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殿様の試写室

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タグ:ステファン・ロブラン ( 2 ) タグの人気記事

みんなで一緒に暮らしたら -2-
Et si on vivait tous ensemble?

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ここに登場する5人の後期高齢者。ただただ温厚な媼や翁を想像したら大間違い。
ひと癖もふた癖もある人たちばかりです。
一応どんな人たちなのかをざっとご紹介しておきましょう。

アルベール&ジャンヌ夫妻
アルベールは日記と愛犬の散歩が毎日の習慣。本人に自覚はないものの記憶を失い始めている。
ジャンヌは元哲学教授。病気が進行していることを知り、人生の最期をどう過ごすか考え始めている。

クロード
独身を謳歌する若い女性が大好きな75歳。
ところが、デートの最中に発作を起こし、息子によって老人ホームに強制入所させられる。

ジャン&アニー夫妻
ジャンは市民活動家。生きがいであったNPOの活動を高齢ゆえに断られプンプン。共同生活推進派だ。
アニーは心理学者。孫たちが家に遊びに来ないことを嘆き、庭にプールを作ろうと計画。
自分の家を提供しての共同生活には絶対反対。

この5人にお世話係のドイツ人学生ディルクも加わって――
さてさて、どんなお話が展開するのでしょうか。


ストーリー
パリの郊外に住む5人は40年来の友人です。
75歳になったクロードの誕生日。
5人はいつものようにアニーとジャン夫婦が暮らす一軒家でバースデイ・パーティ。
気の合った仲間同士、愉快に過ごしますが、
実のところは、心臓発作を起こしたばかりのクロードのことが心配だったり、
夕方には早目にパーティを切り上げなければならないのが面倒だったりします。
共同生活推進派のジャンは
「みんなで一緒に暮らせば問題は一挙に解決さ」
と切り出しましたが、誰も耳を貸そうとしません。
妻のアニーなど
「ヒッピーじゃあるまいし、共同生活なんてまっぴらよ!」
と高らかに宣言。

ある日、ジャンヌに病院から受診結果が届きます。
病はかなり進行。ですが、認知症が進みつつある夫・アルベールには病気は完治したと告げます――

ある日、アルベールが愛犬の散歩中に転倒。救急車で病院へ。
「人生の最後をどう過ごすか考えてこなかった!」
と、動揺する妻のジャンヌ。そんな中、犬のオスカルが保健所に預けられてしまいます。
しかし、犬のいない生活など考えられないアルベールのため、
ジャンとクロードがオスカルを連れ戻してきてくれました。
友人のありがたさを痛感したジャンヌは真剣に共同生活を考えようとアルベールに提案。
そして、夫のために犬の散歩係としてドイツ人学生ディルクを雇うことに。

クロードもまた若い女性とのデートの最中に心臓発作を起こして入院。
息子によって老人ホームに入所させられた彼を見て、友人たちは脱走作戦を決行するのでした。

そんなこんなで共同生活をするしかなくなった5人組。
犬の散歩係だったディルクを5人のお世話係として契約し、
いよいよジャンとアニーの家に引っ越してきました……


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いくら自分は若い気でいても周りはそうは観てくれません。
例えば、市民活動家のジャン。
派手にシュプレヒコールを叫び、若者たちよりも過激に行動します。
でも、機動隊員は、彼を拘束するどころか、割れものを扱うような丁重なふるまい。
プレーボーイのクロードはデートの前に医師にバイアグラの処方を頼みますが、
心臓に悪いからと断られたり――

気持だけは若くても身体は容赦なく老いていきます。
老いの渦中にありながら、素直にそれを認められない後期高齢者たち。
でも、それでいいのだと思います。
老い支度も死に支度も人それぞれですものね。
「あれ、知らない内に玉手箱を開けてしまったのかな。こんなに腰が曲がっちゃったよ」
でいいのかもしれません。

そんな中で、弱っていく肉体と折り合いをつけながら、
ひとつずつ死に支度を整えていくジャンヌはすごい!立派!凛々しい!
まるで、“ハノイ・ジェーン”と呼ばれていた頃のジェーン・フォンダを見るようです。

自分の入る棺を決め、お葬式の段取りも書いて遺していくジャンヌ。
そう、お葬式はパーティのようにみんなでシャンパンを飲み、
そのグラスはジャンヌが眠るピンクの棺の蓋の上に置いておくように・・・・・
なんて素敵な仕切りでしょう。

このジャンヌの凛々しさのおかげで、
ほのぼのとしつつ、涙を誘うラストシーンが生きてきます。

それにしてもジェーン・フォンダはいつまでもきれいです。
やはり身体を鍛えることって大切ですね。
彼女を見習ってしっかりエクササイズしないと、と心に誓った150歳のとのであります。





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☆10月28日に更新しました。いつも応援をありがとうございます☆

みんなで一緒に暮らしたら
監督・脚本/ステファン・ロブラン、撮影/ドミニク・コラン、音楽/ジャン=フィリップ・ヴェルダン、美術/ダヴィッド・ベルサネッティ
出演ジェーン・フォンダ/ジャンヌ、ジェラルディン・チャップリン/アニー、ダニエル・ブリュール/ディルク、ピエール・リシャール/アルベール、クロード・リッシュ/クロード、ギイ・ブドス/ジャン、ベルナール・マラカ/ベルナール、カミノ・テシェイラ/マリア、グウェンドリーヌ・アモン/サヴィーヌ、ブリアール犬/アルベールの愛犬オスカル
11月3日(土)よりシネスイッチ銀座、梅田ガーデンシネマ他にて順次ロードショー
2011年、フランス/ドイツ、フランス語、96分、字幕/古田由紀子、配給/セテラ・インターナショナル、スターサンズ、http://www.cetera.co.jp/minna/

by Mtonosama | 2012-10-28 07:48 | 映画 | Comments(8)
みんなで一緒に暮らしたら -1-
Et si on vivait tous ensemble?

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(c)LES PRODUCTIONS CINEMATOGRAPHIQUES DE LA BUTTE MONTMARTRE/ROMMEL FILM /MANNY FILMS /STUDIO 37/HOME RUN PICTURES

先月、当試写室で上映した「桃(たお)さんのしあわせ」。
http://mtonosama.exblog.jp/18004827/ http://mtonosama.exblog.jp/18014554/
60年の間、リーさんという香港に暮らす家族に仕えたメードさんのエンディングノートともいえる映画でした。 

「みんなで一緒に暮らしたら」もフランス版エンディングノートでしょうか。
ジェーン・フォンダやジェラルディン・チャップリンといったゴージャスな女優や
若手ではダニエル・ブリュールが出演。

笑ったり、しんみりしたり、いわば、お固くない老い支度、死に支度の映画です。
75歳とは思えないナイスバディのジェーン・フォンダがアメリカ訛のフランス語で
(アメリカからフランスに永住した元哲学教授という設定なので)
合理的に、きっぱりと、そして、明るく、死に支度をする女性を演じています。

病気や、老いや、死は、一般的にはあまり楽しい話題とはいえないのだけれど、いずれ行く道。
どうせ、いつか向かい合わなくてはならないのならば、
笑いながら、今後向かうであろう未知の領域を覗いてみるのも悪くありません。

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登場するのは、人生の終わりをどのように過ごすべきか、を考え始めた5人の男女。
彼らが1軒の家で一緒に暮らし始めたら、というお話なのですが――

これって日本でも雑誌などでよく紹介されてますよね。
コーポラティブハウスとかいうんですか?
例えば、シングルの女性たちが退職後、土地や建物を共同購入して暮らす、みたいな。

この映画でも、2組の夫婦と1人暮らしの男性が一緒に暮らそうか、となるんですが、
そこはなんといってもフランス。一筋縄ではいきません。

映画の中でもジェラルディン・チャップリンが演じるアニーが言います。
「ヒッピーじゃあるまいし、共同生活なんて絶対イヤ!」

うん、そりゃそうだ。
いくら40年来の友人同士とはいえ、個人主義の権化(?)であるフランス人が5人、
ひとつ屋根の下で暮らすなんて!
絶対、大変そう。

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今や、人生の終わりをどう過ごすかは、世界中の高齢世代の関心事――
本作も2011年ロカルノ国際映画祭でお披露目されたときは万雷の拍手喝采を浴びたとか。
5年越しの企画を実現させたのは、フランス映画界が期待する1970年生まれの監督、
ステファン・ロブランです。
彼はまた、2度のアカデミー賞を受賞したジェーン・フォンダを
40年ぶりにフランス映画に出演させました。

皆さまよくご存知の通り、ジェーン・フォンダは名優ヘンリー・フォンダを父に持ち、
弟はピーター・フォンダ、姪はブリジット・フォンダという映画一家の一員。
ですが、彼女、父ヘンリー・フォンダとの間には大変な確執がありました。


1950年12歳のとき、夫ヘンリーの浮気を苦に神経を病んでいた母が4月に自殺。
それなのに、同じ年の12月に彼はもう再婚。これを期に父娘の間の溝は深まっていきます。
その後、ジェーンはロジェ・バディム監督と結婚(‘65)、離婚(‘73)、
離婚後3日後に政治活動家のトム・ヘイドンと結婚。
反戦、反体制、ウーマンリブの闘士として活躍した時期も。

ジェーン自身、人生の荒波を泳ぎ抜いてきました。
そうするうちに父との間にも少しずつ変化が――
あの「チャイナ・シンドローム」(‘79)で5度目のアカデミー賞主演賞候補にあがった頃、
父ヘンリーとの歩み寄りを見せ、
名優といわれながらアカデミー賞を取ったことのない父のために「黄昏」(‘81)の映画化権を獲得。
見事ヘンリー・フォンダに人生初のアカデミー賞主演男優賞をもたらしたのです。

と、まあ、彼女の人生だけでも1本の映画ができそうですが、
本作は後期高齢者5人の老い支度のお話。
(まだまだ、とのの半分の年齢ですけどね)

さあ、一体どんな内容なのでしょうか。
続きは次回までのお楽しみ。乞うご期待でございますよ。



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☆10月25日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

みんなで一緒に暮らしたら
監督・脚本/ステファン・ロブラン、撮影/ドミニク・コラン、音楽/ジャン=フィリップ・ヴェルダン、美術/ダヴィッド・ベルサネッティ
出演
ジェーン・フォンダ/ジャンヌ、ジェラルディン・チャップリン/アニー、ダニエル・ブリュール/ディルク、ピエール・リシャール/アルベール、クロード・リッシュ/クロード、ギイ・ブドス/ジャン、ベルナール・マラカ/ベルナール、カミノ・テシェイラ/マリア、グウェンドリーヌ・アモン/サヴィーヌ、ブリアール犬/アルベールの愛犬オスカル
11月3日(土)よりシネスイッチ銀座、梅田ガーデンシネマ他にて順次ロードショー
2011年、フランス/ドイツ、フランス語、96分、字幕/古田由紀子、配給/セテラ・インターナショナル、スターサンズ、http://www.cetera.co.jp/minna/

by Mtonosama | 2012-10-25 06:37 | 映画 | Comments(6)