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殿様の試写室

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タグ:フローズン・リバー ( 2 ) タグの人気記事

        2010 BEST 10 OF
   殿様の試写室
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                        蘇州・拙政園

                早いもので今年もあと2週間をきりました。
             この1年、皆さまにとってはどんな年でしたでしょうか。
              イヤなことがあった方は来年こそは―――の思いで、
               良いことがあった方はそれが来年も続くように、
            とそれぞれに自分に都合よく祈りつつ、新しい年を迎えましょう。

                   ということで、今年も恒例の
                   (って、まだ2回目ですが)
                  殿様の試写室BEST10を発表します。
                相変わらず館主の独断と偏見で選んでおります。

                   皆さまのBEST10はいかがでしょうか?

                    10位 「闇の列車、光の旅」  
                          Sin Nombre

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                http://mtonosama.exblog.jp/13321965/
                http://mtonosama.exblog.jp/13357299/


                中南米の貧困を思い知らされた映画でした。
              日系人監督キャリー・ジョージ・フクナガの作品です。
               監督本人の取材と体験に基づいたガツンとくる映画。
                  当試写室では4月に上映しました。

 
                  9位 「フローズン・リバー」
                       FROZEN RIVER

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                http://mtonosama.exblog.jp/12509768

              貧困、難民、インディアン、男の身勝手、女のけなげ。
       アメリカとカナダ国境の凍った河を舞台に繰り広げられた感動的な映画でした。
           しかし、貧困と移民・難民の映画が続いてしまいましたね。
                当試写室では2009年12月に上映しました。

                    まずは10位、9位でした。

                        

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♪12月18日に更新しました。いつも応援ありがとうございます♪
by mtonosama | 2010-12-18 05:42 | 映画 | Comments(4)
       フローズン・リバー
                   FROZEN RIVER


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この寒い季節に寒々しい凍った河なんぞ見たくない、とおっしゃるあなた。
いやいや、これがすごいんです。

ある景色を好きなのは自らの心象風景に通じるものがあるから
といいます(誰が言った?)。

灰色の低い空、汚い雪をはねあげて走る車、うら寂しいトレーラーハウス
NY州北端、硬く凍ったセントフローレンス河がカナダとアメリカを隔てる小さな国境の町。
こういう景色そそります。きっと、殿の心象風景は寒々しいんでしょう。

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が、しかし。
「フローズン・リバー」は見かけのうら寂しさをプラス方向に裏切る映画でした。

荒涼とした世界にともった1本のろうそくとでもいいましょうか。
あるいは、寒々しい心象風景にじわりと広がる小さなぬくもりでしょうかねぇ。

いえっ、泣きません。
泣きませんが、生きているって良いなぁ、としみじみ思わせてくれる映画です。

ストーリー
5歳と15歳の息子を育て、1ドル・ショップの店員として働くレイは
クリスマスも間近いその朝、ひどく動揺していました。
新しいトレーラーハウスを買うためにコツコツと貯めていたお金を
ギャンブル狂の夫が持ち逃げしてしまったのです。

レイの暮らす町はアメリカ先住民モホーク族の保留地を控えたNY州最北の国境の町。
夫の行方を探し回っていたレイはビンゴ会場の駐車場で
モホーク族の女が夫の車を運転しているのを見つけました。
「(この車は)盗んだのではなく、拾ったのだ」と主張する女は
保留地のトレーラーハウスに一人で暮らすライラ。
夫を事故で亡くし、姑に一人息子を連れ去られてしまっていた先住民でした。
彼女はその子をいつか姑から取り返し、一緒に暮らしたいと願っています。
そのためにまとまったお金を稼ごうと、ライラは非合法の裏稼業についたのでした。
それは凍った河を車で渡り、不法移民をアメリカへ密入国させるという仕事。
良い稼ぎにはなりますが、とてつもなく危険な仕事です。

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どうしても車の必要なライラは、お金に困っているレイを
儲けの山分けを条件に、共犯に誘いこみます。
最初は白人と先住民という人種の違いから、疑心暗鬼の2人でしたが
協力しあって、無事、不法移民の国境越えに成功。

白人であるレイに対しては審査が甘い警備員。一方、業者に顔のきくライラ。
相互に必要としあう2人はイブの夜に再びコンビを組みます。
不法移民を迎えにいった2人は彼らがイスラムの夫婦だと知らされます。
そして、夫婦から預かったバッグの中身が爆弾ではないか、と疑ったレイは
凍った道にそのバッグを捨ててしまいます。
引き渡し場所に到着した2人は夫婦から大変なことを知らされます。
バッグの中身は彼らの赤ん坊だったのです。
驚いてすぐに今来た道を引き返す2人。
バッグはみつかりましたが、大寒波の中、赤ん坊はすでに冷たくなっていました。
ところが…

この後、映画は思わぬ展開を見せます。
2人の母親が織りなす《お涙ちょうだい》物語だとお思いになっていたでしょう?
それが
凍った河の上でのスリリングな逃走(文字通り、薄氷を履む思いです)
保安官との息詰まるやりとり
誇りあるモホーク族の部族会議などなど

これが長編初監督とは思えないメリハリのきいた、スリルとサスペンスに満ちた作品。
出てくる男は保安官と悪人。彼女たちを助けてくれる男性は皆無ですが
彼女たち、なんとか切り抜けていきます。
てきぱきと、とはいえない切り抜け方ですが、それだけに胸に迫り、共感できる。
ああ、感動のラストを、話したいのに、話せないこのつらさ。お察し下さい(涙)。

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監督は長編初監督、初脚本にしてアカデミー賞2部門(主演女優賞、オリジナル脚本賞)に
ノミネートされ、サンダンス映画祭グランプリなど各種の賞に輝いたコートニー・ハント。
45歳という遅咲きの新人女性監督です。

最近のアメリカ映画、ハリウッド系の作品は少しご遠慮申し上げたいのですが
インディ系にはまだまだ見るべき映画は多いです。
やはり、アメリカ映画は底辺が広いですよね。

そうそう、もうひとつ付け加えたいことが。
この映画は世界中の映画祭で受賞し、日本を除いた主要国では高い評価を得ました。
日本を除いた、というところが問題ですね。
昨今、日本では無名監督の作品や、作家性の高い作品の観客動員数の減少は抑えがたく
配給社がその種の作品の日本公開に慎重にならざるを得ない傾向があります。
そんな中で断固この映画を上映したいということで立ちあがったのが映画館でした。
シネマライズです。もう大拍手です。シネマライズさん、ありがとうございました。

やっぱり、映画館へ行かなきゃいけません。
監督や映画会社だけが映画人じゃありませんもん。
映画好きな観客も立派な映画人。
さあ、DVDを捨て、街に出ましょう!映画を観ましょう!

と、元気な殿でした。

フローズン・リバー
脚本・監督/コートニー・ハント
出演
メリッサ・レオ/レイ、ミスティ・アップハム/ライラ、チャーリー・マクダーモット/T.J.、マック・ブーン・ジュニア/ジャック・ブルーノ、マイケル・オキーフ/フィナーティ警官、ジェイ・クレイツ/ガイ、バーニー・リトルウルフ/ジョン、ディラン・カルソナ、マイケル・スカイ/ビリー
2010年1月下旬、シネマライズほか全国順次ロードショー
2008年、アメリカ、97分、提供/シネマライズ、配給・宣伝/アステア
http://www.astaire.co.jp/frozenriver/


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by mtonosama | 2009-12-18 06:35 | Comments(12)