ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:ハンブルグ ( 1 ) タグの人気記事

f0165567_541797.jpg


SOUL KITCHEN

今回は試写室ではなく、映画館からの上映です。
新宿バルト9。http://wald9.com
先日初めて足を運びました。
もうびっくり!
東京の新しい映画館はこんなに立派で、椅子の配置も良いのですね。
これなら前に大きな人が座っても、スクリーンが見えます。
う~ん、すばらしい。皆さん、映画は映画館で観ましょう!
(って、まず自分がそうしろ!ですよね。はい)

なぜ、立派な映画館へ行ったかというと、ドイツ映画祭をやっていたからです。
「ドイツ映画祭2009」。10月15日~18日、新宿バルト9で開催されました。

ドイツ映画というと、暗くて、理屈っぽい…。そんなイメージありますよね。
今年上映された、ドイツ赤軍の誕生から幹部の自殺までを描いた
「バーダー・マインホフ 理想の果てに」とか
「ヒトラー、最期の12日間」(‘04)とか
「白バラの祈り ゾフィー・ショル最期の日々」(‘05)とか
暗くて、まじめ。

10月15日、ドイツ映画祭初日に鑑賞しましたが
今年のオープニング作品ファティ・アキン監督の「SOUL KITCHEN」はコメディでした。
当試写室で昨年12月に上映した「そして、私たちは愛に帰る」
(原題Auf der anderen Seite )http://mtonosama.exblog.jp/9988444/
はこの監督の作品です。

ファティ・アキン監督はトルコ系移民の息子でハンブルグに生まれた移民第2世代。
前作は親子の関係を通じて、トルコ人としての出自を問いかける作品。
どちらかといえば理屈っぽい系の映画でした。

〈理屈っぽいぞ〉と刷り込まれた頭で「SOUL KITCHEN」を観ました。
だから、ぶっとんだシーンや卑猥な(たぶん)ハンブルグ・スラングの連続に
うれしい意味で裏切られました。
主役を演じ、脚本も書いたアダム・ボウスドウコス(彼はギリシャ系移民二世です)
は監督の子供時代からの親友です。

この人、ふられても、踏んづけられても、騙されても、ギックリ腰になっても
めげずに立ち上がる気のいい食堂オーナーを演じて良い味を出していました。

そのアダム・ボウスドウコスが舞台挨拶をしたのですが
紹介者が彼の名前を発音できず
自分で名乗りながらステージに上がってきたのは
まるで本作の1シーンを再現したようでした。

さあ、どんなお話かというと

f0165567_543917.jpg


ハンブルグの港近くの倉庫を改造して「ソウル・キッチン」を営業するジノス。
恋人のナディーンが上海に行ってしまって、店の経営に身が入りません。
そんな心のすきをねらうかのように
悪徳不動産仲買人が店をのっとろうと接近してくるわ
仮釈放中の弟イリアスが雇ってくれと頼み込んでくるわ
ギックリ腰になるわ
もうトラブルの大盤振るまいです。

しかし、ここに凄腕のシェフがやってきました。
(このシェフ、かなり変人です)
おかげで店は評判になり、行列のできる有名店に。
一安心のジノス。と同時に、上海のナディーンの様子が気になってきました。
遠く離れた男女の気持のすれ違いは洋の東西を問いません。

矢も楯もたまらず、店は弟イリアスに任せ、ハンブルグ空港へと走ります。
ところが、あれ?ナディーンがハンブルグ空港にいるではありませんか!
見知らぬ中国人男性も一緒です。
一方、イリアス。
賭けごとに目のない彼は悪徳不動産屋の罠にはまり
今や「ソウル・キッチン」の運命は風前のともしび…

一歩間違えたら、スラップスティックになるところなのに
その寸前で抑制がきいています。

   ハンブルグが一番ハンブルグらしい風景と雰囲気。

   ソウル・キッチンの窓を通して見えるハンブルグ港
   その逆に、窓を通して見える店内の様子。
   そこにはロウソクの灯りに照らされてクリスマスの正餐を取るジノスと女性…

このあたりの静と動のめりはりのきかせ方、秀逸です。
脇を固める俳優陣も個性的。
(ソウル・キッチンに間借りするソクラテスじいさん、良かったです)
そして、映画もまた思わぬ展開を見せてくれます。

〈ファティ・アキン監督といえば移民映画〉と、なんでも枠におさめたがる
型にはまった日本人。これって楽しくないんですけど
あえて、型にはめるなら、
主役を演じたボウスドウコスさんもステージ上で語っていた「ハイマート・フィルム」
( der Heimatfilm:ふるさと映画)なのでしょう。
トルコにルーツを持つファティ・アキン監督
そして、ギリシャ系移民2世のボウスドウコスさんですが
2人とも生まれ育ったのはハンブルグ。
出自はともかく、彼らが現在生活するハンブルグこそ
自分たちのふるさとなんだと腰を据え、宣言してるような映画です。

「暗さ」がキャッチフレーズ(?)だったドイツ映画で
映画祭の顔ともいえるオープニング作品にコメディが選ばれたというのは意外でした。

一般公開されること熱望してます。

監督/ファティ・アキン、脚本/ファティ・アキン、アダム・ボウスドウコス
出演
ジノス・カザンツァキス/アダム・ボウスドウコス、イリアス・カザンツァキス/モーリッツ・ブライプトロイ、シェフ“シェイン”/ビロル・ユーネル、ナディーン/フェリーヌ・ロッガン、ルチア/アンナ・ベデルケ、ソクラテス/デミール・ゲクゲル

ドイツ映画祭2009 in Yokohamaのお知らせ

日程:10月19日(月)~31日(土)火曜定休
時間:19:50~20:50レイトショー
会場:ブリリアショートショートシアター www.Brillia-sst.jp

「41秒」(41 Sekunden)3分45秒
「朝の浮気心」(Morgenschwarm)9分
「おもちゃの国」(Spielzeugland)13分52秒
「さよならを伝えに…」(FRAGILE)20分
「3列目の女」(Das Maedchen in der dritten Reihe)1分25秒


ブログランキングに参加しています。
よろしければ、ワンクリックお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
♡いつも応援をありがとうございます♡
by mtonosama | 2009-10-24 05:39 | 映画 | Comments(16)