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殿様の試写室

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ノー・エスケープ
自由への国境
-2-

DESIERTO

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(C)2016 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.


いやはや
砂漠といっても砂じゃないんですねぇ。
ごつごつとした岩山が続く赤茶けた大地。
空は青いし、太陽は容赦なく照りつけています。

150歳のとのなど一歩この地に降り立ったら
一瞬にして気化してしまいそうな過酷な荒地です。

登場人物は15人の移民と
正体不明の襲撃者と1匹のセパード犬。
あ、犬だから人物ではありませんけど。

ストーリー
メキシコとアメリカの3,152kmにわたる国境。
そこを1台のトラックが越えようとしている。
幌をかぶせた荷台で膝を抱える移民たち。
“I love you”
おもちゃのクマの機械的な声が響く。
アメリカに先に入国した家族に会うため、
メキシコから不法入国を試みる
モイセスの持ちものだ。

それぞれの想いを胸にした移民たちを乗せたトラックが
国境を越えようとしていた時、
エンジントラブルが発生。
15人の移民たちは
砂漠を徒歩で越えることになってしまった。
国境の有刺鉄線をくぐって抜け、
アメリカ領内に。
遮るものとてない砂漠。
発見されることを警戒しながら
都市部へと向かう移民たち。

しかし、
歩みの速度の差から次第に集団がばらけ、
二つに分かれてしまう。
モイセスを含む遅れたグループが
待ってくれるよう必死に叫んでいたその時―――

突然、銃声が響いた。
胸を押さえて倒れる先頭グループのリーダー。
さらに、二発、三発。
見えない襲撃者は
容赦なく移民たちを撃ち殺していく。

からくも逃げ出した第二グループのモイセス達。
だが、そこは身を隠す場もない砂漠。
摂氏50度。
水も武器も通信手段もない。
息子に「必ず会いに行く」と
約束したモイセスは
なんとしてもこの苦境を生きて
潜り抜けねばならない。

モイセスと行動を共にする女性アデラは
危険な故郷の町から安全なアメリカへ行けと
両親から送り出されている。
彼女もまた戻る場所のない人間だ。

迫りくる襲撃者。
牙をむいて追いかけてくるセパード。

モイセスたちに明日はあるのだろうか……

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アドレナリン噴出!
気づくと、「行け、行け!」「やっちまえ!」
と肩をいからせている自分がいました。

ガエル・ガルシア・ベルナル好きのとのとしては
移民たちに肩入れしすぎて
肩がこってしまった訳ですが、
まるで獲物を狩るように
移民たちを撃ち続ける襲撃者も
捨て置けない存在です。

ボロボロのピックアップトラックの助手席に
犬を乗せ、タトゥを刺した筋肉質の二の腕。
どこか影を感じさせるその横顔は
その昔ならベトナム戦争帰りの
心を病んだ兵士を思わせます。
人になじめず、都市に暮らせず、
犬と二人で砂漠に暮らす謎の男を
ジェフリー・ディーン・モーガンが
好演していました。

単なるサバイバル・エンターテインメントでは
終わらない作品ですよ。
強烈なメキシコ映画です。





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ノー・エスケープ
監督・脚本・編集・製作/ホナス・キュアロン、脚本/マテオ・ガルシア、製作/アルフォンソ・キュアロン、カルロス・キュアロン、アレックス・ガルシア、シャルル・ジリベール、撮影/ダミアン・ガルシア
出演
ガエル・ガルシア・ベルナル/モイセス、ジェフリー・ディーン・モーガン/サム、アロンドラ・イダルゴ/アデラ
5月5日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
2015年、メキシコ=フランス、88分、字幕翻訳/松浦美奈、配給/アスミック・エース、http://desierto.asmik-ace.co.jp/

by Mtonosama | 2017-04-28 05:51 | 映画 | Comments(8)

ノー・エスケープ
自由への国境
-1-

DESIERTO

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(C)2016 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.


メキシコとアメリカの間に存在する砂漠。
決死の覚悟でそこを越える不法移民のことは
いろんな映画で描かれてきました。

身を隠すところもない灼熱の世界、
毒蛇やサソリ、おぞましい生き物に加え、
強制送還への恐怖。
さらに自警団に追われもします。
救いようのない貧困から逃れるためには
それでも越境を試みるしかありません。

その挙句
乾燥しきった荒地に屍体となって
ごみ袋のように横たわるしかないとしても―――

2017年1月25日
メキシコ国境の安全を確保するべく、
物理的な壁をただちに建設、
十分な人員による監視を行い、
不法移民、違法薬物・人身の売買、テロ行為を未然に防ぐ

という大統領令に
ドナルド・J・トランプ第45代アメリカ合衆国大統領が署名しました。

そして―――
メキシコとアメリカ間の全長3,152kmに及ぶ
国境の壁が
現実化へと一歩踏み込んだわけです。

『ノー・エスケープ』はタイムリーな作品であり、
時代とリンクしながら
息を呑み、手に汗を握る
最強のエンターテインメントに仕上がっています。

88分間緊張し続け、
肩がこってしまった150歳です。

監督・脚本・編集・製作を担当したのは
本作が商業映画監督デビューとなる
1981年メキシコ生まれのホナス・キュアロン。
アカデミー賞受賞作『ゼロ・グラビティ』(’13)では
父アルフォンソ・キュアロン監督とともに
脚本を手掛け、
数々の脚本賞を受賞しました。

本作でも父アルフォンソと叔父カルロスが
製作に加わっています。
『ゼロ・グラビティ』も宇宙に投げ出された
2人の宇宙飛行士を描き、
いやが上にも緊迫感を高めた
アドレナリン超増量映画でしたが、
今回はそれ以上かもしれません。

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ホナス・キュアロン監督は
移民の体験談を描き出すため、
準備になんと7年間を費やしていますし、
完璧なロケーションを見つけ出そうと
アメリカのみならず、
スペイン、モロッコ、メキシコと
2年以上かけて砂漠を探し回りました。

カリフォルニア州アンザ・ボレゴ砂漠州立公園
デス・ヴァレー国立公園
ユタ州南部、アリゾナ州、ニューメキシコ州、
スペイン・アルメニア地方・・・

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世界中を回った結果、砂漠について多くを学び、
脚本にはその成果を盛り込むこともできました。
撮影地はバハ・カリフォルニア・スル州の砂漠。
携帯の電波も届かず、気温は38℃を越え、
強烈な日差しを遮る影もない乾ききった荒地です。

自由と富の国アメリカへと不法入国を試みる
主人公モイセスと15人のメキシコ人が登場します。

主人公モイセスは、
『モーターサイクル・ダイアリー』(’03)で
若き日のチェ・ゲバラを演じた
ガエル・ガルシア・ベルナル。
若々しいチェ・ゲバラが印象的な名作でした。

2001年にはアルフォンソ・キュアロン監督の
『天国の口、終わりの楽園。』で
第58回ヴェネチア国際映画祭
マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)を受賞。
名匠たちから引っ張りだこの
メキシコを代表するスターです。

実は彼、ホナス・キュアロン監督が
脚本を書き始めた頃から
出演を熱望。
本作ではエグゼクティブ・プロデューサーにも名を連ねています。

さあ、ドキドキしますね。
一体どんなお話なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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ノー・エスケープ
監督・脚本・編集・製作/ホナス・キュアロン、脚本/マテオ・ガルシア、製作/アルフォンソ・キュアロン、カルロス・キュアロン、アレックス・ガルシア、シャルル・ジリベール、撮影/ダミアン・ガルシア
出演
ガエル・ガルシア・ベルナル/モイセス、ジェフリー・ディーン・モーガン/サム、アロンドラ・イダルゴ/アデラ
5月5日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
2015年、メキシコ=フランス、88分、字幕翻訳/松浦美奈、配給/アスミック・エース、http://desierto.asmik-ace.co.jp/

by Mtonosama | 2017-04-25 05:40 | 映画 | Comments(2)