ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:ローランド・エメリッヒ ( 2 ) タグの人気記事

もうひとりのシェイクスピア -2-
ANONYMOUS

f0165567_6554186.jpg

(C)2011 Columbia Pictures Industries, Inc. and Beverly Blvd LLC All Rights Reserved

この奇想天外な時代劇にまっこうから挑んだのはローランド・エミリッヒ監督。
「インデペンデンス・デイ」(‘96)「デイ・アフター・トゥモロー」(‘04)「2012」(‘09)といった
ハリウッド超大作を撮った監督です。

そんな監督がシェークスピアとは、ちょっと意外感がありますが、
実は、本作で脚本・製作総指揮を担当しているジョン・オーロフにシェークスピア別人説を聞いて以来、
10年以上にわたり映画化を夢見ていたというのです。
とはいうものの先立つものがなく、
上記作品の商業的成功を見てようやく映画化に至ったという次第。
エミリッヒ監督に別人説を話したジョン・オーロフなどは大学院生の頃から25年にわたって、
このテーマを研究し続けてきたのだとか。

その2人が描き出したのは、
シェイクスピアの戯曲と
処女王と呼ばれたエリザベス1世の意外な交歓図と
権力関係が会い合わさった歴史ミステリーです。

さあ一体どんなお話なのでしょうか。


f0165567_6583527.jpg

ストーリー
時代は16世紀末。
第17代オックスフォード伯爵エドワード・ド・ヴィアというひとりの貴族がいた。
この人物こそシェイクスピア作とされる名作の真の作者といわれる人物――

時代は少し遡り――
ロンドンでは芝居が大流行。市民も貴族も夢中になっていた。
だが、時の宰相ウィリアム・セシル卿とその息子ロバートはこの風潮に否定的であった。
芝居は悪魔の産物と決めつけるセシル卿は、熱狂した民衆が
政治に悪影響を与えるのではないかと恐れていたのだ。

ある日のこと、オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアが
サウサンプトン伯と連れだって、評判の芝居を見物に。
芝居の作者はベン・ジョンソン。
素晴らしい芝居に感動するオックスフォード伯。
ところがセシル卿の兵が現れ、芝居は中断された。
劇場は大混乱に陥り、作者ベン・ジョンソンは兵の手に落ちる。
やっとの思いで抜け出すことのできたオックスフォード伯とサウサンプトン伯。
オックスフォード伯の眼には観客の熱狂が焼きついていた。
これこそがセシル卿が怖れる<政治への悪影響>か。

さて、セシル卿はエリザベス1世の後継者としてスコットランド王ジェームスを考えている。
オックスフォード伯にとってセシルは義父。
だが、彼は義父とは違い、後継者はチューダー家の者たるべしという考えである。
彼が庇護するサウサンプトン伯も、<エリザベスの隠し子〉と噂されるサセックス公も、
チューダー家派である。
セシル卿は彼らをエリザベス1世から遠ざけようとしていた。


話は変わり、オックスフォード卿。彼は牢に捕らわれていたベン・ジョンソンを救い出す。
そして、自分の書斎に招くとこう申し出た。
「私が書いた戯曲を君が書いたものとして上演してほしい」――
その戯曲は「ヘンリー5世」。
いよいよ、その上演の日が来た。
くいいるように舞台をみつめる観客たちからの拍手。
興奮した観客たちは作者の登場を促す。
その時、ベン・ジョンソンに先んじて、舞台に進み出た人物がいた。
自分こそが作者であると名乗り出たのは、役者ウィリアム・シェイクスピアだった。
ベン・ジョンソンにとっては予想外の展開だ。
しかし、ベンはその後も定期的にオックスフォード卿の屋敷に向い、戯曲を受け取った。
「ジュリアス・シーザー」、「マクベス」、「十二夜」、「ロミオとジュリエット」――
芝居はいずれも大当たり。《作者》であるシェイクスピアは時の人となっていった……

f0165567_704397.jpg

冒頭、大都会を俯瞰するシーンが出てきます。
おや、これは「ウェストサイドストーリー」のオープニングシーンとそっくりではありませんか!
そういえば、NYを舞台にしたこの悲恋物語は「ロミオとジュリエット」がネタ元です。

そして、劇場前に降り立つのが狂言回しとでもいうべき語り手。
まさに息もつかせぬ展開で、
語り手が荘重なクィーンズイングリッシュで語り始めるとともに
観客は一気に16世紀のロンドンへとタイムトリップ。

「マクベス」が、「十二夜」が、「真夏の夜の夢」が作中で演じられ、作中の観客達が熱狂。
そして、映画の観客は作中劇を楽しみつつ、
王位継承をめぐる係争と
処女王といわれたエリザベス1世のラブアフェアの展開にひきずりこまれるという
なんとも凝った仕掛けの歴史ミステリーです。

シェイクスピア別人説――
200年来続いている議論がとんでもない映画を生みだしました。




今日もポチッとお願いできれば嬉しゅうございます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆12月15日に更新しました。明日は投票日ですね。いつも応援ありがとうございます☆

もうひとりのシェイクスピア
監督・製作/ローランド・エメリッヒ、脚本・製作総指揮/ジョン・オーロフ、美術/セバスチャン・クラウィンケル、撮影/アンナ・J/フォースター、衣装デザイン/リジー・クリステル
出演
リス・エヴァンス/オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア、ヴァネッサ・レッドグレイヴ/エリザベス1世、ジョエリー・リチャードソン/若き日のエリザベス1世、デイヴィッド・シューリス/ウィリアム・セシル、ゼイヴィア・アミュエル/サウサンプトン伯ヘンリー・リズリー、セバスチャン・アルメストロ/ベン・ジョンソン、レイフ・スポール/ウィリアム・シェイクスピア、エドワード・ホッグ/ロバート・セシル、ジェイミー・キャンベル・バウアー/若き日のオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア、デレク・ジャコビ/語り
12月22日(土)TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館他全国ロードショー
2011年、英語、129分、配給/ファントム・フィルム、
http://shakespeare-movie.com/

by Mtonosama | 2012-12-15 07:12 | 映画 | Comments(6)
もうひとりのシェイクスピア -1- ANONYMOUS

f0165567_826269.jpg

(C)2011 Columbia Pictures Industries, Inc. and Beverly Blvd LLC All Rights Reserved

ずっとフランス語の映画が続いていたので、今回は英語の映画を。
それも、英語の中の英語、シェイクスピアでいきましょう。

といってもあのストラトフォード・アポン・エイヴォン生まれのウィリアム・シェイクスピアが主役ではないんですよ。
また、彼のいくつもの戯曲のひとつが映画化されたというわけでもありません。
じゃ、なんなのか。
謎ときの前に、皆さまよくご存じとは思いますが、シェイクスピアをウィキってみますと――

ウィリアム・シェイクスピアWilliam Shakespeare, 1564年4月26日(洗礼日) - 1616年4月23日(グレゴリオ暦5月3日))は、英国の劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物でもある。卓越した人間観察眼からなる内面の心理描写により、最も優れた英文学の作家とも言われている。また彼ののこした膨大な著作は、初期近代英語の実態を知る上での貴重な言語学的資料ともなっている。
出生地はイングランド地方ストラトフォード・アポン・エイヴォンで、1585年前後にロンドンに進出し、1592年には新進の劇作家として活躍した。1612年ごろに引退するまでの約20年間に、四大悲劇「ハムレット」、「マクベス」、「オセロ」、「リア王」をはじめ、「ロミオとジュリエット」、「ヴェニスの商人」、「夏の夜の夢」、「ジュリアス・シーザー」など多くの傑作を残した。「ヴィーナスとアドーニス」のような物語詩もあり、特に「ソネット集」は今日でも最高の詩編の一つと見なされている。
「シェイクスピア」は、今日の中国語では簡体字で「莎士比亚」、繁体字で「莎士比亞」と音訳される。また日本では、かつて「莎」を「沙」と、「亞」を「亜」と略し、「士」の代わりに「吉」を用いて「沙吉比亜」とする借字も見られた。このため、頭文字を採って華僑社会では「莎翁」、日本では「沙翁」と呼ぶこともしばしばある。(Wikipediaより)

Wikipediaにはこのように紹介されている沙翁ことシェークスピアですが、
実は彼が書いた37の戯曲、154篇のソネット、物語詩数編。
この内1作たりともここ400年の間、本人による自筆原稿がみつかっていないのだそうです。

f0165567_8362299.jpg

そんなことから誰からともなく囁かれ始めたウィリアム・シェイクスピア別人説。
200年も前から、囁きどころか大きな声で議論されていたのですって。

ま、出る杭は打たれるといわれます通り、
あまりにも傑出した人物に対しては足をひっぱる人も大勢いるはず。
今でこそ観光地として多くの旅行者が押しかけるこぎれいな街、ストラトフォード・アポン・エイヴォンも
シェイクスピアが生まれた450年前は茅葺き屋根が並ぶただの田舎町。

”そんな田舎に生まれ、高等教育を受けたわけでもないウィリアム・シェークスピアが
あれほどの教養を持っているなんておかしくない?”
”大体なんであんなに王室の情報に詳しいの?”
”おかしいよ。”
”うん、おかしい、おかしい。”
”作者はさぁ他にいるんじゃないかなぁ”――

というようなやりとりだったかどうかは実際に聞いていたわけではないので定かではありませんが、
これに類した議論が18世紀から行われていたのであります。
アカデミックな分野のみならず、フロイトやマーク・トウェイン、チャーリー・チャップリンやオーソン・ウェルズなども
この「ウィリアム・シェイクスピア別人説」の支持者だったそうですよ。
本作は、そうした別人説の中でも最有力視されている第17代オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアが
シェイクスピア諸作品の真の作者であるという説に立脚して、描かれています。
彼がなぜ自分の名前をだすことなく表沙汰にすることなく
(オリジナルタイトルのanonymousはここから来ているんですねぇ)、
作品を書き続けたのか――

ここに、えぇぇぇーっ!と驚くきわめて数奇な運命があるのでした。
歴史劇と見せながら、その実、謎に満ちた傑作ミステリーなのであります。
いやいや、これは乞うご期待でございますよ。



今日もポチッとお願い致します。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆12月12日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

もうひとりのシェイクスピア
監督・製作/ローランド・エメリッヒ、脚本・製作総指揮/ジョン・オーロフ、美術/セバスチャン・クラウィンケル、撮影/アンナ・J/フォースター、衣装デザイン/リジー・クリステル
出演
リス・エヴァンス/オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア、ヴァネッサ・レッドグレイヴ/エリザベス1世、ジョエリー・リチャードソン/若き日のエリザベス1世、デイヴィッド・シューリス/ウィリアム・セシル、ゼイヴィア・アミュエル/サウサンプトン伯ヘンリー・リズリー、セバスチャン・アルメストロ/ベン・ジョンソン、レイフ・スポール/ウィリアム・シェイクスピア、エドワード・ホッグ/ロバート・セシル、ジェイミー・キャンベル・バウアー/若き日のオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア、デレク・ジャコビ/語り
12月22日(土)TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館他全国ロードショー
2011年、英語、129分、配給/ファントム・フィルム、
http://shakespeare-movie.com/

by Mtonosama | 2012-12-12 08:48 | 映画 | Comments(14)