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殿様の試写室

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駈込み女と駆出し男
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(C)2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会


前回はお歯黒の話ばかりになってしまいました。、
しかし、本作は駈込み女のお話であります。

鎌倉・東慶寺が主要な舞台ではありますが、
撮影が行われたのは京都、滋賀、大阪、兵庫、奈良など。
東慶寺の場面は『ラストサムライ』の舞台にもなった兵庫県姫路市の書寫山圓教寺で
撮影されたということです。

なるほど。
作中の東慶寺は山の気におおわれた壮大な寺院でした。
現在の鎌倉・東慶寺はこじんまりとしていますものね。

ストーリー
天保12年。
幕府公認の縁切り寺として知られる鎌倉・東慶寺。
夫との離縁を求めて女たちが駈込んでくる寺である。

東慶寺に駈込み、門前で縁切りの意志表示をした女たちは
まずは御用宿で聞き取り調査を受ける。
信次郎はそんな御用宿・柏屋の居候だ。

柏屋では主人の源兵衛、番頭の利平、その女房のお勝が忙しく立ち働いている。
医者ではあるが、いつか曲亭馬琴のような戯作を書きたいと思っている信次郎にとっては
柏屋こそ資料の宝庫、人間を知るにはもってこいの場所である。

ある日、顔にやけどのあるじょごとお吟が東慶寺に駈込み、柏屋にやってきた。
寺をめざす途中で出会った二人。
じょごは怪我を負って歩けないお吟を大八車に乗せて駈込んできたのだった。

お吟は日本橋の唐物問屋、堀切屋三郎衛門の囲われ者。
小股の切れあがった良い女である。
一方のじょごは七里ケ浜・浜鉄屋の腕の良い鉄練り職人。
顔のやけどは火を使って働いていた証だ。
じょごの夫の重蔵は仕事もしないで放蕩三昧。
女のところに居続け、その上、暴力まで振るうというとんでもない男。

柏屋あるじ源兵衛は二人に東慶寺入山のシステムを説明する。
まずは駈込み女の親元もしくは名主、夫方に飛脚を立てて呼び出す。
そこで離縁が成立すればよし。
成立しなければ東慶寺に入山する。
さらに、離婚のお沙汰も金次第・・・
入山には格付け料が必要で、最高位は上臈衆格、第2位は御茶間格、最下位は御半下格。
お吟は修行三昧で日々を暮らす最もお高い上臈衆格に。
じょごは雑用もこなす御半下格に。
2年の修行を終えれば晴れて離縁成立である。

さて、東慶寺にもう一人の駈込み女が。
剣士姿も凛々しい戸賀咲ゆうだ。
剣術家の父が開いた道場を悪漢侍に乗っ取られ、彼女の夫は無残にも斬り殺される。
その悪漢に無理矢理夫婦にされたゆうだったが、
隙を見てやっとの思いで逃げてきた。
ゆうは東慶寺の修行が明けたら、仇討したいと涙ながらに訴える。
だが、東慶寺は武士の妻女の入山は認めす、仇討の助太刀もしない。
どうなる、ゆう。

翌日、じょごとお吟の入山が決まる。
顔のやけどが治るまで柏屋に身を寄せ、信次郎の薬草採取を手伝うじょご。
やけどが癒えると、じょごは見違える程美しい女だった。

一方、水野忠邦による改革は厳しさを増す。
水野の腹心、南町奉行の鳥居耀蔵は東慶寺のお取りつぶしを図るのだった……

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いやはや会話のテンポの良さといったら。
戯作者志望の信次郎が柏屋の押し掛けてきたヤクザものを追っ払うシーンなど
思わず手を打ち、膝を打ち、という面白さ。

時代劇にお約束のチャンバラシーンもあるし、
台詞も展開もテンポが早く、さすが井上ひさし、
さすが、幼少時チャンバラ映画に親しんだ原田眞人監督。
楽しませてもらいました。

ひとつ苦言を呈させていただきますれば、
台詞のテンポが早過ぎて150歳の耳には聞き取りにくい部分もあったこと。
ああ、小津安二郎御大のゆっくりした台詞は老人にも外国人にも聞き取りやすうございましたよねぇ。





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駈込み女と駆出し男
監督・脚本/原田眞人、原案/井上ひさし「東慶寺花だより」(文春文庫刊)、製作総指揮/大角正、撮影/柴主高秀(JSC)、製作/松竹、バンダイビジュアル、ポニーキャニオン、アスミック・エース、こまつ座、松竹ブロードキャスティング、博報堂、ワコー、朝日新聞社、ぴあ、制作プロダクション/松竹撮影所、配給/松竹
出演
大泉洋/中村信次郎、戸田恵梨香/鉄練りじょご、満島ひかり/お吟、内山理名/戸賀咲ゆう、陽月華/法秀尼、神野三鈴/おゆき、宮本裕子/玉虫、松本若菜/お種、円地晶子/おみつ、玄里/おせん、武田真二/重蔵、北村有起哉/鳥居耀蔵、中村育二/水野忠邦、山崎一/石井与八、麿赤児/清拙、きむら緑子/お勝、木場勝己/利平、高畑淳子/女貸本屋、橋本じゅん/近海屋三八、井之上隆志/鼻山人、山路和弘/渓斎英泉、でんでん/為永春水、中村嘉葎雄/風の金兵衛、樹木希林/三代目柏屋源兵衛、堤真一/堀切屋三郎衛門、山崎努/曲亭馬琴
5月16日(土)全国ロードショー
2014年、143分、http://kakekomi-movie.jp/

by Mtonosama | 2015-05-01 06:57 | 映画 | Comments(9)

駈込み女と駆出し男
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(C)2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会


2月に完成報告会見の模様をお知らせした『駈込み女と駆出し男』。
http://mtonosama.exblog.jp/23721680/
ようやく当試写室で上映の運びとあいなりました。

ま、言ってみれば2月の会見は番宣でございますから、
俳優さんたちは良いことしか言いません。
あら、そんなことをいうと身も蓋もありませんわ。

時は江戸時代末期。
老中水野忠邦による天保の改革の真っただ中。
綱紀粛正、奢侈禁止、華美な祭礼、贅沢がことごとく禁止とあっては
庶民にとっても息のつまる時代だったことでありましょう。

そして、鎌倉には離縁を求める女たちが駆け込んでくる・・・
これ、決死の100メートル走です。
とにかく身体につけている物の一部を東慶寺門内に投げ込むまで女たちは全力疾走であります。

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東慶寺
幕府公認の縁切り寺であります。

全力疾走で、着物の裾を乱して寺に駈込んだ女たち。
それで万事解決かというと違うんですね。
東慶寺の門前で「あたしゃ、あの亭主と縁を切るために走ってきたのさ」などと
意志表示をした後、御用宿なるところで聞き取り調査が行われるのでございます。

本作はその御用宿・柏屋が主要な舞台。
そして、駆出しの医者でありながら戯作者にも憧れる口八丁手八丁の信次郎が
この御用宿の居候となったことからお話は展開します。

前回の完成報告会見のときにもお知らせしましたが、
本作は井上ひさしが11年をかけて書いた時代小説「東慶寺花だより」が原作。
平成26年歌舞伎座の新春大歌舞伎で上演されたこの小説を
原田眞人監督が映画化しました。

そうそう。信次郎を演じるのはNHK朝の連続ドラマでダメおやじを演じている大泉洋です。
大泉さん、せりふ回しの早さと、小利口そうな信次郎役を好演していました。

一方、夫のDVから逃げてきた女鉄精練職人・鉄練りのじょご
(井上ひさしもDVという話をきいたことがありますが)
このじょごを演じたのは戸田恵梨香。

豪商・堀切屋の愛人・お吟。
彼女はなぜか問題もなさそうな堀切屋のだんなのもとから用意万端整えて逃げ出します。
お吟を演じるは満島ひかり。
眉毛も剃り落とし、お歯黒も施した妖艶なおかみさんでした。

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ここで、横道に逸れますが、
昔、時代劇といえば武士の妻も長屋のおかみさんも皆
お歯黒をしていたような記憶があります。

お歯黒
「お歯黒」は明治初期まで長い歴史を経て続いていた女性の習慣であった。「お歯黒文化」はむし歯予防の見地からも有効であったといわれている。文字通り、歯を黒く染める風習である。別名「鉄漿(かね)」「かね」「はぐろめ」「歯黒」「涅歯(でっし、ねっし)」とも呼ばれ化粧品の一種で、時代の風俗によって歯を黒く染める鉄の溶液や、またそれを使用して歯を染めること、あるいは、染めた歯を示す様。

お歯黒をつけることにはいろいろな意義があったが、江戸時代は既婚婦人のしるしで、まず白い歯を染めて、「二夫にまみえず」という誓いの意味あいがあった。日本固有の木床義歯にはお歯黒が施されたものもある。大正時代にはお歯黒を施した陶歯も作られていた。
https://www.jda.or.jp/park/knowledge/index04.html

明治3年2月5日(1870年3月5日)、政府から皇族・貴族に対してお歯黒禁止令が出され、それに伴い民間でも徐々に廃れ(明治以降農村では一時的に普及したが)、大正時代にはほぼ完全に消えた。現代においては演劇、花街、一部の祭り、1960年代頃までの時代劇映画(大映等)のDVD等で見ることができるだけである。尚、お歯黒は引眉とセットになる場合が多い。
(WIKIPEDIAより)

お吟さんだけでなく、本当ならじょごもおかみさんたちも引眉、お歯黒なんでしょうけど。

でも、あまりこだわると
1960年代の時代劇をリアルタイムで観ていたことがばれてしまいますから、
この辺で。
だけど、今の若い方たちは引眉、お歯黒なんて知らないでしょうね。
そんな方はお吟さんの顔を見て正直に、思いっきり、ウワッ!と驚いてくださいね。

さあ、いったいどんなお話なんでしょうね。
続きは次回までお待ちくださいませ。




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駈込み女と駆出し男
監督・脚本/原田眞人、原案/井上ひさし「東慶寺花だより」(文春文庫刊)、製作総指揮/大角正、撮影/柴主高秀(JSC)、製作/松竹、バンダイビジュアル、ポニーキャニオン、アスミック・エース、こまつ座、松竹ブロードキャスティング、博報堂、ワコー、朝日新聞社、ぴあ、制作プロダクション/松竹撮影所、配給/松竹
出演
大泉洋/中村信次郎、戸田恵梨香/鉄練りじょご、満島ひかり/お吟、内山理名/戸賀咲ゆう、陽月華/法秀尼、神野三鈴/おゆき、宮本裕子/玉虫、松本若菜/お種、円地晶子/おみつ、玄里/おせん、武田真二/重蔵、北村有起哉/鳥居耀蔵、中村育二/水野忠邦、山崎一/石井与八、麿赤児/清拙、きむら緑子/お勝、木場勝己/利平、高畑淳子/女貸本屋、橋本じゅん/近海屋三八、井之上隆志/鼻山人、山路和弘/渓斎英泉、でんでん/為永春水、中村嘉葎雄/風の金兵衛、樹木希林/三代目柏屋源兵衛、堤真一/堀切屋三郎衛門、山崎努/曲亭馬琴
5月16日(土)全国ロードショー
2014年、143分、http://kakekomi-movie.jp/

by Mtonosama | 2015-04-28 05:54 | 映画 | Comments(2)

『駆込み女と駆出し男』
完成報告会見


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もう1週間以上も前の報告で恐縮でございます。
2月18日、日比谷ペニンシュラーホテルで行われた
『駈込み女と駆出し男』という映画の完成報告会見に行ってきました。

井上ひさしが晩年の11年をかけて書いた時代小説「東慶寺花だより」。
昨年は歌舞伎座の新春大歌舞伎で上演され話題となったこの小説を原案に
原田眞人監督が映画化した作品です。

教科書でおなじみの縁切り寺にまつわるお話のようです。
江戸時代、悪い夫や情人と縁を切りたい女たちが駆け込んだ寺と離縁調停人が登場する
笑いと涙の人情エンタテインメント。
『わが母の記』の原田眞人監督初めての時代劇です。

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すいません。この時点では映画もまだ観ていないし、原作も読んでないので
映画についてはこの程度のご紹介でご容赦ください。

会見に出場したのは原田眞人監督、離縁調停人・中村信次郎役の大泉洋、
もうひとりの離縁調停人で信次郎の叔母、御用宿の三代目柏屋源兵衛こと樹木希林、
駈込み女お吟を演じた満島ひかり、
駈込み女じょご役戸田恵梨香、
そして、駈込み女で女侍のゆう・内山理名。

離縁調停人・中村信次郎を演じた大泉洋さんが
「原作もエネルギッシュなら、監督の脚本もエネルギッシュ。
時代劇ながら新しい映画です」
と優等生のまとめ方をすれば

もうひとりの離縁調停人を演じた樹木希林さんは
「わたしはこんな場所に出る程、この映画で役立っていないのよ」
と水を差します。

慌てて、原田監督が
「ここの暖簾に字を書いたのは希林さんです」

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そんな一幕も含みつつ、大泉さんと樹木さんのマシンガントークが
映画の面白さを予感させてくれました。

今回が初の時代劇となる原田監督は
「京都の映画人と四つに組む良い体験ができたと思います」
きれいに、きっちりと撮ることを心がけたという監督を受けて、
若い女優陣も
「テンポが良くて絵がきれい。新しい時代劇だと思います」
とコメント。

そして、監督とは『わが母の記』以来の顔合わせとなる樹木希林さんも
「江戸時代の日常を描いているから、小学生が観て勉強になる映画だわね。
情人とか、縁切りは別にして、だけど。
絵がきれいなのは監督の腕。
低予算映画でもそうは見えないもの」


いや、もう樹木希林さん、噂にたがわぬ毒舌でした。
大泉洋さんとの掛け合いも面白くて
大笑いしながら過ごした報告会見でした。

笑いながら撮影したので、
写真にお見苦しい点がございますことをお許しください。

『駈込み女と駆出し男』は5月16日(土)全国ロードショーです。


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☆2015年2月27日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆


by Mtonosama | 2015-02-27 06:12 | 映画 | Comments(8)