ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:パーシー・アドロン ( 2 ) タグの人気記事

                   マーラー 
  君に捧げるアダージョ
 -2-
                  Mahler auf der Couch

f0165567_5424927.jpg


       (C)2010, Pelemele Film, Cult Film, ARD, BR, ORF, Bioskop Film GmbH

                マーラー、クリムト、フロイト、グロピウス。
             世紀末ウィーンの有名人がいっぱい出てくる映画です。
      マーラーと親しくなくても、知った名前がこれだけ出てくると食指をそそられますよね。
                     さあ、どんなお話なのでしょうか。

ストーリー
大作曲家にして、世界的なスター指揮者であったグスタフ・マーラーはオランダのライデンを訪れました。その地で、高名な精神科医ジークムント・フロイトが休暇を過ごしていたのです。
マーラーは19歳年下の妻アルマが若手建築家ヴァルター・グロビウスと不倫関係にあることを知り、
フロイトの許を訪ねたのでした。
マーラーはフロイトの診察を受けながら、妻アルマとの関係について語り始めます―――

アルマはマーラーにとって、生活の、音楽の、そして、彼の人生の中心で輝く女性でした。
しかし、ある日、マーラーはヴァルター・グロピウスという見知らぬ青年から受け取った1通の手紙に
大きなショックを受けます。
そこにはアルマへの熱烈な愛が赤裸々に綴られていたのです。
怒りに震えてアルマを問い詰めるマーラー。
そして、彼女の口から明らかにされた受け入れがたい事実。

f0165567_5463466.jpg

アルマとマーラーはある作家のサロンで出会いました。
画家の家に育ったアルマは、多くの芸術家に囲まれ、明るく輝くような女性。
その美貌に、画家のクリムトや劇場監督のブルクハルトらが想いを寄せます。
しかし、彼女は美しいだけではなく、ピアノと作曲法も学ぶ多才な女性でもありました。

そんな若く美しいアルマに19歳も年上のマーラーは一目で恋に落ちます。
すぐさま、音楽監督をしているウィーン宮廷歌劇場へアルマを招待。
彼女もまた素晴らしい舞台をまとめあげる彼の音楽監督としての才能と姿に
心を奪われていきました。
その数日後、マーラーから求婚されたアルマは
「作曲は私にとって命と同じくらい大切なものなのです」
とはっきりと告げた上で婚約。

しかし、ある日、彼から手紙が来ました。
「結婚後は作曲活動を止め、妻としてのみつくすように――」

絶望するアルマ。しかし、マーラーを深く愛する彼女は泣く泣くその条件をのむのでした。

やがて娘を2人授かり、平穏な結婚生活を送る夫妻でしたが、思いがけない不幸に襲われます。
幼い長女が突然死んでしまったのです。
娘の死は夫婦の間に暗い影を落とし、アルマは深い悲しみに沈みこんでいきました。

それから、ほどなくしてアルマと若き建築家グロピウスとの関係が明るみに出ます……


f0165567_5515942.jpg

                    ウィーン・オペラ座のゴージャスな舞台。
                    あるいはマーラーが作曲に励む夏の高原。
                没落前、最後の華やかな落日に彩られる世紀末のウィーン。
                        最高の舞台設定であります。

               マーラーはフロイト先生の長いすの上で妻アルマとの日々を語り、
                       オペラ座や高原での日々が追憶され、
       サロンに集まった人がインタビューに答えるようにカメラに向かってマーラー夫妻について証言。
            マーラーが、アルマが、さまざまな人によってニュースのように語られます。
                          おもしろい構成です。

              マーラーは結局アルマの不倫事件から程なくして死んでしまうし、
      アルマはまたグロピウスのみならず色々な男とラブ・アフェアーをひきおこすわけでして、
                  彼女は後世に悪い印象だけを残した感があります。
            でも、彼女もナンネル・モーツァルトhttp://mtonosama.exblog.jp/15689906/
                   クララ・シューマンhttp://mtonosama.exblog.jp/11499187
         と同じく、女に生まれたがゆえに、ありあまる才能を諦めなくてはなりませんでした。

                アルマの新しい側面を見せてくれる作品であります。

          だから、年甲斐もなく19歳も若い娘に夢中になって、彼女の音楽的な才能を、
   妻であり、母であることだけに注がせようとしたマーラーってイヤなヤツだと思ってしまいました。
                   すいません。単純過ぎるリスポンスで。

f0165567_5541788.jpg


夫婦をめぐる深刻なお話と思われたかもしれませんが、実は、二カッと笑わせてもらえる部分も多いんです。
暗い顔をしたマーラーに対して、フロイト先生お得意のリビドー論で攻めていくところなんて笑ってしまいました。
インタビューのような証言を挿入したシーンもマーラー夫妻の泥沼の葛藤を客観化させるためには有効でした。
さすがアドロン監督です。今回はパーシー・アドロンと息子のフェリックス・アドロンとの2人監督ですけどね。

    世紀末ウィーンの後、数々の戦争を経て、20世紀末も越えてしまった私たちにとっても、
                  夫婦の葛藤は相も変わりません。
          ああ、同業男女の結婚生活って、今も、昔も、難しい―――

                            

マーラー 君に捧げるアダージョ
監督・脚本/パーシー・アドロン、フェリックス・アドロン、プロデューサー/エレオノラ・アドロン、ブルクハルト・アーンスト、コンスタンティン・ザイツ、撮影監督/ベネディクト・ノイエンフェルス、AAC/BVK、演奏/エサ=ベッカ・サロネン指揮&スウェーデン放送交響楽団
出演
ヨハネス・ジルバーシュナイダー/グスタフ・マーラー、バーバラ・ロマーナー/アルマ、カール・マルコヴィクス/ジークムント・フロイト、フリードリッヒ・ミュッケ/ヴァルター・グロビウス、エーファ・マッテス/アンナ・モル、レナ・シュトルツェ/ユスティーネ・マーラー=ロゼ、ニーナ・ベルテン/アンナ・フォン・ミルデンブルク、ミヒャエル・ダングル/ブルーノ・ワルター、マックス・マイヤー/マックス・ブルクハルト、マティアス・フランツ・シュタイン/アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー、ミヒャエル・ロツショップ/アルフレート・ロラー、カール・フィッシャー/カール・モル、マヌエル・ヴィティング/グスタフ・クリムト、ヨハンナ・オリシーニ=ローゼンベルク/ベルタ・ツッカーカンドル、ダニエル・ケベール/フランツ・ヒルン、ヨランダ・クラウス/プッツィ、ロッタ・クラウス/グッキ
4月30日(土)より、渋谷・ユーロスペース他 全国順次公開
2010年、ドイツ・オーストリア、ドイツ語、102分、配給/セテラ・インターナショナル
http://www.cetera.co.jp/mahler/


ブログランキングに参加しています。
今日もポチッとお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆4月20日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-04-20 06:27 | 映画 | Comments(6)
                  マーラー 
  君に捧げるアダージョ
 -1-
                   Mahler auf der Couch

f0165567_5524678.jpg


        (C)2010, Pelemele Film, Cult Film, ARD, BR, ORF, Bioskop Film GmbH

        

            ”Calling you” もちろんマーラーが作曲した曲ではありません。
         ただ、この曲を聴けば「ああ、あれね」と膝をうたれるのではないでしょうか。
           そう、あの名作「バグダッド・カフェ」(‘89)のメインテーマ曲です。
 
                       「バグダッド・カフェ」。
   もう20年以上前の映画ですが、ニュー・ディレクターズ・カット版で2008年にも公開されていますから、
                ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
          砂漠の青空と細い脚で支えられた給水塔とで構成された不思議な風景が、
              容量の小さいとのの頭蓋骨の内壁に今も飾られています。

        その「バグダッド・カフェ」のパーシー・アドロン監督が、挑んだ作品がこれ!
   世紀末ウィーンに生きた後期ロマン派の大作曲家であり、スター指揮者だったグスタフ・マーラーと、
 その美貌と音楽的才能で世紀末ウィーンのキラ星のような芸術家たちをも魅了した19歳年下の妻アルマ。
この年の差夫婦の愛と葛藤の物語がパーシー・アドロン監督の最新作「マーラー 君に捧げるアダージョ」です。

            原題は“Mahler auf der Couch”、「カウチの上のマーラー」。
                   カウチってポテトカウチのカウチ?
               「長いすの上のマーラー」って?なんのこっちゃ―――

       さ、そこで、舞台はアメリカ西部の砂漠から一転して世紀末のウィーンへ飛びます。

グスタフ・マーラー(Gustav Mahler, 1860年7月7日 - 1911年5月18日)はウィーンで活躍した作曲家、指揮者。交響曲と歌曲の大家として知られる。(Wikipediaより)




世紀末ウィーン(せいきまつウィーン)とは、19世紀末、史上まれにみる文化の爛熟を示したオーストリア=ハンガリー帝国の首都ウィーン、およびそこで展開された多様な文化事象の総称。特にユダヤ系の人々の活躍がめざましい。広義には20世紀世界に大きな影響を与えた政治的・経済的諸事象や学芸における諸潮流を含み、多くの場合、1938年のアンシュルス(ナチス・ドイツによるオーストリア併合)までのそれも含んで呼称する。(Wikipediaより)

           シシーの愛称で有名なエリザベート皇后、画家のクリムトやエゴン・シーレ、
音楽家では本作の主人公であるグスタフ・マーラー、ヨハネス・ブラームス、ヨハン・シュトラウス2世etc,etc… 
  そして、リビドーの大家、精神分析医のジークムント・フロイトも世紀末ウィーンを彩った星々です。

                       フーッ、ここまで長かった。

  フロイト先生。そう、患者を長いす(カウチ)の上にリラックスさせ、「それは無意識下の行動ですな」
             などと精神分析を施したあのジークムント・フロイトです。

               “Mahler auf der Couch”「長いすの上のマーラー」。
            マーラーは長いすの上で一体、何を分析してもらったのでしょう。
                  興味がひかれます。乞うご期待であります。

f0165567_6182791.jpg


                               

マーラー 君に捧げるアダージョ
監督・脚本/パーシー・アドロン、フェリックス・アドロン、プロデューサー/エレオノラ・アドロン、ブルクハルト・アーンスト、コンスタンティン・ザイツ、撮影監督/ベネディクト・ノイエンフェルス、AAC/BVK、演奏/エサ=ベッカ・サロネン指揮&スウェーデン放送交響楽団
出演
ヨハネス・ジルバーシュナイダー/グスタフ・マーラー、バーバラ・ロマーナー/アルマ、カール・マルコヴィクス/ジークムント・フロイト、フリードリッヒ・ミュッケ/ヴァルター・グロビウス、エーファ・マッテス/アンナ・モル、レナ・シュトルツェ/ユスティーネ・マーラー=ロゼ、ニーナ・ベルテン/アンナ・フォン・ミルデンブルク、ミヒャエル・ダングル/ブルーノ・ワルター、マックス・マイヤー/マックス・ブルクハルト、マティアス・フランツ・シュタイン/アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー、ミヒャエル・ロツショップ/アルフレート・ロラー、カール・フィッシャー/カール・モル、マヌエル・ヴィティング/グスタフ・クリムト、ヨハンナ・オリシーニ=ローゼンベルク/ベルタ・ツッカーカンドル、ダニエル・ケベール/フランツ・ヒルン、ヨランダ・クラウス/プッツィ、ロッタ・クラウス/グッキ
4月30日(土)より、渋谷・ユーロスペース他 全国順次公開
2010年、ドイツ・オーストリア、ドイツ語、102分、配給/セテラ・インターナショナル
http://www.cetera.co.jp/mahler/


ブログランキングに参加しています。
今日もポチッとお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
♪4月17日に更新しました。いつも応援ありがとうございます♪
by mtonosama | 2011-04-17 06:25 | 映画 | Comments(8)