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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

きみの鳥はうたえる -2-

きみの鳥はうたえる

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©HAKODATE CINEMA IRIS



佐藤泰志が死後再び世に出る

きっかけを作ったのは死後17年経って

クレインという出版社の出した

「佐藤泰志作品集」でした。


そして

それを読んだ函館の映画館経営者

菅原和博さんが

函館を舞台にした「海炭市叙景」を映画化。

映画『海炭市叙景』は内外で高い評価を受け、

興行的にも成功を収めました。


佐藤泰志の小説は

全て文庫として復刊されます。


2016年、開館20周年を迎えた

菅原さんの映画館

函館アイリスは記念事業として再び

佐藤泰志の作品を映画化しました。

それが本作『きみの鳥はうたえる』です。


映画の舞台は

小説の舞台だった70年代の国立・国分寺から

現代の函館へ移りましたが、

さあ、一体どんなお話なのでしょう。


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ストーリー

函館郊外の書店で働く「僕」と失業中の静雄は

小さなアパートで共同生活を送っている。


ある日「僕」は

同じ書店で働く佐知子と関係を持った。


彼女は店長の島田とも関係があるようだが、

その夜から毎晩のように

二人のアパートへ遊びに来るようになった。


一抹の不確かさの予兆をはらみながらも

三人は夜通し酒を飲み、クラブへ行き、

ビリヤードをして夏の夜を遊び明かす。


「僕」は佐知子と恋人同士のように

ふるまいながら、お互いを束縛せず、

佐知子と静雄に二人で出かけることを勧める。


夏の終わり、

静雄は3人でキャンプに行こうと提案する。

だが、「僕」は誘いを断り、

静雄と佐知子の二人だけで

キャンプに行くことに。


二人きりのキャンプで

次第に気持ちが近づく佐知子と静雄。

函館でけだるく過ごす「僕」。

三人の幸せな時間も夏も

終わりの時が近づいていた……


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不器用で意地っ張りな青春。

友情も愛情もコントロール不能な青春。

青春という言葉は気恥ずかしくて

嫌いですが、

先走りする気持ちと身体、

このなんとも不器用なところが

青春なんですね。


青春の良さというのは

一晩中、飲み明かしても

踊り明かしても

疲れが残らないということくらいでしょうか。


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函館

坂道や異人館、港町というお洒落な

キーワードに飾られていながら

どこかうら寂しい雰囲気もまとう町です。


そんな函館と

未消化な愛や人生を抱え、

どこか薄暗い青春時代には

(キャッ、この言葉も恥ずかしい!)

相通ずるところがあるのでしょう。


歳を重ねたからといって

達観することもできず、

人生には裏切られ続けるばかりの150歳も

若い獣のような3人と夜明けの街を

肩を並べて歩きたいような気分になりました。


とはいえ、

一緒になって夜通し飲んだり踊ったりしたら

翌日は確実に死にますけどね。


思い通りにならない人生の方が多いし、

わかったふりをして

かっこよくしたつもりでも空振り。


いちいちへたっていたら

生きてはいけないけれど

やっぱり凹みます。


ああ、こんな日もあったな。

でも、よく考えたら今もそうか・・・


本作は

やはり青春映画と呼ばなくちゃいけない

映画なのでしょうね。



きみの鳥はうたえる

監督・脚本/三宅唱、原作/佐藤泰志(「きみの鳥はうたえる」河出書房新社/クレイン刊、企画・製作・プロデュース/菅原和博、プロデューサー/松井宏、撮影/四宮英俊

出演

柄本佑/僕、石橋静河/佐知子、染谷将太/静雄、足立智充/森口、山本亜依/みずき、渡辺真起子/直子、萩原聖人/島田

825()函館シネマアイリス先行公開、91()新宿武蔵野館、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

2018年、106分、カラー、配給営業/コピアポア・フィルム


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☆8月25日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆

by Mtonosama | 2018-08-25 06:14 | 映画 | Comments(6)
Commented by なえ at 2018-08-25 20:10 x
>歳を重ねたからといって
達観することもできず、
↑ほんと、達観とは程遠い(*´Д`)

>人生には裏切られ続けるばかりの150歳
 ↑今度は人生を裏切ってやったらいい!

>若い獣のような3人と夜明けの街を
肩を並べて歩きたいような気分になりました。
↑殿様、若い~!やはり夢見る乙女(自称)だから?
私はとてもそんな気分にはなれましぇん"(-""-)" 
アンタらで勝手にやって、てところです。

殿様のお住まいの所は芥川と縁があるんですね。若いとき
ひょっとして、彼と接近遭遇していたかも?

このコメは公開で行きますよう(^^;
Commented by Mtonosama at 2018-08-26 05:45
♪なえさん

公開できましたよ~!
前のコメントをなんとか表に出そうとしましたが、結局わかりませんでした。前のコメント、表に出せず、もったいなかったな。

そうなんです。芥川さんとはご縁があるんですね。中2で出会って、お年玉などで全集を買い揃え、以後ずっと一緒に流れてきました。今の地に越してきて東屋の石碑を見た時は「おお、彼に呼ばれたな」と思いましたぜ。

年齢的にも接近遭遇はあったでしょうかねえ♡
Commented by すっとこ at 2018-08-26 06:18 x
がおーーーーーーーーーーーーーーーーー!

アオハルかよーーーーーーーーーーーーーー!
いいなあ青春。自分に青春ってあったっけ。

殿様のお住まいって芥川所縁の土地なの
ですね、いいなぁ。

すっとこの住まいの近くには
佐藤春夫が“田園の憂鬱”を当地で執筆した、
という石碑があります。
車がびゅんびゅん通る道の脇です。

一度車を離れたとこに止めて 徒歩で
石碑をじっくり見に行きました。
真ん前にはとても駐車できんのです。

《愚姪建立》とありました。
《愚児》とか《豚息》とか言いましたよね、
ウチらがアオハルの頃は。

彼女を巡る男友達。
わざと三角関係(この言葉も死語か)を
作ろうとするのもアオハルですね。

なんてお馬鹿で美しいケダモノ達なの❣️
Commented by Mtonosama at 2018-08-26 08:58
♪すっとこさん

へえ~、佐藤春夫にゆかりの土地でしたか。

姪ごさんが石碑を建てるなんて、きっと大好きなおじさん
だったのかなあ。

東屋も石碑だけで、池と広いお庭があったという姿は少しもありません。東屋からすぐに海に行けたという道は公道で遮断され、横断歩道を渡り、134号線の高架の下をくぐっていかなければならなくなりました。旅館や池のあっただろう場所には何軒も民家が建っています。100年近く昔のことだから仕方ないとはいえ、寂しいものです。


Commented by アイスケーキ at 2018-08-26 21:34 x
佐知子ちゃん、
この子 どんな子なんでしょうね。

「二人キャンプ」ですかぁ。
青春ですね。

「一人キャンプ」もありますね。
オバさんには ちょっと
出来ませんが。
Commented by Mtonosama at 2018-08-27 04:45
♪アイスケーキさん

そうなんですよ。佐知子って気になる子なんですよ。
言ってみれば誰とでもそういうことになってしまう子でありながら一つ一つに真剣で不潔ではないんですよね。良いキャラだと思いますし、良い女優さんです。