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殿様の試写室

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ルイ14世の死 -2- La Mort de Louis ⅩⅣ


ルイ14世の死
-2-

La Mort de Louis ⅩⅣ

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(C)CAPRICCI FILMS,ROSA FILMES,ANDERCRAUN FILMS,BOBI LUX 2016


アルベルト・セラ監督の作品が
日本で上映されるのは本作が初めてです。

風車の登場しないドン・キホーテ映画
『騎士の名誉』(’06)
カサノヴァとドラキュラが出会う
『私の死の物語』(’13)
(ロカルノ国際映画祭グランプリを受賞)
などを送り出してきた監督。

古典や歴史上の有名人を
題材にしながら
誰も見たことのない
怖るべき映画を創り続けています。

フィルモグラフィ
2006『騎士の名誉』
2008『鳥の歌』
2013『私の死の物語』
2016『ルイ14世の死』

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その才能は映画に留まらず
戯曲の執筆、舞台演出、
映像によるインスタレーション、
パフォーマンスにまで及んでいます。

ヨーロッパで「21世紀の前衛」
と称される異能の人
アルベルト・セラ監督の作品が
いよいよ日本初公開です。

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ストーリー
ルイ14世の苦しみは
1715年8月9日に始まり
9月1日に終わった。
72年に及ぶフランス史において
最も長い治世の終焉である。

ルイ14世の健康は不安定で
過去に何度も死にかけたことがあると
記録に残っている。
35歳の時には発熱で
70歳では壊疽を伴う
糖尿病の合併症によって。

1715年8月
もまなく72歳になろうとしていた
ルイ14世。
その体には心不整脈から
惹き起こされた左脚の塞栓症によって
壊疽が始まっていた。

8月9日
狩りから帰った王は
疲れ果てているように見えた。
翌日、王は左脚の痛みを訴える。
侍医ファゴンは坐骨神経の病と診断。
その後数日の間
王は痛みをこらえながらも
公務についていたが、
痛みは増し、食事も摂れず、
日々体は弱っていった。

8月16日
宴席でも王は疲れているようだった。
それでも、客たちに挨拶し、
ビスケットを食べてみせた。
しかし、
ますます激しくなる痛み。

8月20日
王の具合が突然悪くなる。

8月21日
パリ大学の4人の医師が王を訪問。
彼らは王の脚の変色を危ぶみ
瀉血を勧めるが、
王は侍医ファゴンの診断を受ける。

8月24日
左脚の壊疽が悪化。
だが、誰も
王の脚を切ることはできない。

8月26日
王はひ孫にあたる将来のルイ15世を
寝室に呼び、
戦いに溺れることなく
隣国との和平を心がけよ、と伝える。

8月30、31日
王は昏睡状態に陥る。
壊疽により左脚は真っ黒に。

9月1日
午前8時15分死去。
その体は死後解剖に付された……

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ほぼ全篇、王の寝室が舞台。
着飾った貴族や侍医が
取り巻いてはいますが、
寝室内には腐臭さえ漂うような――

まさに
「無常忽(たちま)ちにいたるときは
国王大臣親じつ従僕妻子珍宝
たすくる無し
唯独り黄泉に趣くのみなり」
であります。

従僕たちには
王をたすける意志はなく
ただそこに侍ることしか
できないようです。

王の臓腑を切り分ける粘着質の音が
妙に愉し気に響く中、
ようやく苦痛から解放された
王は安らぎに身を委ねたことでしょう。

この監督には
権威ある存在への悪意・・・
というより
人間存在への無常観が強いように
思われました。

さあ、アルベルト・セラ監督の
日本デビューは
いかなる次第となりますでしょうか。



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ルイ14世の死
監督/アルベルト・セラ、脚本・台詞/アルベルト・セラ、ティエリー・ルナス、撮影/ジョナタン・リケブール
出演
ジャン=ピエール・レオ/ルイ14世、パトリック・ダスマサオ/侍医ファゴン、マルク・スジーニ/ブルアン、イレーヌ・シルバーニ、ベルナルド・ベラン/元帥、ジャック・エンリック/ル・テリエ神父
5月26日イメージ・フォーラム他全国順次公開
2016年、115分、フランス・ポルトガル・スペイン、フランス語、配給/ムヴィオラ、http://moviola.jp/louis14/

by Mtonosama | 2018-04-27 06:34 | 映画 | Comments(6)
Commented by ライスケーキ at 2018-04-28 14:16 x
イギリスでは
「ルイ」王子が誕生しましたね。

私にとって
「ルイ」と言うと 何となく
フランス王家の王子と言う
感じがしますが、
ヘンリー王子のウエディングも近いし
最近のイギリス王室は
明るい話題が多いです。

なんだか、ブルボン家の話じゃなくて
ウィンザー家の話になってしまいました。
Commented by Mtonosama at 2018-04-29 06:42
♪ライスケーキさん

第3子生まれましたね。
すごいのは朝に出産し、もうその日の夕方には退院していること。

出産後はゆっくり病院で上げ膳据え膳でいたいと思うのは王族ならぬもの故でしょうか。
皇太子妃だからおうちに帰ってもバタバタすることはないものね(^^♪
Commented by びなちゃん at 2018-04-29 13:33 x
ゴージャスで、濃い。それも亡くなる前の短時間のストーリー。匂いもこもってるんですね。
あちらのその時代は食事なども見られながらしていたとか。たまりませんのう。
でも、こういうのって映画向きな映像ですよね。
ゴールデンウイーク、一本は映画観に行きたいなあ。
Commented by との at 2018-04-29 16:55 x
♪びなちゃんさん

連休中に映画。良いですねえ。
地味目な映画ならゆっくり観られるかも。
観光地に出かけるよりずっと良いですね。
昨日チャリで観光地に出かけたばっかりに大変な目にあいました^_^;
Commented by すっとこ at 2018-04-30 05:58 x
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

一段と冴え渡る、殿様の名調子!

スチル写真の全てが異様なイラストの
ように思えます。
太陽王は死後解剖されたのですか?
ほほう。それは検視という意味でせうか。

観に行きたいけど 現在辺境の地におって
(なんて言ったら娘に怒られる)
こういうオサレな映画は来ない地域なんです😭
Commented by Mtonosama at 2018-04-30 07:15
♪すっとこさん

おお、へき地の春はいかがですか?
あ、そんなこと言っちゃいけないわね。

楽しい日々をお過ごしくだされ。
私はルイ14世と共に暗くなっておりますわよ。

壊疽を起こした足を切らなかった分、
死後解剖したんでしょうかね。
華やかな宮廷とはいえ華やかな医学はお粗末だわねえ。