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殿様の試写室

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(c)2008松竹株式会社

連獅子/らくだ

笑門来福。
あれも、これも、そう、巷に吹いている不景気風も大笑いで笑い飛ばしてしまいましょう。
それには「らくだ」でございます。
さらに紅白の毛ぶりで春から縁起のいい「連獅子」でめでたさ満開、といきたいではありませんか。

歌舞伎の舞台公演をHD高性能カメラで撮影し、スクリーンで上映するシネマ歌舞伎。
‘05年1月野田秀樹作・演出の新作歌舞伎「野田版 鼠小僧」を皮切りに、
坂東玉三郎の「鷺娘」と玉三郎と尾上菊之助の「日高川入相花王」を二本立て(’06公開)で、
同じく玉三郎・菊之助による「京鹿子娘二人道成寺」(‘07公開)、
野田版 研辰の討たれ」(’08年5月公開)と数え、
同年10月には六作目となる山田洋次監督「人情噺文七元結」が公開されました。
そして最新作が、二本立てで公開されるこの「らくだ」と「連獅子」。
「連獅子」では再び山田洋次監督がメガホンをとっています。

「らくだ 眠駱駝物語

皆さまご存知の名作落語。
明治時代に上方落語として完成され、
大正には三世柳家小さんが江戸の噺にも仕立て直したという落語です。
歌舞伎としても人気演目で、
今回のシネマ歌舞伎は‘08年8月に歌舞伎座で上演された舞台を撮影・収録したもの。

        棟割り長屋のすりきれた畳の上、風呂先屏風の裾から汚い足がにょっきりのぞいています。
        フグにあたって急死した馬太郎こと“らくだの馬”でございます。
        仲間の半次が葬式の金を調達しようと、屑買いの久六に声をかけますが、
        らくだの家には金目のものなどありゃしません。
        大家から通夜の酒肴をせしめようとした半次、
        久六を使いに出して「通夜の酒肴を出さなけりゃ、
らくだを担いでカンカンノウを踊らせるぞ」と脅させます。
        しかし、大家がこれまた剛の者。
        「らくだが死んだとはこりゃ目出度い。死人のカンカンノウたぁ珍しい。ぜひ見てみたい」
と言い出しまして…

もう、これがおかしいといったら。
笑い過ぎて涙がでてきます。
スクリーンを見れば久六役の勘三郎も汗まみれになって笑っています。
これがシネマ歌舞伎の良さですわ。
歌舞伎座の座席に座っていたんじゃ、
勘三郎の大汗かいた顔や三津五郎の笑いをかみころした表情など見られません。
らくだが久六に負ぶわれて踊る足さばき、脱力感たっぷりの手の動き。
笑い過ぎてお腹が痛くなっても誰も責任はとってくれませんから、それだけはご用心、ご用心。

「連獅子」

いわずとしれた歌舞伎十八番。河竹黙阿弥作詞による歌舞伎舞踊の人気演目です。
2007年10月新橋演舞場で親獅子・中村勘三郎、子獅子・勘太郎と七之助が舞った、注目の親子連獅子。
この舞台を「人情噺文七元結」に続き、山田洋次が監督をつとめました。
実はこの企画、勘三郎自ら山田監督に頼み込んで実現したといいます。
勘三郎の祖父・六代目菊五郎も、昭和10年小津安二郎監督に「鏡獅子」を撮ってもらった例に倣い、
時代を代表する名監督に一世一代の舞台を撮影してもらい、
後世に伝えていきたいという思いがあったのでしょう。

通常、連獅子といえば親獅子、子獅子の2人舞い。
ところが中村屋には勘太郎と七之助という二人の立派な跡取り息子がいるとあって、
当代ならではの3人舞い。
これは注目です。

クライマックスの毛振りといい、舞台上での大見えといい、さすが兄弟、さすが親子。
「中村屋っ」と声をかけたくなります。
毛振りシーンのこの迫力、舞台上に設置したカメラで舞台稽古を撮影したことで生まれました。
客席からでは決して観ることのできない映像です。

芝居小屋の客席から観れば、観客や役者の熱気や興奮がダイレクトに伝わってくるでしょう。
大向こうからの声掛けも臨場感をそそります。
しかし、シネマ歌舞伎もそれにまさるとも劣らない魅力が満載です。
いや、ほんと。
勘三郎があれほど汗まみれになって芝居をしているとは、知りませんでした。
連獅子・らくだの豪華二本立て、たまには歌舞伎もいいですねぇ。


「らくだ 眠駱駝物語」
作/岡鬼太郎、改訂・演出/榎本滋民
配役
中村勘三郎/紙屑屋久六、坂東彌十郎/家主女房おいく、片岡亀蔵/駱駝の馬太郎、尾上松也/半次妹おやす、片岡市蔵/家主左兵衛、坂東三津五郎/手斧目(ちょうなめ)半次

「連獅子」
作/河竹黙阿弥、監督/山田洋次
配役
中村勘三郎/狂言師後に親獅子の精、中村勘太郎/狂言師後に子獅子の精、中村七之助/狂言師後に子獅子の精、片岡亀蔵/僧蓮念、坂東彌十郎/僧偏念
東劇ほか全国順次公開中
東劇
11:00 13:30 16:00 18:40
16:00と18:40の回の「連獅子」は長唄歌詞の日本語字幕版を上映
http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki

by mtonosama | 2009-01-04 06:38 | 映画 | Comments(4)