densetsu.jp/

by Mtonosama | 2014-12-10 07:12 | 映画 | Comments(8)