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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

顔たち、ところどころ -1- Visages Villages

顔たち、ところどころ

-1-


VisagesVillages



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(C)AgnesVarda-JR-Cine-Tamaris, Social Animals 2016



87歳と33歳、

祖母と孫ほども年の差のある二人が

フランスの村人の写真を撮って

工場の給水塔や

納屋のファサードや

取り残された炭鉱住宅の壁や

崖から崩れ落ちた昔の要塞に貼りつけながら

スタジオ付きカメラトラックで旅をします。


アート?

パフォーマンス?

写真芸術?

村おこし?

過去へのオマージュ?

それとも

面白い遊び?


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これらぜ~~んぶが

一体となった楽しい二人旅が

ドキュメンタリーになりました。

いえ、これが全部ではないはず。

観る人によっては

もっともっと色んなことを

感じるかもしれません。



87歳の女性は

「ヌーヴェルヴァーグの祖母」と呼ばれる

女性映画監督のパイオニア

アニエス・ヴァルダ。

といっても写真の通りの可愛いおばあちゃん。

1928年ブリュッセル生まれ。

今年で90歳です。


第2次世界大戦中の1940

家族で南仏に疎開。

戦後、ソルボンヌ大学入学。

その後、演出家ジャン・ヴィラールの

専属カメラマンになり、

2015年にはカンヌ国際映画祭で

史上6人目となるパルムドール名誉賞

2017年には

60年以上にもわたる功労が認められ、

アカデミー名誉賞を受賞。


撮影当時は87歳。

上下二色に髪を染め分けた楽しげな人です。


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一方、33歳のJR

1983年パリ近郊の生まれで

今年35歳。

10代の頃、グラフィティ・ペインティング

を始め(要するに落書き?)

17歳の時に

パリの地下鉄で拾った(!)カメラで

自分と仲間達によるストリートアートの写真を

撮って街の壁に貼り付けるようになる。

以来、ケニアのゲットー、ブラジルの貧民街、

パレスチナの分離壁、東日本大震災後の日本等

世界中の壁を展示場所として

人々の巨大ポートレートを貼っています。

2010年に非営利団体メディアの

TED Prizeを受賞、

そこで得た賞金10万ドルで個人参加型の

Inside Out」プロジェクトを開始。

2013

そのアジア初の展示が

ワタリウム美術館で開催されました。

現在はパリとニューヨークを拠点に活動中。


経歴も風貌もユニークな

二人の旅も楽しいのですが、

工場労働者の集合写真が

生き生きしたアートになり、

寂れた炭鉱住宅の壁面に

往時の炭鉱採掘人の巨大ポートレートが

貼りつけられ、

一人寂しく暮らしていた老女の

顔に泣き笑いがよみがえる様子にも

惹きつけられます。


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今さらながら

アートって楽しいなって

思ってしまいました。


70回カンヌ国際映画祭で

最優秀ドキュメンタリー賞

ルイユ・ドール(金の眼賞)、

トロント国際映画賞での

ドキュメンタリー部門最高賞受賞。

90回米国アカデミー賞、第43回セザール賞に

ノミネートされ、

「ロッテン・トマト」でも100%という

驚きの満足度をはじき出したというのも

納得の面白さなのです。


しかし、どんな賞を受賞していようと

まず皆さんのその眼とその感覚が

この映画の楽しさを認めるのではないかなあ。


いけない、いけない。

もったいぶってしまいました。


続きは次回まで乞うご期待でございます。



顔たち、ところどころ

脚本・監督・ナレーション/アニエス・ヴァルダ、JR、オリジナル・サウンドトラック/マチュー・シェディッド、製作総指揮/ロザリー・ヴァルダ、写真/クレア・ダギット(ボニュー、レイヤンヌ、工場)、ニコラ・ギシュト(パリ、工場、北部地域)、ヴァランタン・ヴィニェ(フランス国立図書館、ノルマンディー海岸)、ロマン・ル・ボニーク(ヴェクサン、ルーブル美術館、ル・アーブル、ピルー)、ラファエル・ミネソタ(ルーブル美術館)、ロベルト・デ・アンジェリス(料理、スイス)、ジュリア・ファブリー(第二カメラ)、写真貼付のアーティスティック・ディレクター/ギヨーム・カニャール

915()よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開

2017年、フランス、89分、字幕翻訳/寺尾次郎、配給/アップリンク


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☆9月6日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆

by Mtonosama | 2018-09-06 07:06 | 映画 | Comments(2)
Commented by なえ at 2018-09-07 20:49 x
さて、ポチクリ!

なんだ、このタイトルは~!?と先ず思いました。
内容を読んで、う~ん、まあ、そういうことなら、日本語の文法を無視したようなこの命名も分からないこともないこともないような、あるような・・・結局どやねん(>_<)
行動するアートなんですな。

殿様のお気に入りの貴船。今お店が休業状態ですと。
大木が倒れ、家が潰れたり、電気も電話も通じず水道も使えずで、営業できない状態なので。
京都市内は大丈夫だったのですが、亀岡市の山沿いに住む
友達は1日半停電だったそう。エアコン・テレビ・パソコン・レンジ・お風呂・ウォッシュレットも全部使えず辛かったと。

ウチに飛んできたトタン板で町内会長に相談に行ったり
近所の同じくトタン板が飛んできた人と連絡とりあったり、あちこち話をしあったりして忙しかったです。結局市の土木事務所が処理してくれることになりました。1枚
2~3m×60cmが3枚もご訪問頂いて接待が大変どしたわ~。

Commented by Mtonosama at 2018-09-08 06:24
♪なえさん

今回もポチクリありがとうございます♡

そっか、邦題に首をかしげる人、他にもいました。
そういえば覚えにくいかなあ。

それにしてもここのところ大変な天災続きですね。
関西の台風は去年も今年もですものね。その上、北海道の大地震&停電。この停電で「原発が動いていれば」の声が出ているそうです。私なんか泊原発が止まってて良かったと思いましたけどね。停電は大変ですが、なぜここで原発が動いていたら、という発想になりますかね。

それにしてもトタン板のご訪問、えらいことでした。お疲れさまでした。

それに貴船のお店が営業できないのですか?紅屋さんもですかねえ。美しい場所は怖いこと、危険性を内包してるから美しいということでしょうか。どうなっちゃったのかなあ。心配です。

亀岡市のお友達も大変でしたね。日本中の被害を受けられた皆さん、日本訪問中に天災に巻き込まれた外国人の皆さん、どうぞこれ以上大変なことはありませんように。