ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:北朝鮮 ( 1 ) タグの人気記事

かぞくのくに -1-

f0165567_559244.jpg

(C)2011 Star Sands, Inc.

日本は単一民族国家、と発言した大臣がいましたが、
この映画を観ると、改めて日本にはいろいろな国の人が住んでいるのだなぁ、
ということに気づかされます。

普段、国を意識して暮らすことはありませんが、
在日コリアンのこの家族にとって国は意識せずに暮らすことなどありえない存在のようです。

f0165567_643821.jpg

はい、「かぞくのくに」という映画のことです。
1950年代から始まった北朝鮮の帰国事業を背景に、
兄はあの北朝鮮で暮らし、両親と妹は日本に暮らしている家族を描いた映画です。

監督は在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ(梁英姫)さん。1964年大阪出身です。
「ディア・ピョンヤン」(‘05)、「愛しきソナ」(‘09)のドキュメンタリー映画で注目され、
今回「かぞくのくに」で初めてフィクション映画の監督に挑みました。
いずれも北朝鮮がそのテーマになっています。
f0165567_6191478.jpg

監督の3人の兄達は1971年秋から72年の春にかけて新潟から船で北朝鮮へ向かいました。
その年齢は18歳、16歳、14歳。
まだ6歳だった監督は両親とともに日本に残りました。

彼女の両親は韓国・済州島出身なのですが、
日本に来た後、北朝鮮を祖国として選びました。
現在の北朝鮮しか知らないとのとしては、
どうして韓国出身でありながら北を選んだのだろうかと思ってしまいますが、
当時、北朝鮮は“地上の楽園”と呼ばれていたのだそうです。

しかし、それにしても両親はなぜ3人の息子を見たこともない北朝鮮に送ったのでしょう。
そこにあったのは彼らが日本で受けていた差別でした。
両親は、当時、民族差別のため日本での進学や就職の道が閉ざされていた息子たちを、
北朝鮮で高等教育を受けさせ、職に就かせるということが
最善の選択と考えたからなのです――

「かぞくのくに」は、監督が自身の実体験を基にオリジナル脚本を執筆。
初のフィクション映画となります。

f0165567_663672.jpg

映画は、
病気治療のために3ヶ月間だけの帰国を許されて帰国した10歳年上の兄が帰ってくるところから始まります。

同じ血を持つ家族でありながら、1人は自由に生き、
もう1人は自分で決断することなど許されない国に暮らす――

一時的な帰国を心待ちにする家族の日々を描いた作品で、
それ自体はどこにでもある家族愛の物語なのですが、
やはり、それだけではないところが実体験の迫力ということでしょうか。

どこにでもある家族をここまで苦しめる国家の存在は怖ろしいなぁと思ってしまいました。

さ、どんなお話かは次号までお待ちください。



今日もポチッとお願いできれば嬉しいです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆8月2日に更新しました。もう8月ですね。いつも応援ありがとうございます☆

かぞくのくに
脚本・監督/ヤン・ヨンヒ、企画・エグゼクティヴ・プロデューサー/河村光庸、プロデューサー/佐藤順子、越川道夫、音楽/岩代太郎、撮影/戸田義久
出演
安藤サクラ/リエ、井浦新/ソンホ、ヤン・イクチュン/ヤン同志、京野ことみ/スニ、大森立嗣/ホンギ、村上淳/ジュノ、省吾/チョリ
8月4日(土)テアトル新宿他全国順次ロードショー
2012年、日本、100分、配給/スターサンズ
http://kazokunokuni.com/

by Mtonosama | 2012-08-02 06:12 | 映画 | Comments(7)