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殿様の試写室

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タグ:デスティン・クレットン監督 ( 2 ) タグの人気記事

ショート・ターム
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SHORT TERM 12

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(C)2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.


子どもにとって、親や家庭がどれほど大切なものか。
当たり前過ぎて真剣に考えたこともありませんでした。
それだけ自分は大事にされて育ってきたのかもしれません。ありがたいことです。

だけど、本作を観終わってふっと思いました。
ひとには記憶の奥底にしまいこんでしまった体験や想いがきっとある筈だと。
とのにもそれはある筈だと。

さあ、一体どんなお話なのでしょう。


ストーリー
よく晴れた朝。”ショート・ターム12“のドアの前。
職員のメイソンが新人のネイトに自分とホーム入所者との体験を聞かせていた。ちょっと臭い話だ。
そこへケアマネージャーのグレイスが自転車出勤。
「メイソンの話を真にうけちゃだめよ」と笑いかける。
そんな楽しいひと時もサイレン音と入所者サミーの叫び声によって途切れた。
サミーが脱走を図ったのだ。

グレイスは新人ネイトに「私たちの仕事は親やセラピストになることではなく、
子どもたちが安心できる安全な環境を作り上げること」と話す。
子どもたちがこのホームに暮らせるのは12ヶ月以内と決まっている。
だが、多くの子どもたちは親の事情でそれ以上の滞在になるのが現実だ。

子どもたちとスタッフの間で行われる朝礼でネイトが紹介される。
だが、彼の一言が普段は穏やかなマーカスを怒らせることに。
もうすぐ18歳になる彼はホームを出て社会人の仲間入りをする時期が迫っていた。

朝礼の後、グレイスは上司に呼び出され、ジェイデンという少女が入所することを知らされる。
彼女はあちこちのグループホームを転々としてきたが、どこにもなじめなかった少女だ。

勤務終了後、病院に立ち寄ったグレイスは妊娠を告げられる。だが、グレイスに産むつもりはない。
帰宅するとメイソンがメキシコ料理を作っていた。
そう、同僚の2人は実は恋人で一緒に住んでいるのだ。
だが、グレイスは産婦人科に行ったことも妊娠したことも彼に告げない。

翌朝の朝礼で自己紹介するジェイデン。「ここでの滞在中に友だちを作る気なんてない」。
その後のゲームでも誰とも交わろうとしないジェイデン。

一方マーカスもホームの仲間を殴り倒してしまう。
その前に彼のベッドからマリファナをみつけていたグレイスはいつになく厳しく彼に言い聞かせる。
「もうすぐここを出るあなたがこういうことをしていては自分の首を絞めることになるわ。
私はあなたが刑務所に入るのなんてみたくない」。
実はグレイスの父親も10年前から刑務所にいるのである……

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この映画で描かれたグループホームのティーンエイジャーたちはつらい体験を抱え、
未成年ゆえにここ“ショート・ターム12”で暮らしています。
そんなひとりひとりがとても丁寧に描かれているのは
やはり監督自身の職員として過ごした2年が大きかったのでしょう。

本作に登場する新人ネイトは監督自身をモデルにしています。
映画の中では無神経な言葉を放ち、温和なマーカスを怒らせていますが、
実際の体験でも勤務初日癇癪を起した子どもに椅子を投げつけられました。
最初の頃は、既に不幸な子どもをもっと不幸な目に合わせてはいけない、とビクビクしていたそうです。
ですが、一ヶ月もするとグループホームでの仕事に夢中になっていたとのこと。

子どもたちも、職員たちのキャラクターも、とても説得力があるのは
こんな背景があったからなんですね。

重いテーマだからこそハッピーエンドだったことにホッとします。





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ショートターム
監督・脚本/デスティン・クレットン、撮影/ブレット・ポーラック、編集/ナット・サンダース、美術/レイチェル・マイヤーズ
出演
ブリー・ラーソン/グレイス、ジョン・ギャラガー・Jr/メイソン、ケイトリン・ディーヴァー/ジェイデン、ラミ・マレック/ネイト、キース・スタンフィールド/マーカス
11月15日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラスト渋谷ほか全国順次ロードショー
2013年、アメリカ、カラー、97分、配給/ピクチャーズ・デプト、http://shortterm12.jp/

by Mtonosama | 2014-10-30 06:58 | 映画 | Comments(6)
ショート・ターム
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SHORT TERM 12

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(C)2013 Short Term Holdings, LLC. All rights reserved.


こういう作品に出会うと心が昂ってしまいます。
まずは、そんな気持を落ちつかせるためにもタイトルの意味からお伝えしますね。

ここでの“ショート・ターム”というのは、
例えば親の虐待やなんらかの家庭問題によって心に傷を持つティーンエイジャーが
身を寄せる短期間のシェルターというべきグループホームのことです。

にっちもさっちもいかなくなった子どもたち。
そして、かれらのケアにあたる職員を描いた映画ですが、
単に世話をする側、される側が展開するヒューマンドラマといった説明では言葉不足です。

こういうグループホーム自体、馴染みの薄いものでありますし、
虐待されたティーンエイジャーの存在に真摯に目を向けたことがあるか、と問われれば
「いいえ」と答えるしかありません。
それなのに、ここまでのめりこめる満足感と感動・・・

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この映画の素晴らしさは、世界中で30もの映画賞を受け、
50の映画賞にノミネートされたこと、
映画情報サイト“ロッテン・トマト”で満足度99%のスコアを記録、
2013年度最高の評価を得ていることでも証明されています。

なんとも感動的なヒューマンドラマであります。

Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)は映画評論家による映画レビューを一か所にまとめたウェブサイト。映画ごとに肯定的なレビューが多いか否定的なレビューが多いかを集計して点数にするほか、
映画に関する情報・報道全般を扱っており、英語圏の映画レビュー集サイトとして最もよく知られたものである。
ロッテン・トマト(腐ったトマト)という名称は、拙い演技に怒った観客が腐ったトマトや野菜類を舞台へ
投げつけるという、映画や小説によくあるクリシェから名付けられた。(Wikipediaより)

ああ、賞の多寡で作品の良さを語るしかないとは――
とのは無力です。

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ここまで感動させてくれた監督そして脚本家は、本作が長編2作目となる新人デスティン・クレットン監督。
実は、本作は、問題を抱えるティーンのためのグループホームで
2年間働いた監督の実体験から生まれたもの。
道理で説得力がある筈です。


デスティン・クレットン監督
1978年ハワイ・マウイ島に生まれる。これまでに”Longbranch:A Suburban Parable”(2002年トライベッカ映画祭でプレミア上映)、”Bartholomew’s Song”(2006年学生アカデミー賞最終候補作)、”Deacon’s Mondays” (2007年学生アカデミー賞最終候補作、アンジェラス映画祭グランプリ、HBOフィルムズ最優秀映画賞)、そして”Short Term 12”という4つの短編映画(監督・脚本)で受賞経験がある。本作『ショート・ターム』は同名の短編映画に基づくもので、長編映画としては2作目。

体験にまさる学習はないということを監督も痛感したであろうし、観客も感じいりました。
さあ一体どんなお話でしょう。
次回まで乞うご期待であります。



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ショートターム
監督・脚本/デスティン・クレットン、撮影/ブレット・ポーラック、編集/ナット・サンダース、美術/レイチェル・マイヤーズ
出演
ブリー・ラーソン/グレイス、ジョン・ギャラガー・Jr/メイソン、ケイトリン・ディーヴァー/ジェイデン、ラミ・マレック/ネイト、キース・スタンフィールド/マーカス
11月15日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラスト渋谷ほか全国順次ロードショー
2013年、アメリカ、カラー、97分、配給/ピクチャーズ・デプト、http://shortterm12.jp/

by Mtonosama | 2014-10-27 06:24 | 映画 | Comments(6)