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殿様の試写室

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核の傷  肥田舜太郎医師と内部被曝 -1- Blessures Atomiques

核の傷  肥田舜太郎医師と内部被曝 -1-
Blessures Atomiques

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肥田舜太郎医師の名前は福島原発事故の後、新聞やテレビで折にふれ目にしました。
95歳という高齢の肥田さんは広島原爆投下後の広島に入り、自らも被曝しながら、
被爆者治療に従事してきた医師です。

2009年医療活動から引退し、現在は執筆、翻訳、講演など精力的に活動を続けています。
福島の事故後、急増した取材・講演依頼に応え、ご自身の経験に基づき低線量被曝、
内部被曝についての講演を日本全国で展開中です。


核の傷  肥田舜太郎医師と内部被曝 -1-  Blessures Atomiques_f0165567_6305557.jpg

肥田舜太郎
1917年 広島市生まれ。
1944年 陸軍軍医学校を卒業後、軍医少将として広島陸軍病院に赴任。
1945年8月6日 原爆に被爆。直後から被爆者救援・治療にあたる。
厚生省技官として国立柳井病院(山口県)に赴任。
1948年 広島のABCC(Atomic Bomb Casualty Commission:原爆傷害調査委員会)が被爆者を調査するだけで治療は行わないと聞き、厚生大臣と連合国軍総司令部に情報公開するよう懇願するが一蹴される。
ABCCとは、原子爆弾による傷害の実態を詳細に調査記録するために、広島市への原子爆弾投下の直後にアメリカが設置した機関である。(Wikipediaより)

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1975年 核兵器完全禁止を国連に要請する国民代表団に参加して渡米。
アーネスト・スターングラス博士に会う。オーストラリアで開催された非核太平洋会議に出席。
1978年 埼玉協同病院設立、院長になる。スターングラス博士の著書“Low Level Radiation”を翻訳、「死にすぎた赤ん坊」として出版。
1982年 「広島の消えた日」出版。国連軍縮特別総会で渡米。西ドイツで30万人デモに参加。
語り部の旅で東西ドイツ、オランダ、イタリア、フランスを訪問。
1985年 被爆40周年で核兵器保有国訪問。フランスとソ連を担当。西ドイツ遊説。
1989年 アメリカ遊説中、被曝米兵を診療するドンネル・ボードマン医師を訪問、”Radiation Impact”を贈られる。
1991年 被団協新聞の企画で大江健三郎と対談。「ヒロシマ・ナガサキを世界へ」を出版。
1992年 ボードマン医師の”Radiation Impact”を「放射線の衝撃」として翻訳。
1999年 ハーグ世界平和市民会議に出席、イギリス数都市を遊説。
ジェイ・グールド著”The Enemy Within”を翻訳、「内部の敵」として自費出版し、無料配布。
2002年 映画監督の鎌仲ひとみ氏らと渡米、米国の被爆者と会う。
2003年 鎌仲監督の「ヒバクシャ 世界の終りに」に出演。
低線量放射能の有害性を証明する論文完成。
2006年 マーク・プティジャン監督による本作「核の傷」(原題/Blessures Atomiques)完成。トロント国際映画祭で上映された他、欧州のテレビ局で放映。
2008年 原爆症認定集団訴訟で、訳書「死にいたる虚構」「放射線の衝撃」が証拠採決され、国が認めてこなかった低線量被曝を高等裁判所が認定。

戦後67年間、被爆者治療と核廃絶運動に献身する医師です。

著書
「ヒロシマ・ナガサキを世界へ---被爆医師の反核語り部世界行脚」(あけび書房‘91)
「広島の消えた日---被爆軍医の証言」(初版・日中出版‘82/増補新版・影書房‘2010)
「ヒロシマを生きのびて---被爆医師の戦後史」(あけび書房‘04)
「内部被曝の脅威」(共著、ちくま書房‘05)

訳書
「死にすぎた赤ん坊」(アーネスト・スターングラス著、時事通信社‘78)
「放射線の衝撃」(ドンネル・ボードマン著、自費‘91/PKO法「雑則」を広める会発行‘08)
「死にいたる虚構」(ジェイ・グールド他著、共訳、自費‘94/ PKO法「雑則」を広める会発行‘08)
「内部の敵」(ジェイ・グールド他著、共訳、自費‘99)

肥田先生の紹介が長くなってしまいました。
95歳という高齢でありながら、広島を語り継ぎ、
放射線について的確な情報を語り続ける肥田医師の存在は今この時期とても貴重で力強いものです。

この続きは次回までお待ちください。乞うご期待でございます。

4月7日(土)の公開初日には肥田舜太郎氏が上映館アップリンクに来場。
講演付き上映会が開催されます。http://www.uplink.co.jp/kakunokizu/news.php




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☆3月28日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

映画『核の傷』

核の傷 肥田舜太郎と内部被曝
監督・脚本・撮影・録音/マーク・プティジャン、助監督・編集/瀬戸桃子、製作/オンライン・プロダクションズ、日本版ナレーション
4月7日(土)より渋谷アップリンク他、全国順次公開
フランス、2006年、日本語・英語、53分、http://www.uplink.co.jp/kakunokizu/

同時上映:311以降を生きる:肥田舜太郎医師講演より
日本、2012年、約20分、アップリンク製作

by Mtonosama | 2012-03-28 06:44 | 映画 | Comments(8)
Commented by Tsugumi at 2012-03-29 00:09 x
こんだけ原発の恐ろしさ被爆の恐ろしさ訴えている方がいらっしゃるのに、原発再開をしようとしている人たちがいる。。

なんででしょうね。。。
Commented by Mtonosama at 2012-03-29 09:33
♪Tsugumiさん

本当に。

原発再稼働、ありえない、あってはならない、と思います。

肥田先生のような方の生の声を聞きたいです。
Commented by すっとこ at 2012-03-29 19:44 x
うッううううううううううううううううううううううううううううううううううううううーーーーん!

なんだか恥ずかさで赤面してしまいます。

なーーーーーーーーーーーーーーーーーんにも
知らなかったんです。
こういう医師のいらっしゃることを。
著作、ひとつも知りませんでした。

恥ずかしいから
是非この映画観たいですね。

殿様、いつも啓蒙してくださってありがとう!
次回ストーリーUPが待たれます!!
Commented by ライスケーキ at 2012-03-29 20:41 x
「西ドイツで30万人デモ」ですか。
すごいなぁ。

日本じゃ「反原発デモ」せいぜい5,6万人ですか。
主催者発表と警察発表じゃ だいぶ違うけど。

国民の意識が違うんですね。
同じ敗戦国だけど 戦争責任に対する反省の姿勢も違いますね。
「殿様の試写室」でも ヒトラーの戦争責任に関する映画の紹介が
ありますが、ドイツでは「反省」の気持ちをしっかり持っているように思う。

日本は熱しやすく 冷めやすいっていうか。
良い意味でも 悪い意味でも すぐ忘れちゃうね。

でも、「原爆の悲劇」「原発の悲劇」は忘れちゃダメ。

こういう先生の存在も大切だけど
私たち一人一人がしっかり考えなくちゃね。

Commented by Mtonosama at 2012-03-29 20:45
♪すっとこさん

いらっしゃるんですね。
こういうお医者さんが。
今、若いお母さんたちが肥田先生のお話を聞くために集まってくるようです。
テレビで観ました。

もし、映画をご覧になりたいなら絶対4月7日の公開初日に。
肥田先生がいらっしゃるんですって。
Commented by Mtonosama at 2012-03-30 08:28
♪ライスケーキさん

警察発表と主催者側発表は5分の1くらいの開きがありますよね。

ドイツは機を見るに敏っていうか、対応が早いですね。
メルケル首相がいち早く原発中止に舵をきったのも
それ以前の市民たちの長い活動があったからだし、
メディアもずっとそれを追い続けていましたもん。

私たちも客観的に事態をみつめ、対応し、
そして、メディアも息長く追跡し続けてほしいものです。
Commented by poirier_AAA at 2012-03-30 19:51
もし日本語が読めない人が肥田先生を目にしたら、果たして長年原発&被曝問題に関わって来たお医者さんだとわかるだろうか?と思いました。自分でも健康の不安を抱えながら、何十年にもわたって容易には解決しない社会の問題に関わってこられた、それは生半可なことではなかったと思うのです。それなのに、そんな厳しい人生を歩んで来られたのに、この柔和な笑顔なんですよね。自然と頭が下がる思いです。
Commented by Mtonosama at 2012-03-31 07:20
♪poirier AAAさん

そうなんですよね。今もご活躍中で内部被曝、低線量被曝に
不安を感じる若いおかあさんたちに事実を知らせるため、
お話をなさっています。

日本に住んでいる以上、とにかく知らないことには始まらないと思うのです。
とにかく知って適切な対応をとることで子どもたちを
守っていかねばなりませんものね。
肥田医師の存在はとても貴重だと思います。

あ、これフランス人監督の作品なんですよ。

by Mtonosama