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殿様の試写室

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ビューティフル・デイ -2- You Were Never Really Here

ビューティフル・デイ

-2-

You Were Never Really Here


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Copyright (C) Why NotProductions, Channel Four Television Corporation, and The British FilmInstitute 2017. All Rights Reserved. (C) Alison Cohen Rosa / Why NotProductions



サブリミナル効果という言葉を

聞いたことがあります。


人が認識できない意識下に

刺激を与えることで現れる効果。

テレビやラジオなどの広告で

知覚できない程度の速さの音量や

見えない画像等を繰り返し

挿入したりするなどして

視聴者の購買意欲を増すように操作する。

https://www.shinki-kaitaku.com/s07_word/sa/sa44.html


小さな禍々しいショットが

スクリーンに閃光のように

映し出される本作。


これで購買意欲ではなく

恐怖が募っていくんですね。


怖がりさんはここで

肩がこってしまうという仕掛け。


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ストーリー

ジョーは行方不明者の捜索を請け負っている。

人身売買や性犯罪の闇に囚われた少女たちを

何人も救ってきた彼は

その報酬で母との生活を営んでいる。


しかし、彼の頭の中には

かつて海兵隊員として派遣された

砂漠の戦場、

FBI捜査官時代に見た

凄惨な犯罪現場の残像が

未だにこびりついて離れずにいる。



そして

ジョーを苦しめるのは

父親の虐待にさらされた少年時代の

トラウマだった。


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ある日、

ハードな仕事を終えたばかりのジョーに

新たな依頼が舞い込む。

それは

選挙キャンペーン中で面倒を避けたい

州上院議員が10代の娘ニーナを

売春組織から取り戻してほしい

というもの。


すぐに作業にとりかかるジョー。

議員から受け取った住所の下見をし、

必要な物資を調達。

組織の使いっ走りのチンピラを脅し、

用心棒の人数や入り口の暗証番号を

聞き出し、現場のビルに潜入。

ニーナの救出に成功したジョー。

だが、彼女の様子はどこかおかしい。

虚ろな目をして

ジョーが「パパのところに帰ろう」

と声をかけても無表情だ。


深夜3時、ホテルで彼女を保護した

ジョーの目にとんでもないニュースが

飛び込んできた。

ニーナがつけたTVのニュースが

この部屋で落ちあう筈だった

彼女の父・上院議員が飛び降り自殺したことを

報道していたのだ。


その直後、

ジョーたちの部屋に2人組の制服警官が現れ、

ニーナを無理矢理連れ去っていってしまう。

窮地を脱したジョーは

ヴォット議員からの依頼を仲介した男の

オフィスを訪ねるが、既に殺害されていた。

そして嫌な予感を感じて家に戻ると

母親までもがベッドの上で殺されていた。


まだ屋内にいた殺し屋2人に銃弾を浴びせ

ニーナが州知事のもとにいることをつきとめる。

ニーナは州知事のお気に入りだったのだ――




ジョーは喪服に着替え、

森の奥の湖に向かう。

母をひそやかに葬るためだ。

トラウマに苛まれ続け、母も失った彼は

母の遺体と共に湖に入っていく。

そのまま湖底深く沈むジョーの脳裏に

ニーナの幻影が去来する。


死の淵から脱出したジョーは

州知事の豪邸へ向かうのだった……

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男の孤独と少女の孤独が共鳴します。

凄惨な過去が男の生きる力を奪い、

年長の男たちの欲望に蹂躙された

少女を支配するのは

無気力と諦念だけのように見えます。


でも、ニーナはジョーを信頼したし、

ジョーもニーナによって

死の淵から引き返しました。


思いがけないラストは

新しい生への展望なのでしょうか。

それとも

虚しい日常の反復なのでしょうか。


サブリミナル効果によって

引き起こされたのは恐怖だけではなく

日常の繰り返しだったのかもしれません。



ビューティフル・デイ

監督・脚本/リン・ラムジー、原作/ジョナサン・エイムズ、撮影/トーマス・トウネンド

出演

ホアキン・フェニックス/ジョー、ジュディス・ロバーツ/ジョーの母、エカテリーナ・サムソノフ/ニーナ、ジョン・ドーマン/ジョン・マクリアリー、アレックス・マネット/ヴォット議員、ダンテ・ペレイラ-オルソン/ジョーの子供時代、アレッサンドロ・ニヴォラ/ウィリアム知事

61日(金)新宿バルト9他全国ロードショー

2017年、イギリス、英語、カラー、90分、字幕翻訳/金関いな、配給/クロックワークス、http://beautifulday-movie.com/


by Mtonosama | 2018-05-23 05:28 | 映画 | Comments(4)
Commented by ライスケーキ at 2018-05-25 20:26 x
人が沢山殺されたり、
自殺したり…。

ストーリーだけ追うと
救いようのない映画ですね。

それに「サブリミナル効果」…。

わたしにとっては、ダブルパンチかも…。

「思いがけないラスト」で、
救いはあるのでしょうか…。
Commented by すっとこ at 2018-05-25 22:28 x
え?ええええええ?ええええええ?

何度も「え?」と言いながら読んだのは
殿様の名調子の文字が

う うすい 薄いんですけど。
ハッキリ申し上げると
読みにくいのですけど。

オサレなグレー文字が読みにくい
己れの大人目玉が憎いです😭😭😭
Commented by Mtonosama at 2018-05-26 05:45
♪ライスケーキさん

そうなんですね。映画ってストーリーだけじゃないんですね。
というところで開き直りネタバレだのなんだの言われながら
ストーリーを紹介している管理人です。
映画って俳優だけでも、監督だけでも、脚本だけでも映画にはならない。
なんたって総合芸術ですよね。
時代もあればその人のその時の心情もあればいろいろなことが作用します。

いやあ、映画って本当に楽しいですね。あれ?どっかで聞いたことありますね(^-^;
Commented by Mtonosama at 2018-05-26 05:51
♪すっとこさん

最近、ブログの書き込み形式が変わって以来、毎回思わぬ形で画面が出てくるんです。
今回はタイトル以外、全部真っ黒でした。パソコンブログ画面ではバックが青いのでクロだと見にくいので、文字色を白に設定しました。ところが、ああた、これがスマホ画面ではバックが白いので白に白で字が見えない。で、苦肉の策でグレーにしたらすっとこさんのみならず管理人も見にくいのでした。
今日はブルーの字に変えてみましたが、グレーよりは見やすいでしょうか?ご感想をお聞かせくださいませ。ご迷惑をおかけしました。