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殿様の試写室

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タグ:人生、ここにあり! ( 3 ) タグの人気記事

            2011 BEST 10 OF
              殿様の試写室 -3-

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                 2011年度殿様の試写室ベスト10の6位と5位の発表です。
               いろいろつらいことが起きたときは、「あきらめなくてよかった!」
                 と思うことのできる映画を観ると幸せになりますよね。
                     嗚呼、映画ってほんっとに素晴らしい。
               映画評論家・水野晴生さんの言葉が今さらながら胸にしみます。

                           いきます。第6位は

                             第6位
                      人生、ここにあり!
                          Si Puo Fare

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                    http://mtonosama.exblog.jp/16327490/
                    http://mtonosama.exblog.jp/16340981/

           イタリアが行なった画期的な試み、社会的な実験といってもいいでしょうか。
             1978年に制定されたバザーリア法(精神病院廃絶法)に基づいて、
           1999年には犯罪者の病院を除いた国立の精神病院は全て廃止になりました。
         精神病院を生活の場にしていた患者たちが法律の施行後は病院付属の協同組合で
            暮らすことになるのですが、そこへ配属されてきた熱血職員と患者たち、
             もとい、協同組合員たちとの奮闘記。実話だけに大笑いしながらも
                     納得させられ、感心させられた映画でした。
                  原題の“Si Puo Fare”は「やればできる」という意味。
                       当試写室では7月に上映しました。


                             第5位
                            127時間
                           127 Hours

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                    http://mtonosama.exblog.jp/15998518/
                    http://mtonosama.exblog.jp/16013752/

                      「スラムドッグ&ミリオネア」以来、
            ダニー・ボイル監督のテンポの速さのとりこになってしまったとのです。
              主人公ア―ロンが危機的な状況から脱出するためにとった選択に
                失神者続出だの、残酷だの、という声も聞かれましたが、
             こういう声は「エクソシスト」(‘73)映画宣伝の常套手段ですからね。
                なにがあっても生き抜くアーロンの精神力の強さに感銘。
                  この映画以後、自転車に乗るようになりました。
                         当試写室では5月に上映。
                          明日もお会いしましょう。

                               

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【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!
by mtonosama | 2011-12-28 06:57 | 映画 | Comments(4)
         人生、ここにあり! -2-
                         Si Puo Fare

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                         (c) 2008 RIZZOLI FILM

                       “Si Puo Fare.(シ・プオ・ファーレ)”
                   「やればできる」という意味。なんか元気が出る言葉です。

            1978年バザーリア法の制定によって、次々に精神病院が閉鎖されたイタリア。
            病院に閉じ込められ、拘束具をつけられたり、ショック療法を受けさせられたり、
                          過剰に薬物を投与されたり…
                     それまで、人として扱われてこなかった患者たちが、
                  一般社会で生活できるようになって、地域に戻っていきました。

                    「人生、ここにあり!」は、そんな時代の実話に基づき、
                1983年のミラノを舞台に「やればできる」ところを見せてくれる映画です。

                          さあ、どんなお話なのでしょうか。

ストーリー
1983年。バザーリア法が制定され、精神病院が閉鎖されたミラノ。
戻る場所がない患者たちは病院に付属した「協同組合180」で暮らしていました。

さて、ネッロ。労働組合員の彼は正義感が強く、労働の近代化に情熱を傾ける熱血漢。
出る杭は打たれるといいますが、
その熱血ゆえに、所属していた組合から異動させられ、「協同組合180」にやってきました。

ネッロがそこで目にしたのは、切手貼りなどの単純作業をしながら、
無気力に過ごす組合員=患者たちでした。
仕事で稼ぐことの素晴らしさを彼らに伝えることを思いついたネッロ。
早速、彼らを集めて会議を開きます。でも、個性豊かな彼らはてんでんばらばら。
しかし、なんとか「床張りで稼ぐこと」が採択されました。

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恋人のサラに支えられながら、この試みに挑戦するネッロですが、失敗の連続。
監督医師のデルベッキオは「患者たちは新しい仕事の重圧には耐えられない」と、
「床張り」の仕事をすぐさま中止するよう、ゴリ押ししてきます。

ところが、チャンス到来。

ネッロが不在の折、ある作業現場で木材が足りなくなってしまいます。
混乱する組合員たちを尻目に、統合失調症患者のジージョとルカは落ち着きはらい、
不要な木端を組み合わせて美しい寄木張りを完成させたのでした。
これが話題となり、組合員たちは芸術的な専門家集団として評価を受けることに。

そんな時、ネッロは精神病に対して革新的な考えを持つフルラン医師に出会います。
彼の助言を受け、患者たちを無気力状態にする薬の量を減らすよう、デルベッキオ医師に提案。
しかし、「精神病は死によってしか完治せず、精神安定剤は必需品だ」
が持論のデルベッキオはネッロの提案を却下。

ネッロは組合員たちの会議でこれに対抗します。組合員全員の採択をとり、デルベッキオ医師を解雇。

自分たちの新しい居場所を獲得し、家庭や愛、性の喜びも見出した患者たち。
ところが…

             映画の中に出てくる協同組合というのもバザーリア医師の考えです。
     彼は、作業療法の名目で入院患者たちに課されていた院内清掃作業を有償労働に変えます。
                入院患者たちの就労生活協同組合を立ち上げたのです。
               これが「社会的に不利な立場にある人々のための生活協同組合」。
             映画では「協同組合180」として登場している生活協同組合なんですね。

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           薬を減らすことで性欲が目覚めた患者たちがEUの助成金でマイクロバスに乗って
                     売春宿へ出かける(!)のも実話なら、
                  患者たちの協同組合が大成功をおさめるのも実話、
                      患者たちの多くも実在の人物―――

                 なんか、とても日本の感覚からは信じられないのですが、
     信じられないということは、まだまだ精神的な疾患がタブー視されていることの証なのでしょう。
             「人生、ここにあり!」のように、あっけらかーんと精神病患者を描いて
       「一般人(考えてみれば一般人という言葉だってとてもあいまいですよね)とも一緒に
               仲良くやっていけるんじゃないの」と提示できることって、
                   ある意味イタリアの先進性のあらわれです。

               でもね、ただ精神病院を廃止しちゃったからすごいのではなく、
     精神病患者とその家族の支援の拠点として年中無休24時間オープンの精神保険センターをつくり、
                     受け皿もちゃんと用意しているんですね。

           精神病院を廃止したからといって、精神病がこの世からなくなったわけではないし、
                  社会からストレスが消えちゃったわけでもないのですから。

                    しかし、イタリアという国は、人も社会も太っ腹です。
    そして、精神病患者を主人公にして笑える映画を作ることができるというイタリア映画界も大人です。

                     すごいです。Si Puo Fare!やればできる!ですね。

           

                                

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人生、ここにあり!
監督・脚本/ジュリオ・マンフレドニア、原案・脚本/ファビオ・ボニファッチ、撮影監督/ロベルト・フォルツァ、製作/アンジェロ・リッツォーリ
出演
クラウディオ・ビジオ/ネッロ、アニーた・カブリオーリ/サラ、ジュゼッペ・バッティストン/フルラン医師、ジョルジョ・コランジューリ/デルベッキオ医師
7月23日(土)よりシネスイッチ銀座他にて全国順次公開
2008年、イタリア、111分、配給・宣伝/エスパース・サロウ
http://jinsei-koko.com/

by mtonosama | 2011-07-29 06:48 | 映画 | Comments(8)
         人生、ここにあり! -1-
                       Si Puo Fare

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                      (c) 2008 RIZZOLI FILM

                       いやあ、面白い映画です。
                 なのに、ご紹介が遅れてしまって申し訳ございません。
       いえ、面白い映画はひと様には教えず独り占めしたかったからということではないのです。
                      決して、誓って、そうじゃありません。

                       きわめて痛快な映画でした。
        なにが痛快かというと、左遷された熱血組合員と精神病患者たちが大活躍するのです。
             といっても、荒唐無稽なお話でもなんでもなく、実話に基づいたお話です。
        この実話がまた面白い話満載なんですけどね。それはまた後編でのお楽しみということで。

                          舞台はイタリア。
           実は、イタリアという国は世界で初めて精神科病院をなくした国なのだそうです。
                  といっても、もう30年以上も前からそういうことになっていて、
             日本からも精神病理学を学ぶ多くの学生がイタリアに留学しているのだとか。

        そういうことになっているのは、1978年にバザーリア法という法律が制定されたから。
                           バザーリア法?
           1978年5月13日、世界で初めて公布された精神科病院廃絶法のことです。
   その名前は、精神科病院の廃絶をイタリアで最初に唱えた精神科医フランコ・バザーリアにちなんだもの。

                          この法律が公布されて、
        イタリアでは1999年には犯罪者の病院を除いた国立の精神病院は全て廃止になりました。

バザーリア法によって、精神科病院の新設、すでにある精神科病院への新規入院、1980年末以降の再入院を禁止し、予防・医療・福祉は原則として地域精神保健サービス機関で行うこととなる。治療は患者の自由意志のもとで行われる。やむを得ない場合のために一般総合病院に15床を限度に設置するが、そのベッドも地域精神保健サービス機関の管理下に置く。緊急に介入しなければならない時、必要な治療が拒まれた時には強制治療できる。その場合、二人の医師が個別に治療が必要という判断、治療の場は地域精神保健サービス機関以外、という条件を満たさなければいけない。また、市長あるいは市長の任命する保健担当長の承諾や、その市長が48時間以内に裁判所への通報することも義務づけられている。強制期間は7日間。延長の場合は再度手続きを踏む。本人や本人に近しい人は裁判所へ抗告することもできる。(Wikipediaより)

    バザーリアは精神的障害者の強制収容は15日間だけで、器具を使用するショック療法なども廃して、
       元患者が社会参加することによって、心を解放していく治療を主張したお医者さんです。

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     日本でも想田和弘監督が「精神 Mental」 http://mtonosama.exblog.jp/11123248という作品で、
  岡山にある精神科外来病院《コラール岡山》に通院するさまざまな患者さんを撮影して話題になりました。
     この映画をご紹介するときには、こちらにもなにか逡巡するものがあったことを覚えています。
         え~?モザイクなしで患者さんの顔を出すのって、問題なんじゃないかなぁ?
             入院せずに、通院だけでいいの?とおっかなびっくりでした。

  ところがイタリアでは40年近く前から《コラール岡山》のような病院があったというから、驚くではありませんか!
               ということは、イタリア人はとののように逡巡することなく、
          普通に元精神病者や現患者を社会に受け入れているということですよね。

        ジュリオ・マンフレドニア監督はバザーリア法についてこんなことを言っています。
        それはユートピア志向の野心的な法律だけど、大いに文化的な法律で、
            社会がこの問題ときっちりと向き合わざるを得なくさせた


                             なるほどね。

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               「精神 Mental」の時には、眉間にしわを寄せて鑑賞したけれど、
            「人生、ここにあり!」は目じりにしわが増えることになってしまいました。
                ドキュメンタリー映画と劇映画という違いもあるのでしょうが、
              「人生、ここにあり!」には、え~~~っ!?と思う実話もたっぷり。
          なにより言えることはイタリア人は、精神病者に対する認要度が高いというのか、
                   精神疾患も個性のひとつと考えているのでしょうね。
                        イタリアのお国柄なんでしょうか。

                    今回、国民投票で反原発を選択したところを見ても、
        イタリアってお国柄とか、キャラだけで片付けてはいけない部分もいっぱいありますよね。
     キャラだけからとらえていたら、イタリアがボランティアの国だなんてことも想像つきませんもの。
              さあ、いったいどんなお話でしょうか。続きは次回で。乞うご期待です。

                               

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人生、ここにあり!
監督・脚本/ジュリオ・マンフレドニア、原案・脚本/ファビオ・ボニファッチ、撮影監督/ロベルト・フォルツァ、製作/アンジェロ・リッツォーリ
出演
クラウディオ・ビジオ/ネッロ、アニータ・カブリオーリ/サラ、ジュゼッペ・バッティストン/フルラン医師、ジョルジョ・コランジューリ/デルベッキオ医師
7月23日(土)よりシネスイッチ銀座他にて全国順次公開
2008年、イタリア、111分、配給・宣伝/エスパース・サロウ
http://jinsei-koko.com/

by mtonosama | 2011-07-26 07:10 | 映画 | Comments(6)