ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:ワン・リーウェン ( 1 ) タグの人気記事

                父の初七日 -2-
                          父後七日

f0165567_523576.jpg


          © Magnifique Creative Media Production Ltd.Co.ALL rights reserved

                    お葬式もお国柄によってさまざまです。
     かつて、かの地の将軍様が亡くなったとき、国をあげて号泣していた様子にはびっくりしました。

  朝鮮半島、台湾、中国などの儒教色の濃いお葬式では遺族の女性は派手に泣いたり、叫んだりします。
      プロの泣き女に依頼することもあるそうですが、この映画にも凄腕の泣き女が登場します。
        地面にうち伏し、身もだえするように泣きじゃくるその姿は、なんというか……
              あらゆる注釈を否定するようなすさまじさがありました。

             しかし、これだけ泣けたら(泣いているところを見るだけでも)、
      悲しみも、怒りも、なにもかも全部、洗い流されて、さぞ、すっきりすることでありましょう。
                 あ、この映画は泣き女の映画ではありません。
   映画に登場する泣き女があまりに猛烈な泣き方だったもので、つい余計なことを言ってしまいました。

f0165567_5294953.jpg


ストーリー
台湾中部・彰化県の田舎町。突然の父の訃報に台北で働く娘・アメイが帰ってきました。
夜店を営む兄・ダージ、従弟・シャオチュァンもやってきて、
道士をしている叔父・アイーの指図で伝統的な道教の葬儀が執り行われることになりました。
占いで決められた野辺送りの日は7日後。

f0165567_5322912.jpg泣き女が大泣きするやら、
遠い親戚が缶を積み重ねてつくったタワーをお供えしてくれるやら、
そのタワーの缶があまりの暑さに膨張して中身が噴き出してくるやら、
楽隊がにぎやかに音楽を演奏するやら、
大変なお葬式です。


f0165567_5374725.jpg
ダージとアメイの兄妹は道士のアイーに命ぜられるまま
あたふたと役割をこなします。
暑さと喧騒と混乱の中、ふっとよぎる父との思い出。
思い出の中の父は笑ったり、冗談ばかり言っています。
たわいない父とのやりとりにこれまでの日々を想い、寂しさがよぎります。

そして、7日目、にぎやかな楽隊に伴われて野辺の送りも無事に終わりました。
ひとり台北へ向かうアメイでしたが……

           お葬式を無事進めることに必死で、涙を流すヒマもない若い兄妹。
      ジタバタしながらも伝統的な儀式に従う彼らの様子には、申し訳ないけど笑えます。
            (でも、喪主体験者としては、彼らの気持ちはよ~くわかります)

   昔ながらのお葬式は、都会で働くキャリアウーマンで、英語もペラペラのアメイとは、なんともミスマッチ。
                「こんなのやってられないわよ」と言って逃げ出すことなく、
  必死に儀式をつとめる姿ってアジアの女の持つ底力なのかもしれないなって思ってしまいました。

                       なんか、この女優さん、良いです。
            今回が映画初出演で、以前は脚本や企画などに携わっていたそうですが、
                   きっとそちらの方でも良い仕事していたんでしょう。

f0165567_5414754.jpg
台湾的お葬式という異文化体験をさせてもらいつつ、
お葬式の合間に挿まれるエピソードで愉快なおとうさんの側面を知るにつけ、
ラストの空港でのシーンにはじーんときます。
お葬式は国によって様々でも、愛する肉親を亡くした気持ちに国の違いはありませんもん。


  葬儀って、ひとりの時間を持つまで涙を堰き止めておくダムみたいな働きを持っているのかもしれません。
                   どうぞラストはアメイと一緒に泣いてください。

                               

今日もポチッとお願いできれば嬉しうございます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆6月5日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

父の初七日
製作・監督/ワン・ユーリン(王育麟)、原作・脚本・監督/エッセイ・リウ(劉梓潔)、音楽/ドゥー・ドゥージー(杜篤之)
出演
ワン・リーウェン(王莉雯)/アメイ(阿梅)、ウー・ポンフォン(呉朋奉)/アイー(阿義)、
チェン・ジャーシャン(陳家祥)/タ―ジ(大志)、タイ・バオ(太保)/父、チェン・タイファー(陳泰樺)/シャオチュアン(小庄)、ジャン・シーイン(張詩盈)/アチン(阿陳)
2009年、台湾、92分、カラー、提供/マクザム、パルコ、太秦、配給/太秦
www.shonanoka.com

by mtonosama | 2011-06-05 06:04 | 映画 | Comments(6)