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殿様の試写室

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タグ:J.A.バヨナ監督 ( 3 ) タグの人気記事


怪物はささやく
-2-

A MONSTER CALLS

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(C)2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SLU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.


主人公のコナーを演じたルイス・マクドゥーガル君。
映画ではまだ声変わりもしていない少年ですが、
昏く、不安をみなぎらせた瞳が
すごく良かったです。

あちらのお方はあっという間に
大人になってしまいますから、
ルイス君の貴重な少年期を是非
今のうちにご覧になってくださいね。

とはいえ、2002年生まれの15歳ですから
まだしばらくは彼の旬の時期を楽しめるとは思いますが。

さあ、どんなお話なのでしょうか。

ストーリー
コナーは汗びっしょりになり、声にならない悲鳴を上げた。
と、そこはベッドの上。
今夜も例の悪夢を見てしまった。

夜12時7分。
怪物は丘の上からコナーの家までやってきた。
巨大な怪物が歩を進めるごとに
コナーが病気の母と二人で暮らす家は
大きく揺れる。

その怪物はコナーに言う。
「物語を3つ聞かせてやる。4つ目はお前が話すのだ。
その4つ目の物語こそお前が隠している真実だ」

第一の物語
その翌日、容体の悪化した母を世話するため
祖母がやってきた。
コナーは彼女が苦手だ。
その夜12時7分
あの悪夢にうなされたコナーが目を覚ます。
怪物が「一つ目の物語の時間だ」と
現れたのだ。

黒の王妃と若き王子
遠い昔、この町は王国だった。
国王は魔王との戦で3人の息子と王妃を失う。
唯一の世継ぎとして残ったのは幼い孫。
やがて彼は国民から愛される
勇敢で誠実な王子に成長した。
国王は再婚するが、病に倒れ、
王妃は魔女との噂が・・・
間もなく国王は死んだ。
すると王妃は王子との結婚を望む。
王子は農家の娘と駆け落ちするが、
娘が何者かに殺される。
誰が娘を殺したか?
国王の死の真相は?

予測を裏切る結末に唖然とするコナー。

第二の物語
母の再入院が決まり、祖母の家に預けられるコナー。
学校にも友人はなく居場所はない。
ただ、絵を描くことだけが唯一の楽しみ。
週末、
母と離婚して英国を去った父が
LAから訪ねてくる。
久しぶりの再会を楽しんだコナーだが、
父には自分と一緒に住む気がないと知り、
落胆する。
父の許から帰宅したコナーは
祖母の大切な振り子時計の
秒針を折ってしまった。
ふと気づくと
時計の針は12時7分を指している。
二つ目の物語の時間だ。

薬師の秘薬
150年前、町は近代化が進み、
この町にも工場が乱立する時代になった。
時代遅れの調剤師が
ある日、若い牧師の家に来て
庭にあるイチイの樹を切らせてくれと頼んだ。
イチイの樹は薬になるというのだ。
若い牧師は木を切るのを断り、
その古臭い治療法に反対したため、
調剤師は廃業に追い込まれてしまう。
ところが、
牧師の2人の娘が重病に。
近代医学も牧師の必死な祈りも
娘たちを治すことはできない・・・
牧師は調剤師に娘たちを救ってくれたら
イチイの樹を渡すと頼みこむ。
娘たちの命は?
牧師の約束は?

想像を絶する結末に
内なる怒りを思いがけぬ形で噴出するコナー。

第三の物語
翌日、母の容体が悪化。
コナーは祖母と病院へ。
少し持ち直した母は
今服用中の薬はイチイの樹で作られていると言う。

その夜、コナーは12時7分現れた怪物に
「ママを治せるの?」と詰め寄る。
怪物は「3つ目の話を聞いたら、その次はお前の話す番だ」
とコナーとの契約を確かめるのだった。

透明人間の男
第三の物語は真昼の12時7分に
コナーの学校で語られる。
それはこれまでの話の中で
最も驚かされる結末で、
現代のこの町のコナー自身の物語だった。

三つの物語が語り終えられ、
怪物はコナーに「真実を話せ」と迫る。

コナーの第四の物語とはいったい……

怪物が姿を現した時
「おお!進撃の巨人」と思わずのけぞりつつも
その展開に引きずり込まれます。

撮影当時まだ12歳だった
ルイス・マクドゥーガルの演ずる
孤独なコナー少年には
心打たれました。

明るいだけじゃないダークな世界、
現実世界だけではないファンタジーな世界。
世の中はいろんなものからできています。





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怪物はささやく
監督/J.A.バヨナ、脚本/パトリック・ネス、原作/パトリック・ネス、原案/シヴォーン・ダウド、
撮影/オスカル・ファウラ、視覚効果スーパーバイザー/フェリックス・ベルヘス、特殊効果スーパーバイザー/パウ・コスタ、アニメーション監督/エイドリアン・ガルシア(ヘッドレス・プロダクション)
出演
ルイス・マクドゥーガル/コナー、シガニー・ウィーバー/祖母、フェリシティ・ジョーンズ/母、
トビー・ケベル/父、リーアム・ニーソン/怪物
6月9日(金)TOHOシネマズ、みゆき座他全国ロードショー
アメリカ・スペイン、109分、カラー、字幕翻訳/藤澤睦美、配給/ギャガ
http://gaga.ne.jp/kaibutsu/

by Mtonosama | 2017-06-03 06:22 | 映画 | Comments(6)

怪物はささやく
-1-

A MONSTER CALLS

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(C)2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SLU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.


メメントモリ
「死を想え」
子どもだって死を想います。

145年位前、まだ幼児だった頃、
近所のきみちゃんという
女の子が「わたし、死にたい」
と言うのを聞いて驚きました。
まだ5、6年しか生きていないのに
〈生きる〉を一気に飛び越えて死ぬ?
ひえ~!と思いました。

150歳ともなった今は
死は日常茶飯事ですけれど・・・

『怪物はささやく』
困難な病に侵された母を持つ少年が主人公の本作。
その原作者は2人います。

1人はシヴォーン・ダウドという英国の作家。
人権活動家でもあった女性です。
2004年から児童文学作品を発表しましたが、
2007年、他界しました。
ガンでした。

現在、彼女の作品で
翻訳出版されているのは
「サラスの旅」(ゴブリン書房)
「ボグ・チャイルド」(ゴブリン書房)
「十三番目の子」(小学館)
「怪物はささやく」(あすなろ書房)
の4点です。

この内、
北アイルランドを舞台にした
「ボグ・チャイルド」で
カーネギー賞を受賞しています。
生前、彼女は
恵まれない子どもたちに
本や物語を提供するための
トラストも設立しました。

もう一人の作家はパトリック・ネス。
アメリカ生まれで現在は英国在住の男性作家。
この映画の脚本も担当しました。

この二人は面識があったわけではありませんが、
ダウドの作品を愛読していたネスは
彼女の遺稿を完成させました。

そして、
彼もまたカーネギー賞を受賞。
その受賞作品が 
彼女のバトンを受け取って書き上げた
「怪物はささやく」でした。

日本でも全国学校図書館協議会と毎日新聞社が主催する
「青少年読書感想文全国コンクール」中学校の部
の課題図書になったこともあるので
お読みになった方も多いかもしれません。

監督は1975年バルセロナ生まれのJ.A.バヨナ。
以前、当試写室で上映した『永遠のこどもたち』(’07)
http://mtonosama.exblog.jp/9851645/
で長編映画デビューを果たした監督です。

このデビュー作が
カンヌ国際映画祭で上映されたときには
10分間もスタンディングオベーションが
続いたんですって。
その後、スペイン国内で封切られ
初日から4日間の興行成績は
その年の最高を記録。
ゴヤ賞14部門にノミネートされ、
新人監督賞を含む7部門で受賞。

2012年には『インポッシブル』で
(ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー主演)
http://mtonosama.exblog.jp/19736147/ 
http://mtonosama.exblog.jp/19769350/

ゴヤ賞監督賞を受賞、
ガウディ賞でも監督賞を含む
6部門で受賞しました。
『ジュラシック・ワールド』の続編を
監督することも決まっています。
売れっ子ですね。

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あの『永遠のこどもたち』の
ダークファンタジーな世界観に惹かれて、
本作を観てきました。

そうそう。
『パンズ・ラビリンス』(’06)の
製作スタッフも関わっていますし。

実写とアニメから成る本作。
あのシガニー・ウィーバーが
コナー少年のおばあさん役を演じ、
タイトルにもなっている怪物は
なんと『シンドラーのリスト』の
リーアム・ニーソンが声と動きで演じています。

しーんとした薄暮のイメージや
歳を経た大木、何かが現れそうな気配
怖いとまではいかないけれど、すこし薄気味悪い世界、
そう、ダークなファンタジーが
お好きな方は必見です。

続きは次回まで乞うご期待でございます。



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怪物はささやく
監督/J.A.バヨナ、脚本/パトリック・ネス、原作/パトリック・ネス、原案/シヴォーン・ダウド、
撮影/オスカル・ファウラ、視覚効果スーパーバイザー/フェリックス・ベルヘス、特殊効果スーパーバイザー/パウ・コスタ、アニメーション監督/エイドリアン・ガルシア(ヘッドレス・プロダクション)
出演
ルイス・マクドゥーガル/コナー、シガニー・ウィーバー/祖母、フェリシティ・ジョーンズ/母、
トビー・ケベル/父、リーアム・ニーソン/怪物
6月9日(金)TOHOシネマズ、みゆき座他全国ロードショー
アメリカ・スペイン、109分、カラー、字幕翻訳/藤澤睦美、配給/ギャガ
http://gaga.ne.jp/kaibutsu/

by Mtonosama | 2017-05-31 05:36 | 映画 | Comments(4)
インポッシブル -2-
THE IMPOSSIBLE

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(C) 2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L.

2004年12月、スマトラ島沖大地震による津波では
被害地域全域でおよそ30万人近い方が亡くなりました。
そして、多くの家族は以前の構成とは大きく姿を変えました。
その中で、本作のモデルになったベロン一家は家族5人全員が助かったというのは
ほとんど奇跡といっていいでしょう。
亡くなった数十万人の方々への深い哀悼の念を今さらながら新たにします。


ストーリー
2004年12月24日、英国人のベネット一家がタイ・プーケット国際空港に降り立った。
夫の仕事の関係で日本に住む家族は、クリスマス休暇をタイで過ごそうとしていた。
ヘンリーと元医師の妻マリアの間にはルーカス、トマス、サイモンという3人の男の子がいる。

その夜、海岸で燈籠を空に揚げ、幻想的なひとときを過ごした一家は
翌日も南国の美しい海で素晴らしい一日を過ごした。

開けて12月26日。
一家がホテルのプールでそれぞれにくつろいでいた時、無数の鳥が一斉に飛び立ち、
大地が大きく揺れた。
海の方に目をやると、ビーチのヤシの木が次々に押し倒され、
巨大な水の塊がホテルへと押し寄せてくる。
ヘンリーはとっさにトマスとサイモンを抱え上げ、
マリアはプールサイドで呆然としている長男ルーカスを呼んだ――

その後――
マリアとルーカスは大津波に呑み込まれ、濁流に押し流されていた。
大津波の直撃を受けながらも2人は水のない草むらにまで辿り着くことができた。
津波にもまれるさ中に重傷を負っていたマリアだが、移動中、子どもの泣き声を聞く。
津波の襲来に怯えるルーカスを説得し、小さな子どもを救出。
大木に避難していた3人はやがて地元の住民に救い出される。

f0165567_6165048.jpgマリアは病院に搬送されたが、そこは大勢のケガ人への対応で大混乱。
医師でもあるマリアは自ら薬剤を指定し、止血を要請する。
夫も下の息子たちも死んでしまったと思っている彼女は、ルーカスだけを残して
死ぬわけにはいかなかったのだ。
だが、心配するルーカスに向って「誰かのために何か役立つことをしなさい」と言い渡すマリア。
ルーカスは母親の言葉に応え、自分たちと同じように家族と離れ離れになった人たちの
肉親捜しに奔走する――

一方――
ヘンリー、トマス、サイモンは無事だった。
ヘンリーは7歳と5歳の幼い2人を安全な避難所へ送り出した後、妻と長男の安否を確認するため、
行動を起こそうとする。
だが、どうやって――
途方に暮れたまま、親切な男性が貸してくれた携帯で英国の父親に電話をかけ、泣き崩れるヘンリー。
そんな彼を力づけてくれたのはそこに居合わせた知らない人々だった。
「絶対、諦めない」
そう心に誓ったヘンリーは何ひとつ手がかりのない中、
病院や避難所をめぐって妻たちを捜し始める……

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津波に流されていくシーンや、励まし合う被災者の姿。
大混乱の中、行方不明者を探す姿には臨場感以上のものを感じます。
実話ゆえベネット一家の無事はわかってはいるのですが、
それでも、津波にもまれるマリアとルーカスには拳を握りしめてみいってしまいました。
それにつけても奇跡的に助かったベネット一家の影に
そうでなかった人々がどれほどいたか、とあらためて考えてしまいます。

マリアを演じたナオミ・ワッツもヘンリー役のユアン・マクレガーの演技にも
エキセントリックな部分はなく、あの大災害に生きた家族を素直に演じていました。
子役の少年たちもこの惨劇を演じることにより、きっと心に大きく残るものがあったと思います。

2年を費やして準備され、60以上のロケ地で撮影された本作。
そのロケ地は実際の出来事が起こった場所でした。
驚くべき人数の人が亡くなった災害だったからこそ、
彼らへの哀悼と敬意をこめて映画を作らなくてはならなかったことでしょう。





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インポッシブル
監督/J・A・バヨナ、脚本/セルヒオ・G・サンチェス、撮影/オスカル・ファウラ、美術/エウへニオ・カバレロ、音楽/フェルナンド・ベラスケス、SFX/パウ・コスタ、VFX/フェリックス・バージェス、製作/ベレン・アティエンサ
出演
ナオミ・ワッツ/マリア、ユアン・マクレガー/ヘンリー、トム・ホランド/ルーカス、オークリー・ペンダーガスト/サイモン、ジェラルディン・チャップリン/老婆
6月14日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
2012年、スペイン・アメリカ、カラー、115分、字幕翻訳/野崎文子
http://gacchi.jp/movies/impossible/

by Mtonosama | 2013-06-08 06:30 | 映画 | Comments(6)