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殿様の試写室

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ウトヤ島。7月22日 -2- U-JULY 22

ウトヤ島。722

-2-


U-JULY 22


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Copyright (C) 2018 Paradox


その日、ウトヤ島では

中道左派「労働党」の青年部の

サマーキャンプが行われていました。


ノルウェーでは政党ごとに青年部があり、

サマーキャンプをする習慣があります。


犯人のブレイビクは移民受け入れに寛容な

イメージの強い左派最大政党労働党の

「未来の政治家の卵」達が

キャンプをする722日に

狙いを定めたのです。


オスロ政府庁舎前で爆破した後、車で移動し、

警官になりすましボートで島へ入りました。

そして、まだ幼い子もいる少年少女たちを

ライフルと小銃で手当たり次第に

撃ち殺したのでした。


警察の初動ミスと通信トラブルが重なり、

ブレイビクの銃撃は72分もの間続いたのです。


ウトヤ島。7月22日 -2- U-JULY 22_f0165567_06242805.jpg


ストーリー

2011722日、ウトヤ島、午後5時。

この島は首都オスロから北西40キロにあり、

毎年ノルウェー労働党青年部の

サマーキャンプが行われていた。


少し前にオスロ中心部の政府庁舎で

事件が発生したという知らせが届いていた。


そんな中、心配して電話をしてきた母親に

「ここは世界一安全なウトヤ島よ。

心配しないで」と答えるカヤ。


キャンプ場で妹エミリアと口喧嘩したカヤは

仲間たちと合流し、

「イスラム系組織の仕業じゃなければ

いいけど」

「テロかどうかもわからないよ。

ガス爆発かも知れないし・・・」

意見を交換する内、

遠くの方で何か爆発したような音が聞こえた。


すると、その方向から数人が走ってくる。

「逃げろ!」

カヤは仲間たちと建物の中に逃げ込むが、

誰も何が起こったのかわかっていない。


ただ絶え間なく聞こえる音は銃声のようだ。

それはカヤ達が身を潜める建物にも

少しづつ近づいてくる。


「こっちに来る!」

そこにいた全員が外へ飛び出した。

カヤは転んでケガをした友人を支えて走る。

森へ逃げ込み、数人と木の根に身を伏せる。

そこへ血を流した少年が駆け込み

「警官が人を撃っている!」と告げる。


かつて味わったことのない恐怖の中で

ここに留まるべきか、

どこかへ逃げるべきか、

選択を迫られながら、

カヤにはある心配事があった。



仲間たちは水辺へと走っていった。

そして、カヤは一人キャンプ場へと戻る。

妹のエミリアを探すためだ。

だが、エミリアはいない。


再び、森へ戻ったカヤは母親に電話をする。

「エミリアがいないの。

でも、きっと探し出すからね」

再び走り出すカヤ。

最初の銃声から30分は経っただろうか。

しかし、救助はいつまでもやってこない。

銃声と悲鳴が遠くにあるいは近くに

間断なく飛び交っているのに……



この事件で生き残った

目撃者たちの証言を基に描かれた本作。


圧倒的な恐怖の中でパニックに陥りながらも

若者達は常に声をかけあい、

仲間を気遣いながら、

どう行動すべきか判断しているんですね。


誰かと一緒にいれば心強い――

心を同じくする若者達には理想もあります。


しかし、ある時は遠くに、

ある時はすぐ近くで聞こえる銃声の前では

あまりにも無力で脆い命です。


一人の勘違いした狂信者の犯行の前で

思わぬ襲撃に遭遇した人々。

事件から7年を経て、

事件の生存者たちに

「あの時死んでしまえばよかったのに」

という脅迫のメールが届いているといいます。


心無いSNSでの動きを封じるほどの

強い気持ちでウトヤ島の若者たちに

エールを送りたいです。


犠牲者たちも、生存者たちも、

自分のことと同様に人のことを考える

理想に燃える若者でした。


事件があったことを知るだけではなく、

事件に遭遇し、目撃した若者たち、

そして犠牲になった若者に

心を寄せていきたいと思います。



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☆2019年3月5日に更新しました。

いつも応援してくださってありがとうございます☆


ウトヤ島。7月22

監督/エリック・ポッペ、監督助手/ラン・ウィクハウ、脚本/シヴ・ラジェンドラム&アンナ・バッヘ=ヴィーク、撮影/マーティン・オターベック

出演

アンドレア・バーンツェン/カヤ、エリ・リアノン・ミュラー・オズボーン/エミリア、ジェニ・スヴェネヴィク/オーダ、アレクサンダー・ホルメン/マグヌス、インゲボルク・エネス/クリスティーネ、ソロシュ・サダット/イッサ、ブレーデ・フリスタード/ペッテル、アーダ・アイド/カロリーネ、カロリーヌ・シャウ/シグリ、タマンナ・アグニホートリ/ハリマ、トルケル・ドンマースネス・ソオルダル/ヘルマン、マグヌス・モエン/トビアス、マリアンヌ・グジェルスバック/シリエ、ダニエル・サン・トラン/エーヴェン、ソルベイ・コルエン・ビルクラン/スカード・イエント

38日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町他全国ロードショー

2018年、カラー、97分、配給/東京テアトル




by Mtonosama | 2019-03-05 06:27 | 映画 | Comments(4)
Commented by すっとこ at 2019-03-05 07:28 x
ポチクリ完了!

そして

ウトヤ島。
これ 島はシマと読みますか?
あるいはトウ?

もし トウなら
ウトヤトウ。

上から読んでもウトヤトウ
下から読んでもウトヤトウ。

こんな悲しい映画に
不謹慎でごめんなさい🙇‍♀️
Commented by Mtonosama at 2019-03-05 10:39
♪すっとこさん

まずはポチクリありがとうございます😊

ウトヤとうと読んでました。
まぁ、よくぞお気づきに!
ご指摘のお蔭でこの事件を記憶なさる方も多いことでしょう😅
ノルウェー語で島はどんな単語なのかは存じませんが。
Commented by ライスケーキ at 2019-03-05 21:18 x
実際に映画見ていないので
なんとも言えませんが、
こういう犯罪を映像化することによって
又 同じような犯罪を犯そうと思うような輩が
出ないか心配です。

もちろん忘れてはならない事件ですが、
遺族は辛いと思います。
ノルウェーでは どの様に捉えられているんでしょう。

日本で言えば秋葉原の無差別殺人事件
(政治的背景は有りませんが)を映像化するような…。
辛いです。
Commented by Mtonosama at 2019-03-06 06:40
♪ライスケーキさん

この映画を観て同じような犯罪を犯す人は映画を観なくても犯罪を犯すでしょう。狂信的な人々は思い込むと何も見えなくなるのでしょうね。ノルウェー労働党が移民に対して寛容であったにしても、その青年部を襲撃する必要がどこにあるのでしょう。
どこかで聞いたのですが、移民や難民によって働く場がなくなっているのではなく、AIの進歩によって職を奪われている状況への不安感が、より目立つ存在である外国人労働者に向かっているのだということです。
若者達は状況を読み違えた狂信者の生贄に供されてしまったのか。ひどい事件です。

by Mtonosama