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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

楽園からの旅人 -2-
Villaggio di cartone

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(C) COPYRIGHT 2011 Cinemaundici

当試写室で上映しただけでも
「海と大陸」
http://mtonosama.exblog.jp/19020859/ http://mtonosama.exblog.jp/19092898/
「ぼくたちのムッシュ・ラザール」
http://mtonosama.exblog.jp/17762227/ http://mtonosama.exblog.jp/17772823/
「ル・アーブルの靴みがき」
http://mtonosama.exblog.jp/17426967/ http://mtonosama.exblog.jp/17438978/
「君を想って海をゆく」
http://mtonosama.exblog.jp/15073145/ http://mtonosama.exblog.jp/15091252/
などなど。

難民を描いたヨーロッパ映画は結構目につきます。
難民問題はもう限定された一地域の問題でも、特殊な問題でもないのでしょう。
ヨーロッパの人々とアフリカやイスラム圏の人々という大きなくくりの中の
経済や政治社会問題として描かれるのではなく、
人と人の関わりとして映画化されるようになってきているのかもしれません。

さあ、劇映画に復帰したオルミ監督、いったいどんな映画をみせてくれるのでしょうか。


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ストーリー
イタリアのとある街で、
もう半世紀もの間、人々が集い、祈りをささげた教会が取り壊されようとしていた。
椅子も祭壇もキリストの磔刑像も撤去された。

夜、ひとりの男が怪我をした家族を連れて司祭館にやってくる。
男は技師で、怪我をした家族は不法入国者だった。
それを皮切りに、教会堂には“旅人たち”が次々とやってきた。
皆アフリカから長い旅路を経て辿り着いた人々。
教会堂には段ボールでつくった家ができあがっていく。急ごしらえの小さな村である。

そんな小さな村にもいくつかのグループがあった。
身重の女性以外はみな旅の途中で亡くなったグループ。
世界を良くするためには暴力しかないというイスラム原理主義のグループ。
言葉の力を信じる技師のグループ。
どのグループも旅の途中で多くの仲間を失っていた。

その中のひとりの少年は難破船の中で一冊のノートを拾っていた。
そこには世界が始まる頃の美しい大地が描かれ、
「すべての子はひとりの母から生まれた」という言葉が記されていた。
その後のページは水にぬれたためか、開くことができない――

身重の女性が出産する。“旅人たち”は女性や生まれてきた赤ん坊の世話をし、
老司祭はそこにキリストの誕生を見るのだった。
若者たちの間には恋も芽生えようとしていた。

そこへ、保安委員が不法移民を取り締まるために教会を訪れた。
老司祭は「教会はすべての人に開かれています」と彼らを退ける。

翌日、“旅人たち”は老司祭と技師を残して、フランスへと旅立つ。
聖堂は明日になればあとかたもなく壊されてしまうだろう。
しかし、人間たちの物語は明日もまたとぎれることなく続いていく……


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天井に開いた天窓。そこから降り注ぐ雨。洗礼盤に集められるその雨水。
その水で生まれたばかりの赤ん坊を沐浴させる。
相も変わらぬ難民たちの厳しい現実を背景としながら、それでも希望が香り立つ映画です。

旅人たちも老司祭もすべてを失った人々でした。
破壊された教会もそうです。
祭壇やキリスト像をひきおろされ、権威もなくし、ただの家になってしまいました。
ところが“旅人たち”はその何もかもなくした“家”へ救いと安らぎを求めて訪れたのです。
そこでの出会いや新しい命の誕生がなにかをひきおこしたようです。
絶望の淵に立っていた司祭は生きがいを見出し、
通り過ぎていくだけの“旅人たち”を通じ、真の愛に気づきました。
“旅人たち”はまた次の地へ向かう力を得ました。

現実は何も変わったようには見えないかもしれません。
しかし、なにかに小さな火がともったようです。

「人生を信じなさい」
その一言を言いたくてエルマンノ・オルミ監督はもう一度劇映画をつくったのかもしれません。






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楽園からの旅人
監督・脚本/エルマンノ・オルミ、撮影監督/ファビオ・オルミ、編集/パオロ・コッティンニョーラ、音楽/ソフィア・グバイドゥリーナ
出演
マイケル・ロンズデール/老司祭、ルドガー・ハウアー/教会堂管理人、アレッサンドロ・アベル/保安委員、マッシモ・デ・フランコヴィッチ/医者
8月17日(土)より岩波ホールにてロードショー
2011年、87分、イタリア、イタリア語、カラー、日本語版字幕/吉岡芳子、配給/アルシネテラン、http://www.alcine-terran.com/rakuen/

by Mtonosama | 2013-08-06 07:08 | 映画 | Comments(8)
楽園からの旅人 -1-
Villaggio di cartone

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(C) COPYRIGHT 2011 Cinemaundici

外国の街で歩き疲れたとき、安心して休めるのはどこですか?
カフェとかいろいろありそうですが、お金を使いたくないとのは教会です。
なんといっても安全ですし、頼りになります。
都会の教会はいつでもウェルカムでしたから、一人歩きで疲れたときは遠慮なくお邪魔していました。
教会堂の中なら怖い人も悪い人も何もできないですよね。きっと。
クリスチャンではありませんが、神様はきっとお許しくださるはずです。

というわけで、本作「楽園からの旅人」は教会の聖堂が舞台。
っていうか、教会しか出てきません。まるで舞台劇を思わせる映画です。

間もなく取り壊されることになった教会にひとり残る老司祭。
そこへお金もなく、疲れ果てたアフリカからの難民たちが救いを求めてやってきました。
そして、礼拝堂の中に段ボールの村がつくられます。
(原題の”Villaggio di cartone”は“段ボールの村”という意味です)

二夜だけの新しい村に生まれた新しい命。
教会の消える日に自らの使命を見出す老司祭。

礼拝堂に突如現れた段ボールの村で交流する人々を描いた荘厳な物語です。
段ボールと荘厳って似合いませんよね。
でも、人の営みって本来荘厳なものなのだよ、と教えてくれる作品でした。

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監督はエルマンノ・オルミ。
「木靴の樹」(‘78)、「ポー川のひかり」(‘06)などで知られるイタリアの巨匠です。
「ポー川のひかり」は2009年当試写室でも上映しています。
同年末「殿様の試写室」ベスト10でも堂々の1位に輝きました。
自分で選んだのだから「堂々」もないんですけど。
http://mtonosama.exblog.jp/11533228/

しかし、オルミ監督は「ポー川のひかり」を最後にもう劇映画は撮らないと言っていたのですがねぇ。
どうしたのでしょう。
「ポー川のひかり」では現代に姿を現したイエス・キリストともいうべき人物を描きました。
混迷する世界に現れた現代のキリスト。
最後の劇映画とするにふさわしい作品でした。

なのに、どうして?
世界は未だ彼の映画を必要としていると判断したということでしょうか。
しかし、再び、82歳となった巨匠の作品を観られるとは僥倖以外の何物でもありません。


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エルマンノ・オルミ監督
1931年ベルガモ生まれ。父は鉄道員。2歳の時、家族でミラノに移る。
大戦終了後、水力発電所についての映画を撮る。
その後40作以上のドキュメンタリーを制作。
1959年初の長編劇映画「時は止まりぬ」を発表。
その後、ミラノから来た若い2人の男が初めての仕事で出会う困難と夢を描いた「就職」は1961年ヴェネチア国際映画祭でOCIC賞と批評家賞をダブル受賞、国際的な映画祭でも数々の賞を受ける。
1963年の「婚約者」ではイタリア北部から労働力が流出したことにより、南イタリアの工業化が急速に発展した後の顛末を描いた。
この3本は初期の傑作三部作として評価が高い。

1965年には労働問題から離れた作品「一人の男がやってきた」を発表。
ローマ法王ヨハネ23世に捧げている。

1978年、ベルガモの農夫の生活を描いた「木靴の樹」でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞。
1987年「偽りの晩餐」でヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞、翌88年には「聖なる酔っ払いの伝説」で同映画祭金獅子賞を受けた。
2005年アッバス・キアロスタミ監督とケン・ローチ監督とのオムニバス映画「明日へのチケット」を発表。
2006年「ポー川のひかり」。これを最後の長編劇映画とし、今後はドキュメンタリー映画を制作していきたいと公表。

2008年ヴェネチア国際映画祭は監督の功績を讃え、栄誉金獅子賞を贈っている。

前言を翻し、再びメガホンをとったエルマンノ・オルミ監督。
エジソンのもとで働いたこともあるという82歳の老監督をいったい何が突き動かしたのでしょうか。

以下は次回まで今しばらくお待ちくださいませ。
乞うご期待でございます。



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楽園からの旅人
監督・脚本/エルマンノ・オルミ、撮影監督/ファビオ・オルミ、編集/パオロ・コッティンニョーラ、音楽/ソフィア・グバイドゥリーナ
出演
マイケル・ロンズデール/老司祭、ルドガー・ハウアー/教会堂管理人、アレッサンドロ・アベル/保安委員、マッシモ・デ・フランコヴィッチ/医者
8月17日(土)より岩波ホールにてロードショー
2011年、87分、イタリア、イタリア語、カラー、日本語版字幕/吉岡芳子、配給/アルシネテラン、http://www.alcine-terran.com/rakuen/

by Mtonosama | 2013-08-03 07:05 | 映画 | Comments(4)
海と大陸 -2-
TERRAFERMA

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(C)2011 CATTLEYA SRL・BABE FILMS SAS・FRANCE 2 CINEMA

当試写室でつい先頃上映した「ある海辺の詩人 ―小さなヴェニスで―」もそうでしたが、
ヨーロッパと、移民、難民とはもはや切っても切り離せない関係にあります。
この関係はホットな政治のテーマでもあり、人道的な問題でもあります。

ただ、難民を迎える側に余裕があるならいいのですが、必ずしもそうではない場合もある訳です。
そんな時はいったいどうすればいいんでしょう。

本作はまさにそんな映画です。

数年前、父を海で亡くし、今は祖父を手伝って漁師をする20歳の主人公フィリッポ。
漁師を続ける祖父、観光業に転じた叔父、本土で新しく生活を始めたい母――
主人公の家族もまた生活の岐路に立っているところです。
そこへアフリカから決死の覚悟でサラとその息子がやってきました。サラは臨月の身重。
さあ一体どうなるのでしょうか。


ストーリー
地中海に浮かぶ小島リノーサ島。
20歳のフィリッポは代々漁師をやってきたプチッロ家のひとり息子。
2年前に海で父を亡くし、今は70歳の祖父エルネストと2人で漁に出ている。

先の見通しの立たない漁業に見切りをつけ、観光業に転じた叔父ニーノは、
漁船を廃船にして老後を楽しむべきだとエルネストに勧める。
母ジュリエッタは息子を連れて島を離れ、新しい土地で暮らしたいと思っている。

夏、小さな島は観光客で溢れかえる。
一家は家をリフォーム。貸別荘にして、自分たちはガレージで生活することに。
フィリッポと同世代の3人の男女が貸別荘を契約した。
北イタリアから観光にきたマウラ、ステファノ、マルコという若者たちだ。

ある日、漁に出ていたエルネストとフィリッポは数人の難民を助け、
その中にいた妊娠中のサラとその息子をガレージで匿うことになった。
その晩、サラはジュリエッタの助けを借りて出産。
狭いガレージに、生まれたばかりの赤ん坊までが加わり、
彼らの存在は一家の生活をさらに脅かすものとなった。

ジュリエッタはサラたちを警察に引き渡すべきだとエルネストに訴える。
とまどうエルネスト。
昔は海で溺れかかった人を助けることは立派な行為だったはずなのに。

サラはエチオピアから2年かけてこの島まで辿り着いた。夫のいるトリノへ行きたいのだ。
ジュリエットはサラたちの存在を疎ましく思っているが、困り果てた彼らを見捨てることもできない。
同じ母として、サラの気持は痛いほどにわかっているのだ――

夜、フィリッポは貸別荘のマウラを海へ誘う。
空には無数の星。
その時、フィリッポは異変に気づいた。
彼の船に向って、暗い海を難民たちが必死に泳いでくるのだ。
船べりに手をかけた彼らを見て恐怖を感じたフィリッポは、彼らを船から振り払い港へと逃げ帰る。

翌朝、浜には昨晩の難民たちが遺体となって打ち上げられ、島は大騒動に。
マウラたち観光客も島を去っていった。
生き残った難民たちが送還されていくのをフィリッポはただ見ていることしかできなかった。

その夜、サラたちを乗せた車がエンジン音をひそめてすべりだす……


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溺れかけている人が眼の前にいれば助ける――
これは人が人であるための掟であり、それ以前に、本能です。

国も法律も越えた人間としての〈掟〉に従って生きてきた祖父エルネストだが、
時代の流れはそれを許さない。
法を犯したくはないし、先行きのない生活もなんとかしたい。
しかし、子を持つ母としてサラの存在を受け入れる母ジュリエッタ。
マウラとデートをしている時に助けを求めてきた難民たちを見殺しにしてしまったフィリッポ。

スクリーンに展開される三人三様の悩み。
どれもよくわかるのですが、この三択問題の解答を迫られたら答えられません。
おばかなクイズ解答者のような自分・・・

そんな中で彼らのとった選択はやはり感動的でした。
今日をきちんと生きれば、明日は明日でなんとかなっていくものなのでしょう。





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海と大陸
監督・原案/エマヌエーレ・クリアレーゼ、脚本/エマヌエーレ・クリアレーゼ、ヴィットリオ・モロー二、キャスティング/キアーラ・アニェッロ、助監督/エミリアーノ・トッレス、カメラ・オペレーター/ルイジ・アンドレイ、ライン・プロデューサー/フェデリコ・フォーティ、美術/パオロ・ボンフィーニ、撮影監督/ファビオ・チャンケッティ、製作総指揮/ジーナ・カルディー二、プロデューサー/リッカルド・トッツィ、ジョバンニ・スタビリーニ、マルコ・キーメンツ
出演
フィリッポ・チッロ/フィリッポ、ドナテッラ・フィノッキアーロ/ジュリエッタ、ミンモ・クティッキオ/エルネスト、ジュゼッペ・フィオレッロ/ニーノ、ティムニット・T/サラ、マルティーナ・コデカーザ/マウラ、フィリッポ・スカラフィア/マルコ、ピエルパオrp・スポッロン、ティツィアーナ・ロダート/マリア、ルベル・ツェガエ・アブラハ/サラの息子、クラウディオ・サンタマリア/財務警察官
4月6日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー
2011年、93分、イタリア、フランス/イタリア語、日本語字幕/岡本太郎、提供/クレスト・インターナショナル、朝日新聞社、提供/イタリア大使館、http://www.umitotairiku.jp/

by Mtonosama | 2013-04-01 06:34 | 映画 | Comments(8)
海と大陸 -1-
TERRAFERMA

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(C)2011 CATTLEYA SRL・BABE FILMS SAS・FRANCE 2 CINEMA

試写状が送られてきて、さて、どの映画を観ようか、と考えるひとときは至福のときであります。

どれを観るかの決め手にするものにはいろいろあります。

お気に入りの監督の作品であること、あまり知らない国を舞台にした映画であること、
好きな俳優が出ていること、良いタイトルであること、そして、試写状の写真が良いこと――

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「海と大陸」はまさにその写真が決め手になりました。
青い海に向って小さな船から多くの男女が飛び込んでいきます。
それはまるで船の底から人が溢れ出すようであり、次から次へと人が盛り上がり
まるで仕掛け花火のようにダイブしていく写真です。

内容はどうあれ、このシーンをスクリーンで観られるだけで満足、
と試写室に向いました。

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本作は、シチリア島とアフリカ大陸の中間地点にあるリノーサ島が舞台の映画です。
この島は漁民が大半を占める小さな島ですが、今や漁業も衰退し、夏場だけの観光地になっています。

監督はエマヌエ―レ・クリアレーゼ。

エマヌエ―レ・クリアレーゼ
1965年ローマに生まれ、祖父はシチリア出身。1991年ニューヨーク大学で映画演出を学び、短編映画を何本か撮った後、1997年”Once We were Strangers”をニューヨークで撮影、長編映画監督デビューを果たす。その後、イタリアに戻り、シチリアのランぺドゥーサ島で撮った初めてのイタリア作品「グラツィアの島」(‘02)でカンヌ国際映画祭批評家週間グランプリを獲得。2006年シャルロット・ゲンズブールを起用し、20世紀初頭のアメリカへの移民問題を描いた「新世界」を監督。第63回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を獲得。この作品はマーティン・スコセッシによって公開され、第79回アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表に選ばれた。本作「海と大陸」では第68回ヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞、さらに第84回アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表に選ばれた。

小さな島の素朴な風景と美しい海を背景にしたお話なのですが、
実は、この島の地図上の位置に映画のキーポイントがありました。
本作の舞台であるリノーサ島は、べラージェ諸島に属し、
シチリア島の南方、チュニジア東方のシチリア海峡上に位置しています。

つまり、アフリカからヨーロッパへの玄関口なんですね。
シチリアと北アフリカの中間地点にあるため、
北アフリカからヨーロッパに渡る人々を乗せた船が漂着するケースが多いということです。

その昔ベトナムからやってくるボートピープルと呼ばれた人々もそうでしたが、
充分な装備を持たない小さな漁船に多くの人々が乗ってくるので、病気や遭難によって
途中で大勢亡くなるそうです。

もうおわかりでしょうが、この映画にはアフリカからの難民が登場します。
難民と、ヨーロッパへの玄関口にあたる小さな島の住民との関わりを描いた映画です。

あのダイビングシーンも気になりますが、いったいどんなお話なのでしょう。
続きは次回で。乞うご期待でございますよ。



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海と大陸
監督・原案/エマヌエーレ・クリアレーゼ、脚本/エマヌエーレ・クリアレーゼ、ヴィットリオ・モロー二、キャスティング/キアーラ・アニェッロ、助監督/エミリアーノ・トッレス、カメラ・オペレーター/ルイジ・アンドレイ、ライン・プロデューサー/フェデリコ・フォーティ、美術/パオロ・ボンフィーニ、撮影監督/ファビオ・チャンケッティ、製作総指揮/ジーナ・カルディー二、プロデューサー/リッカルド・トッツィ、ジョバンニ・スタビリーニ、マルコ・キーメンツ
出演
フィリッポ・チッロ/フィリッポ、ドナテッラ・フィノッキアーロ/ジュリエッタ、ミンモ・クティッキオ/エルネスト、ジュゼッペ・フィオレッロ/ニーノ、ティムニット・T/サラ、マルティーナ・コデカーザ/マウラ、フィリッポ・スカラフィア/マルコ、ピエルパオrp・スポッロン、ティツィアーナ・ロダート/マリア、ルベル・ツェガエ・アブラハ/サラの息子、クラウディオ・サンタマリア/財務警察官
4月6日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー
2011年、93分、イタリア、フランス/イタリア語、日本語字幕/岡本太郎、提供/クレスト・インターナショナル、朝日新聞社、提供/イタリア大使館、http://www.umitotairiku.jp/

by Mtonosama | 2013-03-29 06:55 | 映画 | Comments(4)
ル・アーブルの靴みがき -1-
LE HAVRE

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© Sputnik Oy

アキ・カウリスマキ。
舌をかみそうな名前ですが、名前を覚えることの下手なとのも
彼の名前は比較的早く覚えることができました。
アキのキ、カウリスマキのキと韻を踏んでいるからでしょうか。
それともアキという日本語っぽい言葉がこの監督の名前だからでしょうか。
秋飼う栗鼠マキ・・・なんてね。

アキ・カウリスマキは1957年4月4日フィンランド・オリマティラ生まれの監督です。
つい先日55歳になったばかりなのですね。
ヘルシンキの大学に在学中は大学新聞をひとりで編集したり、
フィンランドの代表的な映画雑誌に寄稿、雑誌編集にも参加し、全頁を別のペンネームで
書き分けるなど異能の人でありました。

さて、異能の人アキ・カウリスマキの最新作「ル・アーブルの靴みがき」は
「街のあかり」(‘06)以来、5年ぶりの新作で、
そして「ラヴィ・ド・ボエーム」(‘91)に次いで2本目となるフランス語の作品です。
舞台は大西洋に臨む北フランスの港町ル・アーブル。


ル・アーブルはセーヌ川右岸の河口に位置する。港湾の規模はマルセイユに次いで、大西洋岸ではフランス第1位の規模である。2005年戦後再建された中心部の街並みが「オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーブル」として世界文化遺産に登録された。
第二次世界大戦中、ノルマンディー上陸作戦から続くアストニア作戦の艦砲射撃と空爆で破壊され、戦後「鉄筋コンクリートの巨匠」とも呼ばれた建築家オーギュスト・ペレによって再建された。
(Wikipediaより)

などと、ル・アーブルのことをウィキったのはこの港町が本作にとって重要なポイントになっているからです。
以前、「君を想って海をゆく」(‘10)という映画を2年前の12月に当試写室で上映しました。http://mtonosama.exblog.jp/15073145/  http://mtonosama.exblog.jp/15091252/
運動音痴でありながら、水泳だけは好きなとのにとって極めて印象的かつ感動的な映画でした。
クルド人の難民少年がドーバー海峡を泳いで英国へ渡るという作品ですが、
こちらはカレーが舞台でした。
カレーはル・アーブルと同じく大西洋に面した北フランスの街で
英仏海峡トンネルでイギリスのドーバーと結ばれています。

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というわけで、イギリスをめざす難民たちは大西洋に面したイギリスに近い北フランスの都市に
足を踏み入れる訳です。
では、難民たちはなぜイギリスを目指すのでしょうか?

理由の第1は、フランスやドイツと違って、イギリスでは亡命者としての身分を簡単に取得することができること。
亡命審査が行われている間、住居と食料、さらに週に35ポンド(約6300円、そのうち約4500円が商品交換券)が支給され、場合によってはそのまま逃亡することもできる。そのうえ、国内に6カ月以上留まると、労働許可証も支給されるが、イギリスには大規模な無許可労働市場があるため、実際には許可証なしに簡単に仕事を見つけることができる。
難民にとってイギリスでの生活の1番の魅力的な面としては、他の欧州諸国にあるIDカード制度がないこと。イギリスでは、犯罪者として疑われているとき以外は、国籍などについて聞かれることはなく、安心して生活することができる。
一方フランスでは、難民には働く権利がなく、彼らは月に180ポンド(約3万2000円)が与えられるだけである。また、制度上は難民センターにおいて住居を探す手助けをしてもらえるのだが、実際は、自分たちで探さなくてはならない。さらに、日常生活を営むうえでIDカードが必需となっており、絶えず生活に対する不安がつきまとうことになる。

フランス外務省のスポークスマンはこう語っている。
ロンドンでは民族の多様性を埋めるべく、法律の整備が行われ、あらゆる分野において「公平さ」や「多様性の理解」が周知徹底されようとしているが、大陸はまったく逆の立場にある。この違いが特にイギリスが難民を引きつける要素になっているのであろう。
こうした難民の流入に伴う多くの問題への対応は、現在、イギリス全土の地方自治体において大きな課題となってきている。
「自治体国際化フォーラム」 http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/articles/jimusyo/146LOND/INDEX.HTM#4


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と、またまた引用が長くなってしまいました。
もうおわかりでしょうが、本作では難民が描かれています。

とはいえ、難民の抱えるさまざまな問題をしゃっちょこばって論じる映画ではなく、
あるいは、難民はこんなに可哀想なんだから、という社会派の映画でもありません。
だから、どういう映画なんだ?と問われれば、メルヒェンと答えてしまいましょう。
それも、ここまでやるか・・・と思わず開いた口がそのまま閉まらない超ハッピーな映画なんです。

さあ、異能の人アキ・カウリスマキ監督の最新作は、一体どんなお話でしょうか。
乞うご期待でございますよ。



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ル・アーブルの靴みがき
監督・脚本・プロデューサー/アキ・カウリスマキ、助監督/ジル・シャルマン、撮影/ティモ・サルミネン
出演
アンドレ・ウィルム/マルセル・マルクス、カティ・オウティネン/アルレッティ、ジャン=ピエール・ダルッサン/モネ警視、ブロンダン・ミゲル/イドリッサ、エリナ・サロ/クレール、イヴリヌ・ディディ/イヴェット、ゴック・ユン・グエン/チャング、ライカ/ライカ、フランソワ・モニエ/ジャン=ピエール、ロベルト・ピアッツァ/リトル・ボブ、ピエール・エテックス/ベッカー医師、ジャン=ピエール・レオー/密告者
4月28日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー
2011年、フィンランド・フランス・ドイツ、フランス語、93分、字幕翻訳/寺尾次郎、提供/ユーロスペース+キングレコード、配給/ユーロスペース
http://www.lehavre-film.com/

by Mtonosama | 2012-04-15 06:06 | 映画 | Comments(8)