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殿様の試写室

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タグ:ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ ( 2 ) タグの人気記事

ニューヨーク、

ジャクソンハイツへ

ようこそ

--


IN JACKSON HEIGHTS


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(C)2015 Moulins Films LLC All RightsReserved



1930年生まれのフレデリック・ワイズマン監督は

今年88歳。米寿ですね。


ユダヤ系移民である弁護士の父と

社会活動家である母の間に

ボストンで生まれたワイズマン監督。


父は、ヨーロッパからの移民、特に

人種差別や戦争から逃れて

アメリカに亡命してきたユダヤ人の亡命に

尽力していました。


彼の生まれた30年代のボストンでは

ユダヤ人の多くが、

ゲットーで暮らし、

ニューイングランド支配層からは

二等市民扱いを受けていました。

ワイズマン家では人種間の対立や嫌悪感が

しばしば話題に上っていたそうです。


子どもの頃からそんな環境に育ち、

人間やその行動、

その結果から生まれる施設や地域に

魅かれてきた監督にとって

ドキュメンタリー映画を撮ることは

まさに天職だったことでしょう。


今回、彼が選んだのは

NYクイーンズ区の一部ジャクソンハイツ。


中南米各国やパキスタン、バングラデシュ、

タイ、インド、ネパール、チベットの

人々から成るコミュニティがあり、

彼らは初期の移民の子孫である

イタリア人、ユダヤ人、アイルランド人と

暮らしています。

つまり、この地域は人種のるつぼなんですね。


映画は、ジャクソンハイツの通りの出来事や

衣料品店やコインランドリー、パン屋さん、

レストラン、スーパーマーケット、

モスクや寺院や教会等を映し出しています。




通りでは、虹色の旗を掲げて

ゲイのパレードが繰り広げられています。


「フォレストヒルズ、キューガーデンズ等には

今、大勢のゲイが住んでいるが、

様々なことが始まったのは

ここジャクソンハイツだった」


また、狭い敷地で昔ながらの商売を営む小さなお店。

それが再開発で家賃が上がり、

GAPなど大規模店舗が進出すれば

どうやったって太刀打ちできません。


「こうして少しずつジャクソンハイツの

古い住民が追い出される。

僕らが作ったジャクソンハイツを

彼らが壊し、よそ者を住まわせる」


そんな悩める商店主の訴えに耳を傾ける

ボランティアたちは言う。

「この辺の小さな商店主全員で団結して

反対を唱え、状況を変えられるよう

協力したいんだ」


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「メイク・ザ・ロード・ニューヨーク」では

各国からやってきた移民たちが

タクシー運転手になるための講習を

受けています。


ここは永住権のあるなしにかかわらず

あらゆる移民、人種、

あらゆるジェンダーの人々に

安心とサポート、連携を提供するNPOです。


「メイク・ザ・ロード・ニューヨーク」は

虐待や差別にあった人の経験と声を集め、

個別の問題を解決するだけではなく

社会システムの変革につながるための

活動を行っています。


疑似質問でボランティアは問いかけます。

「もしあなたが、

試験官になぜアメリカ人になりたいかと

訊かれたら、なんて答える?」


あるいは講習会でこう説明します。

IDがいかに大事か忘れないで。

生活改善の助けになる。

なければ貧困から抜け出せない。

貧困は奴隷と同じ。

だけど、宿命じゃない。

努力すれば変えられる」


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今さら言うまでもなく

アメリカ合衆国は移民によって

形成された国家だったのですよね。


移民や高齢者、弱者に寄り添う

市民ボランティアの姿に心打たれます。


アメリカっていろんな問題もあるけれど

良いところもたくさんあります。


189分という長い映画ですが、

NYに行くほどの時間ではありません。

先ずは映画館でお楽しみください。



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ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

監督・録音・編集・製作/フレデリック・ワイズマン、撮影/ジョン・デイヴィー、サウンドミックス/エマニュエル・クロゼ、カラーグレーディング/ジル・グラニエ、編集助手/ナタリー・ヴィニェー、音響編集助手/クリスティーナ・ハント、製作総指揮/カレン・コニーチェク、製作/ムーラン・フィルムズLLC、製作出資/フォード・ファウンデーション、PBSITVS、サンダンス・インスティチュート・ドキュメンタリー・フィルム・プログラム、パーシング・スクエア・ファウンデーション

10月20日(土)シアター・イメージフォーラムにてロードショー

2015年、アメリカ・フランス合作、189分、カラー、字幕翻訳/齋藤敦子、配給/チャイルド・フィルム、ムヴィオラ




by Mtonosama | 2018-10-12 06:16 | 映画 | Comments(6)

ニューヨーク、

ジャクソンハイツへ

ようこそ

--


IN JACKSON HEIGHTS


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(C)2015 Moulins Films LLC All RightsReserved



「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ!」

と言っていただいても、ニューヨークへは

行ったことのない管理人です。


アメリカとはとんとご縁がなく

いつも映画で観るばかりでございます。

セントラルパークの紅葉も

高速道路の下のバスケットゴールも

全部映画でしか観たことがありません。


NYの風景で印象的なのは

『ウェストサイド物語』のトニーとマリアが

行き来したアパート裏の鉄階段です。


そうそう、

ウェストサイド物語といえば

スピルバーグ監督がリメークするんですって?!

う~ん、

チャキリスやリタ・モレノ世代としては

ちょっとなぁ・・・


あ、横道に逸れました。

本作はドキュメンタリー映画の巨匠

フレデリック・ワイズマン監督

40作目となるドキュメンタリー映画です。


当試写室でも

彼の『パリ・オペラ座のすべて』

https://mtonosama.exblog.jp/11865047/

『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』

https://mtonosama.exblog.jp/17678146/

https://mtonosama.exblog.jp/17688737/

を上映しておりますので

よろしければ、ご観覧ください。



フレデリック・ワイズマン監督は

1967年のデビュー作

『チチカット・フォーリーズ』以来、

50年以上にわたるキャリアを持つ

アメリカを代表する

ドキュメンタリー作家です。


これまで、その劇場公開作は

『パリ・オペラ座のすべて』

『クレイジーホース・パリ』

『ナショナル・ギャラリー英国の至宝』

など舞台やアートに関する作品のみで

本作のようなニューヨークを舞台に

アメリカ社会をとらえたドキュメンタリーが

劇場公開されるのは初めてのことです。


上映の前にジャクソンハイツとは

どんなところか、ちょっと予習しますね。


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ジャクソンハイツ

ニューヨーク市クイーンズ区の北西に位置し、

人口は13万2千人。

100年程前、マンハッタンへ通勤する

中産階級向けに宅地開発されたが、

60年代後半から

各国の移民が住むようになった。


現在は住民の約半数が海外で生まれ

アメリカにやってきた移民で

ニューヨークで最も多様性に富んだ街。


通りを歩けば

英語以外の言語がたくさん聞こえる。

167もの言語が話され、マイノリティが集まる街。


しかし、近年ブルックリン、マンハッタンの

地価高騰により、

中心部まで地下鉄で30分という便利さから

人気を呼び、再開発が進んでいる。


ヒスパニック系が57%を占めるというこの街。

南米、中南米からの移民が

たくさん住んでいますし、

ゲイ・コミュニティもある

バラエティ溢れる街です。


T大統領は中南米移民に冷たく当たりますし、

古くからこの地で商売をしている人たちは

再開発の波に翻弄されてはいますけれど――



さあ、そんな街にワイズマンが目を向ければ

いかなるドラマをとらえてくれるのでしょう。

続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

監督・録音・編集・製作/フレデリック・ワイズマン、撮影/ジョン・デイヴィー、サウンドミックス/エマニュエル・クロゼ、カラーグレーディング/ジル・グラニエ、編集助手/ナタリー・ヴィニェー、音響編集助手/クリスティーナ・ハント、製作総指揮/カレン・コニーチェク、製作/ムーラン・フィルムズLLC、製作出資/フォード・ファウンデーション、PBSITVS、サンダンス・インスティチュート・ドキュメンタリー・フィルム・プログラム、パーシング・スクエア・ファウンデーション

10月20日(土)シアター・イメージ・フォーラムにてロードショー

2015年、アメリカ・フランス合作、189分、カラー、字幕翻訳/齋藤敦子、配給/チャイルド・フィルム、ムヴィオラ




by Mtonosama | 2018-10-09 05:43 | 映画 | Comments(9)