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殿様の試写室

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タグ:原田眞人監督 ( 5 ) タグの人気記事


関ケ原
-2-

SEKIGAHARA

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©2017「関ケ原」製作委員会


さて、原作「関ケ原」は上・中・下3巻の長編。
三成派、家康派にとりこまれていく大名たちの流れも
読みどころのひとつではありましょうが、
2時間29分という時間枠の中に
どう収まるか、そこも見どころかもしれません。

ストーリー
幼少時、豊臣秀吉にその才を認められ、
秀吉の小姓となった石田三成。
成長し、大名にとりたてられた三成は
自身の石高の半分を以て
鬼左近とも称される猛将・島左近を召し抱える。
秀吉に忠誠を誓いながら、正義で世の中を変えようとする三成に
「天下ことごとく利に走る時、ひとり逆を行くお方」
と感服した左近は固く忠誠を誓う。
伊賀の忍び・初芽も三成に仕えることに。

秀吉が老齢で体調が悪いのをみてとった徳川家康は
秀吉に恩のある武将たちを
味方につけようと懐柔し始める。
その中には秀吉の不興を買ってしまった
小早川秀秋もいた。

1598年8月秀吉逝去。
1599年3月、大老・前田利家も亡くなると
先の朝鮮出兵時から三成に恨みを抱く
福島正則、加藤清正ら秀吉子飼いの七人党が
三成の屋敷を襲撃。

1600年6月、家康は上杉討伐に向かう。
その前に、上杉家家老・直江兼続と結託した三成、
大谷刑部らを引き込み、毛利輝元を総大将に立て挙兵。
三成の西軍、家康の東軍が動き出した。

1600年9月15日。
関ケ原。
決戦の地で三成はいかにして家康と戦うのか。
小早川秀秋はどう動くか。
そして、伊賀のくノ一・初芽と三成との愛はどうなる……

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圧巻は「大一大万大吉」の旗印をなびかせ人馬が駆ける合戦。
轟く大砲音、飛び散る血しぶき、硝煙に煙る関ケ原。
合戦にまさるチャンバラなし。

「大一大万大吉」は石田三成が旗印や裃などに入れて用いた
一種のシンボルマーク。
現代的に解釈すると
「万民が一人のため、一人が万民のために尽くせば太平の世が訪れる」
というような意味だといいます。

なかなかカッコいいシンボルマークでありながら
武田信玄の「風林火山」ほど有名ではありませんよね。
(知らないのはとのだけかもしれませんが)
そのことが石田三成の日本史上での立場を表わしているような気がします。

「真田丸」では山本耕史が三成を演じ、
賢く、クールだけれど人望のない嫌われ者という
イメージを打ち出しました。

しかし、本作で岡田准一演ずる三成はなんとも熱く
真っ正直な人物。

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世界地図も日本を中心に置くか、
アメリカを中心に据えるかで
まったく違う形に見えますが、本作もまさにそれ。

石田三成に焦点を当てて、関ケ原の戦いを見ると
今まで自分の頭の中に築いていた歴史観も
グワラグワラと形を変えます。

小早川秀秋もそう。
優柔不断な裏切り者から
悩み抜く心の真っ正直な人に変わってしまいます。

こういうところが歴史もののおもしろいところでありましょう。

あ、そうそう。
個人的にとても気に入ったのが秀吉の名古屋弁。
「とろくさいこと言っとってかんわぁ」
これ、名古屋人以外は意味がわからないと思います。
え~、通訳いたしましょう。
「バカなことを言ってはいけません」
です。

名古屋弁うまいな、と思ったら、
秀吉を演じた滝藤賢一さんは愛知県出身でした。

本作が海外で上映される場合、秀吉と北政所の名古屋弁を
どう訳すか、とっても楽しみです。

スポットライトを当てる位置を少し変えるだけで
自分の先入観がころりと消えてなくなり、
なんとも有意義な2時間29分でありました。







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関ケ原
監督・脚本/原田眞人、原作/司馬遼太郎、製作/市川南、佐野真之、撮影/柴主高秀、美術/原田哲夫、衣装/宮本まさ江、編集/原田遊人
出演
岡田准一/石田三成、役所広司/徳川家康、平岳大/島左近、東出昌大/小早川秀秋、音尾琢磨/福島正則、北村有起哉/井伊直正、松角洋平/加藤清正、和田正人/黒田長政、滝藤賢一/豊臣秀吉、キムラ緑子/北政所、前田利家/西岡徳馬、直江兼続/松山ケンイチ、大場泰正/大谷刑部、中越典子/花野、有村架純/初芽、伊藤歩/蛇白・阿茶、壇蜜/妙善、中嶋しゅう/赤耳
8月26日(土)全国ロードショー
2017年、日本、2時間29分、カラー、配給/東宝、アスミック・エース
http://wwwsp.sekigahara-movie.com/

by Mtonosama | 2017-08-06 05:16 | 映画 | Comments(4)

関ケ原
-1-

SEKIGAHARA

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©2017「関ケ原」製作委員会


今回、当試写室では
一大合戦スペクタクル&大名たちの心理戦を描いた
邦画の大作『関ケ原』を上映します。
夏休みならではの豪華版であります。

とはいえ
日本史は大の苦手のとの。
チャンバラ映画は好きでしたが、
日本史となるとまったくお手上げなのであります。

というのも
高校時代の日本史の先生が大っ嫌いで
日本史を一切勉強しなかったから。

いまとなれば
先生が嫌いなら
良い成績をとって見返してやるという選択肢も
あったなぁとは思うのですが・・・

でも、150歳ともなると
知らないではすまされません。
そこで先生になっていただいたのが
司馬遼太郎とNHK大河ドラマとBS3[英雄たちの選択」です。

大河ドラマ『新選組』にはまって
司馬遼太郎先生と出会い、
幕末物は読破しましたが、
戦国時代は未だ苦手。
でも、本作『関ケ原』の原作は司馬遼太郎です。
読まねばなりますまい。

ま、原作は近々挑戦するとして
今回は映画『関ケ原』であります。

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皆さまはよくご存じのことでありましょうが、

関ケ原の戦い

関ケ原の戦いは慶長5年9月15日(西暦1600年10月21日)関ケ原が主戦場となった合戦です。
石田三成と武断派の武将たちは秀吉命ずるところの朝鮮出兵をきっかけに対立を深めていました。

やがて名だたる大名たちが三成率いる「西軍」と家康率いる「東軍」に分かれ激突したのが
関ケ原の合戦であります。

日本を二分し、天下分け目の合戦と称される歴史の節目となる戦いでした。

とはいえ、
この戦い、わずか6時間で終了。

大河ドラマ『真田丸』でも
「あれ、もう終わっちゃったの?」でしたよね。

天下分け目の合戦、
未来を決する戦いと言われ、
これまで数々の映画やドラマで扱われながら、
真っ正面から戦いそのものを描くのは
本作が初めて。
日本映画史上初の挑戦です。

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監督・脚本は原田眞人。
原田眞人
1949年生まれ。
1979年『さらば映画の友よ』で監督デビュー。
『KAMIKAZE TAXI』(‘95)では
フランス・ヴァレンシエンヌ冒険映画祭で
准グランプリ及び監督賞を受賞。
社会派エンタテインメント『金融腐蝕列島(呪縛)』(’99)、
『クライマーズ・ハイ』(’07)、
http://mtonosama.exblog.jp/8486082/
モントリオール世界映画祭で
審査員特別グランプリを受賞した『わが母の記』(’11)、
http://mtonosama.exblog.jp/17450310/ http://mtonosama.exblog.jp/17461880/
モンテカルロTV映画祭で最優秀監督賞を受賞した
『初秋』(’12)など小津安二郎監督に深く影響を受けた家族ドラマ、
時代劇初挑戦となった『駆込み女と駆出し男』(’15)、
http://mtonosama.exblog.jp/23949051/  http://mtonosama.exblog.jp/23959759/
戦後70年に合わせて公開され、
第39回日本アカデミー賞優秀監督賞、優秀脚本賞などを獲得した
『日本のいちばん長い日』(’15)まで作品の幅は広い。
『ラストサムライ』(’03 エドワード・ズウィック監督)では
俳優としてハリウッドデビュー。
最新作は『検察側の罪人』(’18)

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監督の司馬遼太郎「関ケ原」映画化への思いは25年前に遡ります。
当時は過去の巨匠たちが誰も描かなかった合戦を
雇われ武将・島左近を主人公に映画化したいと思ったといいます。

その5年後、『ラストサムライ』に出演した監督は、
再び『関ケ原』への想いが強まりました。
その時の主人公は島津惟新入道。
世界戦史々上最も勇壮な「愚行」といわれる
島津の退け口といわれる退却戦を描きたかったそうです。

そして、本作『関ケ原』の主人公は
司馬遼太郎原作と同じく石田三成。

石田三成といえば頭は良いけれど
豊臣家臣からは毛嫌いされたクールで融通のきかない男。
日本史に苦手なとのですが、そんなイメージを持っています。
演ずるは岡田准一です。

そして、裏切り者というイメージでとらえられる小早川秀秋。
東出昌大がハムレットもかくやーーー
と思われる懊悩、逡巡、苦悩を見せてくれます。

岡田准一の三成。
どんな人物になっているのでしょう。
そして、どんな合戦が戦われるのでありましょう。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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関ケ原
監督・脚本/原田眞人、原作/司馬遼太郎、製作/市川南、佐野真之、撮影/柴主高秀、美術/原田哲夫、衣装/宮本まさ江、編集/原田遊人
出演
岡田准一/石田三成、役所広司/徳川家康、平岳大/島左近、東出昌大/小早川秀秋、音尾琢磨/福島正則、北村有起哉/井伊直正、松角洋平/加藤清正、和田正人/黒田長政、滝藤賢一/豊臣秀吉、キムラ緑子/北政所、前田利家/西岡徳馬、直江兼続/松山ケンイチ、大場泰正/大谷刑部、中越典子/花野、有村架純/初芽、伊藤歩/蛇白・阿茶、壇蜜/妙善、中嶋しゅう/赤耳
8月26日(土)全国ロードショー
2017年、日本、2時間29分、カラー、配給/東宝、アスミック・エース
http://wwwsp.sekigahara-movie.com/

by Mtonosama | 2017-08-03 06:05 | 映画 | Comments(6)

駈込み女と駆出し男
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(C)2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会


前回はお歯黒の話ばかりになってしまいました。、
しかし、本作は駈込み女のお話であります。

鎌倉・東慶寺が主要な舞台ではありますが、
撮影が行われたのは京都、滋賀、大阪、兵庫、奈良など。
東慶寺の場面は『ラストサムライ』の舞台にもなった兵庫県姫路市の書寫山圓教寺で
撮影されたということです。

なるほど。
作中の東慶寺は山の気におおわれた壮大な寺院でした。
現在の鎌倉・東慶寺はこじんまりとしていますものね。

ストーリー
天保12年。
幕府公認の縁切り寺として知られる鎌倉・東慶寺。
夫との離縁を求めて女たちが駈込んでくる寺である。

東慶寺に駈込み、門前で縁切りの意志表示をした女たちは
まずは御用宿で聞き取り調査を受ける。
信次郎はそんな御用宿・柏屋の居候だ。

柏屋では主人の源兵衛、番頭の利平、その女房のお勝が忙しく立ち働いている。
医者ではあるが、いつか曲亭馬琴のような戯作を書きたいと思っている信次郎にとっては
柏屋こそ資料の宝庫、人間を知るにはもってこいの場所である。

ある日、顔にやけどのあるじょごとお吟が東慶寺に駈込み、柏屋にやってきた。
寺をめざす途中で出会った二人。
じょごは怪我を負って歩けないお吟を大八車に乗せて駈込んできたのだった。

お吟は日本橋の唐物問屋、堀切屋三郎衛門の囲われ者。
小股の切れあがった良い女である。
一方のじょごは七里ケ浜・浜鉄屋の腕の良い鉄練り職人。
顔のやけどは火を使って働いていた証だ。
じょごの夫の重蔵は仕事もしないで放蕩三昧。
女のところに居続け、その上、暴力まで振るうというとんでもない男。

柏屋あるじ源兵衛は二人に東慶寺入山のシステムを説明する。
まずは駈込み女の親元もしくは名主、夫方に飛脚を立てて呼び出す。
そこで離縁が成立すればよし。
成立しなければ東慶寺に入山する。
さらに、離婚のお沙汰も金次第・・・
入山には格付け料が必要で、最高位は上臈衆格、第2位は御茶間格、最下位は御半下格。
お吟は修行三昧で日々を暮らす最もお高い上臈衆格に。
じょごは雑用もこなす御半下格に。
2年の修行を終えれば晴れて離縁成立である。

さて、東慶寺にもう一人の駈込み女が。
剣士姿も凛々しい戸賀咲ゆうだ。
剣術家の父が開いた道場を悪漢侍に乗っ取られ、彼女の夫は無残にも斬り殺される。
その悪漢に無理矢理夫婦にされたゆうだったが、
隙を見てやっとの思いで逃げてきた。
ゆうは東慶寺の修行が明けたら、仇討したいと涙ながらに訴える。
だが、東慶寺は武士の妻女の入山は認めす、仇討の助太刀もしない。
どうなる、ゆう。

翌日、じょごとお吟の入山が決まる。
顔のやけどが治るまで柏屋に身を寄せ、信次郎の薬草採取を手伝うじょご。
やけどが癒えると、じょごは見違える程美しい女だった。

一方、水野忠邦による改革は厳しさを増す。
水野の腹心、南町奉行の鳥居耀蔵は東慶寺のお取りつぶしを図るのだった……

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いやはや会話のテンポの良さといったら。
戯作者志望の信次郎が柏屋の押し掛けてきたヤクザものを追っ払うシーンなど
思わず手を打ち、膝を打ち、という面白さ。

時代劇にお約束のチャンバラシーンもあるし、
台詞も展開もテンポが早く、さすが井上ひさし、
さすが、幼少時チャンバラ映画に親しんだ原田眞人監督。
楽しませてもらいました。

ひとつ苦言を呈させていただきますれば、
台詞のテンポが早過ぎて150歳の耳には聞き取りにくい部分もあったこと。
ああ、小津安二郎御大のゆっくりした台詞は老人にも外国人にも聞き取りやすうございましたよねぇ。





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駈込み女と駆出し男
監督・脚本/原田眞人、原案/井上ひさし「東慶寺花だより」(文春文庫刊)、製作総指揮/大角正、撮影/柴主高秀(JSC)、製作/松竹、バンダイビジュアル、ポニーキャニオン、アスミック・エース、こまつ座、松竹ブロードキャスティング、博報堂、ワコー、朝日新聞社、ぴあ、制作プロダクション/松竹撮影所、配給/松竹
出演
大泉洋/中村信次郎、戸田恵梨香/鉄練りじょご、満島ひかり/お吟、内山理名/戸賀咲ゆう、陽月華/法秀尼、神野三鈴/おゆき、宮本裕子/玉虫、松本若菜/お種、円地晶子/おみつ、玄里/おせん、武田真二/重蔵、北村有起哉/鳥居耀蔵、中村育二/水野忠邦、山崎一/石井与八、麿赤児/清拙、きむら緑子/お勝、木場勝己/利平、高畑淳子/女貸本屋、橋本じゅん/近海屋三八、井之上隆志/鼻山人、山路和弘/渓斎英泉、でんでん/為永春水、中村嘉葎雄/風の金兵衛、樹木希林/三代目柏屋源兵衛、堤真一/堀切屋三郎衛門、山崎努/曲亭馬琴
5月16日(土)全国ロードショー
2014年、143分、http://kakekomi-movie.jp/

by Mtonosama | 2015-05-01 06:57 | 映画 | Comments(9)

駈込み女と駆出し男
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(C)2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会


2月に完成報告会見の模様をお知らせした『駈込み女と駆出し男』。
http://mtonosama.exblog.jp/23721680/
ようやく当試写室で上映の運びとあいなりました。

ま、言ってみれば2月の会見は番宣でございますから、
俳優さんたちは良いことしか言いません。
あら、そんなことをいうと身も蓋もありませんわ。

時は江戸時代末期。
老中水野忠邦による天保の改革の真っただ中。
綱紀粛正、奢侈禁止、華美な祭礼、贅沢がことごとく禁止とあっては
庶民にとっても息のつまる時代だったことでありましょう。

そして、鎌倉には離縁を求める女たちが駆け込んでくる・・・
これ、決死の100メートル走です。
とにかく身体につけている物の一部を東慶寺門内に投げ込むまで女たちは全力疾走であります。

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東慶寺
幕府公認の縁切り寺であります。

全力疾走で、着物の裾を乱して寺に駈込んだ女たち。
それで万事解決かというと違うんですね。
東慶寺の門前で「あたしゃ、あの亭主と縁を切るために走ってきたのさ」などと
意志表示をした後、御用宿なるところで聞き取り調査が行われるのでございます。

本作はその御用宿・柏屋が主要な舞台。
そして、駆出しの医者でありながら戯作者にも憧れる口八丁手八丁の信次郎が
この御用宿の居候となったことからお話は展開します。

前回の完成報告会見のときにもお知らせしましたが、
本作は井上ひさしが11年をかけて書いた時代小説「東慶寺花だより」が原作。
平成26年歌舞伎座の新春大歌舞伎で上演されたこの小説を
原田眞人監督が映画化しました。

そうそう。信次郎を演じるのはNHK朝の連続ドラマでダメおやじを演じている大泉洋です。
大泉さん、せりふ回しの早さと、小利口そうな信次郎役を好演していました。

一方、夫のDVから逃げてきた女鉄精練職人・鉄練りのじょご
(井上ひさしもDVという話をきいたことがありますが)
このじょごを演じたのは戸田恵梨香。

豪商・堀切屋の愛人・お吟。
彼女はなぜか問題もなさそうな堀切屋のだんなのもとから用意万端整えて逃げ出します。
お吟を演じるは満島ひかり。
眉毛も剃り落とし、お歯黒も施した妖艶なおかみさんでした。

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ここで、横道に逸れますが、
昔、時代劇といえば武士の妻も長屋のおかみさんも皆
お歯黒をしていたような記憶があります。

お歯黒
「お歯黒」は明治初期まで長い歴史を経て続いていた女性の習慣であった。「お歯黒文化」はむし歯予防の見地からも有効であったといわれている。文字通り、歯を黒く染める風習である。別名「鉄漿(かね)」「かね」「はぐろめ」「歯黒」「涅歯(でっし、ねっし)」とも呼ばれ化粧品の一種で、時代の風俗によって歯を黒く染める鉄の溶液や、またそれを使用して歯を染めること、あるいは、染めた歯を示す様。

お歯黒をつけることにはいろいろな意義があったが、江戸時代は既婚婦人のしるしで、まず白い歯を染めて、「二夫にまみえず」という誓いの意味あいがあった。日本固有の木床義歯にはお歯黒が施されたものもある。大正時代にはお歯黒を施した陶歯も作られていた。
https://www.jda.or.jp/park/knowledge/index04.html

明治3年2月5日(1870年3月5日)、政府から皇族・貴族に対してお歯黒禁止令が出され、それに伴い民間でも徐々に廃れ(明治以降農村では一時的に普及したが)、大正時代にはほぼ完全に消えた。現代においては演劇、花街、一部の祭り、1960年代頃までの時代劇映画(大映等)のDVD等で見ることができるだけである。尚、お歯黒は引眉とセットになる場合が多い。
(WIKIPEDIAより)

お吟さんだけでなく、本当ならじょごもおかみさんたちも引眉、お歯黒なんでしょうけど。

でも、あまりこだわると
1960年代の時代劇をリアルタイムで観ていたことがばれてしまいますから、
この辺で。
だけど、今の若い方たちは引眉、お歯黒なんて知らないでしょうね。
そんな方はお吟さんの顔を見て正直に、思いっきり、ウワッ!と驚いてくださいね。

さあ、いったいどんなお話なんでしょうね。
続きは次回までお待ちくださいませ。




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駈込み女と駆出し男
監督・脚本/原田眞人、原案/井上ひさし「東慶寺花だより」(文春文庫刊)、製作総指揮/大角正、撮影/柴主高秀(JSC)、製作/松竹、バンダイビジュアル、ポニーキャニオン、アスミック・エース、こまつ座、松竹ブロードキャスティング、博報堂、ワコー、朝日新聞社、ぴあ、制作プロダクション/松竹撮影所、配給/松竹
出演
大泉洋/中村信次郎、戸田恵梨香/鉄練りじょご、満島ひかり/お吟、内山理名/戸賀咲ゆう、陽月華/法秀尼、神野三鈴/おゆき、宮本裕子/玉虫、松本若菜/お種、円地晶子/おみつ、玄里/おせん、武田真二/重蔵、北村有起哉/鳥居耀蔵、中村育二/水野忠邦、山崎一/石井与八、麿赤児/清拙、きむら緑子/お勝、木場勝己/利平、高畑淳子/女貸本屋、橋本じゅん/近海屋三八、井之上隆志/鼻山人、山路和弘/渓斎英泉、でんでん/為永春水、中村嘉葎雄/風の金兵衛、樹木希林/三代目柏屋源兵衛、堤真一/堀切屋三郎衛門、山崎努/曲亭馬琴
5月16日(土)全国ロードショー
2014年、143分、http://kakekomi-movie.jp/

by Mtonosama | 2015-04-28 05:54 | 映画 | Comments(2)

『駆込み女と駆出し男』
完成報告会見


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もう1週間以上も前の報告で恐縮でございます。
2月18日、日比谷ペニンシュラーホテルで行われた
『駈込み女と駆出し男』という映画の完成報告会見に行ってきました。

井上ひさしが晩年の11年をかけて書いた時代小説「東慶寺花だより」。
昨年は歌舞伎座の新春大歌舞伎で上演され話題となったこの小説を原案に
原田眞人監督が映画化した作品です。

教科書でおなじみの縁切り寺にまつわるお話のようです。
江戸時代、悪い夫や情人と縁を切りたい女たちが駆け込んだ寺と離縁調停人が登場する
笑いと涙の人情エンタテインメント。
『わが母の記』の原田眞人監督初めての時代劇です。

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すいません。この時点では映画もまだ観ていないし、原作も読んでないので
映画についてはこの程度のご紹介でご容赦ください。

会見に出場したのは原田眞人監督、離縁調停人・中村信次郎役の大泉洋、
もうひとりの離縁調停人で信次郎の叔母、御用宿の三代目柏屋源兵衛こと樹木希林、
駈込み女お吟を演じた満島ひかり、
駈込み女じょご役戸田恵梨香、
そして、駈込み女で女侍のゆう・内山理名。

離縁調停人・中村信次郎を演じた大泉洋さんが
「原作もエネルギッシュなら、監督の脚本もエネルギッシュ。
時代劇ながら新しい映画です」
と優等生のまとめ方をすれば

もうひとりの離縁調停人を演じた樹木希林さんは
「わたしはこんな場所に出る程、この映画で役立っていないのよ」
と水を差します。

慌てて、原田監督が
「ここの暖簾に字を書いたのは希林さんです」

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そんな一幕も含みつつ、大泉さんと樹木さんのマシンガントークが
映画の面白さを予感させてくれました。

今回が初の時代劇となる原田監督は
「京都の映画人と四つに組む良い体験ができたと思います」
きれいに、きっちりと撮ることを心がけたという監督を受けて、
若い女優陣も
「テンポが良くて絵がきれい。新しい時代劇だと思います」
とコメント。

そして、監督とは『わが母の記』以来の顔合わせとなる樹木希林さんも
「江戸時代の日常を描いているから、小学生が観て勉強になる映画だわね。
情人とか、縁切りは別にして、だけど。
絵がきれいなのは監督の腕。
低予算映画でもそうは見えないもの」


いや、もう樹木希林さん、噂にたがわぬ毒舌でした。
大泉洋さんとの掛け合いも面白くて
大笑いしながら過ごした報告会見でした。

笑いながら撮影したので、
写真にお見苦しい点がございますことをお許しください。

『駈込み女と駆出し男』は5月16日(土)全国ロードショーです。


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by Mtonosama | 2015-02-27 06:12 | 映画 | Comments(8)