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殿様の試写室

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タグ:ルネ・フェレ ( 2 ) タグの人気記事

        ナンネル・モーツァルト
                     哀しみの旅路 -2-

               Nannerl,la Souer de Mozart
               Nannerl,Mozart’s Sister

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                   (C) copyright 2010 Les Films Alyne

モーツァルト一家は家族一緒に行動しましたが、
実は、本作の監督も一家総出でこの映画を作りました。
お手数ですが、下の方のスタッフ、出演者をご覧いただけますでしょうか。
脚本・製作のルネ・フェレ監督。
製作・編集を担当しているファビエンヌ・フェレはその妻。
そして、ナンネルを演じたマリー・フェレ(15歳)は長女、
ルイ15世の王女ルイーズ・ド・フランス役のリザ・フェレ(13歳)は次女。
さらに息子ジュリアン・フェレも第1助監督を担当しています。

あ、そういえばイランのモフセン・マフマルバフ監督のところも、
妻マルズィエ・メシュキニ、サミラとハナの2人の娘が監督業。
家族で映画を作っています。
そうそう、奥田瑛二さんちでも長女・安藤モモ子さんが助監督、
次女・サクラさんは女優として協力してますよね。安藤和津さんもラブラブで夫を応援してますし。

ま、仲良きことは美しき哉、です。

さて、音楽一家モーツァルト、そして、弟と同じく神童でありながら女性として生まれたがゆえに、
歴史の中に埋もれていったナンネル・モーツァルトのお話とは―――

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ストーリー
18世紀。ザルツブルグを旅立って3年。
モーツァルト一家は長い演奏旅行を続けていました。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトはまだ11歳。
彼のヴァイオリン演奏と4歳年長の姉ナンネルの伴奏は各地で絶賛を受け、
ブリュッセルではカール・オイゲン公の御前演奏の栄誉にも浴しました。
しかし、こうした方々からいただけるものは報奨金ではなく、懐中時計や煙草入れなど。
豪華ではあっても、馬車での移動には役に立たないものばかり。
一家の生活は困窮していました。

そんな時、ヴェルサイユ宮殿での演奏に向かう一家の馬車が真冬の森の中で壊れてしまいました。
立ち往生した馬車の中で暇つぶしに弟のヴァイオリンを弾いたナンネルに、
父は「女はヴァイオリンに触るな!」ときびしく命じます。

森の中にあった女子修道院に身をよせることのできた一家。
いつものようにナンネルとヴォルフガングが練習を始めると、
高貴な装いの3人の少女が現われました。
少女たちは枢機卿の命令で修道院の隣家に軟禁されていたフランス国王の娘でした。
幼い頃から軟禁されている13歳の末娘ルイーズは両親の顔さえ覚えてはいません。
彼女は、歳も近く音楽の才能に恵まれたナンネルに親しみを持ち、永遠の友情を誓うのでした。

ナンネルたちがヴェルサイユ宮で演奏することを知ったルイーズは彼女に手紙を託します。
それはルイーズが想いを寄せるユーグへの恋文でした。

ヴェルサイユ宮への出発の前、教会につめかけた聴衆の前で
ナンネルはヴォルフガングの演奏するパイプオルガンの前でミサ曲を歌います。
ナンネルをじっとみつめるルイーズ。
一家が旅立ってしまえば、2人にはもう再会の機会は訪れることはないでしょう。

数日後、パリに訪れた一家は宿泊所として用意された貴族の邸宅の豪華な調度品に驚きます。
宮廷での演奏の後、ナンネルはルイーズにことづかった手紙をユーグに渡そうとしましたが、
ユーグは王太子ルイ・フェルディナンドと一緒。
妃の喪に服し、女性を近寄せない王太子のため、
ナンネルは男装してユーグに手紙を渡さねばなりませんでした。
ナンネルに妹ルイーズの近況を尋ねる王太子。
やがて、話題は音楽に移り、王太子に命ぜられるまま、ヴァイオリンを弾き、歌を歌うナンネル。
感動した王太子はナンネルに作曲を依頼します……


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ナンネルは父に自分にも作曲を教えてくれるよう頼みますが、
「女に作曲は難しすぎる」と撥ねつけられます。
なんとまあ―――

この映画の見どころは、なんといってもナンネルを演じたマリー・フェレのフランス人形のような美しさ。
フランス人形といってもビスクドールっていうんですか?磁器でできたお人形。
美しいけれど、ぴーんと砕けてしまいそうな繊細さがあります。
豊かな才能を持ちながら、作曲がひとつたりとも今に遺されていない彼女の哀しい人生を思わせるような
線の細い美しさです。
そして、聴きどころは、映画の中で創作された、その今はないナンネルの作曲。
「モーツァルト家らしいバロック音楽を作曲してほしい」というなんともおおざっぱな監督の依頼に応えたのは
マリー=ジャンヌ・セレロという映像音楽科で教鞭をとりながら、
映画音楽、現代舞踊やオペラなどのための作曲をするほか、管弦楽の作曲をしている女性です。
大変なお役目を仰せつかったセレロさんの曲でナンネルさんを偲びたいもの。

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映画の中でフランス国王の末娘ルイーズ・ド・フランスが語る

     「もし男として生まれたら、私たちの運命は違ったはず。
   あなたは音楽で、私は政治で、世を支配していたかもしれないわ」


という言葉がいつまでも印象に残りました。

せっかくなんでもできる時代に生まれたのに、なにもできない身の無才を嘆くとのであります。

                              

ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
脚本・監督・製作/ルネ・フェレ、製作・編集/ファビエンヌ・フェレ、音楽/マリー=ジャンヌ・セレロ、撮影/バンジャマン・エシャザァレタ
出演
マリー・フェレ/ナンネル・モーツァルト、マルク・バルベ/レオポルド・モーツァルト、デルフィーヌ・シュイヨー/アンナ=マリア・モーツァルト、ヴォルフガング・モーツァルト/ダヴィッド・モロー、クロヴィス・フワン/王太子、サロメ・ステヴナン/イザベル、リザ・フェレ/ルイーズ・ド・フランス、ニコラ・ジロー/ヴェルサイユの音楽教師、アルチュール・トス/ユーグ、ジュリアン・フェレ/大修道院の音楽教師、ルネ・フェレ/音楽教師
4月9日Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、フランス語、120分、配給/アルバトロス・フィルム
www.nannerl-mozart.com


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☆3月24日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-03-24 06:54 | 映画 | Comments(6)
        ナンネル・モーツァルト
                       哀しみの旅路 -1-
                  Nannerl,la Souer de Mozart
                    Nannerl,Mozart’s Sister

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                    (C) copyright 2010 Les Films Alyne

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
彼には自分と同じく神童と呼ばれた4歳年長の姉がいました。
でも、彼女のことがヴォルフガングほど知られていないのはどうしてなのでしょう。

先日、当試写室で上映した「アレクサンドリア」のヒュパティアさんも、
http://mtonosama.exblog.jp/15565869/
かのロダンの弟子にして恋人である「カミーユ・クローデル」(‘88)のカミーユさんも、
「クララ・シューマン 愛の協奏曲」(’09)のクララさんも、
http://mtonosama.exblog.jp/11499187
素晴らしい才能に恵まれながら、早く生まれ過ぎた女性であったがために、
悲惨な目に遭ったり、
心を病むことになったり、
自分を抑えたりしなければなりませんでした。
同性として悔しいし、彼女たちの才能が実にもったいない。ウ・ウ・ウ・・・・

モーツァルトの姉マリア・アンナことナンネルも早すぎた天才だったのかもしれません。

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モーツァルト一家は旅から旅へ明け暮れた日々を送りました。
楽器や衣装を馬車に詰め込み、ヨーロッパ中を家族4人で3年半も演奏旅行しました。
大変だったことでしょう。
今ならキャンピングカーでラクラク移動ができますが、なにせ時代は18世紀。
狭い馬車に家族4人が押し合いへしあい。そして、ナンネルは年頃の娘。きついです。
なるほど、だから邦題が「哀しみの旅路」となってるのか。
いや「苦しみの旅路」でもいいかもしれない・・・
って、違います。
馬車の話ではなく、モーツァルトのおねえさんマリア・アンナ・モーツァルト、
愛称ナンネル・モーツァルトのお話です。

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マリア・アンナ・モーツァルト(Maria Anna Walburga Ignatia Mozart, 1751年7月30日 - 1829年10月29日)は、愛称ナンネルまたはナンネルル(Nannerl) で知られる、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの実姉。父親はレオポルト・モーツァルトで母親はアンナ・マリアである。(Wikipediaより)

ナンネルは3歳から父レオポルドに音楽を教えられました。めきめきと力をつけ、歌に、ハープシコードに、卓越した才能を発揮。やがて、弟ヴォルフガングが生まれます。4歳違いの姉が奏でるハープシコードを聴いて育ち、「ナンネルの音楽帖」と呼ばれている姉と同じ41曲の練習曲集でレッスンしたヴォルフガングも姉に負けない才能を開花させました。
ところが、こうなると、この時代に生まれた女の子は惨めです。父レオポルドの関心は天才―――ナンネルだって天才ですが―――であり、且、男児であるヴォルフガングに向かっていきます。そして、皆さまもご承知のように、父の薫陶を一身に受けて、ヴォルフガングは天真爛漫に神童ぶりを天下にとどろかすことになっていくのです。
さて、ナンネルはいったいどんな人生を送るのでしょう。
続きは後編で。
乞うご期待であります。

                                  

ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
脚本・監督・製作/ルネ・フェレ、製作・編集/ファビエンヌ・フェレ、音楽/マリー=ジャンヌ・セレロ、撮影/バンジャマン・エシャザァレタ
出演
マリー・フェレ/ナンネル・モーツァルト、マルク・バルベ/レオポルド・モーツァルト、デルフィーヌ・シュイヨー/アンナ=マリア・モーツァルト、ヴォルフガング・モーツァルト/ダヴィッド・モロー、クロヴィス・フワン/王太子、サロメ・ステヴナン/イザベル、リザ・フェレ/ルイーズ・ド・フランス、ニコラ・ジロー/ヴェルサイユの音楽教師、アルチュール・トス/ユーグ、ジュリアン・フェレ/大修道院の音楽教師、ルネ・フェレ/音楽教師
4月9日Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、フランス語、120分、配給/アルバトロス・フィルム
www.nannerl-mozart.com


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☆3月21日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-03-21 06:46 | 映画 | Comments(6)