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タグ:ジュリアン・シュナーベル ( 2 ) タグの人気記事

                      ミラル -2-
                          Miral

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(C)PATHÉ - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production

    1947年、国連はパレスティナを、ユダヤ国家、アラブ国家、エルサレムに3分割する案を可決しました。
                 翌1948年5月、イスラエル建国宣言が行われます。

  その1ヶ月前、エルサレムの路上にはユダヤ民兵組織によって親を殺された孤児たち55人の姿がありました。

                「うわっ、可哀想だよ」とここでひかないでくださいね。

           この孤児たちとヒンドゥ・ホセイニというパレスティナ人女性の出会いが、
         パレスティナ問題解決のための、遠いけれども、確かな道となっていくのですから。

                 これは実話です。さあ、どんなお話なのでしょう。

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ストーリー
Hind(ヒンドゥ)
ヒンドゥ・フセインはエルサレムに住む裕福なパレスティナ人。
1947年のクリスマス。ヒンドゥはイスラム教徒だが、邸内にクリスマスツリーを飾り、
外国人も招いて、イエス・キリストの生誕祭を祝っていた。

翌年4月、イスラエル建国宣言1ヶ月前のエルサレム。
ヒンドゥは路上で震えている55人の子供たちに出会う。
ユダヤ民兵組織に家族を殺されて逃げてきた子供たちだった。
ヒンドゥは彼らを屋敷に連れ帰り、空家になっていた祖父の家で保護することに。
これがダール・エッティフル(子供の家)と名付けられた学校の始まりだった。
幼稚園から高校生までの孤児たちが学びながら生活するダール・エッティフルに、
ヒンドゥは私財のすべてを投入。
その志と熱意は要人たちの心を動かし、彼らの支援も得ることができた。

1967年、六日戦争(第3次中東戦争)が起こり、ダール・エッティフルのある
東エルサレムがイスラエルの軍事占領下に。
親を失う子供の数は毎日増えていく。
ヒンドゥの理解者であるモスクの導師シャマールも孤児たちを学校に連れてくる。
今や、生徒数は2000人に達していた。

ある日、ヒンドゥは学校を訪ねてきた国連軍のエディを案内。彼とは旧知の間柄である。
ダール・エッティフルがイスラエルの軍事占領下に入ってから孤児の受け入れが難しくなったと
嘆くヒンドゥにエディは協力する。
なにもかも投げうち、学校のために働くヒンドゥ。その目的は―――
「子供たちにパレスティナ人としての自覚を持たせたい。
自分たちのルーツを誇りにして生きてほしい」…

Nadia(ナディア)
イスラエル国籍を持つパレスティナ人のナディアは継父からの性的虐待を受け、家出。
夜の酒場でダンスをして、生活費を稼いでいる。
ある日、ナディアはバスの車内でユダヤ人の女性と口論になり、彼女を殴ってしまう。
イスラエル占領下ではユダヤ人が優位にあり、ナディアは6ヶ月の懲役刑を受ける。
刑務所での同房者ファーティマは元看護師。
過度の飲酒で弱った彼女を優しく看病してくれるのだった…

Fatima(ファーティマ)
六日戦争が始まり、ファーティマの勤務する病院には多くの傷ついた兵士が運び込まれた。
負傷兵はすべてイスラエル側の捕虜にされると聞き、彼女は回復した兵士を故郷に帰すのだった。
だが、そのために病院を解雇されたファーティマ。彼女はイスラエルへの怒りからテロ組織に参加。
爆弾を身につけ、映画館へ。
爆弾は不発だったが、逮捕されたファーティマは無期懲役を科せられる。

刑務所の面会室にはファーティマの兄ジャマール導師の姿があった。
彼女は、間もなく刑期を終えるナディアの身元を引き受けてくれるよう、兄に依頼。

ナディアとジャマールはやがて結婚。
ミラルという女の子を授かるが、どうしても心の傷から立ち直れないナディアは…

Miral(ミラル)
ジャマールは全身全霊を傾けてミラルを愛した。
だが、母・ナディアのような道を歩ませることだけはしたくないと、
幼いミラルをダール・エッティフルへ預ける決断をする。
この日からヒンドゥが、ミラルの師となり、母となるのだった。

1987年ミラルは17歳の聡明で美しい娘に成長。
その年は、イスラエルの占領に屈してきたパレスティナ人が蜂起《インティファーダ》を
起こした年であった。
ダール・エッティフルは閉鎖されてしまう。
ヒンドゥは教育こそが平和への道であるという信念から、
ミラルたち生徒を教師として難民キャンプに派遣する。

難民キャンプで生徒達が見たものは、イスラエル軍がパレスティナ人たちの住居を破壊する姿だった。

これに怒ったミラルたちは、ヒンドゥの制止を無視して、インティファーダに参加。
そのさなかに親友が流れ弾に当たって死亡。
動転するミラルを助け出したのは活動家のハーニだった。
やがて、ミラルはハーニの組織に出入りするようになる…


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     第2次世界大戦以降のパレスティナ問題の流れをヒンドゥという卓越した女性の人生を軸に、
                  その時代を生きる女性たちの人生を描いた「ミラル」。

              ヒンドゥが非戦と教育でパレスティナ問題の解決に努めた花であるなら、
               ミラルはそこで育ち、学び、巣立っていったパレスティナの未来の花。
               ナディアやファーティマもまたパレスティナの地に咲く名もない花々。

    映画のタイトルこそ「ミラル」ですが、それぞれの女性の名前がスクリーンに小タイトルとして示されながら、
                            物語は展開していきます。
         これはパレスティナ問題の現実を、この地に生きる女性たちを通して描いた映画です。

                     ヒンドゥというガンジーのように気高い意志を貫く女性。
    男女間の癒しがたい不平等の犠牲者であり、イスラエル国籍を持ちながら劣等市民としての扱いを受け、
                           人生に絶望していくナディア。
                   看護師からテロリストに転身し、獄中にあるファーティマ。
                    そして、ジャーナリストとして世界で活躍するミラル。

                     パレスティナ問題はいまだ解決はしていません。
                  イスラエルは大量兵器を投入し、ガザ地区への攻撃を繰り返し、
             パレスティナ人は自爆テロで対抗しています。状況だけを見れば、絶望的です。

             しかし、ミラルに続く第2、第3のミラルが育っていることも疑いのない事実でしょう。
           ヒンドゥが種をまいた学校はまだまだ気が遠くなるような時間を要するかもしれませんが、
                        非戦による問題解決の道を整えつつあるのでしょう。

          ダール・エッティフルを巣立ったルーラ・ジブリールが著した「ミラル」という本に触発された
                           ジュリアン・シュナーベルの最新作。 
                      ラストに流れるトム・ウェイツの歌も印象的でした。
                       この夏、ぜひ堪能していただきたい作品です。 

  

                               

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ミラル
監督/ジュリアン・シュナーベル、原作・脚本/ルーラ・ジブリール、プロデューサー/ジョン・キリク、撮影監督/エリック・ゴーティエ「イントゥ・ザ・ワイルド」「夏時間の庭」、編集/ジュリエット・ウェルフリング
出演
フリーダ・ピント「スラムドッグ&ミリオネア」/ミラル、ヒアム・アッバス「扉をたたくひと」/ヒンドゥ・ホセイニ、アレクサンダー・シディグ/ジャマール、オマー・メトワリー/ハーニ、ヤスミン・アルーマスリー/ナディア、ルバ・ビラール/ファーティマ、ウィレム・デフォー「アンチクライスト」/エディ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ベルタ
8月6日(土)より渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開、
2010年、フランス・イスラエル・イタリア・インド、英語、112分、字幕翻訳/渡邊貴子、配給/ユーロスペース+ブロードメディア・スタジオ、協力/コミュニティシネマセンター
http://www.miral.jp/

by mtonosama | 2011-08-04 06:39 | 映画 | Comments(2)
                      ミラル -1-
                          Miral

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  (C)PATHÉ - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production

             最近、イスラエル関連の映画をご紹介することが多いです。
          6月には「いのちの子ども」http://mtonosama.exblog.jp/16184483/
     7月は「黄色い星の子供たち」http://mtonosama.exblog.jp/16213471/という作品でした。

                          「いのちの子ども」は
         パレスティナ人の赤ちゃんを救うために、匿名のイスラエル人が医療費を寄付し、
               イスラエル人医師が奔走するというドキュメンタリー。
           え?イスラエル人がパレスティナ人を助ける?と意外に思った作品でした。

                       そして、「黄色い星の子供たち」は、
       ナチス・ドイツのみならず、フランスまでもがユダヤ人を大勢虐殺したという映画でした。
        ユダヤ人であるということだけで、これだけ悲惨な目に会わなければならないの?
                        と改めて驚かされた作品です。

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             ユダヤ人といえば被害者で、イスラエル人といえばとんでもないヒール・・・
                         そんな図式ができているような。
                    自分たちが戦争中あれほど酷い体験をしながら、
                  なぜイスラエルはパレスティナ人を迫害するのでしょう。
                そもそもユダヤ人ってなに?ユダヤ人とイスラエル人は違うの?
                  と、基本的なところからわからなくなってしまいました。

                        そこでネットのお世話になってみると、

ユダヤ人は2000年前に国家を失ってから世界各地に離散していたので、言語や肌の色に共通点はありません。白人系のユダヤ人もいるし、アラブ系やアフリカ系のユダヤ人もいるのだそうです。ユダヤ人とは、原則的には「ユダヤ教徒」からなる宗教的集団です。http://oshiete.goo.ne.jp/qa/817633.html

一般的にナチスはユダヤ人を肌の色、容姿など人種的なものとして扱ってきたように思われているが、実際のナチスの法(ニュルンベルク法)による概念では、人種ではなく宗教の属性によって分けられている。(Wikipediaより)

現在、イスラエルは、ユダヤ教徒およびユダヤ人の母親から生まれた子供をユダヤ人と認め、国籍を付与しています。後者がユダヤ人とされる理由は、ユダヤ人女性は自分が生んだ子供をユダヤ教徒として養育する宗教的義務を負っていることにあります。よって、日本人も、ユダヤ教に改宗すればユダヤ人になることができます(教義や歴史に関する難しい試験や、宗教指導者による面接などがありますが)。

イスラエルには、ユダヤ人=ユダヤ教徒以外にも、キリスト教徒やイスラム教徒である国民が存在します。なぜなら、現在イスラエルの領土となっている土地には、古くからユダヤ教徒・キリスト教徒・イスラム教徒が混住していたからです。しかし、現在では、ユダヤ人=ユダヤ教徒が圧倒的多数を占めていることは確かです。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/817633.html


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                           一方、パレスティナは
パレスティナとは地中海の東岸に面するレバノン・シリア・ヨルダン・エジプトさらにシナイ半島に囲まれた地域のこと。ただしその地域の大部分にはイスラエルが建国され、現在はガザ地区(種子島より小さい)とヨルダン川西岸(三重県と同じぐらい)でパレスティナ自治政府が展開されています。
 ユ-ラシア大陸とアフリカ大陸を結ぶ「文明の十字路」であったパレスティナは、太古の昔から、さまざまな文化を持った人間集団の出会いの場でした。このような、異なる人々の間の交易、協同、紛争が織りなす独特の歴史のなかから、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という3大宗教も生まれたのです。http://ha6.seikyou.ne.jp/home/AALA-HOKKAIDO/palestine.htm

    そして、パレスティナ人は、イスラエル建国以前からその地にいたアラブ系の人々のことをいいます。
                      すいません。引用ばかりになってしまいました。
                   
                    でも、パレスティナ問題って本当にややこしいですよね。
                   
                    「ミラル」はこのややっこしいパレスティナ問題の解決を、
                  武器によらず、愛と教育の力で解決しようとした1人の女性と、
                  彼女の始めた学校で学び、ジャーナリストとして生きる女性と、
        パレスティナ問題の紛糾の中で、その人生を奪われた(必ずしも死ぬという意味だけではなく)
                         女性や子どもたちを描いた実話です。
                  
                監督は「潜水服は蝶の夢を見る」のジュリアン・シュナーベル監督。
                       そして、彼もまたユダヤ系アメリカ人であります。

         さあ、どんなお話なのでしょうか。続きは次回までのお楽しみ。しばし、お待ちください。

                                  

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                              ミラル
監督/ジュリアン・シュナーベル、原作・脚本/ルーラ・ジブリール、プロデューサー/ジョン・キリク、撮影監督/エリック・ゴーティエ「イントゥ・ザ・ワイルド」「夏時間の庭」、編集/ジュリエット・ウェルフリング
出演
フリーダ・ピント「スラムドッグ&ミリオネア」/ミラル、ヒアム・アッバス「扉をたたく人」/ヒンドゥ・ホセイニ、アレクサンダー・シディグ/ジャマール、オマー・メトワリー/ハーニ、ヤスミン・アルーマスリー/ナディア、ルバ・ビラール/ファーティマ、ウィレム・デフォー「アンチクライスト」/エディ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ベルタ
8月6日(土)より渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開、
2010年、フランス・イスラエル・イタリア・インド、英語、112分、字幕翻訳/渡邊貴子、配給/ユーロスペース+ブロードメディア・スタジオ、協力/コミュニティシネマセンター
http://www.miral.jp/

by mtonosama | 2011-08-01 06:35 | 映画 | Comments(8)