コーヒーをめぐる冒険 -1- Oh Boy
Oh Boy
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当試写室ではここのところ、
「ハンナ・アーレント」とか
http://mtonosama.exblog.jp/20634449/ http://mtonosama.exblog.jp/20659388/
「さよなら、アドルフ」という
http://mtonosama.exblog.jp/21216787/ http://mtonosama.exblog.jp/21235663/
重厚なドイツ語映画を上映しています。
ドイツ語映画と言ったのは
「さよなら、アドルフ」はオーストラリア人監督によるオーストラリアの映画だったからですが、
今回お送りする「コーヒーをめぐる冒険」はドイツ語映画であり、ドイツ映画であります。
しかし、これもまた重厚長大か、というと違います。
Nein!であります。
「コーヒーをめぐる冒険」などという村上春樹「羊をめぐる冒険」のパクリのような邦題といい、
「Oh Boy」という軽いオリジナルタイトルといい、
これまでのドイツ映画とは趣を異にしています。
監督はヤン・オーレ・ゲルスター。
1978年ドイツ・ハーゲン生まれ。
ちょっとこわもてな感じのおにいさんです。
ヤン・オーレ・ゲルスター監督
Xフィルム・クリエイティブ・プール社でインターンとして「グッバイ・レーニン!」(‘03)
の準備、撮影、編集、ポストプロダクションまで関わり経験を積む。
2003年からはドイツ映画テレビ・アカデミー(DFFB)で演出及び脚本執筆を学ぶ。
在学中に「グッバイ、レーニン!」のメイキングドキュメンタリーなどのプロジェクトに参加。短編映画を数本製作した後、2010年からDFFB卒業作品としてとりかかった本作によって、2012年ミュンヘン映画祭でデビュー作を対象とする「新しいドイツ映画 奨励賞」最優秀脚本賞を受賞。2013年バイエルン映画賞で脚本賞受賞、2013年ドイツ映画賞では最優秀作品、監督賞、脚本賞に輝く。
ドイツ映画賞2013
<作品賞>
金賞: OH BOY(コーヒーをめぐる冒険)
銀賞: HANNAH ARENDT(ハンナ・アーレント)
銅賞: LORE(さよなら、アドルフ)
<脚本賞>
Jan Ole Gerster(ヤン・オーレ・ゲルスター監督) OH BOY
<監督賞>
Jan Ole Gerster(ヤン・オーレ・ゲルスター監督) OH BOY
<主演女優賞>
Barbara Sukowa(バルバラ・スコヴァ) HANNAH ARENDT
<主演男優賞>
Tom Schilling(トム・シリング) OH BOY
<助演女優賞>
Christine Schorn(クリスティーネ・ショーン) DAS LEBEN IST NICHTS FÜR FEIGLINGE
<助演男優賞>
Michael Gwisdek(ミヒャエル・グヴィスデック) OH BOY
http://deutschali.exblog.jp/20451606/
デビュー作でこの成績です!
ヤン、おめでとう!!(って、知人かっ)
ハンナ・アーレントさんやローレさんの深刻なお話に接してから間がないので
本作「コーヒーをめぐる冒険」にも少し身構えて臨みました。
モノクローム、ベルリン、ドイツ語・・・
緊張シイなので、すぐにかまえてしまうんです。悪いクセです。
ですが、
朝日の射し込むベッド。
柔らかい朝の光はモノクロの方が似合うなぁ――
と、まあ、緊張は、案外早い段階で消え、
ちょっと背は低いけど、かわいいニコくんのついてない一日につきあう気になりました。
ニコを演じるトム・シリング。V6の岡田准一くんに似てます。
ヌーヴェルヴァーグのようだ、とか、
ジム・ジャームッシュのデビュー作のようだとか、言われていますが、
モノクロームであることや主人公の軽やかさからそんなアナロジーも生まれるのでしょうか。
なにせ本作はヤン・オーレ・ゲルスター監督のデビュー作ゆえ、
どの部分が彼らしいかということはいえませんが、
新しいタイプのドイツ映画が誕生したということはいえそうですよ。
さあ、一体どんなお話でしょうか。
続きは次回に。
乞うご期待でございます。
続
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コーヒーをめぐる冒険
監督・脚本/ヤン・オーレ・ゲルスター、製作/マルコス・カンティス、アレクサンダー・ワドー、撮影/フィリップ・キルスアーマー、音楽/ザ・メジャー・マイナーズ、シェリリン・マクニール
出演
ニコ・フィッシャー/トム・シリング、フリデリーケ・ケンプター/同級生ユリカ、マルク・ホーゼマン/友人マッツェ、カタリーナ・シュットラー/ガールフレンド、ユストゥス・フォン・ドホナーニ/上階の住人カール、アンドレアス・シュレーダース/心理学者、アルント・クラヴィッター/俳優、フレデリック・ラウ/不良青年リーダー、ウルリッヒ・ネーテン/ニコの父、ミヒャエル・グヴィスデク/老人フリードリヒ
3月1日(土)渋谷シアター・イメージフォーラムにて全国順次ロードショー
2012年、ドイツ、85分、モノクロ、日本語字幕/吉川美奈子、協力/東京ドイツ文化センター、配給/セテラ・インターナショナル
http://www.cetera.co.jp/coffee/
トム・シリングくんも気になります。
どんなお話なんでしょう。
コーヒー飲みながら楽しめる そんな お話ですか?
最初から家でDVD借りて観る気になってるけど、
やはり、 「映画館で」が良いんでしょうね。
トム・シリング、岡田准一に似てますよね。
どうぞ、映画館でコーヒー片手に鑑賞なさってください(^^)/ 映画館の方が良いと思いますよ。
実は、私も先日映画館に行って、映画館はやっぱ良いな、と思いましたもん。
なんと!ドイツの岡田准一とな!
するってぇと黒田官兵衛が珈琲を巡る冒険の旅に
出るんですかい?
国盗りはどーした! 国盗りは!
と 情報が限られてるものですから
今はNHK大河ドラマ一筋であります。
若い監督のデビュー作?
おおいに期待のポチッ!!
いえ、いえ。官兵衛さんはちょっと脇へ置いてくださいませ^_^;
わたしは黒田官兵衛というと「清州会議」の官兵衛さんを思
い浮かべてしまいます。
国盗りには疎い殿であります(殿なのに、ね)。
いえ違います。
国盗りでも清州会議でもなく"Oh Boy"「コーヒーをめぐる冒険」
であります。
ヤン・オーレ・ゲルスター監督にポチッをありがとうございました。
ドイツの岡田くんに・・・(だから違うっちゅうの)
トム・シリングにもポチッをお願いできればうれしうございます。
ドイツ語でも軽やかな映画ってあるのですね〜。
すみません、思いっきり偏見です。ドイツ語ってハネケ監督のイメージがすごく強くて。それにドイツ人はフランス人と違ってきっちり真面目なイメージが強いのです。アングロサクソンはやっぱりラテンじゃないのよね、というような。
でも、軽やかな主人公なんですね。楽しみです。
おいしい茸に夢中だったんですものね(^_-)
まだ茸は残ってますか?私も少し分けていただきたいです。
ダラス・バイヤーズクラブはパリではもう公開されたのでしょうか。
ところで、ドイツ映画でも軽やかだったり、ぶっとんでたり
する映画ってあるにはあるんですけどね。
随分前ですが「ラン・ローラ・ラン」なんかもぶっ飛んでい
たし、モーリッツ・ブライプトロイがユダヤ人になってナチ
をやっつける話も痛快だったし、ハンブルグを舞台にしたフ
ァティ・アキン監督「ソウル・キッチン」もドタバタして楽
しい映画でした。
でも、やっぱりドイツ人の生真面目イメージってなかなか払
拭できないのかなぁ。