17歳 -2- JEUNE & JOLIE
JEUNE & JOLIE
(C) MANDARIN CINEMA-MARS FILMS-FRANCE 2. CINEMA-FOZ
主人公のイザベルはパリの名門リセに通い、母親は大病院の医師、
バカンスの度に家族で長期の旅行に出かける恵まれた17歳です。
両親が離婚したため、実の父とは暮らしていないが、母の再婚相手ともうまくいっています。
そんな彼女になにが起こったか?
誰もが迎える17歳。誰もが経験した17歳。
おとなの目で見たら、イザベルはとんでもないおバカさん。
自分の娘がこんなことしたら悲嘆にくれるか、激昂してひっぱたくか・・・でしょうけど、
ここはひとつ自分が17歳だった頃を想い起こしながら、彼女をじっくり観てみましょうか。
ストーリー
夏。海辺。
真夏の海岸。砂浜で陽光を浴びるイザベル。ビキニに包まれた身体はまだ細い。
顔立ちにも少女っぽさが残るが、まなざしは大人びているようにもみえる。
彼女はバカンスの旅先でドイツ人青年フェリックスと知り合い、
母親から彼を夕食に誘うように言われるが、そんな干渉や指示にはウンザリだった。
その夜、フェリックスに誘われたイザベルは弟に協力を頼み、こっそり裏口から外へ。
海辺でフェリックスと抱き合う。彼女の初体験はあっけなく終了。
翌日、家族と海岸で過ごすイザベルのもとへフェリックスが。
だが、そっけなく振る舞うイザベル。
数日後、家族や友人に祝福され、17歳のバースデイを迎えるイザベル。
フェリックスは招待されていない。
バカンス最後の日、イザベルは彼に別れの言葉さえ交わさず、海辺の街を去る。
秋。パリ。
瀟洒なホテル。6095号のドアをノックするイザベル。
彼女を迎えた初老の男を見てためらう彼女に男は言う。
「年齢はウソだ。君も写真とは違う」
イザベルはスマホに自身のサイトを開設。それを見て連絡してくる男たちと会っていた。
そう、娼婦である。
放課後になると駅のトイレで母親の服に着替え、化粧をし、ホテルへと向かう。
名前はレア、年齢は20歳、ソルボンヌ大学の2年生と偽っていた。
夕食前に帰宅したイザベルは男から受け取った300ユーロを隠す。
母親は自分のブラウスがなくなったことにしか気づいてはいない。
ある日、両親と演劇を観に行ったイザベルは数日前に関係を持った初老の男を見かける。
休憩時間に視線がぶつかる。その後「同じ時間に6095号で」というメールが届いた。
彼の名はジョルジュ。既婚者、娘もいる。イザベルの若さと美しさに魅了され、それからも度々連絡をしてくるジョルジュ。イザベルも紳士的なジョルジュの態度に好感を持つ。だが、他の男たちとも“ビジネス”を続ける彼女だった。
そんなある日、事件が起きた。
心臓発作を起こしたジョルジュがベッドの上で死んでしまったのだ。
動転してそのまま部屋を立ち去るイザベル。
冬。パリ。
イザベルの母が勤務する病院に警察官がやってくる。
ジョルジュが最後に一緒だった相手がイザベルだとわかり、彼女の放課後の行動が調べ上げられた。
「法的には未成年は被害者なのですが、捜査はします」
何を言われているのか理解できない母。
彼女が事態を理解したのはイザベルの部屋に隠されていたユーロ紙幣を見てからだった。
問い詰める母に何も応えようとしないイザベル。
彼女自身、その行動の理由づけなどできなかったのだ……
社会的な責任を負わされる年齢の1年前。
もう子供じゃないという焦りと、
大人になりたくないという現状否定の想いと大人になったらなんでもできるという真逆の想い。
子どもであり続けたいと思いながらも、身体はおとなのそれに近づいていく。
それでいて、子どものもろさをひきずる肉体。
身体は愛したいと思いながら、それを受け入れられない心。
また、その逆。
ああ、ほんとにややこしい。
神様が17歳の頃に戻してあげると言ってくれてもご遠慮申し上げたいお年頃。
だからこそ、多くの作家やアーティストが作品にするのでしょうね。
ぜひご自身の17歳の頃を思い出しながらご覧ください。
終
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☆2014年1月31日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆
17歳
脚本・監督/フランソワ・オゾン、製作/エリック&ニコラスアルトメイヤー、撮影/パスカル・マルティ
出演
マリーヌ・ヴァクト/イザベル、ジェラルディン・ぺラス/シルヴィ。フレデリック・ピエロ/パトリック、ファンタン・ラヴァ/ヴィクトル、ヨハン・レイセン/ジョルジュ、シャーロット・ランプリング/アリス、ナタリー・リシャール/ヴェロニク、ジェジェ・アパリ/ピーター
2014年2月15日(土)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他全国ロードショー
2013年、フランス、94分、提供/キノフィルムズ、KADOKAWA、配給/キノフィルムズ、後援/在日フランス大使館、アンスティテュ・フランセ日本
http://www.17-movie.jp/
今、一生懸命自分が17歳だった頃を思い出そうと
しているのですが
なんせカンブリア紀のことなので
ううううううううううううううううううううううううううううううう
「ああ・・・思い出そうとしても忘れられない」
@昔の漫才師がこう言ってましたっけ。
しかし、このシチュエーション、
なんだか
”昼顔”にも似てますね。
おなごの持つ2面性、いいえ、多様性は
17歳の高校生も人妻も変わらないのか。
フランス人はこういうテーマが好きなのか。
日本だったら・・・今やあり得るか?
そうかもね、のポチッ!
私も「思い出そうとしても忘れられない」状態です。(これはバカボンのパパも言ってたような気がします)。
私の17歳は、もっとずっとおぼこどしたなあ(遠い目)。世間の17歳は無意識下の自分が顔を出して来てそれをコントロールできないというか、感情と理性の折り合いの付け方が分からないというか・・・
もし私がイザベルのような17歳を過ごしてたら、今どんな人生だっただろうなんて思ってしまいます。ただこの年になれば、過去にどんな経験をしても、その後どう考え、どう生きたか、それが値打ちやで、と思いますねんけどね。
白亜紀生まれですっとこさんとはお歳も近いのではありますが、当方荒ぶる小娘だった17歳の頃は比較的覚えております。
歳をとる程、遠い過去のことをよく覚えているといいますから^_^;
「昼顔」ねぇ。かもね、かもね、そうかもね、ですわ。
でも、今や日本の高校生でもこういう状況って案外耳にしますものねぇ。
そうかもね、のポチッをありがとうございました。
おぼこどしたんか?
私もおぼこいといやあ、おぼこいのどすが、荒れる17歳どしたなぁ。
荒れた結果、今や、荒ぶる飼い猫に翻弄される日々でございます。しかし、さしものひかちゃんも以前の怖ろしい程の食い意地は影をひそめたようです。ちょっと大人になったみたい・・・か?
こんなコトしていては もったいない。
経済的に恵まれていても 満たされないものがあったのね。
ある意味 かわいそう。
ノーテンキな高校生だった私には とても考えられない世界。
でも、クラスに「ねんね」なんてあだ名の子がいたなぁ。
どうして そんなあだ名だったのかな~。
知人が、美人って自分がきれいだってことに気づいていない
ものだ、と言っていました。
そうかもしれないなぁ、自分の友人にもきれいなのにそれに
気づいていない人いるもんなぁ、と思っていました。
でも、やっぱり美人は美人だってことを知っていますよね。
でも、イザベルの場合は自分が美しいということに、本当に
気づいていないみたいです。
美しいからというだけじゃなく、17歳という歳は自分を大事
にしなくなる時期なのかなぁ。