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殿様の試写室

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タグ:セドリック・クラピッシュ監督 ( 3 ) タグの人気記事

ニューヨークの巴里夫(パリジャン)
-2-
Casse-tête chinois


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(C)2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinema


子どもも生まれ、念願だった天職にも就いたとあれば、
あとは着実に一歩一歩人生を歩いていくだけ――

と思いますよねぇ。普通。

いやはや人生はままならず。
人生30にして立つでもなければ、40にして惑わず、でもありません。
とのも人生150にしてそれを実感しておりますが。

ここに登場する男女もあの楽しかったバルセロナ留学から15年。
顔や身体はそれ相応に歳はとっても、あの頃の気質は基本同じ。
どうしてそうなる?と思わずため息が出る程ドジな展開を見せてくれちゃいます。

ま、人生ってそんなもの。
がっかりもするけど、みんなもそうなら仕方ないですね。

いま絶不調な人はウンウンと頷きながら、
好調な人はグザヴィエってドジだなぁ、と笑いながら、
好不調を問わず楽しめる映画です。

どんなお話でしょうね。


ストーリー
40歳になったグザヴィエ。
パリで妻ウェンディと子ども2人と暮らし、作家としてもそこそこの成功を収めている。

だが、バルセロナ時代の留学仲間でレスビアンのイザベルから恋人ジューと共に
子どもを産み育てたいと、精子提供を頼まれたことから雲行きが怪しくなってきた。
ウェンディにバレてしまったのだ。
そんなある日、NY出張から戻ったウェンディはアメリカに好きな人ができたと告白し、
呆然とするグザヴィエを尻目にいきなり別居宣言。
ウェンディは子どもたちを連れてNYに移住すると言い出した。

妻子3人がNYへ旅立ち、寂しい日々を送っていたある日、
ウェンディから子どもたちを制服のある名門校へ入学させるという連絡がきた。
「制服を着て通学?自分の教育方針と相いれない!」と怒り心頭に発したグザヴィエ。
レスビアンの親友で今は妊娠中のイザベルを頼って一路NYへ。

ウェンディと話し合うため、彼女が子どもたちと暮らす今カレの家へ。
そこはセントラルパークを見下ろす超高級アパート。
今カレはマッチョな体つきながら、実はウォール街の優秀な金融マン。
グザヴィエはなんとなく惨めな気分になるものの子どもたちと過ごしたいがため
NYで暫く暮らすことを決意。

そのためには定職につくことと偽装結婚してグリーンカードを得ることが必要だ。
イザベルの恋人ジューもチャイナタウンの部屋を貸してくれることになるのだが……

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『スパニッシュ・アパートメント』以来の俳優陣総出演。
『ロシアン・ドールズ』で恋に落ちたウェンディと結婚したと思ったら離婚。
自由奔放なレスビアンのイザベルとは相変わらずの親友同士。
そして、『スパニッシュ・アパートメント』で別れたはずのマルティーヌとは思わぬ展開に。

人生、思い通りにはいかないけれど、それが必ずしも悪いこととは限りませんよね。
軌道の上を走っていれば安全ではありますが、
思わぬ展開があるからこそ楽しいのでしょうし。
例え、予期せぬ悪い方向に曲がっていったとしても、
その結果、素晴らしい光景に出会えたり、素晴らしい人が待っていたり――

グザヴィエのままならない人生をわがことのように感じながら、
ため息をついたり、安堵の胸をなでおろしたりしました。

このシリーズ、これでおしまいなのが残念です。
50歳になったグザヴィエ、60歳になったグザヴィエも観てみたいものです。

あ、その頃、自分はもういないのか。
うーん、残念です。





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☆12月4日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

ニューヨークの巴里夫
監督・脚本/セドリック・クラピッシュ、製作/ブルーノ・レヴィ、撮影/ナターシャ・ブライエ
出演
ロマン・デュリス/グザヴィエ、オドレイ・トトゥ/マルティーヌ、セシル・ドゥ・フランス/イザベル、ケリー・ライリー/ウェンディ、サンドリーヌ・ホルト/ジュー、マルゴー・マンサール/ミア、パブロ・ミュ・ジェイコブ/トム、フローラ・ボナベンチュラ/ベビーシッター、ブノワ・ジャコ/グザヴィエの父
12月14日(日)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2013年、フランス・アメリカ・ベルギー、英語・フランス語、カラー、117分
www.nyparisian.ayapro.ne.jp/

by Mtonosama | 2014-12-04 05:54 | 映画 | Comments(8)
ニューヨークの巴里夫(パリジャン)
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Casse-tête chinois

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(C)2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinema 


どの映画を観るかというきっかけはとのの場合、いろいろあります。
好きな監督でしょ、気になるテーマでしょ、それに俳優。
特にその俳優の若い頃の映画を観たことがあって、
大人になったなぁとか、こんな役をやるようになったんだとか、
親戚のおばさんみたいな気持で映画を観ることがあります。

今回はまさにそれ。
おばさんは本作の主人公ロマン・デュリスが
まだ初々しい少年顔で主演した『ガッジョ・ディーロ』(‘97トニー・ガトリフ監督)の頃から
この人が気になっていました。
この作品で観たロマン・デュリスが印象に残り、
『スパニッシュ・アパートメント』(‘02セドリック・クラピッシュ監督)で
彼が主演すると知って勇んで観に行きました。
そんな訳で続編の『ロシアン・ドールズ』(‘05)も観ました。
ですから、グザヴィエ(主人公の名前です)シリーズ最終章である本作を見逃すことなどできはしないのです。
フンッ(と鼻息も荒々しいとのであります)。

監督はセドリック・クラピッシュ。

1961年フランス出身。ニューヨーク大学で映画製作を学び、85年帰国し、レオン・カラックス作品のスタッフなどを務める。92年初めての長編映画『百貨店大百科』でセザール賞にノミネートされ、注目を集める。その後、日本でも大ヒットした『猫が行方不明』(‘96)ではベルリン交際映画祭の映画批評家協会賞を受賞。

寅さんやハリーポッターならいざ知らず
ちょっとジミ目な単館系映画でのシリーズ作なんて珍しいですよね。


それにしても『スパニッシュ・アパートメント』は楽しかったなぁ。

『スパニッシュ・アパートメント』
パリの大学生グザヴィエ(ロマン・デュリス)は就職相談に行った役所の役人からスペイン語とスペイン経済を勉強するようにいわれる。そして、泣いて寂しがるマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)を振り切り、バルセロナへ留学。国籍も性別も異なる6人の学生が住むアパートへ転がり込みます…

監督も出演者たちも若く、また150歳の観客もそれなりに
自分の若き日々を思い出したりしながら、心底楽しめた作品でした。
でも、まさか続編が出るとは思わなかったです。


『ロシアン・ドールズ』
役所には就職しなかったグザヴィエ。夢だった小説家への足がかりはつかんだが、その場限りの恋愛を繰り返していた。ある日、TV局からイギリスの脚本家との共同執筆を頼まれ、ロンドンに住むかつての留学生仲間ウェンディ(ケリー・ライリー)を相棒に仕事を進めることに。グザヴィエは恋人がありながら、ウェンディにも魅かれ始める…

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ま、一般人の場合は学校を出たら、
社会の荒波にもまれ、思い通りにならない子育てに翻弄されたりで、
人生はイヤでも続編だらけですけどね。

実は監督自身『スパニッシュ・アパートメント』を撮影した時には
続編のことなど考えていなかったそうです。
ただ出演者や製作陣と会うたびに続編の意向を訊ねられ、自分もその気になっていったのだとか。

監督は『スパニッシュ・アパートメント』の2年後『ロシアン・ドールズ』のアイディアを
思いついた時、同じメンバーとの仕事を熱望していることに気づき、
サンクトペテルブルグで『ロシアン・ドールズ』の撮影が終わったときには
もうこの物語を3部作にすることを決めていました。

というわけで、本作は40歳になった出演者たちを描いた物語。
「四十にして惑わず」なんて嘘っぱち。
相変わらず惑いっぱなしのグザヴィエたちを描いた映画です。

いったいどんなお話でしょうね。
続きは次回までお待ちくださいませ。



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☆12月1日に更新しました。えーっ!!もう12月です。どうしましょう☆

ニューヨークの巴里夫
監督・脚本/セドリック・クラピッシュ、製作/ブルーノ・レヴィ、撮影/ナターシャ・ブライエ
出演
ロマン・デュリス/グザヴィエ、オドレイ・トトゥ/マルティーヌ、セシル・ドゥ・フランス/イザベル、ケリー・ライリー/ウェンディ、サンドリーヌ・ホルト/ジュー、マルゴー・マンサール/ミア、パブロ・ミュ・ジェイコブ/トム、フローラ・ボナベンチュラ/ベビーシッター、ブノワ・ジャコ/グザヴィエの父
12月14日(日)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2013年、フランス・アメリカ・ベルギー、英語・フランス語、カラー、117分www.nyparisian.ayapro.ne.jp/

by Mtonosama | 2014-12-01 05:48 | 映画 | Comments(6)
パリ
PARIS

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© CE QUI ME MEUT - STUDIO CANAL- STUDIO CANAL IMAGE – FRANCE2 CINEMA

こんな映画もあるのだなぁ、と試写を観るたびに新しい発見に心ふるえる殿です。
「スパニッシュ・アパートメント」(‘02)で社会に飛び立つ前の青年たちの出会いや挫折、
青春のさまざまな体験を描き、
共感を呼んだセドリック・クラピッシュ監督。
彼の最新作「パリ」がその心ふるわせてくれた映画です。
「若いんだから、大丈夫。失敗するのも若さのせいさ」という若さ全開の青春映画
「スパニッシュ・アパートメント」やその続編「ロシアン・ドールズ」(‘05)とは
ガラリと趣を変えた作品がこの「パリ」。

はっきりしたストーリーはなく(といってアヴァンギャルドではありません)、
登場人物たちはそれぞれの人生を生き、悩み、生活し、夢を持っています。
彼らは兄弟であったり、教師と学生であったり、友人であったり、マルシェの商人であったりします。
挨拶をし、ちょっとした関わりを持ち、本来なら通りすぎていくだけの人々です。
そう、誰もが送っている日々の、その生活の中をよぎっていく人々であり、
誰かの人生のシーンにちらりと登場するだけの人物。
この映画の中で彼らは、ピエールという余命僅かな青年によって
アパルトマンの窓から眺められ、その生活を想像されている存在です。
ただ、同時に、彼らもまた、それぞれの人生を生きている彼ら自身の人生の主役だったのです。

ピエールはムーランルージュのダンサー。心臓病で余命僅か、治療には心臓移植しかなく、その成功率は40%と宣告された。
アパルトマンの窓から通りを眺めながら、心臓提供者が現れるのを待って、静かに過ごしている…

エリーズはソーシャルワーカーとして日々時間に追われながら、生活困窮者や移民たちの相談を受けている。
シングルマザーの彼女は弟のピエールを心配して3人の子どもを連れて、同居を始める…

レティシアはピエールの向かいのアパルトマンに住むソルボンヌの学生。
歴史学の講義を受け、カフェで友人たちとおしゃべりをし、学生生活を送っている…

ロランはソルボンヌで教える歴史学者。歴史学は彼にとって情熱をそそぐ対象ではなく生活の手段に堕してしまっている。
だが、ある日、彼の講義を受けるレティシアに恋をしてしまう…

建築家のフィリップはロランの弟。セーヌ左岸の開発に取り組んでおり、近々子どもも生まれる。
自分は幸せな人生を送っていると思っていたのに、兄ロランから普通すぎる生き方だ、と言われ、悩み始める…

マルシェのジャンとカロリーヌは離婚後も同じ店で働いている。
ジャンはいつも買い物に来るエリーズに思いを寄せ、カロリーヌはジャンの仲間と良い仲になるが…

ピエールがいつもパンを買いに行くパン屋の女主人は客あしらいと従業員への態度が手の平を返したように違う。
従業員の働きを出身地で決め付け、すぐにクビにしてしまうちょっと嫌な人…
今日もパリの空の下にはそんな人々が笑い、泣き、怒りながら、生きています。
40%の生存率に自らをゆだねたピエールはアパルトマンの高みから彼らを眺め、想像します。
ですが、眺める側だった彼が通りに降りてきた日。
通り過ぎていくだけだった人々、彼らの人生。そして、ピエールの人生もまた彼の中にしみてきます。
病院まで送るという姉エリーズの申し出を断り、アパルトマンの玄関で別れを告げ、病院に向かうタクシーの中。
ピエールはその座席に身を横たえ、車窓に映る街並みとパリの空を眺めます。
彼がアパルトマンの部屋の窓から眺めていたまさにその場所に自分の身をおき、
病院へ向かい、彼自身の人生を生きる(その人生は死ぬことも含めています)。
とても感動的なラストです。

タイトルは「パリの人々」でも、「パリの空の下で」でもなく「パリ」。
このシンプルなタイトルにクラピッシュ監督の思いの丈がつまっているような気がします。
修飾語のつかない「パリ」は今日も多くの人々の人生をかかえ、時が流れていきます。



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監督・脚本/セドリック・クラピッシュ
キャスト
ロマン・デュリス/ピエール、ジュリエット・ビノシュ/エリーズ、メラニー・ロラン/レティシア、ファブリス・ルキーニ/ロラン、フランソワ・クリュゼ/フランソワ、アルベール・デュポンテル/ジャン、ジュリー・フェリエ/カロリーヌ、カリン・ヴィアール/パン屋の女主人
12月20日Bunkamuraル・シネマ他全国順次ロードショー
配給・宣伝:アルシネテラン
http://www.alcine-terran.com/paris/index.html

by mtonosama | 2008-12-15 06:38 | 映画 | Comments(6)