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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

ガンジスに還る

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HOTEL SALVATION


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                     (C)Red CarpetMoving Pictures



バラナシが舞台の映画です。

バラナシ。

以前はベナレスと言っていました。


カルカッタがコルカタになり、

ボンベイがムンバイに。

この歳になって新しく覚えるのは大変です。


あ、バラナシでしたね。

この地はヒンドゥー教及び仏教の聖地。

ヒンドゥー教では輪廻転生の度に

人々は大きな苦しみを味わい、

それに耐えねばならないとされていますが、

バラナシで死んだものだけは

その苦しみから解放される

という考えがあるのだそうです。


そのため、バラナシには

毎日インド各地から

遺体が運ばれ火葬されますし、

死期が近づいた人はこの地で

その時を待つという習慣があります。


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本作も、自らの死期を悟った父親が

「聖地バラナシへ行く」と宣言して

家族の大反対を受けながらも

息子が付き添っていくというお話です。


管理人はバラナシを

「死」と「火葬場」の街ということで

深刻っぽく捉えていました。


その背景には

いろいろありましょうが、

藤原新也のあの写真とか

沢木耕太郎の「深夜特急」などで

死にいく者たちの街という印象が

強く摺り込まれているということも

あるのかもしれません。


あの写真というのは

野良犬が人の片足を咥えている写真です。

火葬した遺体はガンジス川に流されますから、

燃え残って打ち上げられた足を

犬がゲットしたのでしょう。

「人間は犬に食われるほど自由だ!」

というキャッチフレーズがついていました。


しかし、この地では

死は深刻に考えるまでもなく

あくまで日常なのです。


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「インドの中のインド」と呼ばれ

インドのエッセンスが詰まった街。


「火葬場が街のために存在するのではなく、

街が火葬場のために存在する」

という街。


紀元前6世紀から栄えてきたバラナシは

遠藤周作の「深い河」

三島由紀夫「豊饒の海」等の舞台にも

なっています。


朝日に照らされるガンジス河、

迷路のような細くて狭い路地裏、

荼毘の煙に包まれた火葬場、

幻想的な夜の祭り。


美しいけれど汚い、汚いけれど美しい。

生と死が混沌と混ざり合うバラナシ。


本作は

2016年ヴェネチア国際映画祭

ビエンナーレ・カレッジ・シネマ部門で

ワールドプレミアムが行われ、

上映後はスタンディングオベーションが起こり

10分間拍手が鳴りやまなかったそうです。


忌むべきものとして描かれることの多い死を

深刻にならず、かといって、軽くもなく

描き出した本作。

死さえ管理されているような

現代社会にとっては

とても新鮮な視線の映画です。


さあ、どんなお話なのでしょうか。

続きは次回まで、乞うご期待でございます。



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ガンジスに還る

監督・脚本/シュバシシュ・ブティアニ、撮影/マイケル・マクスウィーニー

出演

アディル・フセイン/ラジーヴ、ラリット・ベヘル/ダヤ、ギータンジャリ・クルカルニ/ラタ、パロミ・ゴーシュ/スニタ、ナヴニンドラ・ベヘル/ヴィムラ、アニル・ラストーギー/ミシュラ

1027()より岩波ホール他全国順次公開

2016年、インド、99分、配給/ビターズ・エンド、日本語字幕/藤井美佳




# by Mtonosama | 2018-10-21 06:40 | 映画 | Comments(2)

ハナレイ・ベイ

-2-


HanaleiBay

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(C)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会



青山か六本木あたりに店を構え、

そこそこ上質な客が酒とジャズを楽しみに

訪れるジャズバーのオーナー・サチ。


彼女は気が向けば、客のリクエストに応じて

ピアノを弾いたりもします。

まあ、繁盛している店でしょう。


住まいはシンプルで無機質なマンション。

家族はサーフィンに明け暮れる

19歳の一人息子タカシ。


夫はタカシが赤ん坊の時

コカインをやりながら他の女とHをし、

その最中に死亡しました。


以後、シングルマザーとして

息子と共に生きてきたサチ。



ストーリー

自宅に突然電話がかかってきた。

英語だ。

それは、

タカシがハナレイ・ベイでサーフィン中、

サメに襲われて死んだという知らせだった。


サチはカウアイ島のモルグで

息子と対面を果たす。

「その日、湾にたくさんのカメがいて、

それを追ってきたサメが息子さんの右脚を

食いちぎりました」


係員の説明を冷静に聞き、

遺体の処置も指示するサチ。


息子の遺骨を抱き、

日本へ帰ろうとした彼女だったが、

ふと

タカシが命を落とした場所

ハナレイ・ベイへ向かう気になった。


サチはホテルをとると

ビーチチェアを持って浜へ行き、

本を読み、時を過ごした。

時折、海に目をやりながら――



毎年、タカシの命日が近づくと

サチはハナレイ・ベイでの

この儀式のような行為を続けていた。


この湾で毎年同じ場所にチェアを置き、

ミネラルウォーターを携え、本を読み、

数週間滞在する。

肌を焼いたり、泳いだりはしない。


何年か経って、

サチは2人の日本人サーファーに出会う。

タカシ位の年頃で世間知らずな2人。

軽口をたたきながら彼らの世話を焼くサチ。

息子の姿がだぶるのだろう。


そんな時、サチは2人から「ある噂」を聞く。

「サーフボードを持った

右脚のない日本人サーファーがいる」……



タカシにサーフボードを買い与え、

ハワイ行きの費用もサチが出した。

生活にゆとりもあった。


「あの子のことを好きじゃなかった」

と言うサチ。

洗濯の仕方に文句をつけるタカシ。


思春期の息子、

クールで有能だが、

どこか心を開ききれない母。


会話の無い家庭、

お互いに心を見せない母子。


ま、よくあることです。


息子の突然の死――

これはよくあっては困りますが、

それでもクールな母。


でも、母はまるで法事のように

毎年その湾を訪れます。


原作は淡々と進みます。

原作ももちろん良いです。

ですが、映画の『ハナレイ・ベイ』は

物語に魔法をかけました。

いえ、もしかしたら、

ハワイの海が魔法をかけたのかもしれません。


「読んでから見るか、見てから読むか」

さあ、皆さまならどうしますか?




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ハナレイ・ベイ

監督・脚本・編集/松永大司、原作/「ハナレイ・ベイ」(村上春樹・新潮文庫刊「東京奇譚集」)、プロデューサー/小川真司、音楽/半野喜弘

出演

吉田羊/サチ、佐野玲於/タカシ、村上虹郎/高橋、栗原類/尾崎亮

1019()全国ロードショー

2018年、日本、97分、配給/HIGH BLOW CINEMA



# by Mtonosama | 2018-10-18 05:17 | 映画 | Comments(4)

ハナレイ・ベイ

-1-


HanaleiBay



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(C)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会



偶然なのですが、原作を読んだ数日後に

本作『ハナレイ・ベイ』を観ました。

「ハナレイ・ベイ」

村上春樹作品です。


村上春樹の短編は好きです。


『ハナレイ・ベイ』は

短編でありながら、読んでいなかったので、

この偶然は嬉しい好機でありました。


「読んでから見るか、見てから読むか」

という角川映画のキャッチフレーズが

ありましたが、

管理人はどちらでもいいです。


例外は、

江戸川乱歩の作品と

「泥の河」(宮本輝原作)

前者は自分の頭の中で捏ね上げたイメージと

映画が違い過ぎるので、

読むだけの方が良かったし、

後者は映画『泥の河』(小栗康平監督)

素晴らしく良かっので、

その印象をひきずりながら

原作も読めてラッキーでした。


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村上春樹の場合はどうでしょう。

実は管理人は映画版を観るのは

本作が二作目なので

村上春樹に関しては

必然的に「読んでから見る」派に

なってしまうのですが。



『風の歌を聴け』(81)

大森一樹監督、小林薫主演


『森の向こう側』(88)

(「土の中の彼女の小さな犬」)

野村恵一監督、きたやまおさむ主演


『トニー滝谷』'05

市川準監督、イッセイ尾形主演


『神の子どもたちは皆踊る』(’10)

ロバート・ログバル監督、

ジョアン・チェン主演

https://mtonosama.exblog.jp/14631515/

https://mtonosama.exblog.jp/14651121/


『ノルウェーの森』(10)

トラン・アン・ユン監督、松山ケンイチ主演

『ノルウェーの森 エクステンデッド版』(11)

トラン・アン・ユン監督、松山ケンイチ主演


『ハナレイ・ベイ』(18)

松永大司監督、吉田羊主演


もう6本も映画化されているのですね。

『ノルウェーの森 エクステンデッド版』を

加えれば7作目ですか。


どの作品も、その時代を代表する

俳優が出ていますよね。


ま、管理人は『神の子はみな踊る』と

本作『ハナレイ・ベイ』しか観ていませんが。


前者に関しては、

ちょっととまどいましたけどね。


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村上春樹氏については

今さらプロフィール紹介もないと思いますが、

ま、お約束ということで。


村上春樹

1949年生まれ。

早稲田大学在学中にジャズ喫茶を開業。

1979年「風の歌を聴け」でデビュー。

群像新人文学賞受賞。

1987年発表の「ノルウェーの森」が

大ベストセラーになり、

村上春樹ブームが起きる。


「羊をめぐる冒険」

「世界の終りと

ハードボイルド・ワンダーランド」

「ねじまき鳥クロニクル」

「海辺のカフカ」「IQ84

「騎士団長殺し」など


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ハナレイ・ベイ

2005年に新潮社より

刊行された短編集「東京奇譚集」に所収。

単行本、文庫本合わせて

70万部を超えるロングセラー。


舞台はハワイ・カウアイ島の美しい湾

ハナレイ・ベイ。

この舞台設定からしてもう映画にピッタリです。


登場人物は東京でジャズバーを経営するサチと

19歳のサーファーで一人息子のタカシ。

ジャズバー経営ってところが

いかにもですね。


監督と脚本は松永大司。


松永大司監督

74東京出身。

『ウォーターボーイズ』(矢口史靖監督)等に

俳優として出演。

2011

性同一性障害のアーティスト・ピュ~ぴる

8年間追ったドキュメンタリー映画

『ピュ~ぴる』を完成。

2015年には初の長編劇映画『トイレのピエタ』が

全国公開されスマッシュヒットを記録。

20回新藤兼人賞銀賞、

ヨコハマ国際映画祭森田芳光

メモリアル新人監督賞などを受賞。

16回全州映画祭インターナショナル・

コンペティション部門、

28回東京国際映画祭

Japan Now部門、

45回ロッテルダム国際映画祭

Voices部門に正式出品された。


2016年には

THE YELLOW MONKEY

15年ぶりに再結成を果たしたツアーに同行、

その復活の一年を追ったドキュメンタリー映画

『オトトキ』が公開された。


さあ、松永監督、

村上ワールドをどのように

見せてくれるのでしょうか。


続きは次回まで乞うご期待でございます。





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ハナレイ・ベイ

監督・脚本・編集/松永大司、原作/「ハナレイ・ベイ」(村上春樹・新潮文庫刊「東京奇譚集」)、プロデューサー/小川真司、音楽/半野喜弘

出演

吉田羊/サチ、佐野玲於/タカシ、村上虹郎/高橋、栗原類/尾崎亮

1019()全国ロードショー

2018年、日本、97分、配給/HIGH BLOW CINEMA





# by Mtonosama | 2018-10-15 05:30 | 映画 | Comments(7)

ニューヨーク、

ジャクソンハイツへ

ようこそ

--


IN JACKSON HEIGHTS


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(C)2015 Moulins Films LLC All RightsReserved



1930年生まれのフレデリック・ワイズマン監督は

今年88歳。米寿ですね。


ユダヤ系移民である弁護士の父と

社会活動家である母の間に

ボストンで生まれたワイズマン監督。


父は、ヨーロッパからの移民、特に

人種差別や戦争から逃れて

アメリカに亡命してきたユダヤ人の亡命に

尽力していました。


彼の生まれた30年代のボストンでは

ユダヤ人の多くが、

ゲットーで暮らし、

ニューイングランド支配層からは

二等市民扱いを受けていました。

ワイズマン家では人種間の対立や嫌悪感が

しばしば話題に上っていたそうです。


子どもの頃からそんな環境に育ち、

人間やその行動、

その結果から生まれる施設や地域に

魅かれてきた監督にとって

ドキュメンタリー映画を撮ることは

まさに天職だったことでしょう。


今回、彼が選んだのは

NYクイーンズ区の一部ジャクソンハイツ。


中南米各国やパキスタン、バングラデシュ、

タイ、インド、ネパール、チベットの

人々から成るコミュニティがあり、

彼らは初期の移民の子孫である

イタリア人、ユダヤ人、アイルランド人と

暮らしています。

つまり、この地域は人種のるつぼなんですね。


映画は、ジャクソンハイツの通りの出来事や

衣料品店やコインランドリー、パン屋さん、

レストラン、スーパーマーケット、

モスクや寺院や教会等を映し出しています。




通りでは、虹色の旗を掲げて

ゲイのパレードが繰り広げられています。


「フォレストヒルズ、キューガーデンズ等には

今、大勢のゲイが住んでいるが、

様々なことが始まったのは

ここジャクソンハイツだった」


また、狭い敷地で昔ながらの商売を営む小さなお店。

それが再開発で家賃が上がり、

GAPなど大規模店舗が進出すれば

どうやったって太刀打ちできません。


「こうして少しずつジャクソンハイツの

古い住民が追い出される。

僕らが作ったジャクソンハイツを

彼らが壊し、よそ者を住まわせる」


そんな悩める商店主の訴えに耳を傾ける

ボランティアたちは言う。

「この辺の小さな商店主全員で団結して

反対を唱え、状況を変えられるよう

協力したいんだ」


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「メイク・ザ・ロード・ニューヨーク」では

各国からやってきた移民たちが

タクシー運転手になるための講習を

受けています。


ここは永住権のあるなしにかかわらず

あらゆる移民、人種、

あらゆるジェンダーの人々に

安心とサポート、連携を提供するNPOです。


「メイク・ザ・ロード・ニューヨーク」は

虐待や差別にあった人の経験と声を集め、

個別の問題を解決するだけではなく

社会システムの変革につながるための

活動を行っています。


疑似質問でボランティアは問いかけます。

「もしあなたが、

試験官になぜアメリカ人になりたいかと

訊かれたら、なんて答える?」


あるいは講習会でこう説明します。

IDがいかに大事か忘れないで。

生活改善の助けになる。

なければ貧困から抜け出せない。

貧困は奴隷と同じ。

だけど、宿命じゃない。

努力すれば変えられる」


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今さら言うまでもなく

アメリカ合衆国は移民によって

形成された国家だったのですよね。


移民や高齢者、弱者に寄り添う

市民ボランティアの姿に心打たれます。


アメリカっていろんな問題もあるけれど

良いところもたくさんあります。


189分という長い映画ですが、

NYに行くほどの時間ではありません。

先ずは映画館でお楽しみください。



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ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

監督・録音・編集・製作/フレデリック・ワイズマン、撮影/ジョン・デイヴィー、サウンドミックス/エマニュエル・クロゼ、カラーグレーディング/ジル・グラニエ、編集助手/ナタリー・ヴィニェー、音響編集助手/クリスティーナ・ハント、製作総指揮/カレン・コニーチェク、製作/ムーラン・フィルムズLLC、製作出資/フォード・ファウンデーション、PBSITVS、サンダンス・インスティチュート・ドキュメンタリー・フィルム・プログラム、パーシング・スクエア・ファウンデーション

10月20日(土)シアター・イメージフォーラムにてロードショー

2015年、アメリカ・フランス合作、189分、カラー、字幕翻訳/齋藤敦子、配給/チャイルド・フィルム、ムヴィオラ




# by Mtonosama | 2018-10-12 06:16 | 映画 | Comments(6)

ニューヨーク、

ジャクソンハイツへ

ようこそ

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IN JACKSON HEIGHTS


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(C)2015 Moulins Films LLC All RightsReserved



「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ!」

と言っていただいても、ニューヨークへは

行ったことのない管理人です。


アメリカとはとんとご縁がなく

いつも映画で観るばかりでございます。

セントラルパークの紅葉も

高速道路の下のバスケットゴールも

全部映画でしか観たことがありません。


NYの風景で印象的なのは

『ウェストサイド物語』のトニーとマリアが

行き来したアパート裏の鉄階段です。


そうそう、

ウェストサイド物語といえば

スピルバーグ監督がリメークするんですって?!

う~ん、

チャキリスやリタ・モレノ世代としては

ちょっとなぁ・・・


あ、横道に逸れました。

本作はドキュメンタリー映画の巨匠

フレデリック・ワイズマン監督

40作目となるドキュメンタリー映画です。


当試写室でも

彼の『パリ・オペラ座のすべて』

https://mtonosama.exblog.jp/11865047/

『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』

https://mtonosama.exblog.jp/17678146/

https://mtonosama.exblog.jp/17688737/

を上映しておりますので

よろしければ、ご観覧ください。



フレデリック・ワイズマン監督は

1967年のデビュー作

『チチカット・フォーリーズ』以来、

50年以上にわたるキャリアを持つ

アメリカを代表する

ドキュメンタリー作家です。


これまで、その劇場公開作は

『パリ・オペラ座のすべて』

『クレイジーホース・パリ』

『ナショナル・ギャラリー英国の至宝』

など舞台やアートに関する作品のみで

本作のようなニューヨークを舞台に

アメリカ社会をとらえたドキュメンタリーが

劇場公開されるのは初めてのことです。


上映の前にジャクソンハイツとは

どんなところか、ちょっと予習しますね。


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ジャクソンハイツ

ニューヨーク市クイーンズ区の北西に位置し、

人口は13万2千人。

100年程前、マンハッタンへ通勤する

中産階級向けに宅地開発されたが、

60年代後半から

各国の移民が住むようになった。


現在は住民の約半数が海外で生まれ

アメリカにやってきた移民で

ニューヨークで最も多様性に富んだ街。


通りを歩けば

英語以外の言語がたくさん聞こえる。

167もの言語が話され、マイノリティが集まる街。


しかし、近年ブルックリン、マンハッタンの

地価高騰により、

中心部まで地下鉄で30分という便利さから

人気を呼び、再開発が進んでいる。


ヒスパニック系が57%を占めるというこの街。

南米、中南米からの移民が

たくさん住んでいますし、

ゲイ・コミュニティもある

バラエティ溢れる街です。


T大統領は中南米移民に冷たく当たりますし、

古くからこの地で商売をしている人たちは

再開発の波に翻弄されてはいますけれど――



さあ、そんな街にワイズマンが目を向ければ

いかなるドラマをとらえてくれるのでしょう。

続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

監督・録音・編集・製作/フレデリック・ワイズマン、撮影/ジョン・デイヴィー、サウンドミックス/エマニュエル・クロゼ、カラーグレーディング/ジル・グラニエ、編集助手/ナタリー・ヴィニェー、音響編集助手/クリスティーナ・ハント、製作総指揮/カレン・コニーチェク、製作/ムーラン・フィルムズLLC、製作出資/フォード・ファウンデーション、PBSITVS、サンダンス・インスティチュート・ドキュメンタリー・フィルム・プログラム、パーシング・スクエア・ファウンデーション

10月20日(土)シアター・イメージ・フォーラムにてロードショー

2015年、アメリカ・フランス合作、189分、カラー、字幕翻訳/齋藤敦子、配給/チャイルド・フィルム、ムヴィオラ




# by Mtonosama | 2018-10-09 05:43 | 映画 | Comments(9)