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タグ:ダラス・バイヤーズクラブ ( 2 ) タグの人気記事

ダラス・バイヤーズクラブ -2-
Dallas Buyers Club

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©2013 Dallas Buyers Club,LLC.All Rights Reserved.

この映画の時代背景である80年代、
AIDSというのはゲイだけがかかる病気と信じられ、碌に治療薬もない時代でした。

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当時「ジャイアンツ」(’56)や「武器よさらば」(’57)などに出演したハリウッドスターのロック・ハドソン。
身長193センチ、その上、美男の国民的大スターの彼が実はゲイであり、
AIDSを発症したことが報道され、ゲイ=AIDSという偏見が一挙に拡大しました。 

HIV陽性の診断を受けたロンもそんな偏見を持っていました。
余命30日を宣告されての一言は「俺はゲイじゃねえぞ!」
典型的な西部の男、カウボーイハットをかぶり、酒と女とロデオに明け暮れ、
電気技師をなりわいとし、賭けの胴元をしているいいかげんな独り者。
女は好きだが、ゲイなんてまっぴらごめんという男です。

このロンがAIDSの宣告を受けて、何をしたのか――
さあ、物語の始まりです。



ストーリー
気の荒い雄牛にまたがって飛び出していくカウボーイ。
牛は飛び跳ね、なんとかして乗り手を振り落とそうとする。
それを柵越しの薄暗い小屋から眺めながら、いつものようにその場限りの女と交わるロン。
そして、一戦を終え、次のロデオに挑戦する仲間のところに駆けつける。

賭けのノルマ8秒ももたず、仲間が雄牛から振り落とされると、
ロンは一目散にその場を逃げ出した。怒った客が賭け金を返せと追いかけてくるからだ。
だが、友人の警官を殴ってわざと逮捕されて難を逃れる。
ねぐらにしているトレーラーハウスにパトカーで送られ、中に入った途端、
崩れ落ちるように倒れるロン。

目覚めたのは病院のベッドだった。
医師は彼にHIVの陽性反応が出ていることを告げる。
ロンは驚き、口汚く罵りながら病院を後にする。

ひどい咳やめまい、頭をしめつけるような甲高い耳鳴り。
そんな兆候は確かに前からあった。
そして、ロンは病気について調べ始める。だが、インターネットなどない時代。
彼は図書館でマイクロフィルムに記録された新聞記事を調べ、情報を求めた。
そんな中でロンはAZTという未承認の薬のことを知った。
彼は自分を診察した女医を訪ね、その薬の処方を依頼するが、
臨床試験も通っていないから処方できないと断られる。
持ち前の要領の良さでAZTを入手したロンだったが、その副作用は猛烈だった。

だが、医師会と薬品会社の間ではAZTを承認薬にするための画策が形になりつつあった。

勉強などしたことのないロンだったが、文字通り死に物狂いで調べる。
アメリカ以外なら存在するという治療薬を調べ上げ、メキシコへ向かう。
毒性の強いAZT以外の薬を研究していたため米国の医師免許を剥奪された医師がいたからだ。
彼の生への執念が実を結んだ第一歩だった。

メキシコで入手した薬を持ち帰り、すぐにAIDS 患者たちに捌き始めるロン。
それは慈善からではなく、患者を見殺しにする医師たちへの怒りからだった。
そして、それが彼の生計の途にもなった。
だが、ゲイ・コミュニティに嫌悪感を持つロンがゲイの患者たちの間に手を拡げるのは難しい。
そこで彼は渋々おかまのレイヨンを仲間にひきいれ、薬の販路を拡げるのだった。

一方、彼らの前には、AZTを推奨し始めた医師会と製薬会社、政府も立ちはだかる。
そこでロンが考え出したのがダラス・バイヤーズクラブだった。
日本をはじめ、世界中から持ち込んだ薬を患者たちにさばくためのシステムだ。
会費を集めた上、必要な薬を無料で配る。
薬の売買は違法であるがゆえに考え出した苦肉の策。
一人の男が生きる権利のため、大きな権力に挑んで立ち上がった……

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ロン・ウッドルーフが亡くなったのは1992年9月。
余命30日の宣告を受けてから7年後のことでした。

ロデオと女にしか興味を持たない遊び人がAIDSを宣告されたことで
どんな科学者にも負けない論理的な分析力と
どんな弁護士にも劣らない法律的な知識と
いかなる大きな権力にも伍して戦う勇気を手にしました。

かといって彼は正義のために闘っているのではないし、
他の患者たちのために奮闘しているのでもありません。
ロンは自分が生きるために奔走しています。
そして、患者のためにではなく自分たちの利害のためだけに動く
政府や製薬会社や医師会への怒りから行動しています。
命に根づいた行動は強いです。
そして、かっこいい。
ただの助平な男が大きな権力に向って正々堂々と闘いを挑む姿。
いやあ、本当にかっこよかったです。

ギリギリまで痩せながら、悲壮になり過ぎず闘う男。
これはもう必見です。





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☆2月9日に更新しました。雪はいかがでしたか?うちでは同居人が駅の階段から滑り落ちました。皆さまもどうぞお気をつけください。

ダラス・バイヤーズクラブ
監督/ジャン=マルク・ヴァレ、脚本/クレイグ・ボーテン、メリッサ・ウォーラック、撮影監督/イヴ・ベランジェCSC(CSC=カナダ撮影監督協会)、美術/ジョン・ベイノ
出演
マシュー・マコノヒー/ロン・ウッドルーフ、ジェニファー・ガーナー/イブ、ジャレッド・レト/レイヨン、デニス・オヘア/医師セパード、スティーブ・ザーン/タッカー、マイケル・オニール/リチャード・バークレイ、ダラス・ロバーツ/デイビッド・ウェイン、グリフィン・ダン/医師バス、ケヴィン・ランキン/T.J.
2014年2月22日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー
2013年、アメリカ映画、117分、配給/ファインフィルムズ、http://www.finefilms.co.jp/dallas/

by Mtonosama | 2014-02-09 06:35 | 映画 | Comments(10)
ダラス・バイヤーズクラブ -1-
Dallas Buyers Club

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©2013 Dallas Buyers Club,LLC.All Rights Reserved.


名もない人が不正に立ち向かい、社会を変える。
「エリン・ブロコビッチ」(‘00 スティーヴン・ソダーバーグ監督)や
「ミルク」(‘08 ガス・ヴァン・サント監督)がそんな映画でしたよね。

エリン・ブロコビッチ(1960年6月22日 - )は、アメリカ合衆国の環境運動家。
正式な法律教育を受けていないにもかかわらず、
1993年にカリフォルニア州の大手企業PG&Eを相手取って訴訟を起こし、
3億3300万ドルの和解金を勝ち取った女性。

映画ではジュリア・ロバーツが演じました。

ミルク
まだ同性愛が市民権を得ていなかった時代。
ハーヴィー・ミルクは社会の不平等を改革すべく行動を起こし、
自らゲイであることを公表すると同時に同性愛者の公民権獲得や地位向上のために立ち上がる。
同性愛者支援に留まらず、黒人やアジア人、高齢者、児童、下級労働者等、様々な社会的弱者の
救済のために活動し、次第に活動が実を結んでいく。
支持者は着実に数を増やし、いつしか社会からも理解が生まれ始める。
しかし、それは同時に強い反発をも生んでいた。
活動を続ける中でミルクを危険人物とみなす動きも生まれ、対立は激化していく。
ミルクはいつしか身の危険を感じるようになり、ある日、テープレコーダーに遺言を記録し始める。
1970年代、アメリカでマイノリティのために戦った政治家ハーヴィー・ミルクの人生最後の8年間の物語。(Wikipediaより)

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本作も同じく名もない男の物語です。
女好きでロデオ好きな電気技師ロン・ウッドルーフが
未承認AIDS治療薬の密売組織「ダラス・バイヤーズクラブ」を立ち上げ、
80年代当時、偏見と絶望の中で死に向うしかなかった多くのAIDS患者を救い、
医師会や国の医療政策に刃向い続けた感動の実話です。

恋愛映画、社会派映画、青春映画――
映画にはいろいろなジャンルがありますが、
名もない人間が不合理な社会に立ち向かい、
何かを起こす映画をなんと名付ければいいでしょう。
《無名ヒーロー(ヒロイン)映画》?
《追い詰められたらなんだって出来るゼ。ベーベー!映画》?ちょっと長いか。

いや、しかし、アメリカ映画は時々こういう感動的な映画を送りだしてくれるから嫌いになれません。
監督はジャン=マルク・ヴァレです。

ジャン=マルク・ヴァレ
モントリオール出身。1995年に監督デビュー。
本作「ダラス・バイヤーズクラブ」は作品賞、監督賞、最優秀助演賞を含むジニー賞(カナダのオスカー賞)9部門にノミネートされた。
監督・脚本と製作を担当した「C・R・A・Z・Y・」は50ヶ国異常で公開されるヒット作となった。
トロント国際映画祭で最優秀カナダ映画賞を受賞し、作品賞、監督賞、脚本賞を含めジニー賞11部門を受賞、
ジュトラ賞13部門を受賞した。
「ヴィクトリア女王 世紀の愛」(’09)ではゴールデングローブ賞、放送映画批評家協会賞を受賞し、
アカデミー賞3部門にノミネート、衣装部門賞で受賞するなど世界で高く評価された。

監督もなかなかです。
が、本作ですごいのは余命30日を宣告されたAIDS患者ロン・ウッドルーフを演ずるため、
21キロの減量をして撮影に臨んだマシュー・マコノヒーでしょうか。
減量の98%はダイエット、2%が運動だったそうです。
鬼気迫る様相でありながら、絶倫ぶり(キャッ!)を見せたり、こずるい手口でロデオ博打をしたり――
エッチで無学な絶倫男が図書館に通い、AIDS治療薬を調べあげ、
30日といわれた余命を7年まで延ばし、
そして、同病者のために未承認AIDS治療薬の密売組織を立ち上げ、
病人とは思えないエネルギーあふれるロンを小面憎くも愛すべき男として演じてくれました。

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また、ロンの愛すべき相棒、おかまのレイヨンを演じたジャレッド・レトも良かったですねぇ。
あ、おかまなんて言っちゃいけないんでしたっけ。
はい、愛すべきトランスジェンダーであるレイヨン役のジャレッド・レトも素晴らしかったです。
彼もこの役のために減量しました。
(あのぉ、ロンはゲイではなく、ただの女好きです。念のため)
エイズの役を演じる俳優さんたちはほんとに命がけですよね。

さあ、どんなお話なのでしょうか。
これは乞うご期待ですよ。続きは次回までお待ちくださいね。



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☆2月6日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆

ダラス・バイヤーズクラブ
監督/ジャン=マルク・ヴァレ、脚本/クレイグ・ボーテン、メリッサ・ウォーラック、撮影監督/イヴ・ベランジェCSC(CSC=カナダ撮影監督協会)、美術/ジョン・ベイノ
出演
マシュー・マコノヒー/ロン・ウッドルーフ、ジェニファー・ガーナー/イブ、ジャレッド・レト/レイヨン、デニス・オヘア/医師セパード、スティーブ・ザーン/タッカー、マイケル・オニール/リチャード・バークレイ、ダラス・ロバーツ/デイビッド・ウェイン、グリフィン・ダン/医師バス、ケヴィン・ランキン/T.J.
2014年2月22日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー
2013年、アメリカ映画、117分、配給/ファインフィルムズ、http://www.finefilms.co.jp/dallas/

by Mtonosama | 2014-02-06 06:01 | 映画 | Comments(8)