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               ルルドの泉で -2-
                        LOURDES

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2009(C)coop99 filmproduktion, Essential Filmproduktion, Parisienne de Production, Thermidor

            美しい建物と自然。マルタ騎士団のどこか時代がかった制服。
                 心や体の癒しを求めて巡礼地に集まる人々。
               きっと昔も今も大して変わらない光景なのでしょう。

             そうだ、江ノ島へ行こう!とか、お伊勢さんへ行こう!とか、
        庶民の信仰心は観光とは切っても切り離せないのですから、ルルドだって同じこと。
        観光地としてのマニュアルやプログラムが完備し、聖水を受けたり、浸かったりも、
                     流れ作業のように進んでいきます。
        奇跡を売りにしているルルドですから、いろいろ合理的に様式化されているようです。

                       さあ、どうなるのでしょうか。

ストーリー
不治の病により、車いすで生活をするクリスティーヌはルルドへのツアーに参加します。
長い間、不自由で孤独な日々を送るクリスティーヌの楽しみは巡礼の旅。
ルルドには、病人や、家族を亡くして寂しい日々を送る老人、いろいろな人々が、
奇跡を求めて集まっていました。

クリスティーヌの介護係はマルタ騎士団のボランティア、マリアです。
マリアはクリスティーヌの身の回りの世話をしていますが、次第にボランティアの同年輩
の若者たちとの交流を優先するようになっていきます。
リーダーを務めるセシルは、そんな若いボランティアたちを指導したり、
戒めたりしながら、自らも熱心に祈りを捧げていました。

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マリアに代わってクリスティーヌの世話をするようになったのは同室のハートゥル夫人。
夫人は孤独な人生を生きる苦しみを和らげたいと、このツアーに参加しました。
彼女はクリスティーヌの世話をし、祈りを捧げることで孤独な心を癒していきます。

旅も終りに近づいたある朝、クリスティーヌに奇跡が起きます。
人の手を借りなければ、ベッドから起き上がることもできなかった彼女が
一人で床に足を下ろし、立ち上がることができました。
そして、自分の足で歩くことができるようになったのです。

しかし、彼女の身に起こった奇跡は周囲の人々の羨望や嫉妬など様々な感情をひきおこすことに……

     奇跡といえば、処女マリアが神の子を宿したこと、十字架で息絶えたイエスが3日後に蘇ったこと、
         イエスの教えを聴きに集まった大勢の群衆のために十分な食べ物が生じたこと、
       イエスの唾液を混ぜた泥を目の視えない人の目に塗ったら視えるようになったこと等々、
                        いろいろ聞いてはいます。

             処女マリアの懐胎も、イエスの復活も、「ありえない」と思いつつも、
        それを言っちゃあおしまい、どころか、キリスト教がキリスト教でなくなってしまうので、
          牧師さんもミッションスクールの先生も「とにかく信じなさい」と言うばかり。
       今では、信仰とはありえないことをあったことと思いこむことなのかと信じているとのです。

                  そんな不信心な人間を納得させるためなのでしょうか。
  奇跡のメッカ・ルルドでも、そこで起きた奇跡が「奇跡」と認定されるには様々な手続きが必要なようです。

          1.その難病の回復が突発的でリバウンドもなく完全であることを申請。
           医学委員会でそれを審査し、「現代医学では説明が不可能」という結論が出ること。
          2.その後、難病の回復は、神の恩寵という宗教的な意味を付与するに足るかどうかを
           司教(治癒した人の住む地区)が判断。

              そんな訳で奇跡を認定されるのはわずか1%にも満たないとのこと。

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             歩けるようになったクリスティーヌも「うっそー!」という心境でしょうし、
           「なんで私が?」といきなり動くようになった手足にとまどいを感じることでしょう。
     歩くことができる自分に慣れてくると、ほんの少し舞い上がった気分になるのもよくわかります。
                  すると、そんな彼女に向けられる周囲の冷たい視線。
           「なんであの子に奇跡が起きるの?あまり信仰心が強そうには見えないわよ」
            更に気づかされるのは、奇跡は続かないかもしれないということ-------

    あ~あ、幸運が舞い込むことは同時に周囲のやっかみや悪口を呼び込むことでもあるんでしょうね。
                 人の不幸は蜜の味なんて言葉もあるくらいですから、
   地味な普通の女の子に奇跡が起こると、その場にいあわせた人は次第に腹が立ってくるのでしょうか。
                    人間の狭量さを見せつけられる思いです。
       とのも「喜んであげればいいのに」なんて、良い子ぶりっこしてしまいましたが、
                   その場にいたら、そうも言ってられないかも。

               クリスティーヌの奇跡がずっと続くものかどうかはわかりません。
                   でも、彼女たちのルルド・ツアーは終わりました。
                      バスは人々をそれぞれの街へ運びます。

                       幸運とは不運があってこそのもの。
                 幸運と不運って思いのほか、仲が良い存在なのでした。
        不運も続けば、それが日常。奇跡って、その日常がいきなり変わることなんでしょうね。
                奇跡って、起こっても起こらなくても、結構大変なものなのかも。

  

                                

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ルルドの泉で
監督・脚本/ジェシカ・ハウスナー、撮影監督/マルティン・ゲシュラハト、編集/カリーナ・レスラー、美術/カタリーナ・ヴェッパーマン、衣装/タニヤ・ハウスナー、製作/マルティン・ゲシュラハト、フィリップ・ボベール、スザンヌ・マリアン
出演
シルヴィー・テステュー/クリスティーヌ、レア・セドゥ/マリア、ブリュノ・トデスキー二/クノ、エリナ・レーヴェンソン/セシル
12月23日(金・祝)シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
2009年、99分、オーストリア・フランス・ドイツ合作、提供/新日本映画社、配給・宣伝/エスパース・サロウ、後援/オーストリア大使館、http://lourdes-izumi.com/

by mtonosama | 2011-12-17 07:11 | 映画 | Comments(11)
              ルルドの泉で -1-
                        LOURDES

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 2009(C)coop99 filmproduktion, Essential Filmproduktion, Parisienne de Production, Thermidor

          ルルドはフランスとスペインの国境ピレネー山脈のふもとに位置する小さな村。
           「聖母マリア出現の地」「奇跡の水が湧き出る泉」として知られる聖地です。
             奇跡を求めて、年間600万人もの善男善女が訪れるそうですよ。

                          ルド、ルド。
                       一字違いというだけの理由で

                         ♪ナルドの壺ならねど
                          捧げまつるわが愛
                       みわざのため 主よ きよめて
                          うけませ うけませ

                     という讃美歌を思い出したとのであります。
                    そう、今や150歳になんなんとするとのだって、
             祭壇にむかって讃美歌を歌う清らかな少女だった時代があったのです。

          あ、たまたま名前が似ているという単純な理由でまったく関係のない讃美歌などを
            思い出してしまいましたが、両方ともキリスト教つながりということだけで、
                   深い意味はございません。お騒がせしました。

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                         泉とか、湧き出る水とか、
             なんとなく清らかで、癒してもらえそうな期待感にうちふるえますよね。
                   ところが、どっこい、そうは問屋が卸しませんでした。

監督はウィーン出身の女性監督ジェシカ・ハウスナー。39歳。
ウィーン・フィルムアカデミーで学びましたが、在学中に撮影した短編映画「Flora」が
ロカルノ国際映画祭の短編部門でグランプリを受賞(‘96)。
卒業制作「Inter-view」もカンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門の特別賞を受賞(‘99)。
彼女の初長編映画「ラヴリー・リタ」はカンヌ国際映画祭ある視点部門に出品され、
日本を含む20ヶ国で劇場公開。
長編第2作「ホテル」もカンヌ国際映画祭ある視点部門に出品、
オーストリア映画祭では最優秀賞を受賞。
長編第3作目の本作も、ベネチア映画祭5部門で受賞。

               なかなか順調な映画人生を歩んでおられるハウスナー監督です。

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       脂の乗っている今、監督は奇跡についての映画を作りたかったということで選んだ土地が
                      奇跡の水が湧き出る地ルルドでした。
                 しかし、聖地ということもあってか、撮影の許可が下りず、
                 監督は何度も現地に出向き、司教と交渉を重ねたそうです。

         そして、20年ぶりに聖地ルルドでドキュメンタリー以外の映画撮影が実現しました。
          立派な聖堂や聖母マリアがお姿を現したという洞窟や美しいピレネーの山々は
                    旅がお好きな向きにも満足できること間違いなし。

            巡礼ものとしては「サンジャックへの道」(‘07)という映画もありましたね。
                      キリスト教聖地への巡礼ツアーなのに、
              なぜかメッカ巡礼と勘違いしたイスラム教徒の青年が混じっていたり、
     歩くことなんて大嫌いな仲の悪い3兄妹弟が母の遺産を受けとるためにいやいや参加していたり、
                            楽しい映画でした。

                 日本と同じくヨーロッパも聖地巡礼ツアーが盛んなようです。

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      「ルルドの泉」の主人公・クリスティーヌは不治の病で、動かすことのできるのは頭部だけ、
              手も足も動かないので移動はすべて車いすという若い女性です。
             聖地巡礼ツアーならボランティアも充実していて旅行を楽しめるから、
          というのが彼女がルルドにやってきた理由。ま、信心深いってわけではなさそうです。
     実際、マルタ騎士団(ローマ・カトリック教会の騎士修道会)がクリスティーヌの食事の世話から移動まで
                         すべて手伝ってくれます。
         (お世話係のマリアが若い騎士団員が気になって仕方がないというのはご愛嬌ですけど)

                  そんなクリスティーヌに奇跡が起きるというのですが、
       さてさてどんな展開が待っているのでしょうか。続きは次回まで乞うご期待でございます。

                                

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ルルドの泉で
監督・脚本/ジェシカ・ハウスナー、撮影監督/マルティン・ゲシュラハト、編集/カリーナ・レスラー、美術/カタリーナ・ヴェッパーマン、衣装/タニヤ・ハウスナー、製作/マルティン・ゲシュラハト、フィリップ・ボベール、スザンヌ・マリアン
出演
シルヴィー・テステュー/クリスティーヌ、レア・セドゥ/マリア、ブリュノ・トデスキー二/クノ、エリナ・レーヴェンソン/セシル
12月23日(金・祝)シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
2009年、99分、オーストリア・フランス・ドイツ合作、提供/新日本映画社、配給・宣伝/エスパース・サロウ、後援/オーストリア大使館、http://lourdes-izumi.com/

by mtonosama | 2011-12-14 07:00 | 映画 | Comments(6)