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殿様の試写室

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天使の分け前 -2- THE ANGELS’ SHARE

天使の分け前 -2-
THE ANGELS’ SHARE

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(C)Sixteen Films, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve, Urania Pictures, France 2 Cinema, British Film Institute MMXII

「天使の分け前」とはまた素敵なタイトルをつけたものです。
そして、良いお話を作ってくれたものです。
ケン・ローチ監督、そして脚本のポール・ラヴァティさん、ありがとうございます。

なにが良いったって、
スコットランドが舞台と言うのが嬉しい。
スコッチウィスキーが準主役ってことも気にいりました。
そして、社会派ケン・ローチ監督らしく英国の若年者層の失業問題を主旋律として奏でながら、
深刻にならず、軽やかに、希望に満ちた作品に仕上げてくれているところが良いです。

さあ、どんなお話なのでしょうか。


天使の分け前 -2-  THE ANGELS’ SHARE_f0165567_6145065.jpg

ストーリー
スコッチウィスキーの故郷スコットランド。
グラスゴーに住む若者ロビーは劣悪な環境に育ち、10ヶ月前に少年院から出てきたばかり。
恋人レオニーともうすぐ生まれる赤ん坊のために人生をやり直したいが、仕事も家もない。
おまけに親の代からの宿敵クランシー一味にしつこくつきまとわれているときている。

やつらから売られたケンカを買ったばかりに、
ロビーは300時間の社会奉仕活動を裁判所から命じられた。そこでハリーという現場指導者と会う。
でっぷりとしたオヤジだが、今まで見てきた大人とは全然違っていた。
その現場でアルバート、ライノ、モーという作業仲間とも知り合う。
皆ロビーと同じく失業中の身の上。

恋人のレオニーが出産した日、ハリーに送ってもらって病院に駆け付けたロビー。
息子と感動の対面を果たしたのも束の間、彼女の父親マットに殴られ追い出される。
クラブ経営者で金持ちのマットは娘とロビーの交際にはかねがね大反対だったのだ。

そんなロビーに同情し、ハリーは彼を自宅に連れて行きケガの手当てをしてくれた。
その上、とっておきのウィスキーの封を切って息子の誕生を祝ってくれたのだった。
初めてウィスキーを口にしたロビー。
自分を大人として扱ってくれたハリーの前で、彼は改めて父親としての責任を自覚。
後日、自分がかつて傷つけた被害者とその家族と面談したロビーは罪の重さを痛感し、
ニ度と暴力は振るわないことを心に誓う。

ある日、ハリーは「課外活動」と称してロビー達を蒸留所見学に連れ出した。
ウィスキーを飲んだこともなければ、グラスゴーから出たこともない彼らにとっては
見るもの全てが物珍しく、大はしゃぎ。
蒸留所見学で体験したテイスティングでウィスキーに目覚めたロビーは
モーが失敬してきたミニボトルを飲み比べ、ハリーに教わって勉強しながら
思わぬ才能を開花させる。

だが、出直しを図るロビーに対して、クランシー一味の襲撃はしつこく続く。
その上、レオニーの父親は「手切金5000ポンドと引き換えに娘と別れろ」と迫ってくる。
絶体絶命。レオニーと息子との新生活のためには起死回生の作戦が必要だ。
そんなものがあるのか?
あった!
100万ポンド以上で落札されるという樽入りの最高級ウィスキーのオークション。
熟成中のウィスキーの樽から1年に2%程失われるという「天使の分け前」。
そこにヒントを得た大胆不敵な計画だ。
さあ、ロビー達は人生の大逆転を成功させることができるのだろうか……

負け犬なんて言わせない。
人生一発大逆転。
未来を信じ、これから家庭を築いていこうという若い人たちにはもちろん
元気な若い人を見ていると楽しくなる中高年にも希望が見えてくる映画でした。

ロビーの息子が生まれた日にとっておきのウィスキーを開けてお祝いするという
ハリーの粋なはからいには左党ならずともお相伴にあずかりたくなります。

飲んだくれたり、
ウィスキーに高過ぎる値段をつけて投機やコレクションの対象にするのって
お洒落じゃないですよね。

ああ、良い映画を観ました。





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☆4月13日に更新しました。今日から公開です。いつも応援ありがとうございます☆

天使の分け前
監督/ケン・ローチ、製作/レベッカ・オブライエン、脚本/ポール・ラヴァティ、製作総指揮/パスカル・コシュトゥ、ヴァンサン・マラヴァル、撮影監督/ロビー・ライアン
出演
ポール・ブラニガン/ロビー、シヴォーン・ライリー/レオニー、ジョン・ヘンショー/ハリー、ガリー・メイトランド/アルバート、ウィリアム・ルアン/ライノ、ジャスミン・リギンズ/モー、スコット・ダイモンド/ウィリー、スコット・カイル/クランシー、ニール・リーバー/スナイパー、ジェイムズ・ケイシー/ドーギー、キャズ・ダンロップ/キャズ、ギルバート・マーティン/マット、スチュアート・プレストン/州長官、ヴィンセント・フリール/検察官、カースティン・マーレイ、ニック・ファー、チャールズ・ジャミーソン/弁護士、フォード・キアナン/駅長、ロジャー・アラム/タデウス、チャーリー・マクリーン/ロリー・マカリスター、ディヴィッド・グッドール/ドビー、ブルース・アディソン/競売人
4月13日(土)より銀座テアトルシネマ他全国順次公開 ―銀座テアトルシネマ クロージング作品―
2012年、イギリス=フランス=ベルギー=イタリア、1時間41分、英語、日本語版字幕/太田直子、提供/角川書店、ロングライド、配給/ロングライド、後援/ブリティッシュ・カウンシル、http://tenshi-wakemae.jp/

by Mtonosama | 2013-04-13 06:27 | 映画 | Comments(6)
Commented by すっとこ at 2013-04-13 18:32 x
なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーつかしい!

グラスゴーの街だ!
ウィスキー醸造所、マッキントッシュへ見学に
行きました。

英国といってもイングランドとは表情の異なるスコットランド
でした。

殿様の名調子
   <未来を信じ、これから家庭を築いていこうという
     若い人たちにはもちろん
     元気な若い人を見ていると楽しくなる中高年にも
     希望が見えてくる映画でした。

そっかー。中高年に“希望の見えてくる“映画なのですね。
グラスゴーにも浸りたいし、観たいなぁこの映画!
でもNYではやってないみたいです・・・涙。

サンキュー が シャンキュー に聞こえるスコットランド
英語も聞きたいしなぁ。ポチッ。



Commented by Mtonosama at 2013-04-14 06:47
♪すっとこさん

そっかー、グラスゴーにもいらしたのですね♪

わたしも行きました。
5月だったけど寒くて寒くて持っていった服を全部重ね着しました。
ずいぶん北へ来たものだ、と感激したなぁ。
でも、ウィスキー醸造所には行ってないです。
そこで、猫好きのすっとこさんに質問ですが、
醸造所に猫達はいましたか?
スコッチ醸造所では穀物を狙って襲来するネズミへの
対抗策として昔から猫を飼っているって聞きましたもので。

今日もポチッとありがとうございました。
Commented by すっとこ at 2013-04-14 20:11 x
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!

猫には会いませんでした。
もしかどこか隅っちょに隠れてたか
お昼休みでパブにギネスをひっかけに行ってた
かも(笑)です。

グラスゴーではアール・デコの巨匠マッキントッシュ
の建築も興味深かったです。
Commented by Mtonosama at 2013-04-14 20:55
♪すっとこさん

ふにゃ~~~~~~~ん!
大間違いでしたぁ^_^;
いっつも間違えるわたしは大馬鹿ですぅ。
行ったのはエディンバラだった。
エディンバラとグラスゴー、全然名前が違うのにいつも混ぜこぜにしてしまうびは何故だろう。

猫たちは会議の真っ最中だったかもしれませんね。
Commented by ライスケーキ at 2013-04-15 21:21 x
スコットランドと言えばウィスキーですね。
ウィスキーを飲みにスコットランド旅行なんて言うのも
楽しそう。

私は飲めないからダメだけど、
映画でスコットランド旅行させてもらいます。


Commented by Mtonosama at 2013-04-16 06:40
♪ライスケーキさん

そう、絶対にスコットランドと言えばウィスキーです♪
私も死ぬ前に一度、スコットランド醸造所めぐりをして
テイスティング三昧をやってみたいなぁ。





by Mtonosama