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殿様の試写室

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タグ:ニルス・タヴェルニエ監督 ( 2 ) タグの人気記事

グレートデイズ! 
―夢に挑んだ父と子― 
-2-

DE TOUTES NOS FORCES

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(C)2014 NORD-OUEST FILMS PATHE RHONE-ALPES CINEMA


いや、みえすいたお涙ちょうだいものだと思っていました。
今じゃ、反省してます。

お涙ちょうだいものに留まらない上質の映画でした。
俳優陣の演技がとても良かったです。
父親ポールは『最初の人間』(‘11)でアルベール・カミユを演じたジャック・ガンブラン。
スポーツ映画というとマッチョなだけの筋肉おやじを連想しますが、
憂いをたたえつつも息子との関係を立て直していく知的な鉄人でしたね。
鉄人ならぬ哲人レースです。
素敵でした。タイプです。
そして、主人公ジュリアンを演じたファビアン・エローも
素人とは思えない軽やかさと自然さが良かった。新しい才能の発見です。

本作を撮るにあたって、ジュリアン役には実際に障がいを持つ青年を起用すると
決めていたというタヴェルニエ監督。
5ヶ月をかけてフランス中の170の施設を訪問し、ジュリアン役を探したそうです。
ファビアン・エローは1993年生まれの普通高校の工学科に通学する学生でした。
本作が映画初出演です。
彼は運転免許取得を手始めに、障がい者自身が自分で車を運転するための支援協会
“ハンディキャップ・モバイル”を立ち上げるなど積極的に活動する青年。
将来はコミュニケーションの分野で働くことを希望しているそうです。
監督が彼を選んだ決め手はファビアンが送った動画に写っていた明るい笑顔だったんですって。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうね。


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ストーリー
フランス・アヌシー地方。アルプスの山々に囲まれた美しい土地だ。
17歳のジュリアンは車いす生活を送る高校生。
美容師をしている母クレールと暮らしている。

ある日、父のポールが帰って来た。
息子の障がいと向き合うことができず、家族と離れて働いていたポールだが、
失業して戻ってきたのだ。
父との再会を喜ぶジュリアンだったが、相変わらず息子と向き合おうとはしないポール。

ポールは仕事探しを口実に、家にじっとしていない。
家族と食事すら共にしようとはしない彼にとうとうクレールがキレた。
だが、ポールは「仕事さえみつければ文句はないだろう」と相変わらず頑固で不器用だ。

そんな頃、ジュリアンはガレージに1枚の新聞記事をみつけた。
それは若き日のポールがアイアンマン・ニース大会に出場したときのものだった。
感銘を受けるジュリアン。

次の日、ジュリアンは固い決意で「パパとレースに出たい!」と宣言した。
その手には「障がいのある息子とアイアンマンレースに参加」という有名なアメリカ人父子の記事が握りしめられている。
しかし、ポールはまったく取り合おうとはしない。
納得しないジュリアンにアイアンマンレースがいかに過酷で費用もかかるかを説明。
そして、「なによりも俺には無理なんだ」と冷たく息子を突き放す。

諦めきれないジュリアンは家出を決行。
動かなくなった車いすを停めたガソリンスタンドからポールに連絡が行く。
駆けつけた父に「大嫌いだ!」と吐き捨てるジュリアン。

数日後、息子の学校から呼び出され、急ぎ学校に向うポール。
ジュリアンと同じ障がいを持つ生徒たちがポールに話をしたいというのだ。
生徒たちは訴えた。
「走ること、泳ぐこと、自転車。どれも私たちの夢です。あなたはなぜジュリアンの夢を断るの?」

帰宅して自転車を改造し始めるポール。
そんな父の姿にジュリアンは輝くような笑顔を向ける。

母クレールの反対やアイアンマン大会実行委員からの参加取消通知――
さまざまな難関が二人を待ち受けているのだが、ひとつひとつクリアしていく父子。
さあ、不器用な父子の夢はかなうのだろうか……

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これって何が大変といったってお父さんが一番大変。
例えば自転車。ジュリアンは足が不自由なのだからペダルをこげるわけではありません。
だから、お父さんは自転車前方に息子を乗せ、2人分の重量を一人でこいでいくわけです。
ジュリアンは両手を拡げ、進行方向に身体を傾け、バランスをとります。
そうです。『E.T.』のあの場面を思い出してください。
そんなジュリアンの姿が飛び立とうとする鳥のようで、幸せな気分にさせてくれます。

美しいアルプスを背景に、自転車が風を切る音や下り坂の爽快感。
知らない内に笑っている自分がいます。

おとうさんは息子に対する17年間のツケを一気に返すことができたのではないでしょうか。
いえ、ツケというならおとうさんはまたまた息子から素晴らしいプレゼントをされたといえるのかもしれません。

これからの人生、父も母も息子もこの体験を宝物にして生き抜いていくのでしょう。
良い映画でした。

わたしももっと水泳がんばろ。





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☆8月25日に更新しました。いつも応援して下さって本当にありがとうございます☆

グレートデイズ! -夢に挑んだ父と子-
監督/ニルス・タヴェルニエ、プロデューサー/フィリップ・ボエファール、クリストフ・ロシニョン、脚本/ニルス・タヴェルニエ、ピエール・レイジュー、ローラン・ベルトーニ、音楽/バルディ・ヨハンソン、撮影/ローラン・マチュエル AFC、美術/ジャン=ミシェル・シモネ
出演
ジャック・ガンブラン/ポール、アレクサンドラ・ラミー/クレール、ファビアン・エロー/ジュリアン、ソフィー・ド・フルスト/ソフィー、パブロ・パウリー/ヨアン、グザビエ・マチュー/セルジオ
8月29日(金)TOHOシネマズ日本橋、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2014年、フランス映画、90分、字幕翻訳/寺尾次郎、配給/ギャガGAGA★
greatdays.gaga.ne.jp

by Mtonosama | 2014-08-25 06:33 | 映画 | Comments(6)
グレートデイズ! 
―夢に挑んだ父と子―
 -1-

DE TOUTES NOS FORCES

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(C)2014 NORD-OUEST FILMS PATHE RHONE-ALPES CINEMA


いやはや、ずいぶんきつい人生を背負う親子を描いた映画の登場です。
失業した父と脳性麻痺を抱える反抗期の息子。
そんな息子を受け入れられず、ずっと背を向けてきた父が
息子と二人トライアスロンに出場する。
それも一番ハードなアイアンマンレースに――
と、いかにも、ありえない話。
(なんとアメリカにこういう父子がいたんですが)

でも、映画になったらとても感動的なものになるのは確かでしょう。

というのが本作「グレートデイズ!―夢に挑んだ父と子―」です。

ちょっと、ちょっとお涙ちょうだい?
簡単に泣かせようたってそうはいかないからね――
と、眉毛に唾をつけ、斜に構えて作品に臨みました。

いや、人間、もっと素直になるべきです。

感動しました。
知らず知らず涙を拭いていました。

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スイム、自転車、ラン。
ひとつだけでもレースに出るのは大変なのに、
一人で全部まとめてやってしまおうっていう競技がトライアスロンです。

競技距離は、「ショート・ディスタンス(短距離)」(オリンピック・ディスタンス)
でスイム1.5km・バイク40km・ラン10km、合計51.5kmの距離。
「ロング・ディスタンス(長距離)」は、スイム4.0km・バイク120km・ラン30km、合計154kmです。
そして、「アイアンマン・ディスタンス」のレースは、スイム3.8km・バイク180km・ラン42.195km、合計約226km!
まさに鉄人レースであります。

その制限時間は17時間!
17時間以内に完泳、完走しないと失格になってしまいます。
本作の舞台となるアイアンマンフランス・ニースの場合はそれより1時間短い16時間。
ちょっ、ちょっとキツ過ぎません?
しかし、その制限時間内にゴールすれば
栄光の“アイアンマン”(鉄人)の称号が与えられるのであります。

アイアンマンフランス・ニースはコート・ダ・ジュールを舞台に
毎年6月に開催される大会です。

紺碧の地中海に設けられた1.9kmのコースを2往復泳ぎ、
高低差の激しい山岳地帯を自転車で180km。
標高差1000mを50kmかけて延々と登り、
登りきったらさらに100km越え地点から再び登ります。フーッ・・・
精も根もつきたところでシューズを履きかえ、ラン42.195km。

え?鉄人になんてならなくていい?
確かに。

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しかし、本作ではもっと過酷なレース展開が待ち受けています。

自分の身ひとつだって大変な226kmもの長丁場を
泳ぎ、自転車で山越えし、マラソンするなんて、考えただけで吐きそうなのに、
本作ではおとうさんは息子の分まで頑張るんです。
この息子の分までというところがミソですよ。

監督は、バレエダンサーたちのバレエへの情熱を描いたドキュメンタリー映画『エトワール』(‘01)の
ニルス・タヴェルニエ。
日本でも大ヒットしましたね。

ドキュメンタリーを得意とする監督だけあって、
レースが始まって選手たちが一斉に海へ飛び込んでいく場面、
それを俯瞰でとらえているシーンは鳥肌が立つほど素晴らしいものです。
トライアスリートあるいはスイマーならずとも必見!
さあ、いったいどんなお話なのでしょうね。
続きは次回までお待ちくださいませ。



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☆8月22日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

グレートデイズ! -夢に挑んだ父と子-
監督/ニルス・タヴェルニエ、プロデューサー/フィリップ・ボエファール、クリストフ・ロシニョン、脚本/ニルス・タヴェルニエ、ピエール・レイジュー、ローラン・ベルトーニ、音楽/バルディ・ヨハンソン、撮影/ローラン・マチュエル AFC、美術/ジャン=ミシェル・シモネ
出演
ジャック・ガンブラン/ポール、アレクサンドラ・ラミー/クレール、ファビアン・エロー/ジュリアン、ソフィー・ド・フルスト/ソフィー、パブロ・パウリー/ヨアン、グザビエ・マチュー/セルジオ
8月29日(金)TOHOシネマズ日本橋、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2014年、フランス映画、90分、字幕翻訳/寺尾次郎、配給/ギャガGAGA★
greatdays.gaga.ne.jp

by Mtonosama | 2014-08-22 06:04 | 映画 | Comments(7)