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みんなのための資本論
-2-
Inequality for All

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© Inequality for All,LLC

1970年、アメリカ全人口の1%の富裕層が得ていたのは国民総所得の9%。
それが今日では約23%に上っています。

富裕層へ富が集中する一方、
50%の貧困層が得ているお金はわずか2.5%。
富がこれほど一極集中したのは
1929年ウォール街に端を発したあの株価大暴落の直前1928年以来のことです。

(なんか、この状態。今、日本でも起きているような気がしますが)

1928年、お金持ちはどんどん富を増やしていくけれど、
中産階級の財布のひもは固くなっていきました。
その結果、消費の70%を占める中産階級がお金を使わないので
経済全体が苦しくなり・・・

ボンッ!
1929年ブラックマンデー。世界大恐慌が始まりました。

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国民の1%に過ぎない富裕層がいくらお金を持っているといっても
金持ちだって頭は1つ、手は2本、足は2本しかありません。
1つしかない頭に20個も30個もの枕は買いません(買うかもしれないけど)。
それより99%の国民が必要なものを必要なだけ買える状態の方が健全です。

所得格差の拡がりこそが、健全な経済と民主主義の発展を脅かす元凶なのです。

さあ、アメリカが抱えるそんな状況を考えようとライシュ教授が登場します。

ストーリー
愛車ミニ・クーパーに乗って現れたロバート・ライシュ教授。
彼が教鞭をとるのはカリフォルニア大学バークレー校。
貧富論の授業が行われている教室は学生たちで満員だ。
教授はアメリカの財政苦難の背景にある真実をあばくことによって
経済的弱者を守ることに人生を捧げてきた。
教授は学生たちに経済格差に関する質問を投げかける。

3代にわたる大統領行政府の許で働き、
NYタイムズのベストセラー作家であり前労働長官であるロバート・ライシュ。

彼はアメリカの将来は教室にいる若者たちにかかっていると考えている。

1970年以降、富は限られた富裕層にますます集中し、
貧困層1億5千万人の資産を合わせた以上の富を
僅か400人の富豪が握っている。

貧困層の家族から富裕層のCEOまで
さまざまな階層の人にカメラとマイクが向けられる。
1%の富裕層の一員である寝具会社の経営者、べンチャーキャピタリスト※のニック。

※ベンチャービジネスが発行する株式への投資を行い、資金を提供すると同時に
経営コンサルティングを行う人。コトバンクより

彼はアマゾンに目をつけ投資した人物だが、成功した起業家として
中流階級こそが雇用を生み出し、
経済を回し続ける原動力だということは認識している。
中流階級のナンシーは
「時給が12ドルに下がった。手当も減っている。
会社には何百万ドルものお金があるのにどうして僅かな私の時給を下げるの?」
と訴える。

映画はロバート・ライシュ教授の人生の背景に目を向けながら、
ティパーティ運動やオキュパイ・ウォールストリート・プロテストも映し出す。
アメリカには希望はないのだろうか?

いや、ライシュ教授は学生たちに向って
「もし社会が良い方向に発展していく可能性が低いと感じているなら
自分たちが変化を起こす者になれ」
と語りかけるのである……

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若い人々こそ希望であります。

観客席がカリフォルニア大学バークレイ校の大教室になったかのよう。
目の前のこの背の低い教授がクリントン夫妻の同級生であり、
ビル・クリントン大統領時代には労働長官として彼を補佐してきました。
ですが、格差社会の出口はまだ見えません。

彼が学生たちに語りかけるのは、彼らが次の時代のリーダーだから。
静かに、しかし、熱く、代替わりを進めていかなくてはならない時代を迎えています。





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みんなのための資本論
監督/ジェイコブ・コーンブルース、プロデューサー/ジェン・チャイケン、セバスチャン・ドゥンガン、撮影/スヴェトラーナ・スヴェトコ、ダン・クラウス
出演
ロバート・ライシュ、ビル・クリントン、ヒラリー・クリントン、バラク・オバマ、ジョージ・ブッシュ、ジョージ・W・ブッシュ
11月21日(土)ユーロスペース他にて順次公開、http://www.u-picc.com/shihonron/

by Mtonosama | 2015-11-15 05:51 | 映画 | Comments(10)

みんなのための資本論
-1-
Inequality for All

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© Inequality for All,LLC


良いタイトルをつけるのって難しいんだろうなって、いつも思います。
映画にしても、本にしても、中身がわからないときは
タイトルで決めちゃったりします。
だから、タイトルの担う責務は重いのであります。

と、ここに
『みんなのための資本論』。

おっ!と立ち止まってしまいました。
“Inequality for All”(万人にとっての不平等)というオリジナルタイトルが
『みんなのための資本論』です。
すごいですね。
邦題を考えた人、天才です。

クリントン政権下で労働長官として働き、
カリフォルニア大学バークレー校の人気教授であり、
「勝者の代償-ニューエコノミーの深淵と未来」(‘02)
「暴走する資本主義」(‘08)
「余震(アフターショック)そして中間層がいなくなる」(‘11)
「ロバート・ライシュ 格差と民主主義」(‘14)
等の著者ロバート・ライシュが
アメリカの抱える経済格差に警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画が
本作『みんなのための資本論』です。

ピケティの「21世紀の資本」よりもずっと早く
資本主義の大転換のための処方箋を説いたエコノミカル・エンタテインメント!
ですって。
いろいろなエンタテインメントがあるものですね。

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監督はジェイコブ・コーンブルース。
これまで劇映画を撮ってきた監督が
現在アメリカで広がる所得格差に関するドキュメンタリーに今回挑んだ訳ですが、
自分自身のバックグラウンドが重要な出発点となりました
そう、格差と貧困は彼自身の問題だったんです。
母親が9,000~15,000ドルの年収で4人家族を養い、
学校の無料ランチを食べ、擦り切れた服を着ていた子ども時代。

今は経済的に苦しかった時代のことはあまり意識しませんが、
自分がどこから這い上がってきたか、
誰が大金を握っているかは今も常に頭のどこかで考えているそうです。

ジェイコブ・コーンブルース監督は
そんな自分の経験を活かして、
特定の主義を持つのではなく、
中流階級と拡がる所得格差の将来について話し合えるような映画をつくりました。

かつて、アメリカン・ドリームという言葉がありました。
一生懸命働いて、ルールに従っていれば、良い暮らしを送れる
大金持ちになれる。
ドアボーイがホテルのオーナーにだってなれる・・・

でも、ウソだったのね。

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過去35年間、
アメリカ経済は倍以上に拡大しながら、中流階級の所得は増加していません。
中流階級が手にするはずだったお金は富裕層に流れていきました。

そんなアメリカ経済の諸問題を話してくれるのが、ライシュ先生です。

自分の身の丈に合った愛車ミニ・クーパーに乗って颯爽と現れるライシュ教授。
身長は147cmしかないけれど、彼が挑戦する課題はでかい!
そして、語り口も優しい先生です。
さ、彼の熱血授業を受けてみることにしましょう。

おっと、終業ベルが鳴りました。
続きは次回までお待ちくださいね。




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みんなのための資本論
監督/ジェイコブ・コーンブルース、プロデューサー/ジェン・チャイケン、セバスチャン・ドゥンガン、撮影/スヴェトラーナ・スヴェトコ、ダン・クラウス
出演
ロバート・ライシュ、ビル・クリントン、ヒラリー・クリントン、バラク・オバマ、ジョージ・ブッシュ、ジョージ・W・ブッシュ
11月21日(土)ユーロスペース他にて順次公開、http://www.u-picc.com/shihonron/

by Mtonosama | 2015-11-12 17:35 | 映画 | Comments(2)