ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:成島出 ( 3 ) タグの人気記事

草原の椅子 -2-

f0165567_550869.jpg

©2013「草原の椅子」製作委員会


佐藤浩市演ずる遠間憲太郎は50歳。カメラメーカーの営業局次長。
妻とは離婚し、大学生の娘と2人で暮らしています。
ま、よくいる仕事一途の会社人間です。
上から無理難題を言われ、部下に対して心にもないことを言わなければいけなかったり。

男50歳、仕事にかこつけ、好き勝手なことをした時期もあります。
妻とはそんなこともあって離婚したのですけどね。
自分は浮気をしたこともあるのですが、
娘の周囲に男の影がちらつくと気になって仕方ありません――

そんなどこにでもいる日本のオヤジです。

それのどこが大人のおとぎ話なんでしょうね?

原作者の宮本輝氏は「草原の椅子」を書き始める前、
本当の意味での「大人」が少なくなったと感じていたそうです。
ですが、小説を書き進める内、「大人」とは何かわかってきたといいます。

一、大人は感情をむきだしにしない。
ニ、大人は人間として大切な教養を持っている。
三、大人は忍耐を知っている。
四、大人とは、勇気は絞り出すものであり、行動を伴うことであることを知っている。
五、大人は健康に留意しなければならない。


うわっ、耳が痛い。

そんな「大人」観もちょうど50歳になった2人の男たちの生き方を通じて、
フンザの風景を背景に描かれるわけですが・・・・・


f0165567_5593343.jpg

ストーリー
遠間憲太郎は、大阪に本社を置く取引先「カメラのトガシ」の社長・富樫重蔵の窮地を救う。
「親友になってくれ」と懇願され、渋々の了承だったが、同い年とあって次第に打ち解けてゆく。

そんな頃、タクシーの中から偶然見かけた焼き物店の女主人・篠原貴志子に惹き付けられ、
10万円の黄瀬戸の器を購入してしまう。その後も高価な器を買い続ける遠間。
貴志子に恋をしてしまったのだ――

数日後、一人娘の弥生がアルバイト先の上司・喜多川を自宅に連れてくる。
彼が出張の間、4歳の息子・圭輔を預かってあげたいという。
圭輔は、家出した喜多川の妻の連れ子だった。
母親に育児放棄されたことが原因で口もきけず、心を閉ざしている。
そんな圭輔を、遠間は休みの間だけ面倒をみることにした。
話を聞いた親友の富樫は2人を実家のある瀬戸内海へ招待する。
その地で初めて遠間に心を許し、言葉を発する圭輔。

ある日、遠間の会社が主催する写真コンテストで受賞したことのある青年・鍵山が
パキスタンのフンザで撮影した写真集を彼に贈呈した。
雄大なヒマラヤの風景や人々の表情に魅了される遠間。

一方、圭輔をめぐる環境に変化が。
喜多川が転職を機に圭輔の育児を辞めたいと言い出し、
ネグレクトの母親も一旦は圭輔を引き取ることにしながら、結局、拒絶。
途方にくれた遠間は圭輔を養子にすることも考える。
だが、悩み抜いた末、施設に預けることに。
そして、圭輔との思い出作りの旅として、フンザ行きを決意する。
圭輔も「行きたい」と意思を告げる。
旅には、仕事の悩みを抱える富樫も同行。
貴志子も辛い過去を打ち明け、旅への同行を願うのだった。

遠間、富樫、貴志子、圭輔の4人はこれまでの人生を見つめなおし、
新しい生き方を探し求めるため、フンザへと旅立つ……

7000メートルを超えるヒマラヤの山々。カトパナ砂漠の神秘的なまでに白い砂。
それぞれの抱える悩みは雄大な自然に吸い込まれていくようであり、
人間の小ささを思い知らされる光景でした。

大きな自然を前にすると言葉を失い、思わず涙が出てきたりもします。

50歳と言えば仕事盛り。なかなかこんな旅には出られないというところが
大人のおとぎ話たる所以かもしれませんが、
節目節目に人生を見つめなおしてみることは必要ですよね。
30歳でも、150歳でも、折に触れて新しい生き方を考えてみたいものです。

秘境への想いがまたムクムクと湧いてきてしまいました。
ああ、旅に出たいです。





今日もポチッとしていただければうれしゅーございます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆2月24日に更新しました。いつも応援してくださり、ありがとうございます☆
草原の椅子
監督/成島出、原作/宮本輝「草原の椅子」(幻冬舎文庫、新潮文庫刊)、脚本/加藤正人、奥寺佐渡子、真辺克人、多和田久美、成島出、撮影監督/永沼六男、エグゼクティブ・プロデューサー/原正人、企画・設計/原オフィス、製作プロダクション/東映東京撮影所、配給/東映
出演
佐藤浩市/遠間憲太郎、西村雅彦/富樫重蔵、吉瀬美智子/篠原貴志子、小池栄子/喜多川祐未、中村靖日/喜多川秋春、貞光奏風/喜多川圭輔、AKIRA/鍵山、黒木舞/遠間弥生、若村麻由美/道代、井川比佐志/富樫茂雄
2013年2月23日(土)全国ロードショー、http://www.sougennoisu.jp/

by Mtonosama | 2013-02-24 06:15 | 映画 | Comments(8)
草原の椅子 -1-

f0165567_6195610.jpg

©2013「草原の椅子」製作委員会

とのは150歳です。
織田信長は「人間五十年、下天のうちを比ぶれば」と謡いながら舞いました。

同じ“との”つながりということで唐突なことを申し上げてしまいました。

50歳という歳は、人生において節目といえるときかもしれません。
本作は50歳を迎えたひとりの男が迎えた思いもよらない人生の変わり目を描いた映画です。
実生活でも共に1960年生まれで今年53歳になる佐藤浩市と西村雅彦が良い味を見せる
大人のためのおとぎ話といったらいいでしょうか。

昔は人生50年などと申しましたが、
今では50歳という年齢は、おとなのとば口。
デンと構えるにはまだまだ早すぎる歳なのでしょう。きっと。

本作「草原の椅子」は、
阪神大震災で自宅が全壊した半年後、シルクロード6700キロを踏破した体験を基に
作家・宮本輝が喪失と再生をテーマに著した小説「草原の椅子」(幻冬舎文庫・新潮文庫)
を原作としています。

監督は「八日目の蝉」(‘11 )で
http://mtonosama.exblog.jp/15856973/ http://mtonosama.exblog.jp/15872227/
日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した成島出監督。
そうそう、この人も佐藤浩市さん、西村雅彦さんとひとつ違いの1961年生まれです。

「八日目の蝉」に登場した子役の女の子に思わず知らず感情移入してしまったとのですが、
本作に出演する男の子にも感心しました。
成島監督の子役選びには脱帽であります。
もちろん子どもの演技力も、周囲の盛り上げも、重要だとは思いますが――

f0165567_6213785.jpg

今回、本作「草原の椅子」で重要な役割を演じた貞光奏風くんは2007年生まれ。
6歳です。
2000人もの子役オーディションで、集中力の高さが認められ、圭輔役に選ばれました。
母親にネグレクトされ、心を閉ざした4歳の子どもという難しい役どころです。
後姿のうなじの細さが、虐げられた子どものか弱さを表わしていて胸が痛くなるほどでした。
この圭輔くんも先月当試写室で上映した「明日の空の向こうに」のペチャくんみたいに
おばさんキラーであります。

あ、この圭輔くんと並び、本作にはもうひとつ大きな見どころがあります。
それがフンザ。
フンザというのはガイドブックには桃源郷と表現されているパキスタンの小さな農村です。


フンザ
北は中華人民共和国、北西はアフガニスタンとの国境と接し、面積10,101平方キロメートル。中国のカシュガルへ向かうカラコルム・ハイウェイ沿いに、観光ホテルや安宿の集まるカリーマーバード、ゴジャールにあるパスー村、グルミット村などの集落が点在している。現地ではブルシャスキー語が使われているが、英語やウルドゥー語も解されている。ゴジャール地域では ワヒー語が話されている。シーア派イスラームのイスマーイール派信者が多く、パキスタン他地域のイスラム教徒と比べると、風習や服装はかなり異なる。
パキスタンと中国新疆ウイグル自治区を結ぶアジア横断ルートの途中にある上に、7000m級のパミール高原の山々が迫る辺境にあるため、外国人観光客や登山目的の旅行者が多い。アジアを旅するバックパッカーから「伝説の地」、「桃源郷」と呼ばれるほど、景色がすばらしい。自然豊かな村や谷は、4月になると杏の花でピンク色に埋め尽くされる。また、酒類の入手が困難なパキスタンにおいては珍しく、フンザワインと呼ばれる飲料が旅行者の間の隠れた名物となっている。そうした風土を愛して長期逗留する旅行者が少なくない。以前は日本の旅行会社のツアー客も多数訪れていた。ただ、アメリカ同時多発テロ事件以降、訪問する観光客は減少傾向にある。
日本人旅行者の間では「風の谷のナウシカ」の「風の谷」のモデルとなったと言われてきたが、宮崎駿自身は「(風の谷のイメージは)中央アジアの乾燥地帯なんです」と雑誌の対談で明言している。
(Wikipediaより)

本作は8月の撮影ということで、Wikipediaにあるような杏の花で染められた桃源郷
というよりは土色、砂漠色の世界でしたが、
秘境好きにはたまらない光景が拡がっていました。

さあ、一体どんなお話でしょうか。続きは次回まで乞うご期待でございます。



今日もポチッとお願いできましたら嬉しゅうございます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆2月21日に更新しました。いつも応援をありがとうございます☆

草原の椅子
監督/成島出、原作/宮本輝「草原の椅子」(幻冬舎文庫、新潮文庫刊)、脚本/加藤正人、奥寺佐渡子、真辺克人、多和田久美、成島出、撮影監督/永沼六男、エグゼクティブ・プロデューサー/原正人、企画・設計/原オフィス、製作プロダクション/東映東京撮影所、配給/東映
出演
佐藤浩市/遠間憲太郎、西村雅彦/富樫重蔵、吉瀬美智子/篠原貴志子、小池栄子/喜多川祐未、中村靖日/喜多川秋春、貞光奏風/喜多川圭輔、AKIRA/鍵山、黒木舞/遠間弥生、若村麻由美/道代、井川比佐志/富樫茂雄
2013年2月23日(土)全国ロードショー、http://www.sougennoisu.jp/

by Mtonosama | 2013-02-21 06:28 | 映画 | Comments(4)
               八日目の蝉 -1-

f0165567_546780.jpg


                   ©2011映画「八日目の蝉」製作委員会

         直木賞作家・角田光代さんの小説「八日目の蝉」が原作の映画です。
       NHKでもドラマ化されたので、ご覧になった方は多いのではないでしょうか。
とのもTVで飛び飛びに観ました。そのときの印象は赤ちゃんを抱いた人がいっつも走っているなぁ、というもの。

          TVではそんな観方しかしていないし、原作も読んでいないので、
             映画化されたと聞き、勇んで試写室に足を運びました。

f0165567_603827.jpg


     角田光代原作の映画化作品は「空中庭園」(‘05)を観ただけでしたが、案外多いんですね。
「真昼の花」(‘05)、「Presents ~合い鍵~」(‘06)、「うに煎餅」(‘07)、そして、今回の「八日目の蝉」(‘11)です。
           あ、あと本人が出演した「40歳問題」(‘08)という映画もありました。
            (これはドキュメンタリー映画で角田さんの作品ではありませんが)。

   その中で一番新しい映画化作品「八日目の蝉」は、角田光代が手がけた初の長編サスペンス。
     05年11月から読売新聞で連載され、07年第2回中央公論文芸賞を受賞した作品です。

f0165567_550067.jpg


             この写真からもわかるように、角田光代さんはまだ若い作家。
                          ちょっとウィキってみると―――

角田 光代(かくた みつよ、1967年3月8日 - )は、日本の作家、小説家、翻訳家。
神奈川県横浜市出身。捜真小学校から捜真女学校中学部・高等学部を経て早稲田大学第一文学部文芸専修課程卒業。大学では学生劇団「てあとろ50'」に所属。大学在学中の1988年、彩河杏名義で書いた「お子様ランチ・ロックソース」で上期コバルト・ノベル大賞受賞。
1990年、「幸福な遊戯」で第9回海燕新人文学賞受賞し角田光代としてデビュー。1996年に『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞を受賞したほか、数度芥川賞の候補に挙がった。2005年、『対岸の彼女』で第132回直木三十五賞受賞。『キッドナップツアー』など児童文学も手がけている。
私生活では、芥川賞作家の伊藤たかみと結婚していたが、その後離婚。2009年10月、ロックバンドGOING UNDER GROUNDの河野丈洋と再婚した。輪島功一のボクシングジムに通っていたことがある。(Wikipediaより)

         と、ありました。へぇ、横浜出身だったんですね。へぇ、ボクシングジム!?
             それにしても早稲田は女性作家をたくさん輩出してますね。
             とのは今、小川洋子にこってますが、彼女も早稲田です。

            いえ、早稲田は関係ありません。映画「八日目の蝉」です。

       映画のキャッチコピーは「優しかったお母さんは私を誘拐した人でした」。
               優しかったお母さんを演じたのは永作博美。
         誘拐された「私」を演じたのは現在NHK朝の連続ドラマのヒロイン・井上真央。

          さあ、どんなお話でしょうか。テレビで見た印象とはずいぶん違ってました。
      何度も泣いてしまいました。とのは涙もろいということをさしひいても、なかなか見せる映画です。
                  どうぞ、次回を楽しみになさってくださいませ。

f0165567_664290.jpg


                                  

八日目の蝉
監督/成島出、原作/角田光代(中公文庫)、脚本/奥寺佐渡子、撮影/藤澤順一、音楽/安川悟朗
出演
井上真央/秋山恵理菜、渡邊このみ/秋山恵理菜・薫、永作博美/野々宮希和子、小池栄子/安藤千草、森口瑤子/秋山恵津子、田中哲司/秋山丈博、市川実和子/沢田久美・エステル、平田満/沢田雄三、吹雪ジュン/沢田昌江、劇団ひとり/岸田孝史、余貴美子/エンゼル、田中泯/タキ写真館・滝
4月29日(金・祝日)ロードショー
2011年、カラー、147分、配給/松竹、http://www.youkame.com


ブログランキングに参加しています。
今日もポチッとお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆4月23日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-04-23 06:23 | 映画 | Comments(5)