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[ 2014-08 -28 06:36 ]
ZULU

(C)2013 ESKWAD-PATHÉ PRODUCTION-LOBSTER TREE-M6FILMS
ケープタウン。
南アフリカが舞台の映画です。
南アフリカといえばマンデラさんをすぐ思い浮かべますが、
本作は違います。
刑事もの。サスペンス・アクションです。
そして、これまた前回と引き続きフランス作品ですから、
サスペンス・アクションといってもちょっと雰囲気が違いますよ。
アメリカものをすべて否定するわけではもちろんありませんが、
風合いが違うというか、香りが違うというか、
やっぱりフランスね、どこか違うと思った、って感じです
第66回カンヌ国際映画祭のクロージング作品にもなった見応えのある作品。
出演はなんとオーリーことオーランド・ブルーム。
そして、もうひとりはフォレスト・ウィテカーです。

オーリーですよ。オーリー。
「ロード・オブ・ザ・リング」の金髪さらさらロン毛の王子様役の彼。
素敵でしたよねぇ。
と、きれいなおにいさんに弱いとのです。
そのきれいなオーリーが今回演じるのは
仕事はできるが酒にだらしがなく、妻からも高校生の息子からも見放された刑事という役どころ。
高校生の息子ですって!
さらさらロン毛からは大きくイメージチェンジです。
知らない間に見事な筋肉もできあがっているし・・・
小さかったあの子がこんなに大きくなったのね、というおばちゃんの気分です。
かたやフォレスト・ウィテカー。
本作は、バディものというんでしょうか、オーリーと彼とのコンビが最高です。
フォレスト・ウィテカーは『ラストキング・オブ・スコットランド』(‘06)の
ウガンダ大統領アミン役でアカデミー賞、英国アカデミー賞、映画俳優組合賞、
ゴールデン・グローブ賞などで主演男優賞をとった俳優です。
少しタガが外れたオーリー演ずるブライアン刑事とは違って、
南アフリカという国で黒人から刑事になった沈着冷静な理性派アリ刑事を演じています。
原作はキャリル・フェリー著「Zulu」(‘08)。フランス推理小説大賞を受賞しています。
ズールーとは南アフリカ最大の部族ズールー族のこと。
フォレスト・ウィテカー演じるアリ刑事はこのズールー族出身という設定です。
ズールー族というのは南アフリカ最大の部族。人口は約1200万人。
南アフリカ人の4人に1人がズールー人ということになります。
19世紀、この地が植民地化されたとき、もっとも激しく戦ったのが彼ら。
さらにコーサ族出身のネルソン・マンデラが進めた民主化政策に抵抗したのも彼らでした。
という歴史のお話は本作のストーリーと直接関係はないものの、
日本からはるか遠く離れた南アフリカを舞台にした映画である以上、
知っていて損はありません。

撮影はすべて南アフリカ、
フォレスト・ウィテカーとオーランド・ブルーム以外は現地スタッフとキャストです。
全編南アフリカで撮影され、初めてスラム街の危険地域にもカメラが入った作品です。
あ、最後になりましたが、監督と脚本はジェローム・サル。
初の南アフリカで、英語による撮影になりました。
あふれる陽光、みなぎる緊迫感。
太陽の光がまぶしすぎるから人を殺した、というせりふをふと思い出し、
「異邦人」の主人公ムルソーになってしまいそうな気分です。
さあ、一体どんなお話でしょうか。
続きは次回までお待ちくださいね。
続
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☆8月28日に更新しました。いつも応援してくださって本当にありがとうございます☆
ケープタウン
監督/ジェローム・サル、脚本/ジュリアン・ラブノー&ジェローム・サル、原作/キャリル・フェリー著「ZULU」、製作/リシャール・グランビエール、製作総指揮/フレデリック・ドニギアン、撮影/ドゥニ・ルーダン、オリジナル音楽/アレクサンドラ・デスプラ、編集/スタン・コレ、衣装デザイン/レイ・ドネリー
出演
オーランド・ブルーム/ブライアン・エプキン、フォレスト・ウィテカー/アリ、コンラッド・ケンプ/ダン・フレッチャー、インゲ・ベックマン/ルビー、ティナリー・ヴァン・ウィック/クレア、ルガルド・ヴァン・デン・ベルグ/デビア、ランドール・メイジエ、パトリック・リスター/オパーマン、ジョエル・カエンべ/ジーナ、タニア・ファン・グラン/タラ、ダ二―・キーオ/クルーガー、クリスチャン・ベネット/スタン、イマン・アイザックス/ジャネット、ディーン・スレイター/リック
8月30日(土)全国ロードショー
2013年、フランス、英語、107分、提供・配給/クロックワークス
http://capetown-movie.com/