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殿様の試写室

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顔たち、ところどころ -2- Visages Villages

顔たち、ところどころ

-2-


VisagesVillages



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(C)AgnesVarda-JR-Cine-Tamaris, Social Animals 2016



そもそも、この二人を結びつけたのは

この映画のプロデューサーでもある

ヴァルダの娘、ロザリー・ヴァルダでした。


ヴァルダはJRと自分との共通点を

「有名でもなく権力も持たない人々に

対して興味があることね」

と語っています。

確かに、本作に登場する被写体たちは

みんな無名の村人たちです。


妙に気の合った2人は

出会った3日目から

短い動画を撮り始めました。

しばらくしてヴァルダはJR

「都会派のあなたを田舎に連れていくわ」

と宣言。


おばあちゃん、孫と一緒に田舎へ行く!


JRも外国では小さな町を

転々としたことはあっても

「国内の田舎町には行ったことがなかったので

田舎町をめぐる旅で人生が変わった」

と言っていますよ。


さあ、出発です!


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ストーリー

映画監督アニエス・ヴァルダと

写真家でアーティストのJR

一緒に映画を作ることにした。


村人たちの顔を撮ることにした2人は

JRのスタジオ付きカメラトラックで

フランスの村々を回り始めた。


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炭鉱労働者の村にたった一人で暮らす女性、


ヤギの角を伸ばしたまま

飼育することを信条とする養牧者、


港湾労働者の妻たち、


廃墟になった村でのピクニック、


「決定的瞬間」の

アンリ・カルティエ=ブレッソンのお墓、


反逆のファッション写真家ギイ・ブルダンとの

思い出の海岸、


JR100歳になる祖母に会うこと、


J.L.ゴダールが映画『はなればなれ』で作った

ルーブル美術館の最短見学記録の更新etc.etc.


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楽しい記録を残しながらも

アニエスの眼はだんだん見えづらくなり、

JRも決してサングラスを外した顔を

見せようとはしない。


彼女はJRにプレゼントをしようと思い立つ。

JRが会いたいと言っていたゴダールに

会わせてあげようとしたのだ。

彼女は長年の友人であるゴダールに連絡し、

彼の自宅を訪ねる約束を取り付けたのだが……


当初は短期間の撮影を予定していましたが、

地方で数日撮影してはパリに戻るという旅は

18ヶ月に及び、

製作予算を大幅に上回ることに。

それだけ夢中になった撮影旅行。

楽しくない訳はないし、

映画の深みも増してきます。


そんな時の予算調達はいずこも同じ

クラウドファンディングです。

750万円を集めました。

他にもフランス国立映画映像センター、

フランスのTV局キャナル・プリュス、

ニューヨーク近代美術館(MOMA)や

パリのカルティエ財団などからも

調達したそうですよ。


アニエス・ヴァルダがいくら

「ヌーヴェルヴァーグの祖母」といわれようと

右から左へお金を自由にできませんものね。


充分な時間と人間関係とお金

そして

被写体の心をがっちりつかむ――


映画という総合芸術を支えるのは

人と情熱とお金です。


被写体の村人たちとの素敵な交流、

アニエスとJRの年齢を超えた友情。

そうしたものの醸す温かさが

観客の心もじわじわと温めてくれる映画です。


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おばあさんと

サングラスを外さない髭のおにいさんが

おかしな車に乗って旅をして

写真を撮り、壁に貼っていくだけの映画が

ここまで人の心を温かくしてくれるなんて

まるで奇跡みたいな映画です。



顔たち、ところどころ

脚本・監督・ナレーション/アニエス・ヴァルダ、JR、オリジナル・サウンドトラック/マチュー・シェディッド、製作総指揮/ロザリー・ヴァルダ、写真/クレア・ダギット(ボニュー、レイヤンヌ、工場)、ニコラ・ギシュト(パリ、工場、北部地域)、ヴァランタン・ヴィニェ(フランス国立図書館、ノルマンディー海岸)、ロマン・ル・ボニーク(ヴェクサン、ルーブル美術館、ル・アーブル、ピルー)、ラファエル・ミネソタ(ルーブル美術館)、ロベルト・デ・アンジェリス(料理、スイス)、ジュリア・ファブリー(第二カメラ)、写真貼付のアーティスティック・ディレクター/ギヨーム・カニャール

915()よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開

2017年、フランス、89分、字幕翻訳/寺尾次郎、配給/アップリンク


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☆9月9日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆

by Mtonosama | 2018-09-09 06:53 | 映画 | Comments(6)
Commented by すっとこ at 2018-09-09 10:55 x
「まずポチクリ❣️」

そして

ほおーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!
《奇跡のような映画》なんですね。

で、結局ゴダールには会えたのでしょうか?
そういえば
一時期ゴダールのミューズだったアンナカリーナ
も そろそろエエ老婆の域でしょう。

老婆バンザイ🙌🙌🙌❣️
Commented by との at 2018-09-09 14:45 x
♪すっとこさん

ポチクリありがとうございます🙋
ゴダールに会えたかどうかは内緒ね。少し前、当試写室で上映した『グッバイゴダール』の通りのへそ曲がりなんですよね。アンナ・カリーナもヴィアゼンスキーもよく頑張ってお付き合いしたものですね。アンナ・カリーナ、もう77歳だって。今は5度目のお連れ合いと暮らしていらっしゃるそうですわ。70近くなっての5度目の結婚だって!
Commented by ライスケーキ at 2018-09-10 15:52 x
オバァちゃんになっても、
孫くらいの歳の男性に
車椅子押してもらって
旅に出るのも悪くないね。

今日からライスケーキに
戻ります!
Commented by との at 2018-09-10 18:49 x
♪ライスケーキさん

アイスケーキさんからライスケーキさんへの改名はサマータイムの導入よりずっと季節感を感じます。
車椅子の写真はゴダール、ルーブル美術館見学最短記録を破るところです。年の差を超えた友情はホント羨ましいなぁ😍
Commented by なえ at 2018-09-10 21:27 x
それっ、ポチクリ!

いいなあ、世代を超えた友情!
私がJRくらいの年だったら、ジジイやババアと旅するなんて思いもしなかっただろうから、JRてめんこい~!

予算調達が750万て、芸術に理解のあるフランスにしては、え~、そんだけえ~?と思いましたどす。

「人と情熱とお金」!その中でも一番大切なのはーー
金や!
ちゃう~!

何と言っても情熱!。それがアニエスとJRを結び付けたんですねえ。

何をナスにも、ちゃう!為すにも情熱!殿様がこのブログを続けてられるのも、映画への情熱あってのことなんですね!
う~ん、しみじみとした感動を呼ぶ締めくくりのコメとなりました。ジャ~ン!
Commented by Mtonosama at 2018-09-11 06:33
♪なえさん

わ~い、ポチクリありがとうございます!

30代の頃、じいさんばあさんとは旅をしようと思わなかったですか?私は案外ばあさんは好きだな。じいさんはちょっと・・・だけど(^-^; でも、30代ってその他もろもろに忙しくて旅にはなかなか出られなかったなぁ(遠い目)。

クラウドファンディングで750万だったら、結構成績良いんじゃないでしょうかね。私は根性無しだから、集める方にも投資する方にも回れないな。あ、根性無しというより金無しなんですけど。

ポチクリはじめ、感動の締めを重ね重ねありがとうございます。
人生は良き哉、良き哉♡