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タグ:トム・アット・ザ・ファーム ( 2 ) タグの人気記事

トム・アット・ザ・ファーム
-2-
Tom à la ferme

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(C)2013 –8290849 Canada INC. (une filiale de MIFILIFIMS Inc.) MK2 FILMS / ARTE France Cinema (C)Clara Palardy


主人公のトムはモントリオールにある広告代理店でコピーライターとして働いています。
映画は、職場の同僚であり、恋人でもあるギョームの葬儀に出席するため、
トムがギョームの実家のある田舎町に向うシーンから始まります。

初冬の田舎道をひた走るトム。
葉が落ちた木々、冬枯れの畑。薄暗くうら寂しい光景が続きます。
恋人の葬儀に向う道ではありますが、ものめずらしい田園風景に心が癒されもします・・・

映画の舞台でもあるカナダ・ケベック州。
英語とフランス語と2つの公用語を持つ国カナダですが、ケベック州はフランス語圏です。

お話に入る前にケベック州のことをちょっとだけ。
今日までフランス語が公用語のケベック州の経済基盤は農業。
16世紀にフランスに植民地化された頃からカトリックの強い地域でした。
それは20世紀まで続きましたが、1960年から始まる「静かな革命」によって、
イギリス系市民と同等な権利の実現、カトリック教会からの解放、
教育の近代化や電力会社の州有化などがもたらされたということです。
まだたった50年前のことなんですね。

ということは、トムの向った田舎町にはまだまだ偏見も残っていそうです。

さあ、どんなお話でしょうか。


ストーリー
恋人ギョームの実家に到着したトム。
そこにはギョームの母アガットと兄フランシスが2人で暮らしている。
到着後、トムは生前ギョームが恋人である自分の存在を隠していたこと、
また、サラというガールフレンドがいると母に告げていたことを知り、傷つく。

弟の秘密を知る兄フランシスはトムにその嘘をつき続けることを要求し、
葬儀では母が喜ぶような弔辞を述べるように申し渡した。
だが、トムは用意した弔辞を読むことができない。
腹を立てたフランシスはその埋め合わせとして母親にサラの話をするよう強要。
トムはフランシスに脅されるまま、同僚でもあるサラの作り話をする。
母は「恋人であるサラがどうしてギョームの葬儀に来ないのか」と憤る。

親切な母、異常なまでに暴力的な兄フランシス。
フランシスの横暴に耐えきれなくなったトムは「母親に全てを告げて、出ていく」と宣言するが、
猛り狂ったフランシスからひどい暴行を受ける。

それ以後、トムはギョームの服を着て、農作業をするようになり、
ある時はフランシスに誘われるまま、かつてギョームに教えられたタンゴを踊る……

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えーーーっ!
フランシスってめちゃめちゃじゃない!逃げ出したらどうなの。トム。

冒頭、ケベック州の片田舎の田園風景をトムと一緒に楽しんでいたとのですが、
納得のいかない展開、
イケメンマッチョなフランシスの極道無比な暴力に不愉快になってきました。
それにトムもまた逃げる機会がありながら、
偏見と無知の渦巻くギョームの実家を出ようともしない――

ストックホルム症候群
《誘拐事件や監禁事件などの被害者が犯人と長時間を共に過ごすことによって、
犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象》
というのがあるということですが、それを描いているのでしょうか。

人間の心理は一筋縄ではいかないものとはいえ、
納得のいかない人間行動をこれでもか、と見せつけられるのはあまり愉快ではありません。

ケベック州の片田舎。ホラーの世界として見ればぴったり。
初冬の寒々しい閉鎖された田舎町は『シャイニング』を思い出させます。
そういえば、狂気に満ちたフランシスはまさにジャック・ニコルソンですわ。
『シャイニング』の時もなんでこんな怖いホテルにいつまでもいるのさ、と思ったものです。

登場人物のひとりひとりが少しづつ狂っている?と感じさせられた映画でありました。

閉ざされた田舎町でおかしくなっていく・・・
これは洋の東西を問わず怪奇なお話の定番なのかもしれません。
ホラーの顔をしていないホラーなのでお気をつけくださいね。





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☆11月5日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

トム・アット・ザ・ファーム
監督・脚本・編集・衣装/グザヴィエ・ドラン、原作・脚本/ミシェル・マルク・ブシャール、撮影/アンドレ・テュルパン、製作/グザヴィエ・ドラン、ナタナエル・カルミッツ、シャルル・ジリベール
出演
グザヴィエ・ドラン/トム、ピエール・イブ・カルディナル/フランシス、リズ・ロワ/アガット、エヴリーヌ・ブロシェ/サラ、マニュエル・タドロス/バーテンダー、ジャック・ラヴァレー/司祭、アン・キャロン/医者、オリヴィエ・モラン/ポール
10月25日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク他全国順次公開
2013年、カナダ=フランス、102分、フランス語、カラー、配給/アップリンク、特別協力/ケベック州政府在日事務所、後援/カナダ大使館、http://www.uplink.co.jp/tom/

by Mtonosama | 2014-11-05 06:53 | 映画 | Comments(9)
トム・アット・ザ・ファーム
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Tom à la ferme

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(C)2013 –8290849 Canada INC. (une filiale de MIFILIFIMS Inc.) MK2 FILMS / ARTE France Cinema (C)Clara Palardy


『トム・アット・ザ・ファーム』。
なかなか話題になっている映画なので観にいってきました。

まだ25歳のグザヴィエ・ドランが監督・脚本・製作・主演を担当していること。
彼が『私はロランス』の監督であること。
そして、とても美しい人であるということ。
ま、その美しさにひかれてフラフラとでかけたのではありますが。

グザヴィエ・ドラン。25歳でありながら、本作は既に4作目の監督作品です。
俳優歴は19年。6歳でデビューし、数多くのテレビドラマや映画に出演。
またハリウッド映画のフランス語吹き替え版の声優としても
『ハリー・ポッター』シリーズのロン・ウィーズリー役、
『トワイライト・サーガ』シリーズのジェイコブ・ブラック役などを務めたお方です。

お若いのにしっかりしていらっしゃいますよね。


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グザヴィエ・ドラン監督
1989年モントリオール生まれ。19歳の時、主演も兼ねて撮った初監督作品『マイ・マザー』が2009年の第62回カンヌ国際映画祭監督週間部門で3つの賞を受賞。この作品は30ヶ国以上で劇場公開され、第82回アカデミー賞外国語映画賞にカナダの公式出品作品としてエントリー。他、ロッテルダム国際映画祭、ザグレブ映画祭、ナミュール国際フランス語圏映画祭、イスタンブール交際映画祭、レイキャビック国際映画祭、バンクーバー国際映画祭などで数々の賞に輝いた。
監督第2作『胸騒ぎの恋人』は2010年の第63回カンヌ国際映画祭<ある視点>部門で、プレミア上映され、シドニー映画祭の公式コンペティション部門で大賞受賞。
第3作『わたしはロランス』は2012年第65回カンヌ国際映画祭<ある視点>部門に選ばれ、メルヴィル・プポー演じる主人公の恋人役を演じたスザンヌ・クレマンが優秀女優賞を獲得。
4作目となる本作『トム・アット・ザ・ファーム』で2013年第70回ベネチア国際映画祭において国際批評家連盟賞を受賞。
そして5作目となる『Mommy(原題)』は2014年第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門において、ジャン=リュック・ゴダール監督『Adieu au langage』と共に審査員特別賞を受賞した。

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なんか弱冠25歳でこんなすごいことになっちゃっていいんでしょうか。
その上、美しいお顔立ちですし。
人生にはしっぺ返しがありますからね。
今後もさらに精進なさることを少しばかりのひがみもこめてお祈り申し上げます。
って、おばさんは余計なことをいいますなぁ。

本作は『Tom à la ferme』というミシェル・マルク・ブシャール作の演劇を映画化したもの。
この劇作家、本作でもグザヴィエ監督と共に脚本を担当しています。

そもそもお芝居の方はコミカルな調子だったということですが、
グザヴィエ監督はずいぶんシヴィアな感じに映画化していますよ。

さあ、いったいどんなお話になったのでしょうか。
次回まで乞うご期待でございます。



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トム・アット・ザ・ファーム
監督・脚本・編集・衣装/グザヴィエ・ドラン、原作・脚本/ミシェル・マルク・ブシャール、撮影/アンドレ・テュルパン、製作/グザヴィエ・ドラン、ナタナエル・カルミッツ、シャルル・ジリベール
出演
グザヴィエ・ドラン/トム、ピエール・イブ・カルディナル/フランシス、リズ・ロワ/アガット、エヴリーヌ・ブロシェ/サラ、マニュエル・タドロス/バーテンダー、ジャック・ラヴァレー/司祭、アン・キャロン/医者、オリヴィエ・モラン/ポール
10月25日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンク他全国順次公開
2013年、カナダ=フランス、102分、フランス語、カラー、配給/アップリンク、特別協力/ケベック州政府在日事務所、後援/カナダ大使館、http://www.uplink.co.jp/tom/

by Mtonosama | 2014-11-02 05:51 | 映画 | Comments(10)