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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

ポップ・アイ

-2-


POP AYE


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(C)2017 Giraffe Pictures Pte Ltd, E&W Films, andA Girl And A Gun. All rights reserved.



『ポップ・アイ』というタイトルから

ポップな目ってなんだろう。

ちょっとアートな映画かなと思ってしまいました。


でも、

ポップ・アイではなく

ポパイだったんです。


主人公のくたびれた中年男が

♪ポッパイ ザ セイラ―マン♪

と歌うと

パオ~ッと返事をする象の名前が

ポパイだったんです。


タイでもポパイを放送していたのか、と

そのくたびれた中年男に親近感を抱きました。

そう、試写室管理人もくたびれた150歳ですから。


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ストーリー

以前は一流建築家としてならしたタナーも、

会社で若手に適当にあしらわれ居心地が悪い。

家に帰れば妻からの冷たい視線。

そんな人生に疲れた彼がバンコクの路地で

子供の頃、飼っていた象に似た象をみつける。

彼に向かって昔歌っていた

アニメ「ポパイ」の主題歌を歌うと

パオ~ッ!

高々と鼻をあげて応えるではないか。


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思わず象の飼い主に声をかけ、

ポパイを買い取ったタナーは家に連れ帰る。

当然ブチ切れる妻。

何もかもいやになったタナーは

ポパイと一緒に家を出た。

子供時代、共に過ごした故郷を

目指そうというのだ。

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大きな象と中年男の奇妙な道中。

勝手に散歩にでかけたポパイが

警官に撃たれそうになったり、

人生を悟りきったホームレスに出会ったり、

盛りを過ぎたニューハーフに

助けてもらったり――



個性的な人々との出会いを経験しながら

大きな象と中年男の珍道中は続く……


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いいですよねえ。

子ども時代のペットが象なら、

大人になっても会うことができますものね。

アジアゾウの寿命は80年だそうですよ。


人生に疲れて子ども時代に飼った犬や猫に

会いたくなっても絶対にかないません。

チョコやエリ、クロに会いたくても

みんな遠いお空で

お星さまになってしまっています。


ま、しかし、

象をうちに連れ帰ることは

そうそうできないことでしょうが。


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だからこそ、

タイで見かけた水浴びする象から

こんな素敵なお話を紡ぎ出した

カーステン・タン監督の

発想力は素晴らしいです。


ゆったりした象の歩みと

汗と埃にまみれて象と旅をする小男。


ああ、いいなあと心の底から羨ましくなります。

こんな奇妙なロードムービーは

観たことがありませんが

確かにロードムービーであり、

おとぎ話でもあります。


だって昔飼っていた動物たちと会えるのは

普通、夢の中か、空想の世界ですものね。


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監督はシンガポール、バンコク、NY

移り住んだ旅人であり、

アウトサイダーでもある37歳。


「人生の黄昏時を生きる男と

象というアウトサイダーのコンビが

自分が生きている場所と時間の属性と

その意味を求める旅の物語である」

彼女は言います。


シンガポール映画ってすごい、

と思いましたが、

シンガポールの映画業界は

まだまだ黎明期なのだそうです。

でも、夜明けだとしたら

これからどんな素晴らしい一日が

始まるのでしょう。


期待できます。


良い映画を見せてもらいました。



ポップ・アイ

監督・脚本/カーステン・タン、撮影/チャナーナン・チョートルンロート、エグゼクティブ・プロデューサー/アンソニー・チェン、プロデューサー/ライ・ウェイジー

出演

ボン/ポパイ、タネート・ワラークンヌクロ/タナー、ペンパック・シリクン、チャイワット・カムディ、ユコントーン・スックキッジャー、ナロン・ポンパープ

818日ユーロスペースほか全国順次ロードショー

2017年、シンガポール、タイ、カラー、タイ語、102分、字幕/内海千広、後援/シンガポール大使館、タイ王国大使館、タイ国政府観光庁、http://www.trenova.jp/popaye/


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# by Mtonosama | 2018-08-13 05:44 | 映画 | Comments(11)

ポップ・アイ

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POP AYE


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(C)2017 Giraffe Pictures Pte Ltd, E&W Films, andA Girl And A Gun.

All rights reserved.



ポップ・アイってなに?


♪ポッパイ ザ セイラ―マン ポ、ポー♪

覚えていますか?

毎週日曜夜7:30

良い子はみんなテレビの前に集まりました。

提供は不二家でしたねえ。


家族でお出かけしても

ポパイが気になり「早く帰ろうよ~」

とぐずり、親をイライラさせたものです。

だって録画なんてできない時代。

見逃したらおしまいですからね。


そう

ポップ・アイPOP AYEというのはポパイのこと。

本当のスペルはPopeyeですけど、

このポパイは象の名前だから、

POPAYEでもOK!

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象が主役はってる映画です。


なんと

象と一緒にくたびれた中年男がタイ500Km

縦断する画期的なロードムービーなんです。


監督はシンガポール出身の

カーステン・タン監督。

1981年生まれです。

彼女が出品した短編は各国の国際映画祭で

注目され、CNNの「注目の人物」にも

取り上げられました。


2本の短編映画を作った後、

韓国、タイでの生活を経て渡米。

ニューヨーク大学で

映画制作の修士号を取得しました。


長編第1作の本作はサンダンス映画祭、

ロッテルダム国際映画祭、

チューリッヒ国際映画祭で受賞。


現在は

ニューヨークを拠点に活躍する監督です。


彼女は2年間

タイに住んでいたことがあるのですが、

そこで見た野良猫ならぬ野良象が

本作を作るきっかけでした。

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野良象は確かにびっくり仰天な存在ですが、

野良象一頭でこんなに素敵なロードムービーを

作り上げたタン監督にもびっくり!


荒唐無稽でありながら

時にホロリとさせられ、

「タイのお姉キャラは

もっと美形が多いと思っていたけどなぁ」的な

お姉キャラとの出会いや

お笑いやら

生きにくい会社生活やら

人生の哀歓や喜びが

象のゆったりした歩みの合間から

見えてきます。


くたびれた中年男も

なかなかな存在感を出していますが、

なんといってもすごいのはポパイを演じた

象のボンくん。


アユタヤ、シャンメイ、スリン等

タイ中のゾウ村を訪ね、100頭以上の象の中から

選びだされた天才象ボン。

1995年生まれの23歳です。

外形も可愛いのですが、

それだけではなく優しく賢かったことが

起用のポイントだそうです。


彼は何代も続いた象使いの家族に飼われ、

お寺の開眼式やお店の開店セレモニーなどで

働く象でしたから、

「待て」などの芸は習得していました。

映画出演に際して学んだ芸は

ある地点から歩いてある地点に止まる動作や

俳優と一緒に歩くといったこと位。


本作での名演技が認められたボンくんは

次作ではインド映画にも出演するそうですよ。


そして、くたびれた中年男を演じた

タネート・ワラークンヌクロ。

本当はとても素敵な人なのに

映画のために10キロも太り、

撮影2週間前からボンと一緒に過ごし、

朝と晩には長い散歩をし、

いつも横にいるようにしたそうです。


二人がどんな様子だったかは

映画を観れば一目瞭然なのですけどね。


続きは次回までのお楽しみ。

乞うご期待でございますよ。



ポップ・アイ

監督・脚本/カーステン・タン、撮影/チャナーナン・チョートルンロート、エグゼクティブ・プロデューサー/アンソニー・チェン、プロデューサー/ライ・ウェイジー

出演

ボン/ポパイ、タネート・ワラークンヌクロ/タナー、ペンパック・シリクン、チャイワット・カムディ、ユコントーン・スックキッジャー、ナロン・ポンパープ

818日ユーロスペースほか全国順次ロードショー

2017年、シンガポール、タイ、カラー、タイ語、102分、字幕/内海千広、後援/シンガポール大使館、タイ王国大使館、タイ国政府観光庁、http://www.trenova.jp/popaye/


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# by Mtonosama | 2018-08-10 07:04 | 映画 | Comments(6)

ゲンボとタシの夢見るブータン

-2-


The Next Guardian



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©ÉCLIPSEFILM/SOUND PICTURES/KRO-NCRV



主人公のゲンボとタシとその家族の

ご紹介をしましょう。


ゲンボ

2000年生まれ、撮影当時は15歳。

サッカーが好きで、ギターを弾いたり、

フェイスブックで友達とつながり、

ゲームを楽しむ普通の男の子です。

妹に優しく、親にも従順。

穏やかで落ち着いた男子ですが、

将来の進路について悩んでいます。


タシ

2001年生まれ、撮影当時14歳。長女。

男の子の心を持って生まれてきたと言われ、

自分でも本当は男の子ではないかと

思っています。

女の子の衣装を着るのが大嫌いで

料理の手伝いも苦手。

身体も大きく、自己主張もできる子。

兄には僧院に入ってほしくないと

願っています。


テンジン

1960年生まれ、撮影当時は55歳。

父テンジンは長男のゲンボに

寺院を継いでもらいたいと願い、

日々のお勤めや寺院の掃除をさせながら

仏教の教えを守ることの大切さを

説き続けています。

後継者のいない寺院は没収され、

一家の資産を全て失うことになると

心配しています。

ゲンボには僧院学院に入学し

立派な僧侶になってほしいと願っています。


ププ・ラモ

1967年生まれ、撮影当時48歳。

父とは違い、国際化の波に乗っていくため

ゲンボには世俗の学校で英語教育を受けさせ

観光客に対して英語で寺の説明を

できるようになってほしいと思っています。

冷静でどっしりとしていて

実は家族の中で一番偉い母。


トブデン

2012年生まれ、撮影当時3歳。

まだよちよち歩きの末っ子。

タシにからかわれ泣かされるが

反撃する根性もあります。

おかあさんの言うことをきかなかったり

境内でいたずらしたり、

タシを自分と同程度に思っている

なかなかのヤンチャ坊主。


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               彼らが暮らすのは

ブータン中部の古都ブムタンの古刹

チャカル・ラカン。

そのルーツは8世紀の初頭にまで

遡ることができます。


チャカル・ラカンは

高僧の生まれ変わりが継いだり、

中央僧団から派遣される僧侶が管理する

他の寺院とは異なり、

ゲンボとタシの一族から選ばれた者が

相続する形をとっています。


テンジンさんが真剣になる訳です。


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息子にはこの由緒ある寺院の

後継者になってほしいし、

娘には家事をこなし、

女の子らしく生きてほしいと願う父――


ブータンを愛する人にとっては

その伝統や鄙びた雰囲気をずっと守ってほしい

という気持ちがあるし、

親の気持ちになれば

長男は寺を継承し、

娘には女の子らしく育ってほしい

という気持ちがわからないではありません。


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でも、現代に生きるゲンボとタシには

好きなことをやりたいという気持ちがあり、

それもよくわかります。


加えて

女の子として生き難いタシにとっては

父の願いを叶えることは無理かもしれません。


しかし、

これはブータンに限ったことではありません。

愛する土地の伝統や風景や雰囲気は

そのままであってほしいし、

親の気持ちや子どもたちの気持ちは

どこの国であっても同じことでしょう。


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                   優しいゲンボはきっと悩みながらも

寺を継ぐでしょうし、

タシは・・・

タシはもう少ししたら

自分の性と現実の食い違いに

悩むこともあるでしょう。


この映画の背景は

近代国家として歩き始めたばかりの

ブータンではありますが、

親として子として人として直面する問題は

どの国も同じことでありましょう。


それにしても

自分の性を受け入れられないタシのことを

「男の子の魂を持って生まれてきたんだね」

と表現する両親の優しい言葉に

心が温かくなりました。



ゲンボとタシの夢見るブータン

監督/アルム・バッタライ、ドロッチャ・ズルボー、編集/カーロン・サライ(『心と体と』イリディコー・エニェデイ監督)、撮影/アルム・バッタライ

出演

ゲンボ、タシ、トブデン、ププ・ラモ

818()ポレポレ東中野ほか全国劇場ロードショー

2017年、ブータン、ハンガリー映画、ドキュメンタリー、ゾンカ語、74分、後援/ブータン王国名誉総領事館、ブータン州政府観光局、駐日ハンガリー大使館、協力/Tokyo Docs、日本ブータン友好協会、日本ブータン研究所、京都大学ブータン友好プログラム、字幕/吉川美奈子、字幕協力/磯真理子、字幕監修/熊谷誠慈、配給/サニーフィルム


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# by Mtonosama | 2018-08-07 05:43 | 映画 | Comments(7)

ゲンボとタシの夢見るブータン

-1-


The Next Guardian


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©ÉCLIPSEFILM/SOUNDPICTURES/KRO-NCRV



ブータンと聞いて先ず思い浮かべるのは

来日したこともある若い国王夫妻です。

オールバックで決めた国王と美しい王妃。


男性がまとう日本の着物のような

民族衣装(ゴ)も印象的でした。

そして「幸せの国」ブータン。

国民の95%が自分達を幸せと感じている

幸福指数の高い国です。


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そんなブータンの小さな村に暮らす

ゲンボとタシの兄妹。

16歳のゲンボは家族が代々受け継いできた

由緒ある寺院を引き継ぐために

学校をやめ、僧侶の学校に行くかどうかを

思い悩んでいます。


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15歳のタシは自分を男の子としか思えず

ブータン初のサッカー代表チームに入ることを

夢見ています。

そんなタシは兄に僧侶の学校になど

行かないでほしいと願っているし、

父は父で子どもたちが将来苦労することなく

暮らしてほしいと願っています。


ま、親の願いと子どもの望みが

すれ違うのは世界共通。


ヒマラヤに残る最後の仏教王国で

密教の伝統や風習を色濃く残し、

1971年まで鎖国政策をとっていたブータン。

テレビが紹介されたのも1999年と

世界で一番遅い国なのだとか。


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とはいえ、

現代のブータンの子どもたちは

フェイスブックに夢中だし、

普段着はトレーナーやジーンズと

日本の中高生と同じ。

ゴ(男性の衣装)やキラ(女性の衣装)

は着ていません。


ブータンに行ったことはありませんが、

近代化の流れはこの秘境と呼ばれる地にも

押し寄せていることでしょう。


11年前にチベットを訪れました。

その時

マニ車を回しながらスマホに夢中になっている

若い人を見かけてヘエーッと思いましたが、

それと同じようなことがこの幸せの国でも

起こっているのだと思います。


マニ車には手に持って回せるものや

寺院に設置された数メートルのものまで

いろいろな大きさのものがありますが、

マントラ(真言)が刻印された円筒部分を

回転させると内部に納められたお経を

唱えるのと同じ功徳が積めるとされています。


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監督はブータン出身のアルム・バッタライと

ハンガリー出身のドロッチャ・ズルボー。


この2人は

ドック・ノマッズという

ポルトガル、ハンガリー、ベルギー

3大学から成るコンソーシアム

(大学間連合)によって運営される

国際修士コースで出会いました。

3つの国にまたがって、

ドキュメンタリー制作、映画理論について

2年間のプログラムで学びます。


旅をする様に映画を学ぶことから、

NOMAD(ノマド/遊牧民)と名付けられています。

このプログラムには

バックグラウンドの違う個性派が

世界中から集まり、

世界中の異端児が多様性と越境をテーマに

様々な事を仕掛け

注目が集まっています。


さあ、一体どんなお話なのでしょう。

そして、ブータンとはどんな所なのでしょう。

ドック・ノマッズが旅をするように

映画を学ぶところなら

当試写室は旅をするように

映画を楽しむところです。

(なんちゃって)


さあ、

続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



ゲンボとタシの夢見るブータン

監督/アルム・バッタライ、ドロッチャ・ズルボー、編集/カーロン・サライ(『心と体と』イリディコー・エニェデイ監督)、撮影/アルム・バッタライ

出演

ゲンボ、タシ、トブデン、ププ・ラモ

818()ポレポレ東中野ほか全国劇場ロードショー

2017年、ブータン、ハンガリー映画、ドキュメンタリー、ゾンカ語、74分、後援/ブータン王国名誉総領事館、ブータン州政府観光局、駐日ハンガリー大使館、協力/Tokyo Docs、日本ブータン友好協会、日本ブータン研究所、京都大学ブータン友好プログラム、字幕/吉川美奈子、字幕協力/磯真理子、字幕監修/熊谷誠慈、配給/サニーフィルム



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# by Mtonosama | 2018-08-04 04:58 | 映画 | Comments(4)

英国総督

最後の家


--


VICEROY'S HOUSE


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(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED, RELIANCE BIG ENTERTAINMENT(US)INC., BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND BEND ITFILMS LIMITED, 2016



マウントバッテン卿、実物はこんなお方。


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素敵ですね。


チャールズ皇太子は

卿の甥の息子にあたります。

卿を敬愛する皇太子は

監督に会った時、大叔父に関する

貴重な資料を提示してくれたそうですよ。


マウントバッテン卿は

前回のアイスケーキさんのコメントにも

あったようにIRAの仕掛けた爆弾によって

79歳で亡くなりました。

その葬儀には第二次世界大戦で共に戦った

ヨーロッパ諸国の王族が大勢参列。

が、しかし

大戦中、ビルマで英軍に手痛い敗北を負わせた

日本人だけは参列させるな

という遺言が残されたそうです。


と、まあ、それはまた別のお話・・・


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これは1947年インドがイギリスの200年にわたる

植民地支配から解放される半年間の

激動のインド史を描いた映画です。


お話は主権譲渡のため

最後のイギリス総督として

マウントバッテン卿一家が

デリーの壮麗な総督官邸に

やってくるところから始まります。


大広間、迎賓室34部屋

食堂10部屋

映写室も備え、使用人は500人という

宮殿並みの大邸宅です。


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ストーリー


1947年、数百人もの使用人が

総督官邸を磨きたてている。

第二次世界大戦で疲弊した英国は

200年もの間、支配し続けた

植民地インドを去ることを決めた。

今日は主権譲渡のために任命された

新しい総督とその家族が英国から

やってくる日なのだ。


インド人青年ジートは、以前からここで働く

幼馴染ドゥリーブのツテで

総督邸に働くことになった。

二人は新総督マウントバッテン卿の

秘書に抜擢される。


ジートは邸内で総督の娘パメラの

世話係になったアーリアを見て驚いた。

かつてラホール刑務所に勤務していた

ジートはデモ行進に加わって投獄された

彼女の父に便宜を図ったことがあるのだ。

ジートはその時以来ずっと

彼女に想いを寄せていた。


マウントバッテン卿は最後の総督として

誇りを持って主権譲渡の任務を遂行するという

決意に燃えていた。

妻エディナは夫以上に

インドの人々の平安を願っていた。

子どもの半数が5歳までに死に、

非識字率が92%のインド・・・

彼女はその現状に深く心を痛めていた。


その頃、インド全土では暴動が起きていた。

ヒンズー教とシーク教徒は

独立後は統一インドを望み、

ムスリム連盟は

分離とパキスタンの建国を望んでいる。

ヒンズー教徒から成る国民会議派と

イスラム教徒を代表するムスリム連盟は

同席も拒むほど仲が悪く、

その対立が民衆にまで及び、

殺し合いも起きていた。


統一インドか分離か。

ガンジーは「平和をもたらす道は

ジンナーを初代首相にすること」という

大胆な提案をする。

だが、分離にこだわるジンナーが

それを受け入れる可能性はない。


マウントバッテン卿はついに分離を決意。

英政府もそれに賛同する。

卿にとっては苦渋の選択だった……


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インドの独立と国を分けるという難事業。

200年の植民地支配の終焉は

生木を引き裂くように

民衆たちを容赦なく分離し、

恋人たちも裂き、

先祖代々の地から引き剥がしたのでした。

パキスタンの非ムスリムはインドへ

インドのムスリムはパキスタンへと――


1400万人が移住を余儀なくされ、

100万人を超える人々が亡くなりました。


独立と分離という歴史の大きなうねりの中で

翻弄されつつも

愛に向かって生きる若い恋人たち。


いかに大きく歴史が動こうと

その中で生きるのは民衆であることを

あらためてつきつけてくる感動作でした。



英国総督 最後の家

監督・脚本/グリンダ・チャーダO.B.E.、脚本/ポール・マエダ・バージェス、モイラ・バフィーニ、製作/ディーパック・ナヤール、撮影/ベン・スミサードB.S.C

出演

ヒュー・ボネヴィル/マウントバッテン卿、ジリアン・アンダーソン/エドウィナ・マウントバッテン、マニーシュ・ダヤール/ジート、フマー・クレイシー/アーリア、リリー・トラヴァース/レディ・パメラ・ヒックス

811日(土・祝)全国ロードショー

2017年、イギリス、カラー、106分、英語、パンジャービー語、ヒンディー語、日本語字幕/チオキ真理、配給/キノフィルムズ/木下グループ、http://eikokusotoku.jp/



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# by Mtonosama | 2018-07-31 07:15 | 映画 | Comments(4)