ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

ブルーム・オブ・イエスタデイ -1- Die Blumen von Gestern


ブルーム・オブ・イエスタデイ
-1-

Die Blumen von Gestern

ブルーム・オブ・イエスタデイ -1- Die Blumen von Gestern_f0165567_5182456.jpg

(C)2016 Dor Film-West Produktionsgesellschaft mbH / FOUR MINUTES Filmproduktion GmbH /
Dor Filmproduktion GmbH



これまで多くのナチス映画が作られてきました。

先の戦争では何百万人ものユダヤ人が理不尽に殺されました。
その何百万人もの人々に
それぞれの名前があり、それぞれの人生がありました。
係累もいました。
彼らには顔を見ることもできなかった
孫や子孫もいる筈です。

ブルーム・オブ・イエスタデイ -1- Die Blumen von Gestern_f0165567_5282621.jpg

戦後72年経ちました。
そして、
その孫たちが主人公になる映画ができました。

一人はナチスの戦犯を祖父に持ち、
その罪と向き合うために
ホロコーストの研究に人生を捧げています。

もう一人はナチスに殺された祖母を持ち、
その無念を晴らそうと
ホロコースト研究に邁進しています。

その二人は
真逆の立場ながら
同じ目標のためにアウシュヴィッツ会議を
企画することになりました。

真面目だけど、頑固でキレやすく、人付き合いが下手なトト。
フランスからやってきた若い女の子ザジ。

ま、どこにでもいる今どきの男女です。

そう、
本作はナチス映画というより
ボーイ・ミーツ・ガールもの。

ブルーム・オブ・イエスタデイ -1- Die Blumen von Gestern_f0165567_5294412.jpg

こんなのあり?
とまあ、観る方もまだまだナチスものには構えがあるので、
本作を観るとかなりビックリしてしまいます。

でも、ヨーロッパには
ホロコーストの犠牲者の子孫は多いし、
加害者側の子孫も多い筈です。

それを敢えて深刻な顔つきをしていない映画に
作り上げたのはかなり珍しいと思います。

そんな映画を作った監督は
自身も主人公トトと同じ過去を持っていました。
自分の祖父とその兄、つまり大伯父が
ホロコーストの加害者でした。

その監督はクリス・クラウス。
脚本も書いています。

自らの家族の暗い過去を知って
大ショックを受けた監督はヨーロッパ各地にある
記念館や施設を訪ね歩き、
ホロコーストの調査を重ねたそうです。

そこで彼が目にしたのは
加害者と被害者の孫世代にあたる人々が
歴史をジョークに談笑する姿。
更には恋まで生まれているという事実。

で、本作を思いついたというのですが。

ふーん、そんなものなのでしょうかねぇ。

ブルーム・オブ・イエスタデイ -1- Die Blumen von Gestern_f0165567_5345318.jpg

クリス・クラウス監督
1963年、ドイツ・ゲッティンゲン生まれ。
フォルカー・シュレンドルフ、ローサ・フォン・ブラウンハイム等
有名な監督たちの脚本を書くことからキャリアをスタート。
2002年『Shatterd Glass』で監督デビュー。
バイエルン映画賞等数々の賞を受け、注目を浴びる。
2006年『4分間のピアニスト』では
年老いたピアノ教師と
天性の才能を持ちながら刑務所に囚われた若い女性の交流と
葛藤を描き、ドイツ映画賞作品賞、60を超える国内外の賞を受賞。
日本でもヒットした。
2010年には3作目『The Poll Diaries』を発表。
ドイツ映画賞4部門、バイエルン映画賞3部門など
ヨーロッパ中の映画賞など多くの賞を受ける。
2014年にはホーフ国際映画祭から生涯功績賞を授与される。

『4分間のピアニスト』
印象的な映画でしたね。

さあ、一体どんなお話でしょうか。
日本にも同じように不幸な歴史がありましたので、
「やれやれ、ドイツ人の考えることといったら・・・」
とは一概にいえないかもしれません。



今日もポチッとお願いできれば嬉しいです♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
☆9月26日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

ブルーム・オブ・イエスタデイ
監督・脚本/クリス・クラウス、プロデューサー/ダニ・クラウス、カトリン・レンメ、クリス・クラウス、ゲルト・フーバー、クルト・シュトッカー
撮影/ソニア・ロム
出演
ラース・アイディンガー/トト・ブルーメン、アデル・エネル/ザジ・ランドー、ヤン・ヨーゼフ・リーファース/バルタザール・”バルティ“・トーマス、ハンナー・
9月30日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2016年、ドイツ・オーストリア、ドイツ語・フランス語・英語、カラー、126分、字幕/吉川美奈子、配給/キノフィルムズ・木下グループ
http://bloom-of-yesterday.com/

by Mtonosama | 2017-09-26 05:43 | 映画 | Comments(2)
Commented at 2017-09-28 00:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Mtonosama at 2017-09-29 08:32
♪鍵コメさん

ありがとうございます。よろしくお願いします。

by Mtonosama