ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター ( 2 ) タグの人気記事


セバスチャン・サルガド
地球へのラブレター
-1-
The Salt of the Earth

f0165567_5431532.jpg

(C) Sebastiao Salgado (C) Donata Wenders (C) Sara Rangel (C) Juliano Ribeiro Salgado


セバスチャン・サルガドはこれまで戦争、難民、虐殺。
人間の弱さと世界の闇の部分を撮り続けてきました。

もう限界だった・・・
もはや人間の救済など信じられなくなっていた・・・

そう本人も語っています。

そして、戦地から地上の楽園を探す旅に出ました。
「GENESIS」。
辞書には〈起源〉、〈発生〉とあります。
もうひとつ〈創世記〉という意味も。

2004年から始まったこのプロジェクトは
ダーウィンの足取りを辿ることをコンセプトに
ガラパゴス、アラスカ、サハラ砂漠、ブラジル熱帯雨林など
地球の原始の姿をカメラにとらえるものです。

そのプロジェクトには既にセバスチャン・サルガドの長男
ジュリアーノ・リベイロ・サルガドが同行し、
もう何時間分ものドキュメンタリー素材がありました。

実はヴィム・ヴェンダースもシベリアとナミビアでの気球での
撮影旅行に参加する予定でしたが、病気のため泣く泣くキャンセル。
その代わり、セバスチャンの写真の選択とパリでのインタビューの撮影に専念しました。

f0165567_5475647.jpg

映画ではヴェンダースが選び抜いたセバスチャンの写真と
「GENESIS」の撮影の様子
妻レリアとの日々
長男ジュリアーノやダウン症の次男との暮らし
そして故郷ブラジルの大地に植樹する姿
などが描き出されています。

セバスチャン・サルガドを讃える言葉やその受賞歴。
彼についていくつも言葉を弄するよりもまずはその作品を見るべきかもしれません。
その写真には圧倒されます。
当試写室でお見せできないのは残念です。
ま、それは映画館で是非ご確認くださいませ。

被写体と共に何ヶ月も暮らす中から生まれる彼の画像には
被写体の苦悩や痛みも滲んでいるのですが、
なによりもそのような撮影方法は撮影者の心にも体にも苦痛をもたらします。
事実ルワンダ撮影から帰ってきたサルガドはそのあまりに衝撃的な惨状によって
鬱状態に陥った程です。

f0165567_5494941.jpg

ヴィム・ヴェンダースはサルガドの長男ジュリアーノ・リベイロ・サルガドの協力を得て、
この稀有な写真家の生涯最後の壮大なプロジェクト「GENESIS」の全貌を追います。
天地創造を思わせる荘厳な画像はまさに神の視線です。
その咆哮や息遣い、臭いまで感じられる海獣やペンギンの群れ。
その円い瞳に写り込んだサルガドの姿を見て、
ああ、これも写真なのか、と彼の写真の凄さを思い知らされます。

難民の悲劇、貧困、労働。
映画はサルガドの作品を見せながら、
故郷のジャングルを復元させるサルガド夫婦の現在の姿やこれまでの人生も描き出します。

しかし、なんといってもサルガドの作品群のすばらしさ。
その構図、視座。まさにGENESIS=創世記を彷彿させます。
オリジナルタイトルは”The Salt of the Earth”=地の塩。
この写真家は神の視線と神の手を持っているようです。
ヴィム・ヴェンダース監督は素晴らしい素材に出会いました。





今日もポチッとお願いします。
↓↓↓↓↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆7月27日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター
監督/ヴィム・ヴェンダース、ジュリアーノ・リベイロ・サルガド、プロデューサー/デヴィッド・ロジエール、エグゼクティブプロデューサー/ヴィム・ヴェンダース、撮影/ヒューゴ・バルビエ、ジュリアーノ・リベイロ・サルガド、音楽/ローレント・ピティガント
8月1日(土)Bunkamuraル・シネマ他にて全国ロードショー
2014年、フランス・ブラジル・イタリア、110分、日本語字幕/岩辺いずみ、字幕監修/吉田徹、提供/RESPECT(レスペ)、配給/ RESPECT(レスペ)×トランスフォーマー、特別協力/TASCHEN(「GENESIS」)、河出書房新社(「わたしの土地から、大地へ――セバスチャン・サルガド自伝(仮)」7月刊行予定)、http://salgado-movie.com/

by Mtonosama | 2015-07-27 05:57 | 映画 | Comments(7)

セバスチャン・サルガド
地球へのラブレター
-1-
The Salt of the Earth


f0165567_5591183.jpg

(C) Sebastiao Salgado (C) Donata Wenders (C) Sara Rangel (C) Juliano Ribeiro Salgado


わが敬愛するヴィム・ヴェンダース監督の最新作です。
そして、その監督が更に敬愛する写真家セバスチャン・サルガドの写真と人生と
思わず息を呑む光景から構成されたドキュメンタリー映画ときたら
これを見ない法はありましょうか。

『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(‘99)、
『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(‘10)
http://mtonosama.exblog.jp/17198768/  http://mtonosama.exblog.jp/17210360/
などを送りだしたヴィム・ヴェンダース監督。

f0165567_62794.jpg

彼は写真家でもあるのですが、
ある日セバスチャン・サルガドが撮影した1枚のモノクロ写真に衝撃を受けました。
それはアフリカ難民の盲目の女性を写したものでした。

恐らくはそれほど年老いてはいないと思われますが、
眉間には深い皺が刻まれ、見えない目でカメラを凝視している女性。
心をざわつかせるような写真です。
その写真に感銘を受けたヴィムは
サルガドの写真展「人間の大地 労働」を観に行き、
猛烈なファンになってしまいました。


セバスチャン・リベイロ・サルガド
1944年2月22日、ブラジル、ミナス・ジェライス州(Minas Gerais)アイモレスの小さな農場主の息子として生まれ、サンパウロ大学で経済学修士を取得したのち、ブラジル大蔵省に勤務。69年にパリに夫人とともに移住。パリ大学で農業経済学博士課程修了。ロンドンに本部を置く国際コーヒー機関に勤務した後、73年にパリに移り、フリーの写真家となる。
ユージン・スミス賞はじめ40年にわたり50以上の報道写真賞を受けた報道写真家であり、生地ブラジルのジャングルの保全や復元に邁進する環境活動家としても知られている。パリを拠点に、飢餓や貧困、戦争などで過酷な状況に追い込まれた人々をテーマとし、現地に赴きモノクロ写真で被写体に何ヶ月も密着して撮影するスタイルで知られる。ブラジルの露天掘りの金山で働く人々を撮った「セラ・ペラダ金鉱」(‘86)などが代表作。1986年から6年をかけて23カ国を訪れて撮ったシリーズ「WORKERS」はサルガドの名前を世界に知らしめた。

主な写真プロジェクト
1978年 リオデジャネイロ郊外の住宅4000戸の生活環境問題を取材
1979年 ヨーロッパにおける移民の多様性を取材
1977~84年 ラテンアメリカの農民や全住民の子孫らの生活を取材
1984~85年 フランスの「国境なき医師団」の協力でアフリカ・サヘル地域の旱魃による飢餓を取材
1986~92年 集団的肉体労働の終焉を26ヶ国で取材
1994~99年 地球規模で移動する人々を取材
2001年 ユニセフと世界保健機構の「ポリオ撲滅キャンペーン」のため現地取材
2004~11年 GENESISプロジェクトのため、世界各国を取材

本当は彼の受賞歴や写真展、写真集などもご紹介したいところですが、
あまりにも膨大なので省略させていただきました。

f0165567_635654.jpg

本作でヴィム・ヴェンダース監督と一緒に監督をしている
ジュリアーノ・リベイロ・サルガド監督はセバスチャン・サルガドの長男です。


ジュリアーノ・リベイロ・サルガド
1974年パリに生まれる。1996年にアンゴラの対人地雷の使用を題材とした最初のドキュメンタリー「Suzana」をフランスのテレビ局アルテのために製作。エチオピア、アフガニスタン、ブラジルでドキュメンタリーを製作すると同時に、フランスのテレビ局キャナルプラス+とブラジルのテレビ局Globodeでニュース番組に携わる。The London Film Schoolを2003年に卒業。以後、主にフランステレビ局の短編映画とドキュメンタリーを製作。

さあ、一体どんな映画なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



今日もポチッとお願いします♪
↓↓↓↓↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆7月24日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター
監督/ヴィム・ヴェンダース、ジュリアーノ・リベイロ・サルガド、プロデューサー/デヴィッド・ロジエール、エグゼクティブプロデューサー/ヴィム・ヴェンダース、撮影/ヒューゴ・バルビエ、ジュリアーノ・リベイロ・サルガド、音楽/ローレント・ピティガント
8月1日(土)Bunkamuraル・シネマ他にて全国ロードショー
2014年、フランス・ブラジル・イタリア、110分、日本語字幕/岩辺いずみ、字幕監修/吉田徹、提供/RESPECT(レスペ)、配給/ RESPECT(レスペ)×トランスフォーマー、特別協力/TASCHEN(「GENESIS」)、河出書房新社(「わたしの土地から、大地へ――セバスチャン・サルガド自伝(仮)」7月刊行予定)
http://salgado-movie.com/

by Mtonosama | 2015-07-24 06:15 | 映画 | Comments(11)