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[ 2014-04 -14 06:03 ]
ANY DAY NOW

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いやはや、ゲイの人々も少し時代が違うとかなり住みにくいことになります。
時代だけではなく国が違っても大変。
その存在すら許されなかったりしますからね。
「チョコレートドーナツ」はアメリカのお話。
アメリカだったらゲイもかなり市民権を得ているように思いますが、
この映画の舞台となった1979年はまだまだ大変でした。
だって、この前の年には、
アメリカで初めてゲイであることをカミングアウトして市会議員になったハーヴェイ・ミルクが
暗殺されたりしています。
とってもエキセントリックですよね。
ふつう殺すか?
ゲイである位のことで。
このハーヴェイ・ミルクも自分が殺されるかもしれないということを覚悟しつつ
活動していた時代です。
あ、これは映画「ミルク」(‘08 ガス・ヴァン・サント監督)からの受け売りですが。
冒頭からゲイの話になってしまいましたが、
本作はゲイがメインテーマのお話というわけではありません。
麻薬中毒の母親と暮らし、ネグレクトされているダウン症の少年が登場しますが、
ダウン症の映画でもありません。
ゲイのカップルとネグレクトされているダウン症の少年。
かなり今日的な組み合わせです。

でも、時代は35年前。
150歳のとのにとってはそんな大昔のこととは思えないのですが、
やはりまだまだ差別の多い時代でありました。
そんな時代に、シンガーになることを夢に見ながらショーダンサーとして生活するルディ、
そして、ゲイであることを隠して生きる弁護士のポールがおりました。
この二人が出会い、愛が芽生え、共に暮らし始め、
麻薬中毒の母が逮捕され、ひとりぼっちになったダウン症のマルコと家族のように暮らし始める――
そう、こんな形の家族だってあります、という話。
ちょっと考えつかないような設定のお話です。
が、驚くことにこれは実話!
モデルになった男性ルディとNYブルックリンの同じアパートに住んでいた
脚本家のジョージ・アーサー・ブルーム。
彼によって脚本が書かれました。
ジョージが暮らすブルックリン・アトランティック大通りにあるアパートに
ひどい障害をもった子どもがいて、その母親は薬物依存症でした。
ジョージはこの子どもと過ごすルディを何度も目にすることがあり、
養子縁組についてのフィクションを書きました。
それは何度も映画化の動きがあったにもかかわらず、なぜか実現には至らず20年経過。

20年経ったある日、ジョージの息子PJブルームが本作の監督トラヴィス・ファインの許へやってきました。
彼はトラヴィス・ファイン監督の音楽監修をしていたのです。
「親父がこのシナリオを書いたんだけど」と見せてくれた脚本。
「チョコレートドーナツ」誕生のきっかけです。
撮影裏話すらドラマティックです。
ドラマティックな設定ですが、
やりようによってはゲイカップルと母の愛を知らない少年とのお涙ちょうだい映画になってしまいます。
さあ、そこは監督の腕のみせどころでしょうね。
いったいどんなお話なのでしょうか。
続きは次回までお待ちくださいませ。
続
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☆4月14日に更新しました。いつも応援して下さって、ほんとうにありがとうございます☆
チョコレートドーナツ
監督・脚本・製作/トラヴィス・ファイン、脚本・アソシエートプロデューサー/ジョージ・アーサー・ブルーム、プロデューサー/クリスティーン・ホスステッター・ファイン、チップ・ホーリハン、リーアム・フィン、撮影監督/レイチェル・モリソン、編集/トム・クロス、オリジナル音楽/ジョーイ・ニューマン、音楽監修/PJブルーム
出演
アラン・カミング/ルディ・ドナテロ、ギャレット・ディラハント/ポール・フラガー、アイザック・レイヴァ/マルコ・ディレオン、フランシス・フィッシャー/マイヤーソン判事、グレッグ・ヘンリー/ランバート、クリス・マルケイ/州検察官ウィルソン、ドン・フランクリン/ロニー・ワシントン、ジェイミー・アン・オールマン/マルコの母、ケリー・ウィリアムズ/ミス・フレミング、アラン・レイチンス/レズニック判事、ミンディ・スターリング/ミス・ミルズ、ダグ・スピアマン/ジョニー・ボーイ、ランディ・ロバーツ/PJ、ミラクル・ローリー/モニカ、マイケル・ヌーリ/マイルズ・デュブロー、ジェフリー・ピアース/プリット警察官
4月19日(土)シネスイッチ銀座他全国順次ロードショー
2012年、アメリカ、97分、カラー、日本語字幕/大西公子、配給/ビターズ・エンド
http://bitters.co.jp/choco/